勇者よ、耳かきをしてやるからわしのものにならぬか? 〜のじゃろり狐魔王 凛音(りおん)〜 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー トラック1:オープニング。勇者と魔王、時を超えた縁 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ;ボイス位置:9 正面(凛音は後ろを向いている) 【凛音】 「ふむ……我が魔王城の守りを突破しここまで辿り着くとはのう……」 【凛音】 「このわし、魔王・凛音(りおん)が褒めて遣わすぞ、勇者」 【凛音】 「さて、それではわしら魔族とお主ら人間の行く末を決める戦いを始め……ん?」 ;ボイス位置:9→1 移動しながら 【凛音】 「んん? んんんんん?」 ;ボイス位置:1 【凛音】 「お主、どこかで見覚えがあるのう……思い出すから少し待て……」 【凛音】 「うーん……うううううむ……」 ;SE:手をポンと叩く 【凛音】 「あっ! お主……もしやあの村の者ではないかのう?」 【凛音】 「おーおー、懐かしい……のう?」 【凛音】 「いや、待てよ……あれは今から200年ほど前じゃなかったか……」 【凛音】 「お主……耳も丸っこいし、エルフでは無いよなぁ……」 【凛音】 「んー、見た目とこの魔力の感じ……あやつの子孫か……?」 【凛音】 「多分そうなんじゃろうな……」 【凛音】 「ふむ……」 【凛音】 「やめじゃやめじゃ……知り合いの顔をしたものとは戦いとうない」 【凛音】 「あやつには色々と世話になったしのう……」 【凛音】 「人族と魔族で争うのも馬鹿馬鹿しくなってきとったところじゃ」 【凛音】 「争いの発端となった者どもは、とうに灰になっておるしの」 【凛音】 「あとは憎しみの連鎖じゃ、どこかで折り合いをつけて終わらせるしかあるまい」 【凛音】 「まあ……折り合いが付けられぬのであれば、どちらかが絶えるまでやるしかないがの」 【凛音】 「お主も、そこまでは望んでおらんじゃろう?」 【凛音】 「であれば……良い方法があるんじゃが……」 ;ボイス位置:3 囁き声で ;タイトルコール ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー トラック2:縁側で煎餅とお茶 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ;ボイス位置:3 隣に座りながら 【凛音】 「ばりばり……むしゃむしゃ……」 【凛音】 「ずずず……」 【凛音】 「ほぅ……」 【凛音】 「日の当たる縁側で茶は落ち着くのう、勇者や」 【凛音】 「平和で何よりじゃ」 【凛音】 「思えば、こんなに落ち着いたのも百年ほど久しいかもしれぬ」 【凛音】 「魔王になってからは書類仕事と体力仕事、どちらも山積みであったからな……」 【凛音】 「久方ぶりの休みじゃあ……くふふ」 【凛音】 「ほれ、お主も遠慮せずに煎餅を食らうが良い」 【凛音】 「案ずるな、毒などは入っておらぬよ」 【凛音】 「バリバリバリバリ……ずずっ。ほらな?」 【凛音】 「まあわしとお主では毒への耐性が違うから証明にはならんかもしれんがの」 【凛音】 「ほれ遠慮せずに食べるがよい」 ;SE:煎餅を咀嚼する音 【凛音】 「バリバリ……ばりばり……」 【凛音】 「こうしてまったりと人の子の作った美味い煎餅を食い、美味い茶を飲めるようになった」 【凛音】 「それだけでも、共存の道を選んだ甲斐があるというものじゃ」 【凛音】 「まあ……事後処理は地獄であったがな……」 【凛音】 「お主にも存分に働いてもらった。わしとしても感謝しておる」 【凛音】 「ようやくじゃ、ようやくこの世界は前に進めるようになった」 【凛音】 「争いの為の技術以外は、ここ数百年全く変わっておらんかったからのう」 【凛音】 「生き物とは、おろかなものよ」 【凛音】 「まあ、といっても悪いことばかりでもない」 【凛音】 「新たに得た技術を暮らしにも上手くいかせれば、豊かな暮らしにも続いていくじゃろう」 【凛音】 「人族と魔族、それぞれの力を合わせ、活かしていけばより良い未来に向かえる筈じゃ」 【凛音】 「その時が楽しみじゃのう……ばりばり」 【凛音】 「はー……美味い……」 【凛音】 「そういえばな、西の砂漠地帯の方では“かれぃ”なるものがあると聞く」 【凛音】 「なんでも、様々な香辛料を組み合わせて作られておってな、わさびやからしとはまた違った方向で辛く、また美味であるらしい」 【凛音】 「米とも合うらしくてのう……それはそれは食が進むらしい」 【凛音】 「米に合うということは……おそらく煎餅にも合うと思うのじゃ」 【凛音】 「はぁー……生きておる内に食してみたいものよのう……」 【凛音】 「勇者よ……遥か西へと向かい、“かれぃ”の作り方と香辛料を貰ってきてはくれんかのう」 【凛音】 「そして、かれぃ煎餅の開発をするのじゃ!」 【凛音】 「報酬は……そうじゃなぁ……耳かきでどうじゃ?」 ;ボイス位置:7 囁き 【凛音】 「しかもいつもよりじっくりと耳をぞりぞりしてやるのじゃ……」 ;ボイス位置:7 通常 【凛音】 「楽しみじゃろう? くふふ……顔がにやついておるぞ」 【凛音】 「まあ……かくいうわしもにやついておるんじゃけどな」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー トラック3:どれ……耳かきをしてやるとするかの(耳かき左) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ;ボイス位置:1 【凛音】 「おお、勇者よ。よくぞ帰ってきた」 【凛音】 「くふっ……今夜の食事は楽しみじゃな」 【凛音】 「“かれぃ”なるものがいかなものか……このわしが自ら見極めてしんぜようぞ」 【凛音】 「まあ何はともあれようやってくれたのじゃ」 ;SE:畳に座る音 【凛音】 「よいしょっと……」 【凛音】 「どれ……耳かきをしてやるとするかの」 【凛音】 「ほれほれ、わしの膝にどーんと来るが良い」 ;SE:膝枕に頭を横たえる音 ;SE:頭を撫でる音 ;ボイス位置:7 【凛音】 「くふふ、愛いやつ愛いやつ」 【凛音】 「移動に適した魔法があるとは言え、長旅で疲れたじゃろ?」 