【正面30cm】 ただいまー。 ごめん、日付変わっちゃったね。 ……え、もう帰ってきたのかって? う、うん、思ったより早く終わったの。 朝帰りを覚悟してたんだけど、ね。 目的?……うん、なんとか、達成できた。 秋から撮影予定の映画に、大きい役でねじ込んでくれるって。 ……うん、ありがとう。 【正面15cm】 あの、ほんとに、理解してくれてありがとうね。 彼女の枕営業の帰りを待つなんて、辛かったよね? え?ホテルで何をしてきたのかって? うん……ちょっと、予想とは違ったっていうか。 ある意味もっと恥ずかしかった、っていうか。 大丈夫?鼻息荒いよ? ……な、何をしたのか詳しく聞きたいの? やだ、君には知られたくないよ。 ……すごくみっともないことだから。 ねえ、顔真っ赤だよ? それに……ズボンの前も膨らんでる。 ……もしかして君、興奮してる? えっ、私が他の男と会ってたことが悲しくて、 死ぬほど苦しいのに、なぜか勃起しちゃう、の? そういえば、 前に君の友達に私のパンツ見られちゃった時も、 君、すごく落ち込んでたけど……勃起してたよね。 うん、気付いてたよ。 ……まさか、嫌いになったりしないよ。 ちょっと変わった性癖だとは思うけど、 君が誰より優しい人なのは変わりないもん。 それに、ある意味わたしの全部を受け入れてくれてるってことだもんね。 わかった。君には隠し事したくないから、今夜のこと全部話すね。 ベッドで横にならない?向かい合ってると緊張しちゃうから。 ……うん、じゃあ寝っ転がろ。 【右耳0cm】 (囁きと実声の中間くらいの声色で) 時系列でおさらいすると…… 私は人生初の枕営業をするって決意して、 君の許可を得た上で映像プロデューサーにLINEした。 「お仕事のことで相談があります」って。それが一昨日の話だね。 返信が来たのは今日のバイト中で、 19時にホテルに来いって言われたの。 食事もなしでいきなりホテル、 それも当日呼び出すとか……ほんと下品な人。 ほんとはシャワーくらい浴びたかったけど、 時間がなくてコールセンターから直接向かったんだ。 急いでたから、君への連絡も素っ気なくなっちゃってごめんね。 ホテルの部屋にはプロデューサーだけじゃなくてね、綺麗な女の子がいたの。 その子、女優の広川ささだった。 そう、去年から映画でもドラマでも大活躍の19歳。 『透明感あふれる美少女』なんて云われてるけど、 やっぱり裏では体を売ってるんだね。 プロデューサーの第一声はね、 「仕事を恵んでもらいにきたのか」だった。 人としてあり得ないでしょ? でも、お仕事が欲しくて会いにいったのは悔しいけど事実だから…… 「はい、何卒お願いします」って頭を下げるしかなかった。 そしたらあの人、 「愛想なさすぎ。 にっこり笑って『お仕事ください』くらい言えないのか?」って。 どこまでも横柄なあの人の態度にすごくムカついたけど、 私なんとかこらえて…… 「お仕事ください♪」ってブリッコしてみせたの。 屈辱的だった。 君も、彼女がそんな風に他の男の言いなりになってたら嫌だよね。 ごめんね。 君にも話した通り、 私が18歳でデビューしたばかりの時に、あの人から誘われたことがあった。 それも、「俺とオマンコすれば仕事あげるよ」って最低の言葉で。 私は枕営業なんか絶対しないって決めてたから、はっきり断ったの。 「そんなことをするために女優になったんじゃありません」って。 当時は期待の新人としてメディアからも注目されてて、 ちょっと強気だったんだ。 あの人ね、そのことをかなり恨んでたみたいで。 「土下座してあの時の非礼を詫びろ」って言ってきたの。 私、もう我慢の限界で。 「ふざけんな!」って怒鳴りそうになった。 でもその時ね、君のこと思い出したんだ。 