真夜中だけが僕たちの救い〜不良少女、真凛〜 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー トラック1:真夜中、おとなり、不良少女 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ;ボイス位置:3 囁き ;タイトルコール 【真凛】 「真夜中だけが僕たちの救い〜不良少女、真凛〜」 ;SE:二人で歩いていく音 ;ボイス位置:3 通常 【真凛】 「あんたも変わりもんだよな……あたしみたいなのをコンビニに連れてくなんてさ」 【真凛】 「薄汚れて、そんなに美人って訳でもねぇのによ」 【真凛】 「あとガラもわりぃしな。クラスじゃつるむような奴もいねぇ」 【真凛】 「あんたと関わんのも初めてだよな? 顔合わせたらどうもってするくれぇだったし」 【真凛】 「やっぱ変なやつだな……。まあいいか……どんなやつでもあたしの親よりはマシだろうさ」 【真凛】 「今日は変わった夜だ……こんな夜も悪かぁねぇけどよ」 【真凛】 「ま、少し歩こうや」 【真凛】 「幸い、夜は長ぇしな」 【真凛】 「あんたの話相手くらいにならなってもいいぜ」 【真凛】 「楽しい夜にしようや」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー トラック2:コンビニ、買い物、奢り ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ;SE:コンビニの入店音 ;ボイス位置:3 【真凛】 「あー……空調効いてるわ〜」 【真凛】 「メシもあるし、コンビニに住めるなら住みてぇんだよな」 【真凛】 「にしてもマジでメシおごってくれんのか?」 【真凛】 「……ほんとサンキュな。昼から何にも食ってなかったんだわ。いやー腹減った腹減った」 【真凛】 「さーて、何にすっかな……」 【真凛】 「真夜中って油っこいもんを食いたくなるよな……このもやしマシマシのラーメンとか……いや、さすがにこれ食ったら腹がとんでもないことになる。やめとこう」 【真凛】 「となると……おにぎりとかサンドイッチがいいかね……」 【真凛】 「海苔がぱりぱりのおにぎりってうめぇんだよな。家じゃぜってぇ食えねぇような味だし」 【真凛】 「あんたはどの具のやつが好き? あたしはツナ&マヨかな」 【真凛】 「パリパリの海苔と固すぎず柔らかすぎずな良い感じのご飯と口の中でとろけるマヨがうめぇんだよ……じゅるっ……よし、買おう」 【真凛】 「ツナマヨは一日十個くらい食べて良い。古典の教科書にもそう書いてある」 【真凛】 「いや、まあ……真夜中だし二個くらいでいいか」 ;SE:ツナマヨおにぎりを二個カゴに入れる音 【真凛】 「あとは……プロテインバーとか買うか……身体は鍛えねぇとな」 ;SE:プロテインバーをカゴに放る音 【真凛】 「飲み物はどうすっかな……お茶にしとくか」 【真凛】 「緑茶な緑茶、ちっこい頃はそんなに好きじゃなかったんだけどさ、最近なってやっといいなぁって思えるようになったんだよ」 【真凛】 「なんだろうな、味覚の変化ってやつなのかね」 【真凛】 「まあそういうのって結構あるって聞くしな」 【真凛】 「あたしがおばあちゃんになる頃には梅干しとかバクバク食ってんのかもしんねぇ」 【真凛】 「そこまで長生きできるか分かんねぇけどな」 【真凛】 「梅干しの話してたら酸っぱいのも欲しくなってきたな……」 【真凛】 「梅がまぶされてる海苔のやつとかあっかな……あったわ」 ;SE:梅がまぶされている海苔のおやつ(小袋)を入れる音 ;参考;海苔のはさみ焼き梅味 【真凛】 「あんま食べないけどたまに食いたくなんだよなぁ」 【真凛】 「あとはあれだな、綿棒買っとくか」 【真凛】 「まあメシおごってくれるって言うからさ。あたしもお礼をしないとな」 ;ボイス位置:3 囁き 【真凛】 「あとでいっぱい耳かきしてやっから、楽しみにしとけよな」 【真凛】 「さーて、あたしの買い物はこんくらいで大丈夫だ」 【真凛】 「会計の方は頼んだ……いや、違ぇな。よろしくお願いします。だな」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー トラック3:公園、メシ、あったけぇ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ;SE:歩いていく音 ;ボイス位置:3 【真凛】 「よし、公園に到着だな」 【真凛】 「よく来んだよな、ここ。ベンチが眠れるくらいでけぇし」 ;SE:真凛がベンチに駆け寄っていく音 ;ボイス位置:16 【真凛】 「ほらほらここ、このベンチ!」 ;ボイス位置:8 【真凛】 「朝日が昇っても日陰になるからちょうどいい位置にあるんだよな」 【真凛】 「夏とかだと4時くれぇに太陽が直撃することもあるからな……太陽が当たるか当たらないかって結構大事なんだよ」 【真凛】 「あと、住宅街の中で、ベンチに寝れるかどうかもな」 【真凛】 「最近だと真ん中に手すりがあるベンチも増えてきたよな……あれは寝れねぇから勘弁して欲しいぜ」 【真凛】 「まあ実際、寝れないように真ん中に置いてんだろうけどさ」 【真凛】 「そうなると……あとは一応、滑り台とか、公園によっては建物っぽいやつとか?」 【真凛】 「まあ、最終手段は地べた……かなぁ」 【真凛】 「でもな、地べたに寝るのはマジで心をやるぞ……」 【真凛】 「寝るときは柔らかい所を選べよ?」 【真凛】 「段ボール敷いたらまあ多少はマシになるけど、朝霜とかもあるしな……」 【真凛】 「あとあれだ。トイレがあるかどうかも要チェックだ。水飲み場もあると最高」 【真凛】 「100円の飲み物でも10日買えば1000円になるしな」 【真凛】 「まあペットボトルがあれば大体なんとかなる」 【真凛】 「今は学生の身分だし、ウォータークーラーも使い放題ってわけだ」 【真凛】 「あとな公園によって水の味が違うんだよ」 ;ボイス位置:7 囁き 【真凛】 「これは……ここだけの話なんだけどな……」 【真凛】 「ここの公園の水が一番うめぇぜ。