【凛音】 「歩きで行けば何日もかかるほど遠い所にあるからのう」 【凛音】 「わしがこの手でなでなでしてやろう」 【凛音】 「よしよし……」 【凛音】 「すー……ふー……」 【凛音】 「お主の頭は撫でやすくて良いのう」 【凛音】 「触り心地も抜群じゃ」 【凛音】 「っと……ずっと撫で続けておくわけにもいかぬな」 ;SE:頭を撫でる音停止 【凛音】 「ちゃんと耳かきもせねばなるまい」 ;SE:ちゃぶ台の上の耳かきを手に取る 【凛音】 「では、始めるとしよう」 ;SE:耳かきの音 優しめで浅く(今回はテキスト全体にわたって会話中も耳かきをお願いします) 【凛音】 「む……少し砂が混じっておるようじゃな」 【凛音】 「少し慎重に取り除いてやらねばなるまい」 【凛音】 「じっとしておれよ、下手をすると耳が傷つくでな」 【凛音】 「(十秒ほど息遣い)」 【凛音】 「じょりじょり……じょりじょり……」 【凛音】 「ふぅー……ふぅー……」 【凛音】 「少し乾燥気味のようじゃな」 【凛音】 「ちと息を吹きかけるだけで面白いくらいに飛びよるわ」 【凛音】 「ふぅー……ふぅー……」 【凛音】 「おん?」 【凛音】 「お主、もしや……」 【凛音】 「ふぅぅぅ……」 【凛音】 「くふふ……思った通りじゃ」 【凛音】 「耳を優しく吹かれるのがお好みと見える」 【凛音】 「よかろう……今後は小まめにふーふーしちょるからな」 【凛音】 「楽しみにしておくのじゃぞ」 【凛音】 「ふーっ……ふーっ……」 【凛音】 「うむ。耳をふーふーして飛ぶのはこのくらいかの」 【凛音】 「よし、ではもう少し全体的にやってみようぞ」 ;SE:耳かきの音 浅めの部分を満遍なく 【凛音】 「うりうりぃ〜」 【凛音】 「くふっ、ここがええのか〜?」 【凛音】 「もっとしてやるからの〜、ほれほれ〜」 【凛音】 「ぞりぞり、ぞーりぞり」 【凛音】 「お主も好き者よのう〜」 【凛音】 「耳かきなぞ魔族には無い習慣じゃからのう」 【凛音】 「実際昔は、人族も耳かきなぞせんくても生きておったんじゃがなぁ」 【凛音】 「まあ、悪くない習慣とは思うんじゃ」 【凛音】 「わしも、お主を膝の上に乗せて、お主の耳掃除をするこの時間に、心地よさを感じておる」 【凛音】 「きっと他の魔族もそうであろうて」 ;ボイス位置:7 囁き(次の通常指定まで) 【凛音】 「相手が愛する者であるならなおのことな」 【凛音】 「わしから愛されてないと思うか?」 【凛音】 「わしはお主の自己評価よりもお主を好いておるぞ」 【凛音】 「ああ、先祖なぞ関係なくな」 【凛音】 「きっかけはそうであったと否定はせぬ」 【凛音】 「じゃが、同じ血が流れていても一人一人は違う人間じゃよ」 【凛音】 「お主は素直で愛いやつじゃ」 【凛音】 「愛でる時に可愛らしい顔をするのも大変すばらしい」 【凛音】 「お主の照れるような顔にわしもめろめろじゃ」 【凛音】 「勘違いするでないぞ? 愛玩動物のように扱っておる訳じゃない」 【凛音】 「ゆくゆくはわしの旦那様として世界中にお披露目も考えておる」 【凛音】 「さすれば、世界中を天気雨が包み込み、虹が祝福してくれよう」 ;ボイス位置:7 通常 【凛音】 「まあ、ある程度は世界も落ち着いてきたが、婚姻はまだ先じゃな」 【凛音】 「まだまだやらねばならぬこともあるからの」 【凛音】 「それに……人族と魔族の架け橋としての政略結婚はした方が良いと思うが……」 【凛音】 「お主の気持ちも大事じゃからな」 【凛音】 「気持ちが固まったら、お主から切り出してくれると嬉しい」 【凛音】 「長く生きてきたわしにとっては待つ時間も一瞬じゃからゆっくりで構わぬぞ」 【凛音】 「ふぅ……少し話しすぎたな」 【凛音】 「そろそろ奥の方もぞりぞりといたすか……」 【凛音】 「さきほどは砂粒があったが大丈夫そうかのう?」 【凛音】 「まあここまで奥には入らんだろうて」 【凛音】 「……一応念のためわしの術で調べるかの」 【凛音】 「ちょちょいのちょいっ」 【凛音】 「うむ。大丈夫そうじゃな。こちら側の砂は取り除けておるようじゃ」 【凛音】 「では、改めて……」 ;SE:耳かきの音 奥側 【凛音】 「ぞりっぞりっ……」 【凛音】 「ぞーり……ぞーり……」 【凛音】 「(十秒ほど息遣い)」 【凛音】 「お主としては、短めに掻かれるのとゆっくりと掻かれるの、どちらがお好みかのう?」 【凛音】 「まあ耳かきそのものが大好きなお主のことじゃから、どちらも好き、というのが正解かもしれんがの」 【凛音】 「甲乙つけがたいというのは、わしにもよくわかる」 【凛音】 「耳かきをする側のわしも、どちらも楽しいと思っておるからな」 【凛音】 「では先に小刻みに掻いていくとしようかの」 ;SE:耳かきの音 奥側 小刻み 【凛音】 「ぞりっぞりっ、ぞりっぞりっ」 【凛音】 「ぞりぞりぞりぞり……」 【凛音】 「くくっ、耳垢が奥からざくざく出てきよるわ」 【凛音】 「わしの為に溜めてきてくれたのかのう?」 【凛音】 「うむ、えらいえらい。褒めて遣わそう」 【凛音】 「これからも励むんじゃぞ」 【凛音】 「まあ、意識して溜められるものでもないがな! かっかっか!」 【凛音】 「(十秒ほど息遣い)」 ;SE:耳かきの音 奥側 ゆっくり 【凛音】 「ぞーり、ぞーり」 【凛音】 「ふぅっ、ふぅっ」 【凛音】 「(十秒ほど息遣い)」 【凛音】 「ゆっくりと掻きつつ吐息をかけて仕上げに移っていくぞい」 【凛音】 「かりかり、ぞりぞり」 【凛音】 「ぐるぐる、ふーっふーっ」 【凛音】 「お主としては、こっちの吐息の方が好みかの?」 【凛音】 「はぁーっ、はぁーっ」 【凛音】 「温かくて柔らかい風じゃろう?」 【凛音】 「まあ、耳垢の細かい塵を飛ばすのには適しておらんが、戯れも必要じゃろうて」 【凛音】 「はぁーっ、ふぅーっ」 【凛音】 「はっはっ、ふっふっ、はーっ、ふっ」 【凛音】 「な? 楽しかろ? わしは楽しい」 【凛音】 「息を吹きかける行為がではないぞ? お主の耳に息を吹きかけるから楽しいのじゃ」 【凛音】 「草などが相手であれば、吐息で揺れるだけじゃからな」 【凛音】 「その点、お主ならば様々な反応を見せてくれる」 【凛音】 「他の人間や魔族もそうかもしれぬが、わしの膝はお主しか知らぬでの」 【凛音】 「お主で満足しているのもまた事実じゃ」 【凛音】 「いや……今のはあまりにも素直じゃ無さ過ぎたかの……」 ;SE:耳かきの音停止 【凛音】 「言い換えよう」 ;ボイス位置:7 囁き 【凛音】 「お主でなければ意味がないんじゃよ」 ;ボイス位置:7 通常 【凛音】 「こほん」 ;SE:耳かきの音 奥側 ゆっくり 【凛音】 「ぞーり……ぞーり……」 【凛音】 「ぞりぞりぞりぞり〜……」 【凛音】 「ぐるん」 【凛音】 「ふっ、ふっ」 【凛音】 「いや、あのな……気まずさを誤魔化す為に耳かきを再開したわけではないからな」 【凛音】 「……はは」 【凛音】 「ええい! ままよ!」 【凛音】 「このままお主の反対側の耳も掃除してくれるわ!」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー トラック4:まだもうちょっとだけ続くんじゃ(耳かき右) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ;ボイス位置:7 【凛音】 「そぉいっ!」 ;SE:リスナーの頭を反対側に向ける音 ;SE:しっぽで目隠しをする音 ;ボイス位置:3 【凛音】 「わしのしっぽで目を温めてやろう」 【凛音】 「ふふふ……わしを見ようとして目を開けたら目ん玉が毛だらけになるからな……目を開けるでないぞぉ……」 【凛音】 「……よし」 【凛音】 「では始めるとしよう」 ;SE:耳かきの音 浅め すくう様に 【凛音】 「うむ……こちらも砂粒が多いの」 【凛音】 「ふっ、ふぅ〜〜〜っ」 【凛音】 「ううむ……わずかに湿って息では飛ばぬようじゃのう……」 【凛音】 「ふむ……面倒じゃがまとまっておるし細かくやっていけばいけるかの」 【凛音】 「しっぽで押さえつけておるがあまり動くでないぞ、耳が傷ついてしまうからな」 【凛音】 「よし……良い子じゃ……」 【凛音】 「ほじ……ほじ……」 【凛音】 「(十秒ほど息遣い)」 【凛音】 「こういう時、耳かきが使い捨てであればいちいち砂と耳垢を拭かんでええんじゃがのう」 【凛音】 「まあ……使い捨てじゃと木を使うのは難しいじゃろうな……資源には限りがあるし、森の民がそれを許さんじゃろう」 【凛音】 「長く使えて……かつ耳を傷つけないような素材……」 【凛音】 「今はまだ技術的に難しいかもしれんが、鉄とかがええかもしれん」 【凛音】 「配下のドワーフに作らせてみるか……」 【凛音】 「火炎魔法の魔石を耳かきに搭載して耳垢を燃やすのもええかもしれん」 【凛音】 「ああ、しかし鉄じゃと溶けるか……あと耳に入れている時に誤爆したら悲惨じゃ……」 【凛音】 「人間族は知恵が回るものが多いと聞く、そういった者に一考してもらうのも良いかもしれんな」 【凛音】 「せっかく手と手を取り歩み始めたんじゃ、お互いに苦手な分野を補い得意な分野で協力し合えば歩み寄れるようになるのも50年くらいは早まるじゃろう」 【凛音】 「む……いけないいけない、せっかくの癒しの時間というのに仕事に頭を使う所じゃった」 【凛音】 「また今度考えるとしよう」 【凛音】 「すまんのう勇者や、何せ百年以上魔王として働いてきた故、仕事中毒になっておるのじゃ」 【凛音】 「ちょうどいい後任か、子供が生まれれば隠居するつもりじゃから、それまでは大目に見てくれると助かる」 【凛音】 「出来れば力が強く賢い者が良いが……うーん……」 【凛音】 「わしと同じかわし以上に強くて賢い者……知り合いにおったかのう……」 【凛音】 「あ……目の前におるな……」 【凛音】 「ああ、身構えんでも良い、ここにはわしとお主しかおらんでな」 【凛音】 「つまり……まあ……お主のことなんじゃが……」 【凛音】 「お主を世界の王に据えたりはしとうないからの」 【凛音】 「じゃって……ただでさえわしより短い命なのに、わし以外に構われるとかなわんからな」 ;ボイス位置:3 囁き 【凛音】 「お主はわしだけを見ていれば良い」 【凛音】 「まあ使いっぱしりで“かれぃ”を取りに行かせたりもするがな! かっかっか!」 ;ボイス位置:3 囁き 【凛音】 「わしに構ってのことならええんじゃよ、くふふ……」 ;ボイス位置:3 通常 【凛音】 「さて……砂粒はこのくらいで良さそうじゃな」 【凛音】 「では、もう少し強めにカリカリしていくかの……」 ;SE:耳かきの音 浅く強めに 【凛音】 「かり……かり……」 【凛音】 「カリカリ……」 【凛音】 「かりっ、ぽりっ、ぼりぼり……」 【凛音】 「くくっ、冗談じゃ。耳かきをしながら何かを食べたりはしておらぬよ」 【凛音】 「わしなら自分の術で食べ物を浮かせて飲み食いするのも余裕じゃがな」 【凛音】 「耳かきも余裕で出来るくらいには極めておるぞ?」 【凛音】 「じゃが、お主の耳を掃除出来るのじゃ、直接やった方がわしも楽しい」 【凛音】 「……かりかり」 【凛音】 「(十秒ほど息遣い)」 ;SE:以下台詞のみ耳かき音早め ;ボイス位置:3 早めに 【凛音】 「かりかりかりかりかりかりっ」 ;ボイス位置:3 通常 【凛音】 「いやなに、ちょっと早めてみたくなっただけじゃ」 【凛音】 「すまんのぅ、かわいいいたずらじゃよ、くふふ」 【凛音】 「ほれ、少し痛かったろう?」 【凛音】 「ふー……ふー……」 【凛音】 「ふぅぅぅ……ふぅぅぅ……」 【凛音】 「ふっ、ふっ」 【凛音】 「どうじゃ? おさまったかの?」 【凛音】 「大丈夫そうじゃし、耳かきを続けるぞい」 【凛音】 「(十秒ほど息遣い)」 【凛音】 「かーりかり、かーりかり」 【凛音】 「かーりかりかりかり」 【凛音】 「かりっ、かりっ、かりっ、かりっ」 【凛音】 「かりかりかり、かりかりかり」 【凛音】 「ふぅ……こんなところかの」 【凛音】 「じゃあ……奥もやるとするか」 ;SE:耳かきの音 深め ゆっくり 【凛音】 「じょり、じょりじょり……」 【凛音】 「くふふ、ここがええんじゃろう?」 【凛音】 「顔が見えずともわしにはお見通しじゃよ」 【凛音】 「耳垢が根こそぎ無くなるまでじょりじょりしてやるからな……」 【凛音】 「じょりじょりー、じょりじょりー」 【凛音】 「じょりじょりじょりじょり……」 【凛音】 「じょりっ、じょりっ」 【凛音】 「じょり、じょり、じょり、じょり」 【凛音】 「(十秒ほど息遣い)」 【凛音】 「はふ……ええ時間じゃぁ……」 【凛音】 「こんなに穏やかな時間がかつてあったじゃろうか」 【凛音】 「うむ、わしが記憶している数百年間、ずっと無かったな」 【凛音】 「このような時間がいつまでも続くように、願っておるぞ」 【凛音】 「願わくば、一分一秒でも長生きしてくれると嬉しいものじゃ」 【凛音】 「まあ料理は大体いつもわしが作っておるから健康管理はわしにかかっておるのじゃがな!」 【凛音】 「うむ……わしも励めばならぬな……」 【凛音】 「じょり、じょり……じょり、じょり……」 【凛音】 「耳奥の耳垢は素直でよいのう」 【凛音】 「下手に突っ込んでしまうと奥に行ってしまうが、それもまた良し」 【凛音】 「まあもしもの時はなんとか出来るでな」 【凛音】 「こう豆粒よりも小さく変化(へんげ)して……わしが直接取りに行ったり……」 【凛音】 「ふむ……それもええな、よし、押し込むか……」 【凛音】 「かかっ、冗談じゃよ冗談」 【凛音】 「小さくなれるのは本当じゃし、お主の耳の中を探検するのも悪くはないが、お主の耳が聞こえなくなってはわしの声を聞いてもらえなくなるからの」 ;ボイス位置:3 囁き 【凛音】 「わしからの愛の囁きもな?」 【凛音】 「ふぅぅぅぅぅぅぅっ」 ;ボイス位置:3 通常 【凛音】 「ふふ、そのまま愛を囁いたりなどはせぬよ」 【凛音】 「食べ物もいつも同じ味では飽きてしまうであろう?」 【凛音】 「いつも刺激的な毎日で死ぬまでお主を飽きさせぬようにしてやるのじゃ」 【凛音】 「そのためにも……ふっふっふぅぅぅぅぅっ」 【凛音】 「うむ。そろそろ仕上げに移って良さそうじゃの」 【凛音】 「では、ゆくぞ?」 ;SE:耳かきの音 深め 早く 【凛音】 「じょりじょりじょりじょり」 【凛音】 「くふ、くすぐったくとも我慢するんじゃぞ」 【凛音】 「奥で動くと危ないからのう」 【凛音】 「(十秒ほど息遣い)」 【凛音】 「うむうむ。これで耳掃除は終わりで良いの」 【凛音】 「勇者よ、ご苦労じゃった」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー トラック5:耳を悪戯じゃ、かっかっか ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ;ボイス位置:3 【凛音】 「ふぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ!」 【凛音】 「くふふ。耳掃除はさっきので終わりじゃが、わしがお主を可愛がるのはまだ続くんじゃよ」 【凛音】 「耳を悪戯じゃ、かっかっか」 ;SE:しっぽで右耳をくすぐる音 【凛音】 「そ〜れ、こしょこしょこしょこしょ〜」 【凛音】 「くふっ、わしのしっぽはこそばゆかろ〜?」 【凛音】 「わしが満足するまでこしょこしょしてやるからの〜」 【凛音】 「ほれうりうりうりうり〜〜っ」 【凛音】 「(十秒ほど息遣い)」 【凛音】 「くふふ、こちらの耳だけではお主も退屈じゃろう?」 ;SE:頭を動かす音 ;ボイス位置:7 【凛音】 「よっこいしょ」 【凛音】 「こっちも〜それそれ〜っ」 ;SE:しっぽで左耳をくすぐる音 【凛音】 「長く放っておかれた耳をいじられる気分はどうじゃあ〜?」 【凛音】 「寂しかったろう? わしがいっぱい構ってやるからの〜」 【凛音】 「くひひ、ここがええのか〜? もっとやってやるのじゃ〜」 【凛音】 「(十秒ほど息遣い)」 【凛音】 「よぉし、では最後のとっておきじゃ……」 ;SE:起き上がらせる音 ;ボイス位置:5 【凛音】 「よいしょ……」 【凛音】 「では……ほっ!」 ;SE:ぱんと手を叩きしっぽを出す音 【凛音】 「くふふ……お楽しみはここからじゃ」 ;SE:しっぽで両耳をくすぐる音 【凛音】 「両耳をしっぽでくすぐられて驚いたかの?」 【凛音】 「ふっふっふ……実はわし、9本までしっぽを増やせるんじゃよ」 【凛音】 「まあ戦闘以外ではそんなに使わんがの」 【凛音】 「そらもう、しっぽから魔法やらなにやらをばんばんとな?」 【凛音】 「お主とは戦わなかったが、いつか軽い運動で使ってみてもよいかもしれぬのう?」 【凛音】 「ふふっ、手加減はせぬからな」 【凛音】 「(十秒〜十五秒程度息遣い)」 【凛音】 「さて……こちらも……ほっ!」 【凛音】 「くふふ……合計4つのしっぽでお主の耳を愛でてやろうぞ」 【凛音】 「覚悟はいいかの? まあ出来てなくてもやるんじゃがな! かっかっか!」 ;SE:4つのしっぽで左右の耳をくすぐっていく音 【凛音】 「くふっ、耳の中と外をくすぐられるのはどんな心地じゃ?」 【凛音】 「悪くはなかろ〜? ん〜?」 【凛音】 「くっふっふ……では続けて参るとするかの〜」 【凛音】 「(十秒〜十五秒程度息遣い)」 【凛音】 「ふう……しっぽで戯れるのもここまでにしておこうか」 【凛音】 「やるのはまた今度な?」 【凛音】 「次は……ほっ!」 ;SE:手を叩いて分身を増やす音 ;ボイス位置:7(以降凛音1は左側7の声) 【凛音1】 「こうして」 ;ボイス位置:3(以降凛音2は右側3の声) 【凛音2】 「分身するのは」 ;ボイス位置:7、3 【凛音12】 「どうじゃ?」 【凛音12】 「ふふふ、わしは分身も出来るんじゃよ」 【凛音1】 「このままこうして……」 【凛音1】 「ふぅぅぅぅぅぅっ」 (上下同時) 【凛音2】 「両耳をふーふーしてやるからの、くふふっ」 【凛音12】 「ふーっ、ふっふっ」 【凛音12】 「ふううううううっ、ふうううっ」 【凛音12】 「(一分ほど耳吹き)」 【凛音12】 「ふふっ、どうじゃった? じゃが、まだまだじゃぞ?」 【凛音1】 「こういうこともできるんじゃ」 【凛音2】 「ふっふっふっふっ」 (上下同時) 【凛音1】 「ふぅぅぅぅぅぅぅぅぅ、ふぅぅぅぅぅぅぅぅ」 【凛音12】 「(一分ほど上のように耳吹き)」 【凛音2】 「今度はわしが優しめに」 【凛音1】 「わしが強めに吹いてやろうかのう」 【凛音12】 「くふふ」 【凛音2】 「ふーっ! ふうううううっ!!」 (上下同時) 【凛音1】 「はぁぁあっ、はぁぁぁ……ふぅぅぅぅ」 【凛音12】 「(一分ほど上のように耳吹き)」 【凛音1】 「ふぅ……」 【凛音2】 「わしは満足じゃぁ……」 【凛音1】 「じゃが、お主はもうちょっと欲しがっていそうに見えるのう……」 【凛音2】 「まったくぅ……仕方ないやつじゃなぁ!」 【凛音1】 「では、最後のやつ……」 【凛音2】 「やってやろうかのう?」 【凛音12】 「すぅぅぅぅぅ……」 【凛音1】 「ふぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ、ふうううううううううっ」 (上下同時) 【凛音2】 「ふうううううううううっ、ふっふっ、ふううううっ」 【凛音12】 「(三分ほど上のように耳吹き)」 【凛音1】 「ふぅ……さすがに二人分の耳吹きは疲れるのう……」 【凛音2】 「では、こっちのわしとはお別れじゃ……またの、勇者や」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー トラック6:わしがお主の耳をもみほぐしてやろう ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ;ボイス位置:7 【凛音】 「では、耳のお手入れの総仕上げといくかの」 ;ボイス位置:5 【凛音】 「じっとしておれよ」 ;SE:両耳を両手で覆う音 【凛音】 「うむ、このまま耳をマッサージするでの」 【凛音】 「痛かったら言うんじゃぞ」 ;SE:両耳をマッサージする音 【凛音】 「ぐりぐり……もみもみ……」 【凛音】 「もみもみ〜……もみもみ〜……」 【凛音】 「ぐりっ、ぐりぐりっ」 【凛音】 「もみ、ぐり、もみ、ぐり……」 【凛音】 「うんしょ……こらしょ……」 【凛音】 「(十秒〜十五秒程度息遣い)」 【凛音】 「ふう……どうじゃ、勇者や」 【凛音】 「もう少し強めに揉んでみるかのう」 ;SE:両耳を強めにマッサージする音 【凛音】 「うんしょ、うんしょ……」 【凛音】 「このくらいの強さでも大丈夫かのう?」 