私の夢を理解して、断腸の思いで送り出してくれた君の顔が頭に浮かんで、 この機会を無駄にしちゃダメだって冷静になれたの。 ……うん、したよ、土下座。 跪いて、三つ指ついて、人生初の土下座をした。 床に頭をこすりつけながら、 「その節は申し訳ありませんでした」って謝ったの。 すごく恥ずかしかった。 だけどあの人、許してくれなくてね…… 「謝罪の本質は、 反省して生まれ変わった自分を相手に見てもらうことだよな」 って言い出した。 私が「はい、そう思います」って答えたら、 「それなら一糸まとわぬ姿で土下座しなきゃ意味ないだろ」って。 全裸になれってことだよ?さすがに私、固まっちゃって。 そしたらあの人、 「二十秒後に布一枚でも身に付けてたら面談は強制終了な。はい、スタート」 って、腕時計で時間測り始めたの。 こういう時に時間制限されると、 人ってパニックになっちゃうんだね。 私…… だめ、だめ、だめ、 お仕事もらわなきゃ、お仕事もらわなきゃって頭が真っ白になって、 大慌てで服を脱ぎ始めたの。 お気に入りのニットやスカートが破れるのを気にする余裕もなかった。 ほら見て?ここの生地、こんなに伸びちゃってる。 ドタバタしながら服を脱いでる私、すごくかっこ悪かったと思う。 広川さんがこっちを見ながらクスクス笑ってた。 そうしてね、パンツもブラも乱暴に脱ぎ捨てて、 あっという間に、彼氏の君以外に絶対見せちゃいけないはずの素っ裸…… おっぱいも、お尻も、アソコの毛も、全部晒したんだ。 謝罪は何度もやり直しさせられてね、 最後はこんな風に謝ったの。 「当時18歳で売れっ子気取りの私は、 雲の上の人である貴方に大変失礼な振る舞いを致しました。 身の程を知った今、当時のことを深く反省しています。 本当に申し訳ありませんでした。 結局私はあれから大した活躍も出来ないまま、 無駄に月日を重ねて気付けば25歳になってしまいました。 あのとき貴方に股を開いていれば広川さんのようになれたのに、 惨めなバイト生活をせずに済んだのにと、後悔する毎日です。 今なら喜んで貴方とオマンコ致します。いえ、オマンコさせて下さい。 旬を過ぎた私ですが、 この無様な全裸土下座に免じてどうかもう一度チャンスを下さい」って。 ……普段の私と違いすぎて幻滅しちゃった? ……ねえ、鼻息すごい。心臓もバクバクしてるよ。 ん?おちんちん触ってほしいの? (いやらしく、M男をあやすように) ……うん、いいよ。 すぐにイッちゃわないように、ゆっくりシコシコしようね。 我慢汁こんなに垂らして…… 彼女がみっともない全裸土下座させられたのに、 ちんちん喜んじゃってるね。鬱勃起きもちいね。 続き、聞きたい?……うん、わかった。 私の謝罪に満足したプロデューサーはね、 広川さんと雑談を始めたの。 ちょくちょく私にも話が振られて、自然と会話に混ざる感じになった。 結構ね、話も盛り上がったの。 それだけ聞いたら普通の光景だって思うよね。 でもね、服を着たプロデューサーと広川さんがソファで寛いでるのに、 私はその下でパンツ一枚穿かせてもらえずに正座してるんだよ。 彼氏がいますって話もしたんだけど、 その時もずっと、 恥ずかしさで乳首が勃ちっぱなしだった。 勃起乳首を他の男の人に見せながら彼氏の話をするって、 ほんとは有っちゃいけない状況だよね。 私ね、お世辞を言ったり、大げさに相槌を打ったりしながら、 二人にお酌し続けたの。 そういう卑屈な振る舞い、ぜんぜん私っぽくないでしょ。 そのうちボトルが空いちゃって、 私は指示されてもないのに率先して冷蔵庫にお酒を取りにいったんだ。 その姿をまじまじ見てた広川さんにね、プリケツだって言われた。 自分では分からないけど、君はよく褒めてくれるよね、私のお尻。 丸くて柔らかい、いい尻だって。 