これはみんなに内緒だからな」 ;ボイス位置:7 【真凛】 「よし、んじゃあメシでも食うかぁ」 ;SE:ベンチに腰掛ける音 【真凛】 「よっこいしょ」 ;SE:ビニール袋を漁る音 【真凛】 「まずはツナマヨだな」 【真凛】 「ふんふんふ〜ん、ツナマヨツナマヨ〜」 ;SE:ツナマヨの包装を開ける音 【真凛】 「ふふーん。どうよ? 海苔が包装に一切残ってないだろ?」 【真凛】 「あたしは極めてるからな……もう海苔の片側が悲しく分離されているなんてこたぁねぇぜ」 【真凛】 「じゃ、いただきまーす」 ;SE:海苔がパリパリのおにぎりを食べる音 パリッ 【真凛】 「くううう……! 美味ぇ!」 ;SE:おにぎりを食べる音 パリパリパリパリ 【真凛】 「はぐはぐはぐはぐ、もぐもぐもぐもぐっ」 【真凛】 「んっ!? んんーっ!」 ;SE:慌ててビニール袋を漁る音 ;SE:ペットボトルの蓋を開ける音 【真凛】 「ごくっ……ごくっ……ごくっ……」 【真凛】 「ぷはぁ……生き返ったぁ……」 【真凛】 「いやー、美味くても一気に食うのはよくねぇな」 【真凛】 「あんたも気をつけるんだぞ」 【真凛】 「よし、うんじゃあ二個目からはちびちび食うとするか……」 ;SE:おにぎりを開ける音 【真凛】 「もきゅもきゅ……」 ;SE:おにぎりを食べていく音 【真凛】 「(十秒程度息遣い)」 【真凛】 「ふう……美味かった」 【真凛】 「次は……海苔食うか」 【真凛】 「プロテインバーの後に海苔も変だしな」 ;SE:海苔の袋を開ける音 【真凛】 「はぁ〜いい香り。海苔と梅っていい組み合わせだよな〜」 ;SE:小さい海苔を食べる音 【真凛】 「ぱり、ぱり……ああ〜うめぇ〜」 【真凛】 「ずずず……んで、茶に合うんだよなぁ……」 【真凛】 「(十〜十五秒ほど飲み食い)」 【真凛】 「はふぅ……腹も膨れてきたし少し話でもすっか」 ;SE:プロテインバーの袋を開ける音 【真凛】 「まあ、プロテインバーでも食いながらな」 【真凛】 「もぐ……もぐもぐ……」 【真凛】 「あーうめー。やっぱチョコだよな。あとこのサクサクの感じな。しっかり食べてる感じがしていい」 【真凛】 「あと手で割れるからな、ひと口を分けて食いやすい」 【真凛】 「むしゃむしゃ……ずず……ふぅ」 【真凛】 「つうかよ。あんたも随分お人よしだよな」 【真凛】 「フツー、人を助けようなんて思わないだろ」 【真凛】 「隣の家の厄介そうなやつとか、特にさ」 【真凛】 「あたしから返せるもんなんてなんもないし、無理して返そうともしないしな」 【真凛】 「まあ……あんたも変な事をしようとして助けた訳じゃないってのは分かるよ」 【真凛】 「ぼろぼろの捨て猫にキャットフードを恵むようなもんだろうさ」 【真凛】 「猫ってガラじゃないけどな、あたしは」 【真凛】 「ああ、そうだ。いつもうちの怒鳴り声が聞こえてたりしないか?」 【真凛】 「わりいな……あたしにはどうしようもないが、なんか対策を考えてみるよ」 【真凛】 「ふぅ……」 【真凛】 「あんたんとこの親ってどんなやつだった?」 【真凛】 「いや、答えなくていいぜ。良くても悪くても、あたしが話す事はそんな変わんねぇ」 【真凛】 「まあ、あたしの親は結構あれでな……」 【真凛】 「子は親を選べないし、親は子を選べないって言ったりするけどさ」 【真凛】 「親は色々選べるんだよな」 【真凛】 「少なくとも教育方針は選べるはずなんだ」 【真凛】 「子供は自分の教育方針を選べねぇ」 【真凛】 「それに家の金をどう使うのかもな」 【真凛】 「小さい時は金を稼ぐ手段もねぇ」 【真凛】 「長い間カゴの中の鳥だ。餌をやるもやらないも自由って訳さ」 【真凛】 「あたしにとっちゃそれが当たり前だった」 【真凛】 「でもさ、他のやつからそいつの親の話を聞いたりすると、全然違うんだ」 【真凛】 「こういう事があって幸せだった、とかさ色々なエピソードを聞かされんの」 【真凛】 「一つも共感できなかったっつーか、現実感が無かったんだ」 【真凛】 「幸せな家庭ってのが、フィクションのように思えるんだよ。あたしにとっちゃな」 【真凛】 「最初は実際に嘘か物語の中の話だと思ってた」 【真凛】 「でもさ、違うんだよ」 【真凛】 「現実だったんだ」 【真凛】 「嫌なもんだよな。他のやつが幸せそうにしている姿を見て、辛くなるなんてさ」 【真凛】 「んでさ。幸せってなんなんだろうって思うんだ」 【真凛】 「目に見えないものだ。手で掴めないものだ」 【真凛】 「あたしはいつか欲しい。それが欲しい」 【真凛】 「でも……いつか手に入れられた時……あたしはそれが幸せであると理解できるのかね」 【真凛】 「多分、分かんねぇんだろうなぁ……」 【真凛】 「まあ……いいさ。湿っぽい話はこのくらいにしておこう」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー トラック4:耳かき、右耳、お礼 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ;ボイス位置:7 【真凛】 「まあ、メシはおごって貰ったし……そうだな、お礼くらいはしなきゃだよな」 ;SE:膝を軽くたたく音(ぽすぽす) 【真凛】 「ほら、あたしの膝を使えよ。いーから遠慮すんなって」 ;ト書き;真凛が無理やり膝に頭を引っ張ってくる ;SE:頭を乗せる音 ;ボイス位置:3 【真凛】 「ちっとばかしガサツなあたしだけどさ、膝の感触ぐらいは悪くはないだろ……ないよな?」 【真凛】 「まあいいさ。このまま耳かきしてやるから、じっとしててくれ」 【真凛】 「人の耳なんてかいたこたぁねぇけど……うん、なんとかなんだろ」 ;SE:ビニール袋から綿棒を出す音 ;ボイス位置:3 深呼吸 【真凛】 「すーっ……はーっ……よし」 【真凛】 「ちょっと手に馴染ませるために耳のふちをなぞっていくぞ……」 ;SE:耳かきの音 【真凛】 「おっ……あたしの腕も中々悪かぁないんじゃないか?」 