【凛音】 「まあ、わしの攻撃力よりお主の守備力の方が高いから大丈夫じゃろうて」 【凛音】 「わしは一応魔法や分身とか、手数で戦うタイプじゃからな」 【凛音】 「問題も無さそうじゃし、このまま続けていくぞい」 【凛音】 「(十秒〜十五秒程度息遣い)」 【凛音】 「んむ……こんなところかのー」 【凛音】 「では耳のお手入れはこのくらいにしておこうか」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー トラック7:頭を洗い流してやろう ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ;SE:かぽんという音 ;ボイス位置:5 【凛音】 「では、湯殿(ゆどの)に来た事じゃし、頭を洗い流してやろう」 【凛音】 「ほれほれ、遠慮するでない、お主はわしより若いんじゃからな」 【凛音】 「姉さん女房というやつかのう! なんてな、かっかっか!」 【凛音】 「目を閉じておくんじゃぞ」 ;SE:頭からお湯を被せる音 【凛音】 「ばしゃーん!」 【凛音】 「ふう……爽快じゃのう」 【凛音】 「さて……頭用の石鹸で頭を洗ってやるのじゃ」 ;SE:石鹸を泡立てていく音 【凛音】 「目に入ったら痛いからの、よーく目を閉じておくんじゃぞ」 ;SE:頭を洗っていく音 【凛音】 「わしがわっしゃわっしゃわっしゃわっしゃ〜」 【凛音】 「しゅわしゅわ〜しゅわしゅわ〜」 【凛音】 「勇者の頭もしゅわしゅしゅしゅ〜」 【凛音】 「(十五秒ほど鼻歌)」 【凛音】 「うむ、お主の髪はよく泡立つのう」 【凛音】 「これなら一回で良さそうじゃ」 【凛音】 「もう少しだけぐしゃぐしゃするからの〜」 【凛音】 「ぐしゃぐしゃぐしゃぐしゃ」 【凛音】 「わっしわっしわっしわっし」 【凛音】 「(十秒ほど息遣い)」 【凛音】 「ん、また流すぞ〜」 ;SE:頭からお湯を被せる音 【凛音】 「ふう、さっぱりしたの!」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー トラック8:湯浴みは魂の洗濯じゃあ…… ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ;SE:湯舟に浸かる音 ;ボイス位置:7 【凛音】 「ふぁぁ……湯浴みは魂の洗濯じゃあ……」 【凛音】 「疲れた身体で入ると、本当に極楽じゃのう……」 【凛音】 「お主も、わしと混浴出来て嬉しかろ? くふふ」 【凛音】 「まあ、わしは襦袢(じゅばん)を着ておるがの」 【凛音】 「そう易々(やすやす)と乙女の柔肌(やわはだ)は見せぬもんじゃよ、かっかっか」 【凛音】 「いやぁ、ここに温泉を引いておいてよかったのう……」 【凛音】 「温泉を引ける地に家を建てたんじゃがな」 【凛音】 「ここの土地代が安くて良かったわい」 【凛音】 「分身と魔法があるとは言え、家を建てるのは大変じゃったがのう」 【凛音】 「苦労した甲斐もあるというもの」 【凛音】 「ふぅぅ……」 【凛音】 「(十秒〜十五秒程度息遣い)」 【凛音】 「あー、あまり健康にはよくないが酒を飲みながらゆっくりと浸かるのもええのう」 【凛音】 「持ってくればよかったのじゃ」 【凛音】 「床下の収納にな、わしのとっておきのお酒があるのじゃ」 【凛音】 「米で出来ておってな……それはもう美味いのなんの……」 【凛音】 「あっ、勝手に飲んだりするでないぞ」 【凛音】 「お主と一緒に飲むのをいっちばん楽しみにしておるのじゃからな」 【凛音】 「酒はまた今度じゃ、今は一緒にゆっくりとする時間を楽しむとしよう」 【凛音】 「(十秒〜十五秒程度息遣い)」 【凛音】 「ふぁ……」 【凛音】 「わしはそろそろ上がるとするかの」 【凛音】 「先に着替えるから、覗いてはならぬぞ」 【凛音】 「お主に勇気があれば覗いてもええがの……くふふ」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー トラック9:寝る前に歯を磨くとしようかの。ほれ、ちこう寄れ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ;ボイス位置:9 【凛音】 「さて……」 【凛音】 「寝る前に歯を磨くとしようかの。ほれ、ちこう寄れ」 ;SE:凛音の前に座る音 ;SE:頭を撫でる音 ;ボイス位置:5 【凛音】 「うむ、良い子じゃ」 【凛音】 「では、始めるとするかのう」 【凛音】 「口をいーっとするんじゃよ、いーっと」 ;SE:歯を磨く音 左表側 【凛音】 「しゃこしゃこしゃこしゃこ〜」 【凛音】 「今日の煎餅も美味かったのう」 【凛音】 「こうして毎日の歯磨きが、煎餅をかみ砕く明日の歯に繋がるから手は抜けぬな」 【凛音】 「歯ぶらしというものも人族のよき発明じゃなぁ」 【凛音】 「昔は歯木(しぼく)や草でなんとかしておったからの、隅々まで掃除するのには苦労しておったんじゃ」 【凛音】 「まあ、ここ最近になってやっと出てきたものじゃから、まだまだ改良の余地があると思うがの」 【凛音】 「(十秒ほど息遣い)」 ;SE:歯を磨く音 中央表側 【凛音】 「のっじゃ〜のっじゃ〜」 【凛音】 「お主を歯を磨くのも楽しいものじゃのう」 【凛音】 「まるでわしにおっきな子供が出来たみたいじゃ」 【凛音】 「母上〜と呼んでもいいのじゃぞ〜?」 【凛音】 「(十秒ほど息遣い)」 ;SE:歯を磨く音 右表側 【凛音】 「しゃこしゃこ〜しゃこしゃこ〜」 【凛音】 「あ、ちなみにじゃが、わしに子供がおったことは無いからの?」 【凛音】 「数百年は生きておったが、まあ相手には恵まれずにな……」 【凛音】 「魔王という立場じゃと、なおのこと、相手としてより命の方が狙われたものよ」 【凛音】 「魔族も、自らが頂点になろうという者は多かったからのう」 【凛音】 「全員ねじ伏せてやったんじゃがな」 【凛音】 「お主の口の中の虫歯菌も全てねじ伏せてやるからの」 【凛音】 「(十秒ほど息遣い)」 【凛音】 「うむ、一度口をゆすぐとするか」 【凛音】 「がらがらがらがら〜ぺっ」 【凛音】 「ぐじゅぐじゅぐじゅぐじゅーぺっ」 ;SE:頭を撫でる音 【凛音】 「よしよし、良い子じゃ」 【凛音】 「では裏側を磨いていくでの、お口をあーんじゃ」 【凛音】 「はい、あーん」 ;SE:歯の裏側を磨いていく音 左裏側 【凛音】 「歯の裏側はのう、傷つけないように慎重にせぬとな……少し集中するぞ……」 【凛音】 「(十秒ほど息遣い)」 【凛音】 「よし、次はこっちじゃな……」 ;SE:歯の裏側を磨いていく音 中央裏側 【凛音】 「(十秒ほど息遣い)」 【凛音】 「裏側は次で最後じゃ」 ;SE:歯の裏側を磨いていく音 右裏側 【凛音】 「(十秒ほど息遣い)」 【凛音】 「ふう……苦しい戦いじゃった」 【凛音】 「あとは歯の腹だけじゃな! うむ! わしに任せるがよい!」 ;SE:歯の腹を磨いていく音 左側 【凛音】 「うむ、これじゃこれじゃ」 【凛音】 「全ての歯がこのくらい磨きやすければの〜、わしも自分の歯磨きを面倒がらずに済むのじゃが」 【凛音】 「いや、ちゃんと磨いておるぞ? 