私の裸のお尻って、歩くたびにプルプル揺れてるんでしょ? 広川さんとプロデューサーにも言われたの、それ。 でね、もっとケツを揺らしてみせろって、部屋中モデルウォークさせられたり、 その場でピョンピョン跳ねさせられたりした。 そうやって自分の体をオモチャにされて、からかわれてる間も、 私ずっと愛想笑いしてたんだ。 そんな情けない彼女でも好きでいてくれる? 広川さんは私のお尻で遊ぶのをやめてくれなくて、 彼女の案で『教育的尻文字クイズ』をすることになったの。 そう、尻文字。あの恥ずかしい、尻文字。 広川さんが私に単語を耳打ちして、私はその単語をお尻で書くんだよ。 プロデューサーは私のお尻の動きを見て、何て書いたかを当てるの。 この流れだけでも屈辱的だよね。 でも教育的尻文字クイズはね、 ただ綺麗に字を書くだけじゃだめなんだ。 出題も正解発表も、歌のお姉さんみたいに元気よく、 ハキハキやらなきゃいけないの。 よい子のみんなには見せられない大人色の乳輪も、 フサフサの陰毛も丸出しのお姉さん。 教育に悪いって怒られちゃうかな。 天使みたいに見える本物の歌のお姉さんだって、 パンツの中にはもっさり毛が生えてるのにね。 プロデューサーが、「これは演技力のテストに丁度いいな」って。 そんなこと言われたら、 お芝居の仕事が欲しい私は本気でやるしかないでしょ? だから振り切ったんだ。とびきりの笑顔で、大きな声で、 アドリブの身振り手振りを交えながら、 私は尻文字クイズを出題したの。 どんな風にやったのかって?ほんとに知りたいの? 台詞を思い出して喋ることならできるけど…… 聞いてもひかない?……じゃあ、やるね。 (小声ながらも歌のお姉さん風に) 「みんなー♪げんきー? 今からお姉さん、このまあるいお尻で、 プリッ♪プリッ♪って、文字を書くよー♪ 何て書いたかみんなに当ててほしいから、 お姉さんのお尻の動きをよーく見ててね♪ 尻文字クイズ、やってみよう♪」 (通常の小声で) 尻文字はね、両手を頭の後ろで組んで、中腰でするように言われたの。 そうすると突き出したお尻がクイッ、クイッって動いてすごく間抜けなんだ。 そうだよ。私、25にもなって無様なケツ振りダンスしたんだよ。 クイクイ、クイクイって元気よくお尻を振って、 文字が書けたら笑顔で正解発表するの。 (歌のお姉さん風に) 「はいっ、尻文字が完成したよ♪ みんな、お姉さんがお尻フリフリするところ、 ちゃーんと見てた? 見てた人は、お姉さんがお尻で何て書いたのか、 大きな声で言ってみてー♪ ……うん♪そうだね♪ お姉さんがお尻で書いた言葉は『きんたま』だよ♪」 (通常の小声で) 広川さんから指示される単語はね、下品なやつばっかりなの。 『ちんかす』とか『まんげ』とか、『はなくそ』とか。 私、普段はそういうこと絶対言わないのに。 何問目かの尻文字を書いてるときにね、 プロデューサーが近付いてきたんだ。 あの人、私のお尻の割れ目を覗き込んでこう言ったの。 「ケツ毛が生えてるぞ。女優のくせに汚いケツの穴だな」って。 すごく傷ついた。 お尻の穴に少しくらい毛が生えてるのは普通だし、 君は私のお尻を見てもそんな酷いこと言わないもん。 ……それとも、ほんとは気になってた? とにかくね、あの人、私に謝れって言うの。 うん、お尻に毛が生えてること。 それも『ケツ話術』で謝れって。 何のことだか分かる? ケツ話術はね、腹話術のお尻版なの。 お尻の穴をヒクヒク、ヒクヒクって動かしながら喋るんだよ。 ……それをやったのかって? 君は、私がそれをしてたら嬉しいの? それともしてない方が嬉しい? 答えを言うとね……したよ。 後ろ向きで土下座して、 よく見えるようにお尻を高く突き出して…… うん、必死でお尻の穴をヒクヒクさせながら謝った。 「ケツ毛が生えててごめんなさい。 