【真凛】 「自分の耳をかくのとはやっぱり違ぇけど、思っていたよりはやりやすいもんだわ」 【真凛】 「(十五〜二十秒程度息遣い)」 【真凛】 「よし、そんじゃあそろそろ中を掃除していくとすっかぁ」 ;SE:耳かきが中に入ってくる音 【真凛】 「痛くはねぇか? んじゃ続けんぞ」 ;SE:耳かきの音 【真凛】 「おお、最初から結構でけぇのが出てきたな」 【真凛】 「あんまり掃除してねぇの? まああんたいつも忙しそうだもんな」 【真凛】 「あたしに言われたかぁないと思うけど、無理すんなよ」 【真凛】 「まあ今はあたしに任せてあんたはゆっくりしててくれ」 【真凛】 「(十五〜二十秒程度息遣い)」 【真凛】 「いやーすげー出てくるな、あんたの耳垢」 【真凛】 「……まあ綿棒は結構使っちまったけど、おかげで大体は取れたか」 【真凛】 「んー……でも、まだ中に硬そうなのがこびりついてるみてぇだな……」 【真凛】 「少し強めにやってみるか」 ;SE:耳かきの音 力強め 【真凛】 「大丈夫か? 痛くねぇ?」 【真凛】 「ん、大丈夫そうだな」 【真凛】 「そんじゃやってくか」 【真凛】 「(十五〜二十秒程度息遣い)」 【真凛】 「ふぅ……結構神経使うっつーか、疲れるもんだな」 【真凛】 「自分の耳じゃないから特にな」 【真凛】 「まあ、自分の耳だったらテキトーにやってもそうそうケガなんてしねぇけどよ」 【真凛】 「しっかしあんた、耳かきが随分と好きみてぇだなぁ」 ;ボイス位置:3 囁き 【真凛】 「耳垢はもう全部取れたけど、もうちょっとだけぞりぞりすっか?」 【真凛】 「あたしも結構楽しくなってきたしな、続けっかぁ〜」 ;SE:耳かきの音 【真凛】 「(十秒程度息遣い)」 【真凛】 「よし、こんくらいでいいだろう」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー トラック5:耳吹き、右耳、体験 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ;ボイス位置:3 【真凛】 「んで……反対側って言いたいとこなんだけどさ」 【真凛】 「ちょっと試したい事があるんだけど良いかな?」 【真凛】 「あんたはそのままじっとしてくれてたらいいから……」 【真凛】 「嫌だったら言えよ……」 【真凛】 「ふうううううううううううっ」 【真凛】 「あはは……ちょっと恥ずかしいな」 【真凛】 「いや、ダチとかがさ。恋人とかにこんな事してるってのを聞いてさ……」 【真凛】 「どんな感じなんだろうなって思ったんだ」 【真凛】 「あんたは……その、嫌じゃなかったか?」 【真凛】 「もうちょっとだけ続けさせてくれると……ありがてぇ」 【真凛】 「じゃ、じゃあ……またふーってするからな?」 【真凛】 「ふううっ、ふー……ふうううっ、ふっ、ふううううううっ」 【真凛】 「(十秒ほど耳吹き)」 【真凛】 「ふぅ……ふぅ……」 【真凛】 「結構、体力持ってかれんなぁ……恋人がいるやつってすげぇわ……」 【真凛】 「恋人の為に肺活量鍛えてたりするわけだろ?」 【真凛】 「あたしには出来そうにも無いわ」 【真凛】 「多分、今日限りだし、まあ少しは続けてみてもいいかな」 【真凛】 「思い出としてな」 【真凛】 「ふうううううっ、ふううううううっ、ふうううううっ、ふうううううっ」 【真凛】 「(十秒ほど耳吹き)」 【真凛】 「あんたもそんなに嫌じゃなさそうっていうか、結構好きか? こういうの」 【真凛】 「あたしはもうへとへとだ……でも、案外楽しいな」 【真凛】 「自分では気づいてないかもしんないけど、ふーってする度にあんたの顔がな……ふふっ」 【真凛】 「いや、なんでもねぇ……ほら、そのままじっとしとけって」 【真凛】 「ふっ、ふうっ、ふうううっ、ふうううううっ、ふっ、ふうううっ」 【真凛】 「(十秒ほど耳吹き)」 【真凛】 「ふーーーっ、ふううううううっ、ふーっ……ふう……」 【真凛】 「あー楽しかった」 【真凛】 「じゃあそろそろ反対側の掃除すっかぁ」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー トラック6:耳かき、左耳、真面目に ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ;ボイス位置:3 【真凛】 「おう。そんじゃあそのままあんたの顔を動かすな」 ;SE:頭を動かす音 ;ボイス位置:7 【真凛】 「おいせっと……」 【真凛】 「あー……考えてみりゃ座り直してから同じように顔が外側になるようにしときゃあよかったか」 【真凛】 「まあいいや、めんどっちいし」 【真凛】 「あんたは変な事しないだろうしな」 【真凛】 「さて、そんじゃ始めっか」 ;SE:耳かきの音 【真凛】 「こっちも軽く耳の外側をなぞっていくな」 【真凛】 「(十五〜二十秒程度息遣い)」 【真凛】 「よーし、こんなもんでいいだろ」 【真凛】 「じゃ、耳の中を掃除していくとしますか」 ;SE:耳かきの音 【真凛】 「おーおー。こっちの耳垢も大量に育っちゃってまぁ……」 【真凛】 「反対側がすごかったからこっちもすごいだろうなーとは思ってたけどさ」 【真凛】 「まあ、掘り甲斐もあるしいいか」 【真凛】 「(十五〜二十秒程度息遣い)」 【真凛】 「よし……これでまたさっきと同じように硬いのが残ってるだけになったぜ」 【真凛】 「コツは掴んだからあたしに任せとけって」 ;SE:耳かきの音 力強め 【真凛】 「こんくらいの力加減なら痛くはないはずだが……痛くはないよな?」 