変なことは考えてはならぬ」 【凛音】 「凛音様の歯はとってもぴかぴかで綺麗です、はい復唱!」 【凛音】 「よし、続けるとしようかの」 【凛音】 「(十秒ほど息遣い)」 ;SE:歯の腹を磨いていく音 右側 【凛音】 「これで全てが終わるな……勇者よ……」 【凛音】 「実に……実に長い歯磨きじゃった……」 【凛音】 「まあ、わしはこの後自分の歯を磨かないといけないんじゃがの」 【凛音】 「あ、良ければお主がわしの歯を磨いてくれてもいいんじゃぞ〜?」 【凛音】 「むしろお主が磨くのじゃ……のじゃ〜」 【凛音】 「くっ……洗脳魔法に耐性を持っておる……さすが勇者じゃ……」 【凛音】 「じゃあお主に頭を撫でてもらいながら歯でも磨こうかの」 【凛音】 「わしもたまにはお主に撫でられたいんじゃよ、ふぉっふぉっふぉっ」 【凛音】 「(十秒ほど息遣い)」 【凛音】 「うむ……こんなものか」 【凛音】 「じゃあ口をゆすいで〜……」 【凛音】 「よし、寝室に行くとするか」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー トラック10:畳の上でふさふさのしっぽに包まれながら添い寝 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ;SE:凛音が布団に飛び込む音 ;ボイス位置:1 【凛音】 「はぁ〜ふかふかの布団は最高なのじゃぁ〜」 【凛音】 「ほれ、何をしておる。お主も、はよう横になるのじゃ」 ;SE:リスナーが布団に横たわる音 ;ボイス位置:3 【凛音】 「な? 最高じゃろ?」 【凛音】 「まあ、お主も毎日布団で寝てるから知っておるよな」 【凛音】 「んー……そうじゃのう……」 【凛音】 「たまにはわしのしっぽを枕にして寝てみるかの?」 【凛音】 「くふふ、わしのしっぽの一本や二本、いくらでも増やせるでの」 【凛音】 「遠慮するでない」 ;SE:しっぽを枕にする音 ふぁさぁ…… 【凛音】 「ほれほれ、どうじゃ? わしのしっぽの心地は」 【凛音】 「ふっさふさであろ?」 【凛音】 「なんせ、毎日手入れをかかしておらぬからの」 【凛音】 「自慢のしっぽなんじゃよ」 【凛音】 「このしっぽを枕にして寝れるのは、この世界でもわしとお主くらいのものじゃ」 【凛音】 「存分に堪能するんじゃぞ」 【凛音】 「ふむ……枕だけじゃとありがたみも少ないかの……」 ;SE:目にしっぽをのせる音 【凛音】 「くふふ、これで目も温かろう?」 【凛音】 「しかもわしのしっぽじゃからなでなでしたりも出来るんじゃ」 【凛音】 「ふさふさもふもふのしっぽでなでなでしてやるからな、良い夢を見るんじゃぞ」 ;SE:しっぽで頭を撫でる音 【凛音】 「よしよし……なでなで……」 【凛音】 「どうじゃ? 幸せか?」 【凛音】 「くふふ……お主が嬉しそうな顔をしてくれると嬉しいものじゃのう」 【凛音】 「このままなでなでし続けてやるぞい……よしよし……」 【凛音】 「(二十秒〜三十秒程度息遣い)」 【凛音】 「ふむ……あまり寝つけ無さそうじゃな……」 【凛音】 「少し、昔話をしようか……」 【凛音】 「まあ、わしも結構長生きしてきたわけなんじゃがの」 【凛音】 「長く生きておると、どうしても嫌な所ばかりが気になってしまうんじゃよ」 【凛音】 「人族のお主に言うのもあれじゃが、人類は愚かじゃ」 【凛音】 「全て消してしまうのが、世界のためであり、人族自身の為と思っておった」 【凛音】 「他の魔族では欲を出して一部を生き残らせてしまうかもしれんでの」 【凛音】 「わしが魔王になった」 【凛音】 「そして、魔王になってから何年経ったじゃろうか……まあ、長い時が経ったある時な、ふと考え始めてしまったんじゃ」 【凛音】 「人類は誠に滅ぼすべきか否かを」 【凛音】 「人の悪徳の中に、人の善良も確かにあると、長き戦いの中で知ってしまったのじゃ」 【凛音】 「そして魔族もまた、良き所、悪き所を持っているとな……」 【凛音】 「変わらぬのじゃ、生き物というものは」 【凛音】 「清廉潔白なものなどおらぬ」 【凛音】 「わしは生き物に幻想を抱いておった」 【凛音】 「善や悪という言葉は、生き物の後に生まれたのじゃ」 【凛音】 「つまり本来、生き物に善悪などというものはない」 【凛音】 「生きていく上で集団の中に倫理が生まれ、集団の中の生き物がそれに従うようになっただけのこと」 【凛音】 「そう気付くには色々と遅すぎた」 【凛音】 「わしだけではもう止められんかった」 【凛音】 「じゃからな……こう思ったんじゃ」 【凛音】 「人間側にわしと同じくらい“強き者”がおれば……この戦いを止められるのではないかと」 【凛音】 「そこで、人の子を拾い、強くなるように育て、人と魔族の争いを収められるものを生み出そうと考えたわけじゃ」 【凛音】 「わしも十分自分勝手よな……」 【凛音】 「まあ、そういう理由があって、身分を隠し人の里へと降りたんじゃよ」 【凛音】 「放浪の旅を続ける中で出会ったのが、お主の先祖じゃった」 【凛音】 「その時は賊に絡まれておってのう、ため息を吐き、さてすぐに片付けようと思っていた矢先、身を挺してわしを救出したのがお主の先祖なんじゃよ」 【凛音】 「逃げ出した後はお主の家に匿われたりしたんじゃが……まあ賊はわしが裏でちょちょいとしておいたでの」 【凛音】 「しばらく居候としてゆっくりしておったわけじゃ」 【凛音】 「里の者たちはみな良い者達でのう……人族も捨てたものじゃないと思っておったのよ」 【凛音】 「まあ、悪い者もおったがの」 【凛音】 「善悪の比率は魔族とそう変わらん」 【凛音】 「バレぬように少し懲らしめる程度にして大人しくさせてやったんじゃ、かっかっか」 【凛音】 「いやぁ……懐かしいのう……」 【凛音】 「っと、すまんな、昔話をし始めると長く話し始めてしまうのがわしの悪い癖じゃ」 【凛音】 「お主の先祖は、力こそなくとも勇気のあるものじゃった」 【凛音】 「そこで、わしはこやつを強き者として育て、争いを止めさせるのも良いと考えたんじゃが……」 【凛音】 「やつには嫁と子供がおってなぁ……さすがに死ぬかもしれない立場に置かせる訳にはいかぬと諦めたのじゃ」 【凛音】 「じゃが、勇気のある者を育て上げ、魔族との争いを終わらせる、という計画は続けてな」 【凛音】 「居候する中で何が良いのかと考えた」 【凛音】 「家族を守らせる為にお主の先祖に稽古もつけてやったりしての」 【凛音】 「そうして、王族の者に“勇者”という存在を育てさせることを考えついたんじゃよ」 【凛音】 「夜中、王族の枕元に立って……」 【凛音】 「やがて、この世界には魔族との争いを終わらせる勇者が生まれるじゃろう……」 【凛音】 「お主ら王族、貴族は民から勇者に相応しい勇気と心優しさを持った者を見つけ出し、育てあげて旅に立たせるのじゃ」 【凛音】 