ケツ毛の処理を怠ってごめんなさい」って。 それだけじゃなくてね、 「ケツの穴がシワだらけでごめんなさい。 ケツの穴が黒ずんでてごめんなさい。 ケツの穴がうんこ臭くてごめんなさい」って、 お尻の毛と関係ないことまで謝らされたの。 「うんこ臭い」なんて言ったの初めてだよ。 ……え、ケツ話術を見てみたい? だめ、あんなみっともない姿、君に見られたら生きていけない。 プロデューサーの顔の前でお尻ヒクヒクしてみせたのは、 お仕事もらうために仕方なくなんだよ。 ……え?……うん、顔の前。 あの人、息が掛かるくらい近くで私のお尻の穴見てた。 だから、ニオイもね、ほんとに嗅がれちゃったの。 (いやらしく、M男をあやすように) ……おちんちんビクンビクンしてる。 他の男に彼女のケツの穴嗅がれて嬉しかった? 彼女のうんこのニオイまで共有しちゃったね。よかったね。 ……もうイきそう?限界なの? もうちょっとだけ、白いおしっこピュッピュするの我慢しようね。 お話続けるからね。 私のケツ話術を見てひとしきり笑ったあと、 広川さんは「変顔が見たい」って言い出したの。 私が変顔とか苦手なの、君は知ってるよね。 でも断れなくて、わたし必死で考えて…… 寄り目とか、くちびる突き出したりとか色々やったけど、 ぜんぶ面白くないって却下されて…… そのうちプロデューサーが怒り出してね、 「二重顎で白目剥いて、鼻穴おっ広げろ」って指示してきたの。 「中途半端にやったら面談終了だぞ」って。 私、やったよ。 二重顎にして、白目剥いて、鼻穴広げたんだ、思いっきり。 プロデューサーも広川さんも爆笑して、それでようやく許してもらったの。 ……え、君も見たいの?その変顔を? 無理だよ、あんなの見せたら嫌われちゃう。 お願い、それだけは許して。 じゃあケツ話術でもいいって?そ、それはもっとダメ。 ……わかった。見せるから、変顔。 絶対、嫌いにならないでね? いくよ…… ……きゃ! い、イっちゃったの? ……すごい。お精子ビュービューっていっぱい出たね。 私の不細工な顔に興奮したの? それとも、不細工な顔を他の男に見せてるとこを想像しちゃったのかな。 どっちにしても君は変態だね。……うん、いいよ。そんな君も好き。 【正面15cm】 今夜はずっとそんな調子だったんだ。 親が見たら泣いちゃうような恥ずかしい芸をたくさん披露して、 どうにか映画出演の約束に漕ぎ着けたの。 枕営業のつもりでホテルへ行ったのに、キスさえ求められなかった。 プロデューサーと広川さんがセックスするのに邪魔だからって、 最後は電車で帰されたんだよ。 でも、いいんだ。大きなお仕事もらえたんだもん。 私ね、これまで沢山のお偉いさんを怒らせてきたから、 全員に謝りにいこうと思う。 成功するにはプライドなんて邪魔なだけだって、身に染みて分かったから。 もう一秒も、時間を無駄にしたくないから。 え?今日よりもっと恥ずかしいことを強要されるかもって? いいよ、何だってする。一発芸でも、ゴリラの真似でも。 親には見せられない無様な姿、たくさん見てもらう。 でもそれだけじゃないよ。 私、お偉いさんたちといっぱいエッチすると思う。 プロデューサーもね、「次は女として抱いてやる」って言ってた。 太ってたり禿げてたりするオジサンたちだけど、いいの。 呼び出されたらどこへでも飛んでいって、 即フェラして、好き好きって言いながらベロチューして…… お仕事もらうために、足の指でも、金玉でも、 くさーいお尻の穴でも舐めるの。 そんな私でもずっと好きでいてね。 笑われながら生き恥芸披露するのも、 毎晩みたいに浮気セックスするのも、 あくまで大事な夢のためだから。 もし君がほんとのほんとに怒ったら、そのときは―― 【右耳0cm】 ケツ話術で謝るね。