【真凛】 「痛かったら手を上げるなりなんなりしてくれよな」 【真凛】 「ん……大丈夫そうだな」 【真凛】 「このまま続けてくか」 【真凛】 「(十五〜二十秒程度息遣い)」 【真凛】 「あとはこの硬いのを……ぺりぺり……ぺりぺり……」 【真凛】 「ぺりっ……おっし取れたぜ……!」 【真凛】 「いやぁ、耳かきってすんげぇ達成感があんだな」 【真凛】 「こう、耳の中が綺麗になっていくのもなんだけど、耳垢が固まって硬くなってるやつとかはがせたらすげぇ嬉しいんだよ」 【真凛】 「メシおごってくれたらまたやってもいいぜ」 【真凛】 「じゃ、こっち側も掃除は関係ないぞりぞりをちょっとやって終わるかぁ」 ;SE:耳かきの音 【真凛】 「(十秒程度息遣い)」 【真凛】 「ふぃ〜お疲れ〜」 【真凛】 「あんたの耳もだいぶすっきりしたな」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー トラック7:耳吹き、左耳、悪戯 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ;ボイス位置:7 【真凛】 「よっしゃ。じゃあこっちもふーふーすっか」 ;ボイス位置:7 囁き 【真凛】 「遠慮すんなって、あんたもこういうの嫌いじゃないだろ?」 【真凛】 「今度は小刻みな感じでやってみっか」 【真凛】 「じゃ……いくぞ……」 【真凛】 「ふっ、ふっ、ふっ、ふっ、ふっ」 【真凛】 「うん、結構気持ちよさそうだな」 【真凛】 「ちょっと大変そうだけど……少し頑張るか」 【真凛】 「ふっ、ふっ、ふっ、ふっ、ふっ」 【真凛】 「(十五〜二十秒ほど小刻みに耳吹き)」 【真凛】 「ふっ、ふっ……ふっ……ふうう……」 【真凛】 「いやーやってみて感じたけど、小刻みにやった方が腹筋に来んだなぁ」 【真凛】 「んー……少し休ませてくれ」 【真凛】 「ふぅ……ちょっとお茶……ずずっ……」 【真凛】 「はぁ……一仕事した後のお茶はうめぇな」 【真凛】 「まあ、ちょっとぬるくなっちまってるけどさ」 【真凛】 「これはこれで飲みやすいってもんだ」 【真凛】 「さて……休憩終了だ」 【真凛】 「今度は長めにゆっくりとやってみるか……」 【真凛】 「すううううううう……はあああああああっ」 【真凛】 「すううううううううううううっ、ふうううううううううううううっ」 【真凛】 「(十秒ほど耳吹き)」 【真凛】 「はぁっ……はぁっ……はぁ……」 【真凛】 「耳吹きってやつぁ……結構クるな……身体が酸素を求めて仕方ねぇ」 【真凛】 「真夜中で良かったぜ……空気が昼よりうめぇからな」 【真凛】 「しっかし、世の中の奴らってのは変わったことをするもんだよな」 【真凛】 「耳のふーふーってのは、どこから流行り始めたのかね?」 【真凛】 「まあ……あんたの満足そうな顔を見てりゃ、悪くはねぇなとも思うんだけどさ」 【真凛】 「さてもう一息頑張るとしますか」 【真凛】 「どんな感じがいいかな……」 【真凛】 「ふーーーー……ふー?」 【真凛】 「さすがにもうちょっと強めの方がいいよな。弱めだとくすぐったそうだし」 【真凛】 「んー……ふううううってやんのとふって一瞬だけ強めに吹くのを交互にしてみっか」 【真凛】 「ふううううっ、ふっ、ふううううっ、ふっ」 【真凛】 「こんな感じで……うん、良さそうだな」 【真凛】 「じゃ……いくぜ」 【真凛】 「ふうううううううっ、ふっ、ふうううううううっ、ふっ」 【真凛】 「(十秒ほど耳吹き)」 【真凛】 「ふうううううっ、ふうううううっ、ふっふっ」 【真凛】 「よっし、耳掃除はこれで終わりだ」 【真凛】 「はぁぁ……少しゆっくりするとすっか」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー トラック8:マッサージ、頭、両耳 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ;ボイス位置:7 【真凛】 「うっし。じゃあちょっと起こすぜ」 ;SE:リスナーの身体を起こす音 ;ボイス位置:3 【真凛】 「そしてそのまま身体を……ジャキーン」 ;SE:身体をベンチの外側に向けさせる音 ;ボイス位置:5 【真凛】 「あんたもいつも忙しそうだしな。あたしがマッサージしてやるよ」 【真凛】 「いーからいーから、ほら、まずは肩からやってくぞ」 ;SE:両肩を揉んでいく音 【真凛】 「おー、やっぱりあんた結構凝ってんなぁ……石を揉んでいるみてぇだ」 【真凛】 「ぐぐぐ……こんくらいの強さで良さそうだな」 【真凛】 「痛かったら言えよな。じゃ、続けるぜ」 【真凛】 「(十秒程度息遣い)」 【真凛】 「うりゃ……おりゃ……」 【真凛】 「結構ほぐれてきたんじゃねぇか?」 ;SE:肩から手を離し、手をぱっぱっとする音 【真凛】 「じゃあ、次は頭を揉んでいくとすっか」 【真凛】 「まあ肩よりは弱めでな」 ;SE:頭を揉んでいく音(耳より上側をまんべんなく) ;ト書き;頭を両手で寄せるように揉んでいます 【真凛】 「ぎゅっ、ぎゅううううっ」 【真凛】 「どーよこれ、ダチの間では結構ウケがいいんだぜ?」 【真凛】 「低気圧の時とかな、こうすりゃすっきりってわけよ」 【真凛】 「あと眠い時はなぁ、頭のツボとか刺激するといいらしいぜ」 【真凛】 「まあ今おめめがぱっちりになっちまったら明日に差し支えるだろうけどな」 【真凛】 「目が覚めない程度に揉みこんでやるぜ」 【真凛】 「(十秒程度息遣い)」 【真凛】 「こんなもんかー?」 【真凛】 「やりすぎもよくねぇからな」 【真凛】 「そんじゃ……んー、今度は耳のマッサージでもすっか」 ;SE:両手で耳を覆う音 ;SE:そのまま手を回すようにマッサージする音 【真凛】 「ぐりぐりぐりぐり〜」 【真凛】 「耳も色んなツボがあっからな、結構気持ちよかったりすんだろ?」 【真凛】 「痛そうじゃなさそうだし、このままやってくな」 【真凛】 「(十秒程度息遣い)」 ;ト書き;両手を一度離す 【真凛】 「うぃー」 【真凛】 「いやー、夜風が気持ちいいな」 【真凛】 「夜風って大体の季節が良いよな。