「と、囁いてやったんじゃ」 【凛音】 「いやぁ、そこまでは上手くいったんじゃがな」 【凛音】 「わしの所までたどり着けぬ勇者や、辿り着けてももうわしを倒すことしか考えておらぬ勇者ばかりでな……」 【凛音】 「心の優しさを失ってしまった勇者しか来れなかったんじゃ」 【凛音】 「まあ……仕方なきことよな」 【凛音】 「それを何年も続け……もはや勇者という仕組みもやめさせようと思っておった時じゃ」 【凛音】 「お主が来てくれたんじゃよ」 【凛音】 「最後に来てくれた勇者がお主で良かった」 【凛音】 「心からそう思うのじゃ」 【凛音】 「まさか昔世話になった者の子孫というのも、運命のいたずら……いや、運命そのものを感じるのう……」 【凛音】 「あやつらによくしてもらった分、お主にもよくしてやるからの」 【凛音】 「まあ……あやつらのことが無くても」 ;ボイス位置:3 囁き 【凛音】 「お主はわしのお気にいりじゃから、たっくさん可愛がっておったがな」 【凛音】 「くふふ……いつまでもわしの隣におるんじゃぞ」 【凛音】 「ゆっくりと平和になっていく世界を、共に見守ろう」 【凛音】 「まあそんな感じで、昔話はおしまいじゃ」 【凛音】 「くぁぁ……わしも眠くなってきたでの……すまぬがお主よりも先に寝てしまうかもしれぬ……」 【凛音】 「お主もゆっくりと休むんじゃよ……」 【凛音】 「おやすみなのじゃ……」 【凛音】 「すー……すー……」 【凛音】 「(三十秒ほど寝息)」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー トラック11:おまけ。おはよう。今日は大人の姿でご奉仕してやろう! ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ;ボイス位置:3 耳元で 【凛音】 「(五秒〜十秒ほど寝息)」 【凛音】 「すー……すー……」 【凛音】 「んんぅ……むにゃむにゃ……もう食べられぬのじゃあ……」 【凛音】 「すぅ……」 【凛音】 「(十秒ほど息遣い)」 ;SE:隣で体を伸ばす音 【凛音】 「くぁぁぁぁ……ぁぁ……うぅふ……」 【凛音】 「あと5年……」 【凛音】 「くー……くー……」 【凛音】 「んぁ……だめじゃだめじゃあ……ちゃあんと起きんとのう……ふぁぁ……」 ;SE:凛音が自身の両頬を軽めに叩く音 【凛音】 「んむ……」 ;SE:身体を揺らす音 【凛音】 「起きろ……起きるんじゃ……わしの可愛い勇者や……」 【凛音】 「むー……この姿じゃとあまり母親感が出ぬから目覚めんのかのう……」 【凛音】 「あ……いいことを思いついたのじゃ……」 【凛音】 「それっ」 ;SE:ぽんっと変化する音 【凛音】 「くっふっふ……この姿になるのは久しぶりじゃなぁ……」 【凛音】 「勇者のやつ、起きたらびっくりして天井まで飛び上がってしまうかもしれんのう」 【凛音】 「くくく……楽しみじゃあ……」 【凛音】 「よし……もう一度……」 ;SE:身体を揺らす音 【凛音】 「起きろ……起きるんじゃ……わしの可愛い勇者……」 【凛音】 「起きぬのなら……このままほっぺたにちゅうをしてしまうぞ〜、良いのか〜?」 ;SE:身体をもっと揺らす音 【凛音】 「ほら〜、目覚めよ〜」 【凛音】 「んむ……仕方ない……」 【凛音】 「ちゅぅぅぅ……」 ;SE:キスの音 ;SE:2,3回身じろぎし、起き上がる音 ;ボイス位置:1 【凛音】 「むぅ……やっと目覚めよったか……」 【凛音】 「よもやキスを待って狸寝入りをしておったわけではあるまいな?」 【凛音】 「まあ、わしもしたかったからええんじゃがな……」 【凛音】 「おはよう、勇者」 【凛音】 「ではわしは朝餉(あさげ)の準備をしてくるでの」 ;SE:しっぽが頬に当たる音(ふさぁっ) 【凛音】 「おっと……すまん。いつもとは大きさが違うから身体がぶつかってしもうた」 【凛音】 「というか、お主全然動じておらぬの……この姿を見るのは初めてじゃろうに……」 ;ボイス位置:1 独り言 【凛音】 「もしや……普段の姿の方がお好みなのかのう……」 【凛音】 「うぅむ……お好みでもお好みでなくとも複雑な気持ちじゃあ……」 ;ボイス位置:1 通常 【凛音】 「よし、決めた」 【凛音】 「お主がこの姿でも喜ぶように、今日は大人の姿でご奉仕してやろう!」 【凛音】 「そうと決まったらちょっと準備をするでな」 【凛音】 「お主は首を洗って待っておれ!」 【凛音】 「あっ、顔も忘れずにな!」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー トラック12:おまけ。大人の姿のわしもお好みかのう?(耳かき左) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ;ボイス位置:1 【凛音】 「よし、準備は万端じゃ」 【凛音】 「ほれ、勇者よ。ちこう寄れ」 【凛音】 「このいつもよりふわっふわの太ももで膝枕をして、お主の大好きな耳かきをするからの」 ;SE:両手で太ももをぺしぺし叩く音 【凛音】 「はよはよ!」 ;SE:頭を太ももに置く音 【凛音】 「うむ、それで良い」 【凛音】 「では始めるからの。わしの耳かきと太ももを存分に堪能するがいい」 ;SE:耳かきの音 浅め 【凛音】 「(十秒〜十五秒程度息遣い)」 【凛音】 「うむ……大人の姿になったわしのふとももはどうかのう?」 【凛音】 「それはもうむちむちでぷりんぷりんであろう? 最強じゃろ?」 【凛音】 「なあ、勇者よ」 【凛音】 「大人の姿のわしもお好みかのう?」 【凛音】 「お主が望むのならいつでもこの姿でご奉仕してやるからの」 【凛音】 「遠慮はせずに言うんじゃぞ」 ;SE:耳かきの音 深め 【凛音】 「(二十秒〜三十秒程度息遣い)」 【凛音】 「わしの耳かきも上手くなってきたであろう?」 【凛音】 「お主の耳をかき始めて相当な回数を重ねてきたからの」 【凛音】 「今やお主の耳をかくのは、わしを置いて他にはおらぬじゃろうよ」 【凛音】 「(二十秒〜三十秒程度息遣い)」 【凛音】 「うむ、よい時間じゃのう……」 【凛音】 「まったりと時間が過ぎ去ってゆくようじゃ……」 【凛音】 「これが人並みの幸せということなんじゃろうなぁ」 【凛音】 「(十秒〜十五秒程度息遣い)」 【凛音】 「ん……こんなところかの」 【凛音】 「では仕上げに少しだけ……」 【凛音】 「ふーーーーっ!」 【凛音】 「よしよし、これでええじゃろう」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー トラック13:おまけ。耳かきだけではなく悪戯もするんじゃよ(耳かき右) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ;ボイス位置:7 【凛音】 「うむ、では反対側もやるぞい」 【凛音】 「ごろんじゃごろん」 ;ボイス位置:3 【凛音】 「うんむ。