●LANDLORD(ランドロード)  地主、大家、主人、経営者を意味する言葉。  作中においては『都市』を管理運営する総括機構を指す。  つまりは支配者、もしくは管理者。 ●LC  Lawful Combatantの略。  合法戦闘員を意味する言葉。  ランドロードにより認定された傭兵であり、様々な業務を請け負う。 ●補佐官  ランドロード翼下の傭兵斡旋組織に所属し、LCを様々な形で支援する者。  ミッションの受注や作戦中のオペレートをはじめ、LCの心身のケア・メンテナンスなども担う。  LCに不穏な兆候がないか監視し、不審な点があれば即座に密告する『鈴付きの首輪』でもある。  なお、アリーナ専門LCとして登録するなど、場合によっては補佐官が派遣されない事もある。 ●第9領域  現在ランドロードが開発を推進している未踏破領域の中で、もっとも遅延が発生しているエリア。  現時点でほぼ手付かずの状態であるため「静寂の広がる場」として「サイレント9」などとも呼称される。  遅延理由はおもに派遣した人員の消失によるもので他のランドロードの妨害、もしくは未知なる現地勢力の抵抗が考えられる。 ●監督府  ランドロード直属の機関であり、辺境の開発並びに現地での行政を担う。ある程度の裁量権と武力も有する。  第9領域の監督府は開発が遅々として進まぬ現状を憂慮し、MOAであるロイヤルハリヒアの招聘に踏み切る。  以降、踏破領域は確実に拡大を続けている。  同時に機動兵器や生体兵器など、未知の外敵との遭遇回数も飛躍的に伸びている。 ●競技会  ランドロードが主催するイベント。  会場での戦闘の模様は一般公開され、市民にとって重要な娯楽となっている。  対戦者同士で自由に戦闘条件や賞品などを交渉・決定する事も可能。  双方の意思を尊重し、ランドロードはその内容に関して一切干渉しない。 ●アリーナ  競技会の会場。  日々様々な内容の激戦が繰り広げられている。  メインアリーナ、サブアリーナ、エクストラアリーナなど、複数存在する。 ●MOA  マスターオブアリーナ。  数多の敵を打ち倒し、アリーナの頂点に立った者を指す言葉。  なお、前MOAであるロイヤルハリヒアは殿堂入りを経てサイレント9攻略に取り掛かった。 ●クレスコ・インダストリー  堅実性の高い兵器を取り扱う事で知られる巨大企業。  クレスコとは「成長」を意味し、会社のロゴは創業者がスプレーで壁に描いたものが今なお用いられている。  ロゴには「たとえ赤字・不利益が右肩上がりになろうとも、それ以上の黒字・利益をもって、へし折って見せる」との意気込みが込められている。  なお、創業当時の人間は既に1人もおらず、また近年は辺境開発面で他企業に遅れを取っており、上層部には焦りが見られる。  人身売買や違法薬物の集積といった黒い噂が実しやかに囁かれるも、クレスコ側は「取るに足らぬ陰謀論である」と力強く一蹴している。 ●KASANEGI  内燃機関の開発と製造に秀でた企業。  ロイヤルハリヒア投入後のサイレント9へ投資を進めており、第9領域監督府とも良好な関係を構築している。  表向きは。 ●パメラ・イルヴィカ  ケルベロスやロイヤルハリヒアなどと称される規格外LCの補佐官。  LCがミッションに集中出来るよう、補佐官としてあらゆる雑務を担っている。  プライベートでも非常に良好な関係を構築している事が明らかであるため、企業からはただの補佐官以上に重要視されている。 「将を射んと欲すれば先ず馬を射よ」とばかりに、彼女のもとには日々様々な企業や組織からのメッセージが送信されている。  担当LCとの結婚を発表し、その直後に夫婦でサイレント9に赴任するという波乱万丈さを見せ、多くの人間の度肝を抜いた。 ●3Sプロトコル  クレスコが密かに進めていた『人材』の複製研究。  その研究成果をもって「パメラ・エミュレーター」が作成された。  規格外なLCを暴走させずに制御し続けている「パメラ・イルヴィカ」の人格や能力をコピーする事で、不安定な強化人間の安全弁とする事を目論んだ。  3番目の複製体「パメラ3」は、当時の最新強化人間3203とともに実戦投入された。  このユニットはLC試験を無事に突破し、正式にLCとして活動を開始。安定してミッションに従事した。  なお、研究班が収集したパメラ・イルヴィカに関する情報は、決して膨大とは言えなかった。 「彼女とLCがどのように時を過ごし、関係を深化させたのか」といった点なども、全く明白ではなかった。  LCへの妨害や暗殺などを警戒し、物理的にも電子的にも防備は厳重化されており、盗聴や盗撮は失敗し続けた。  ランドロードのデータベースへのアクセスも試みた者もいたが、あえなく行方不明となっていた。  結局の所、複製研究は現場にとって上層部から押し付けられる「無茶」のひとつであった。  パッケージイラストは処置専用の特殊溶液内で『3番目』が思考の調律を受けている最中を捉えている。 ●強化人間  様々な薬物や機器によって身体機能を拡張・向上させた人間を指す。  強化人間製造工程が完全に確立すれば、最下層スラムで管理外の人間を収集し、安価に戦力化する事も可能となる。  企業にとってはランドロードやLCと関わらずに済むため、セキュリティ面の強化やコスト削減などが見込める。  もっとも現時点では安定した強化人間を大量に生産する目途は立っていない。  なお、ランドロードも独自かつ高度な強化人間製造技術を持つ。 ●生体CUP  類語として、バイオコンピュータ。  強化人間の四肢を切断し専用の格納器『エンジェルBOX』に保存し、機体と完全に一体化させる。  従来のコックピットよりも搭乗スペースを格段に縮小化し、総重量の軽量化も可能となる。  現時点での高性能な量子演算装置は大型かつ高価なため、戦闘機器に搭載するには向かない。  そこでクレスコはデータ収集済みの強化人間を機体制御装置として活用する判断を下した。  この生きた装置は、長期的な運用を視野に入れていない。 ●ヒール  卑劣な役割を演じる者を指す言葉。  そもそもヒール(HEEL)は「かかと」を意味し、ゆえに足裏……最底辺の存在をヒールと呼んだ。  最下層域に存在する人としての品性を感じさせない卑小で下劣な存在、それが元来の蔑称としてのヒールであった。 ●オーブオーリス  アリーナで繰り広げられる熱戦に魅了され、LCに強い憧れを抱くに至った少女。  度胸や決断力はあるが、戦闘員適正は実の所あまり高くはない。  なおLC名であるオーブオーリスとは、林檎を意味する。  本人が林檎好きであったため、登録時にこの名で申請した。 「オーブオリース」と誤表記されたり、呼び間違われたりする事が多々ある。  これは彼女自身が誤記したり、名乗り間違えたりする事が原因であった。 ●スプーク、ウェンズ、ドゥームズ  クレスコが強化人間製造プロジェクトの初期に使用した実験体、その生き残り。  稀有な黎明期の自立可能個体たちだが、性能が低いため生体CPUの素材にも流用されず、廃棄される事が決定していた。  管理番号は973、1044、1166。  処理を待つ状態にあったが、3203とパメラ3が秘密裏に再起動させ、蜂起に参戦させた。  名前はそれぞれ亡霊、水曜日、終末を意味する。