春も夏も秋も冬も」 【真凛】 「まあ、冬の夜風は少し寂しすぎるような気もすっけど」 【真凛】 「んじゃ、耳をもにもにしてあったまっか」 ;SE:両耳を掴んで揉んでいく音 【真凛】 「ういー、ぐにぐにーもみー」 【真凛】 「(十秒程度息遣い)」 【真凛】 「ぐりぐり〜もにもに〜」 【真凛】 「ほれほれ〜ここがいいのか〜?」 【真凛】 「はっ……ちょっと気を許しすぎちまったかもしんねぇ……」 【真凛】 「あんたがゆるふわしてるからかどうかは分かんねぇけど、なんか一緒にいると気が緩んでくるんだよな」 【真凛】 「あたしの疲れてる部分が癒されるっつーのかな……」 【真凛】 「あー……こういうのが心休まるって言うのかもしんねぇなぁ」 【真凛】 「癒された分、あんたのことも癒してやらねぇとな」 ;ト書き;手を一旦離す 【真凛】 「ちょっとマッサージの仕方を変えるか」 ;SE:顔をぺたぺた触る音 【真凛】 「んー……どうしようかな……」 【真凛】 「ほっぺむにむにー。ふふっ、なんちゃって」 【真凛】 「ごめんごめん。真面目にやっからさ」 ;SE:両耳を逆手で持ち、手の腹でぐりぐりする音 【真凛】 「よし、こうしよう……耳を掴みながら手の腹で……ぐりぐりぐりぐり」 【真凛】 「どうだ? 悪くないんじゃないか?」 【真凛】 「じゃ、このまま続けてくな」 【真凛】 「(十秒程度息遣い)」 ;ト書き;手を離す 【真凛】 「ふう……」 【真凛】 「これでマッサージは終わりにすっかぁ」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー トラック9:家に上げる、歯を磨く、宿代 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ;SE:アパートの廊下を歩く音 10歩ほど ;SE:家の鍵を開ける音 ;SE:扉を開ける音 ;SE:電気を点ける音 ;ボイス位置:5 【真凛】 「お、お邪魔しま〜す……」 ;SE:扉を閉める音 【真凛】 「いや……悪いな、メシをおごって貰うだけじゃなくて家にも上げてもらっちまって……」 【真凛】 「まあ、明日の早朝にはうちの鍵も開いてるだろうし、頃合いを見計らって出るわ」 【真凛】 「しかし……あんたには借りばかり出来ちまうな……」 【真凛】 「よし。洗面所に行こうぜ。あんたの歯を磨いてやるよ」 【真凛】 「隣だし、部屋の形は大体同じだよな?」 ;SE:扉を開ける音 ;ボイス位置:1 【真凛】 「うん良かった良かった。間違ってたら恥ずかしくて公園にダッシュで戻る所だったからな」 ;ボイス位置:3 【真凛】 「うっしゃー、じゃ、始めんぞ」 ;SE:蛇口から水を出す音 【真凛】 「はいがらがらがらがら〜ぺっ」 【真凛】 「んでもってぐじゅぐじゅぐじゅ〜ぺっ」 【真凛】 「外から帰ってきたし喉うがいもしねぇとな」 【真凛】 「さて、あーのお口な。あー」 ;SE:左奥歯を磨く音 【真凛】 「シュッシュッシュッシュッ……」 【真凛】 「そういや子供の時さ、子供向け番組で歯を磨くコーナーがあったよな?」 【真凛】 「仕上げは大体親がやるやつ」 【真凛】 「あたしんとこはそういうの全くなかったんだよなぁ」 【真凛】 「最初から歯を磨けるわけはないからたぶん記憶にない範囲でやってもらってたのかもしんねぇけど、分かんねぇや」 【真凛】 「まあ今回は最初から最後まであたしが磨いてやっから」 【真凛】 「逆にあたしが磨く時仕上げはあんたにやってもらおうかな? ……なんてな」 【真凛】 「(十秒程度息遣い)」 【真凛】 「よし反対側を磨くか」 ;ボイス位置:3 【真凛】 「うん、こっちの方が磨きやすそうだな」 ;SE:右奥歯を磨く音 【真凛】 「しゃこしゃこしゃこしゃこ」 【真凛】 「歯磨きって毎日やってると飽きてくるよな」 【真凛】 「まあ、やんないと大変な事になるからやるんだけどさ」 【真凛】 「あたしはもう無心でやってるわ。曲とか聞いたりしてな」 【真凛】 「今日みたいに追い出された時は公園で磨いたりしてるけど」 【真凛】 「外でやると案外退屈はしないんだよな」 【真凛】 「外ってのは、いつも違うからさ」 【真凛】 「まあ歯磨き自体は手癖でやって、外に意識を向けてるからなんだけどよ」 【真凛】 「(十秒程度息遣い)」 【真凛】 「さて……このまま裏側にうつるか」 【真凛】 「けっこーめんどっちいんだよな」 ;SE:右奥歯の裏側を磨く音 【真凛】 「口開けててアゴ痛くねぇか? 疲れたら閉じてもいいからな」 【真凛】 「(十秒程度息遣い)」 【真凛】 「あとちょっとだぞ、がんばれ」 ;SE:前歯の裏側を磨く音 【真凛】 「(十秒程度息遣い)」 【真凛】 「よし、口を開けんのは次で最後だわ」 ;ボイス位置:7 【真凛】 「毎回動くのも結構めんどっちいな」 【真凛】 「まあ前歯はなんとかなんだろ」 ;SE:左奥歯の裏側を磨く音 【真凛】 「(十秒程度息遣い)」 【真凛】 「おし。お疲れさん」 【真凛】 「もう閉じて大丈夫だぞー」 【真凛】 「まあ、今度はいーって口にしてもらうから軽めに開けてもらうけどな」 【真凛】 「はい。いー、だ」 ;SE:左前歯を磨く音 【真凛】 「前歯は人から見えるからな、特に念入りにやんねぇとな」 【真凛】 「(十秒程度息遣い)」 【真凛】 「よし、このまま反対側を磨くか」 ;SE:右前歯を磨く音 【真凛】 「うん、前歯ならまだなんとか出来るな」 【真凛】 「しゃかしゃかしゃかしゃか」 【真凛】 「(十秒程度息遣い)」 【真凛】 「うい」 【真凛】 「あとは前歯だけだな」 【真凛】 「あたしがピカピカにしてやるぜ」 ;SE:前歯を磨く音 【真凛】 「(十秒程度息遣い)」 【真凛】 「はぁぁ……よし、こんなんでどうだ?」 ;SE:蛇口から水を出す音 【真凛】 「ぐじゅぐじゅぐじゅぐじゅ〜」 【真凛】 「ぺっ」 【真凛】 「いー」 【真凛】 「うん。よし! 