これで良い」 【凛音】 「では、早速始めるかの……」 【凛音】 「ふーーーーっ」 【凛音】 「かかかっ、耳かきだけではなく悪戯もするんじゃよ」 【凛音】 「たまにやるからの、気を引き締めておくんじゃぞ」 ;SE:耳かきの音 ゆっくり 【凛音】 「(二十秒ほど息遣い、時折耳ふーっ)」 【凛音】 「ふふっ、どうじゃった?」 【凛音】 「じゃあ今度は……」 ;SE:耳をしっぽでくすぐる音 【凛音】 「こしょこしょこしょこしょ〜」 【凛音】 「耳をかいたりくすぐったりしてみようか」 ;SE:耳かきの音 ゆっくり+耳をしっぽでくすぐる音 【凛音】 「(二十秒〜三十秒程度息遣い)」 【凛音】 「くふふっ、やはりこれが一番楽しいのう!」 【凛音】 「いやー、堪能した堪能した」 【凛音】 「ぼちぼちまじめにやるとするか」 ;SE:耳かきの音 早め 【凛音】 「(二十秒〜三十秒程度息遣い)」 【凛音】 「うむ、あらかたの掃除は終わったの……」 【凛音】 「じゃがお主は物足りなさそうじゃし……」 【凛音】 「耳の最も深い所をぞりぞりと擦ってやるとするかぁ……くふふ」 ;SE:耳かきの音 深め ゆっくり 【凛音】 「(十秒〜十五秒程度息遣い)」 【凛音】 「ふーーーっ!」 【凛音】 「ふふっ、油断しておったじゃろ?」 ;SE:しっぽで耳をくすぐる音 【凛音】 「さらに追い打ちでこちょこちょじゃ〜!」 【凛音】 「ふう! 楽しかった!」 【凛音】 「耳かきも終わったことじゃし、二人でゆっくりとしようではないか、勇者や」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー トラック14:おまけ。茶を飲むのは落ち着くのう ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ;ボイス位置:1 【凛音】 「ずずず……」 【凛音】 「はぁ……やっぱり茶なんじゃよ」 【凛音】 「西の方で流行っておるという珈琲なども嗜んでみたが、わしはやはりこっちじゃな」 【凛音】 「あの黒き飲み物を飲むとぎらぎらとした自分が出てしまいそうになるんじゃよ」 【凛音】 「そらもう、獣のわしじゃから、怖いぞ? がおーっ」 【凛音】 「なんての。そう易々と、第二形態にはならぬわい」 【凛音】 「あれが制御が効きづらいでの、あまり好いておらぬのじゃ」 【凛音】 「それに、今のままでも十分に強いしの」 【凛音】 「多分今の世界で止められるのは、お主くらいのもんじゃろう」 【凛音】 「たまには鍛錬もしておくとよい」 【凛音】 「さて……やっと作れた“かれぃ”せんべいでも食べるとするか」 ;SE:カレー煎餅を食べる音 【凛音】 「ん? んー!」 【凛音】 「これは美味いのう!」 【凛音】 「香りが食欲をどんどんとそそりよるわ」 【凛音】 「うむ、ばりばり、むしゃむしゃ、ばりばりばりばり」 【凛音】 「ばりっ……食べる手が止まらぬな……」 【凛音】 「少し落ち着こう……ずずず……」 【凛音】 「んー……茶にも合うが……別の茶の方が良いかもな」 【凛音】 「今度は茶葉を焙じて(ほうじて)飲んでみるとするかの」 【凛音】 「うむ……ばりばり……お主も遠慮せずに食べるんじゃぞ?」 【凛音】 「お主が取ってきた香辛料で作ったんじゃからな」 【凛音】 「いや、むしろわしから食べさせてやるか……ほれ、あーん」 ;SE:カレー煎餅を食べる音 【凛音】 「どうじゃ? 美味(びみ)であろう?」 【凛音】 「お主に取りに行ってもらったものじゃからな、美味しく食べてもらうのが一番じゃ」 【凛音】 「ふう……わしはこのくらいにしておこう」 【凛音】 「ずず……」 【凛音】 「ふはぁ……やはり茶はええのう……」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー トラック15:おまけ。大人の姿で添い寝してやろう ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ;ボイス位置:1 【凛音】 「今日はええ天気じゃなぁ、勇者よ」 【凛音】 「というわけでわしは昼寝しようと思うのじゃー」 ;SE:凛音が畳に寝転がる音 【凛音】 「はぁ〜、ぽかぽかとした陽気と、井草の香りに癒されるのう……」 【凛音】 「はふぅ……」 【凛音】 「ううむ……」 【凛音】 「なあ、勇者や。このまま大人の姿で添い寝してやろう」 【凛音】 「じゃからはよ」 ;SE:畳を軽くたたく音 ぱしぱし 【凛音】 「はよ隣に来るのじゃ」 ;SE:勇者も横たわる音 【凛音】 「うむ……特別にわしのしっぽも貸してやろう。光栄に思うがよい」 ;SE:しっぽが覆いかぶさる音 【凛音】 「ほれー、もふもふじゃろー」 【凛音】 「今日のわしは機嫌が良いからのう、思いっきり吸ったりしてもいいぞ〜」 【凛音】 「まあ吸われた分、わしが後でお主の髪をすーはーするがな」 【凛音】 「そこはあれじゃよ、機嫌がいいとは言え、わしもたまにはお主を吸いたいんじゃよ」 【凛音】 「お主の匂いは落ち着くからの〜」 【凛音】 「はぁ……平和じゃなぁ……」 【凛音】 「平和なのは、よい事じゃ」 【凛音】 「太陽の温かさが苦痛にならぬ世界が一番よい」 【凛音】 「このまま眠りほうけたら、さぞ気持ちがええじゃろうて」 【凛音】 「どっちが先に眠るか競争するか? わしは構わぬぞ」 【凛音】 「じゃあ……よーい、はじめ」 【凛音】 「ぐぅぅぅぅう……すぅぅぅぅぅ……」 【凛音】 「なんてな、冗談じゃ。くふふ」 【凛音】 「わしかてそんなに、はよう寝られたりはせぬよ」 【凛音】 「わしはいつの間にか寝てしまっている事が多いのう」 【凛音】 「この間なんかな、書類仕事中に寝てしまったせいで足と腰をやってしまってな……」 【凛音】 「足はまあ数十分歩けなくなるくらいで済むんじゃが」 【凛音】 「腰はな……やばいぞ、まことに……」 【凛音】 「腰を大事にして生きていくんじゃぞ」 【凛音】 「まあ、もしもお主が腰をやってしまっても、わしが看病してやるからそんなに心配することはないがの」 【凛音】 「ああ、また『あーん』をお主にしてやれるのう。それは中々魅力的な……」 【凛音】 「おかゆをふーふーもしてやるからの」 【凛音】 「腰じゃったら、普通の飯も食べれるがな」 【凛音】 「まあ、いずれ……腰が曲がり、おかゆしか食べられなくなることもある」 【凛音】 「そんな風になっても、わしがお主の面倒をいつまでも、いつまでも見てやるからな」 【凛音】 「お主は、わしにとって、とても大事な者……じゃから……な……すー……すー……」 【凛音】 「(十秒ほど寝息)」 【凛音】 「むにゃむにゃ……つがいとして、愛しておるぞ……勇者よ……」 【凛音】 「(十秒ほど寝息)」