綺麗になったな」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー トラック10:添い寝、布団、ふかふか ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ;ト書き;すでに二人とも布団に横になっています。 ;ボイス位置:3 【真凛】 「悪ぃな……来客用の布団を借りちまって」 【真凛】 「起きたら干しとくから」 【真凛】 「そういや、出る時鍵は郵便受けにいれとけばいいか?」 【真凛】 「まあ誰かが入ってくるような事はないだろうから、鍵を開けたまま出てもいいと思うけど、もしもはいつでもあるからな」 【真凛】 「あんたが起きる時間によっては起きてから出てもいいけどさ」 【真凛】 「まあ……あたしが出るのは三、四時間くらい寝てからになっかな……」 【真凛】 「長く寝ていたいもんだぜ」 【真凛】 「ま、贅沢は言ってられねえよな。あったかくてふかふかの布団を貸してもらってるだけで十分ってやつだ」 【真凛】 「ふう……こんなに安心して寝るなんていつぶりだろうな」 【真凛】 「あー……修学旅行とかそんくらいぶりかもな」 【真凛】 「外面とかはいいからそういうのには行かせてもらってたんだ」 【真凛】 「まあ、学校には素性っつーかどんな親かばればれなんだけどな」 【真凛】 「でも他人の家ってそんな介入出来るもんじゃねぇんだよ」 【真凛】 「表面上外面が良ければ特にな」 【真凛】 「だから、あんまり家で寝れなくて学校で寝てても自己責任だ」 【真凛】 「理不尽なもんだぜ」 【真凛】 「おっと、寝る前にするような話じゃなかったな。悪い悪い」 【真凛】 「つってもな、あたしには明るい話の持ち合わせなんてそんなにねぇんだよな」 【真凛】 「あー、だけど、あれだ。修学旅行とかで他の奴の話を聞くのは好きだったな」 【真凛】 「あたしは特に何かを話すわけじゃないんだけどさ。こう誰かが好きとか、そういうの」 【真凛】 「他の奴が楽しそうにしてるところを見るのは、なんか物語とか読んでるみたいで好きなんだよ」 【真凛】 「まあ活字の本は眠くなってくるからあんま読まないんだけどさ」 【真凛】 「だから教室でうとうとしながら人の話とか聞くだけで過ごすんだよ」 【真凛】 「わりと穏やかなもんだぜ。世界ってやつは」 【真凛】 「いいよな。あたしもそっち側の住民になりてぇわ」 【真凛】 「あたしたちは同じ世界に生きているように見えて、まったく違う世界に生きている」 【真凛】 「そんな風に感じるんだ」 【真凛】 「ものの捉え方一つとってもそうだ。一人一人違う感想を持ったりする」 【真凛】 「同じものを見ていても、違うものが見えているんだ」 【真凛】 「実はあたしたちは全員それぞれが一人ぼっちでさ、どこかに小さな共通点を見つけ出そうとするんだよ」 【真凛】 「全員違うんだけどさ。孤独を紛らわすために」 【真凛】 「みんな心のどこかでは気づいているんだ。自分は一人なんだって」 【真凛】 「生まれた時は産みの親と繋がっているけど、最期の時は誰とも繋がっちゃいないだろう?」 【真凛】 「でも、最期には笑っていたいじゃん?」 【真凛】 「自分は一人じゃなくて、誰かといっしょなんだって」 【真凛】 「だから、あたしはさ、最期にゆっくりと寝る時は笑顔で寝れるように生きていこうと思うんだ」 ;SE:真凛がリスナーの手を握る音 【真凛】 「こんな風に、誰かの手を握りながらな」 【真凛】 「(十秒程度息遣い)」 ;ボイス位置:3 囁き 【真凛】 「寝たか?」 【真凛】 「まあ、起きてても返事はしなくていい」 【真凛】 「おやすみって言ってなかったなと思ってな」 【真凛】 「今日はありがとな……ほんと、助かったよ」 【真凛】 「腹もすげぇ減ってたしな」 【真凛】 「あんたさえよければまた泊めてくれると……」 【真凛】 「いや、高望みはよくねぇな」 【真凛】 「うん。早く寝るとしよう」 【真凛】 「おやすみ。いい夢を見てくれよな」 ;ボイス位置:3 深呼吸 【真凛】 「すううう……はぁぁ……」 【真凛】 「すううう……すううう……」 【真凛】 「(十五〜二十秒ほど寝息)」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー トラック11:後日談、導入、目覚め ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ;ボイス位置:3 【真凛】 「(十秒ほど寝息)」 ;SE:小鳥のさえずり 【真凛】 「すー……すー……んにゃ……」 【真凛】 「んんっ……朝か……起きねぇと」 【真凛】 「ふわぁぁ……んーっ!」 【真凛】 「あー……朝にゆっくり出来るってのは最高だなぁ……」 ;ボイス位置:3 囁き 【真凛】 「あんたには感謝してる。ありがとよ」 【真凛】 「つってもまだ寝てるか」 【真凛】 「おーおー幸せそうに寝ちゃってまぁ……」 【真凛】 「いつもながら無防備だこと」 【真凛】 「これじゃあたしに悪戯されちまうぞー」 【真凛】 「ほれ、ツンツン」 ;SE:頬をつつく音 ;ボイス位置:3 独り言 【真凛】 「むにーってしたらさすがに起きるよな……」 【真凛】 「んー、良い感じに目覚めさせるにはどうやって起こしたらいいんだ……」 【真凛】 「目覚まし時計よりも快適な目覚めにさせてやりてぇし……うーん……」 ;ト書き;キスと言いかけて止めています。 【真凛】 「目覚めのキ……いやいやいや。それはない」 【真凛】 「あたしはただの居候だしな。身の丈にあった事をしねぇと……」 【真凛】 「となると、メイド服を着てご主人様とか言った方が良いのか……?」 ;ボイス位置:3 だんだん小さく 【真凛】 「ご……ご主人様〜……」 【真凛】 「うん。これも無いな」 【真凛】 「いつも通りでいいか」 ;SE:ゆさゆさとゆさぶる音 【真凛】 「おーい、おーい起きろー」 【真凛】 「今日は休みだけど生活リズムを崩さないようにすんだろー」 【真凛】 「おーい……おお、起きたか?」 【真凛】 「まだ結構ぼけーっとしてるっぽいな……」 【真凛】 「まあしょうがねえよな、あと五分だけだぞ」 【真凛】 「そんでもって、今日は耳かきとかして過ごそうな」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー トラック12:後日談、居候、耳かき左 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ;ボイス位置:1 【真凛】 「ふう……大体やっとかねぇといけねぇことも終わったし、そろそろ耳かきすっか」 【真凛】 「ほら、あたしの膝に来いよ」 ;SE:真凛の膝に頭を沈める音 ;ボイス位置:7 【真凛】 「おう。よく来たな」 【真凛】 「じゃあ早速耳かきを始めんぞー」 ;SE:耳かきの音 【真凛】 「まずは耳の溝とかふちをぞりぞりぞりぞり」 【真凛】 「あたしの手も随分と耳かきに馴染んだみたいだ」 【真凛】 「あんたの耳の形を意識しなくても簡単になぞれるようになったぜ」 【真凛】 「これも長い間の耳かきの成果ってやつだな」 【真凛】 「まあこのままいつものようにぞりぞりしてやるから、ゆっくり休んでな」 【真凛】 「(十五〜二十秒程度息遣い)」 【真凛】 「さて……んじゃ、そろそろ耳垢をかきだしていきますかぁ」 ;SE:耳かきの音 【真凛】 「静かな時間だよな……時間ってこんなにゆっくり進むんだなってくらいゆったりとしている」 【真凛】 「平和だ……」 【真凛】 「あんたには感謝しているよ……厄介でしかないあたしを居候させてくれんだもんな」 【真凛】 「あたしに出来るお返しはこうして耳かきすることくれぇだ」 【真凛】 「まあじっくりやるからさ。存分に楽しんでくれ」 【真凛】 「(十五〜二十秒程度息遣い)」 【真凛】 「あたしもさ、あんたにこうして耳かきをする時間、結構気に入ってる」 【真凛】 「心が穏やかになってくるんだよな」 【真凛】 「あんなにトゲトゲしてたのが嘘だったみてぇに」 【真凛】 「まあ、喋り方はまだ変わってないけどな」 【真凛】 「あら〜とかかしら〜とか、ですますで話すあたしとか想像できね〜〜〜〜」 【真凛】 「やってみるか……?」 【真凛】 「お、おほほほ……今日も良い天気でございますわね」 【真凛】 「なんかかなり違う気がする……こんな喋り方のやつ漫画とかでしか見たことねぇわ」 【真凛】 「あれ……敬語ってどうやるんだっけ」 【真凛】 「どうすりゃ……いいん、ですかね?」 【真凛】 「お……? なんかちょっと惜しい気がするぞ」 【真凛】 「ちょっと練習してみるか……」 【真凛】 「えっと……どう、ですか?」 【真凛】 「耳かき、良い感じ、です?」 ;ト書き;あたしと言いかけてます 【真凛】 「あた……私、も自分では最初にやった時よりは良くなったと思う……んですが」 【真凛】 「すまん……自分を私って言うのはもう少しかかりそうだ」 【真凛】 「まあ……敬語はちょっとやってみる……みます」 【真凛】 「どう、ですか」 【真凛】 「んー……今日も耳垢は結構あるみたいですね」 【真凛】 「あたしが……ちゃんと綺麗にしますね」 【真凛】 「(十五〜二十秒程度息遣い)」 【真凛】 「こんな感じで……大体は、耳垢が取れましたね」 【真凛】 「あとは奥に硬いのがいくつか……」 【真凛】 「ちょっとばかり、力を強めてやってみます」 ;SE:耳かきの音 力強め 【真凛】 「(十秒程度息遣い)」 【真凛】 「ぺり……ぺりぺり……ぺりっ」 【真凛】 「よーし! やっと取れたー!」 【真凛】 「おっと……ってまあ敬語はもういいか」 【真凛】 「今日の敬語はおしまいな。また今度やろう」 【真凛】 「心配しなくても耳掃除の方は最後までやるから、まあそのままでリラックスしといてくれ」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー トラック13:後日談、いつもの、耳吹き左 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ;ボイス位置:7 【真凛】 「さて……そんじゃあ始めますか」 【真凛】 「すぅぅぅぅ……」 【真凛】 「ふうううううっ、ふううううううっ、ふううううううっ」 【真凛】 「(十秒ほど耳吹き)」 【真凛】 「ふう……大体安定してふーふー出来るようになったな」 【真凛】 「あたしの成長も大したもんだろ?」 【真凛】 「こんなのもできるようになったぜ?」 【真凛】 「すぅぅぅぅぅぅぅぅぅうううう……」 【真凛】 「ふううううううううううううううううううううううううっ」 【真凛】 「どーよどーよ? すごくね?」 【真凛】 「長いし、かなり強めのふーふーを出来るようになったんだわ」 【真凛】 「これもよくあんたにふーふーしてたおかげだな」 【真凛】 「じゃ、ちょっと長くて強いふーふーしちゃいますか」 【真凛】 「ふうううううううううううううううううううううっ」 【真凛】 「ふうううううううううううううううううううううううっ」 【真凛】 「(十秒ほど耳吹き)」 【真凛】 「ふぃぃぃ……ちと休憩」 【真凛】 「いやぁ、こんくらいの強さのやつを続けてたら強くなったあたしでも結構くるもんがあるな」 【真凛】 「でもさ……」 ;ボイス位置:7 囁き 【真凛】 「結構楽しいんだ」 【真凛】 「世の中のカップルとか夫婦が耳かきとかふーふーする理由が分かった気がする」 【真凛】 「ふーふーしてる方もされてる方も楽しかったり心地よかったりするわけじゃん?」 【真凛】 「ウィンウィンってやつだよな」 【真凛】 「これからもここに居候させて貰ってる限りはふーふーするから、楽しみにしててくれよ」 【真凛】 「じゃあ……こっち側の耳はもう少し吹いたら終わりにすっか」 【真凛】 「ふうううぅっ、ふぅっ、ふううううっ、ふうううううっ」 【真凛】 「(十秒ほど耳吹き)」 【真凛】 「ふうううううっ、ふうううっ、おまけに……」 【真凛】 「ふううううううううううううううううううううううううっ」 【真凛】 「いよーし! おわりおわりっ」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー トラック14:後日談、上達、耳かき右 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ;ボイス位置:7 【真凛】 「じゃちゃちゃっと次に行くぞー」 【真凛】 「はい、ごろーんっ」 ;SE:頭を動かす音 ;ボイス位置:3 【真凛】 「ふう……この横顔にも見慣れてきたな」 ;SE:頭を撫でる音 【真凛】 「この頭の触りごこちも、温かさも」 【真凛】 「多分、ずっと覚えてんだろうなぁ……あたしがおばあちゃんになってもさ」 【真凛】 「おばあちゃんになった時、どんな風にしてるか分かんねぇけど、多分笑ってられると思うよ」 ;ボイス位置:3 囁き 【真凛】 「あんたのおかげでさ」 【真凛】 「さて……んじゃ、耳かきを始めますかぁ」 ;SE:耳かきの音 【真凛】 「ぽりぽりぽりぽり……」 【真凛】 「あたしもあれから図書室とかで調べてみたんだけどさ」 【真凛】 「耳には色んなツボがあるらしいな」 ;SE:耳かきでつつくような音 【真凛】 「こことか、自律神経ってのを整えてくれるらしい」 【真凛】 「心臓の動きを調整したり、体温を調整したり、血の流れをよくしたり、胃腸の働きを調整してくれるんだと」 【真凛】 「至れり尽くせりだな」 【真凛】 「あと、調べたら鼻炎とか花粉症とかに効くツボとかもあるらしい。自分で押してみたけどよく分かんなかったんだよな」 ;SE:耳たぶをさわさわする音 【真凛】 「このぷよぷよの耳たぶの上のあたりは……たしか酔い防止だったかな?」 【真凛】 「酒とか飲む時に押すといいらしいんだわ」 【真凛】 「あと快眠効果もあるみたいだから飲まない時も押していいかも」 【真凛】 「つー感じで、色んなツボを刺激していくな」 ;ボイス位置:3 小声 【真凛】 「あんたには……ずっと健康でいて欲しいしさ」 【真凛】 「(十五〜二十秒程度息遣い)」 【真凛】 「うん。こんな感じでいいか」 【真凛】 「ほいじゃ、そろそろ耳垢をカリカリ掘んぞー」 ;SE:耳かきが入ってくる音 ;SE:耳かきの音 【真凛】 「よーし……カリカリ……カリカリ」 【真凛】 「かゆいところはございませんかー? 耳以外はセルフサービスとなってまーす」 【真凛】 「耳の中なら……こっちとかー……こっちもオッケー」 【真凛】 「全体的にかいていくぞー」 【真凛】 「(十五〜二十秒程度息遣い)」 【真凛】 「かりかり……じょりじょりっ」 【真凛】 「おし。だいたいの耳垢はとれたかな?」 【真凛】 「今日も左右合わせて大量だったなぁ。山のようにこんもりって訳よ」 【真凛】 「まあ、こっちもいつものようにかてぇ塊が残ってるんだけどな」 【真凛】 「じゃ……やってくかぁ」 ;SE:耳かきの音 力強め 【真凛】 「(十五〜二十秒程度息遣い)」 【真凛】 「ごりごり……、ごりっ……んんん……ごりごりっ」 【真凛】 「ん……あとちょっとか……」 【真凛】 「ぺり……ぺりぺりぺりっ」 【真凛】 「ぺりーっ」 【真凛】 「よぉし。いいぞ。これで全部取れた」 【真凛】 「痛くなかったか?」 【真凛】 「耳かきで中を全体的に触っていくから痛かったら言うんだぞ」 ;SE:耳かきの音 耳の中を全体的に 【真凛】 「(十秒程度息遣い)」 【真凛】 「うん。こーれーで……大丈夫かな?」 【真凛】 「ん、大丈夫そうだな」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー トラック15:後日談、これからも、耳吹き右 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ;ボイス位置:3 【真凛】 「よし、それじゃあこっちの耳も仕上げに入るか」 【真凛】 「あんたも好きなこの……」 【真凛】 「ふううううううううううううううっ」 ;ボイス位置:3 囁き 【真凛】 「お耳のふーふーでな」 【真凛】 「準備はいいか? いくぞ?」 【真凛】 「ふうううううっ、ふうううううううっ、ふううううううっ」 【真凛】 「(十秒ほど耳吹き)」 【真凛】 「ふう……」 【真凛】 「今度はちょっと強弱をつけてみるか」 【真凛】 「ふぅぅぅぅぅぅぅ、ふうううううううっ、ふぅぅぅぅぅぅぅぅ、ふううううううううっ」 【真凛】 「こんな感じでな。じゃ、いくか」 【真凛】 「ふぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ、ふうううううううううっ、ふぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ、ふううううううううううっ」 【真凛】 「(十秒ほど耳吹き)」 【真凛】 「ふううううううっ、ふぅぅぅぅぅぅぅ……」 【真凛】 「良かったか? これも耳のふーふーのパターンに入れておこうか」 【真凛】 「さて……次で最後にすっかなぁ……どういう吹き方がいいかなぁ」 【真凛】 「まあ、てきとーにやるかてきとーに」 【真凛】 「ふうううううっ、ふーーーっ、ふううううっ、ふぅぅぅぅぅぅ、ふぅっ、ふっ、ふっ、ふううっ、ふうううううう」 【真凛】 「(十秒ほど耳吹き)」 【真凛】 「ふううううううううううっ、ふううう、ふっふっ、ふーーーーーっ」 【真凛】 「おーし。これで今日の耳掃除とふーふーはおしまい」 【真凛】 「この後どうする? あんたも休みだしなぁ……どっか買い物でも行く? だらだらする?」 【真凛】 「ま……しばらくはだらだらしながらどうするか考えっか」 【真凛】 「この前みたいにだらだらしたまま一日が終わったりしてな。ふふっ」