Track1 【概要】 主人公に会議の資料を任せていた優華。しかし、その資料の出来に腹を立てる。 ストレス発散も兼ねて、優華は主人公を個室へと連れ出す。 あくまでも“指導”と言い張り、優華は主人公で鬱憤を晴らそうと計画。 しかし、主人公が催眠アプリを起動し、優華は催眠に掛かってしまう。 ------------------------------ 優華「ちょっと! ねぇ、君! 聞こえてないの?」 優華「たく、あなたに言ってるのよ! ボケッとした顔してないで、キチンとこっち向くっ!」 優華「君さぁ、何度言えば分かるの? 君の作った資料、要点がまとまってなくて、全然わからないんだけど!」 優華「こんないい加減なモノ、会議で使えると思ってるの?」 優華「結局、いつもいつも私が修正する羽目になるじゃない!」 優華「そんなんだったら、初めから私が作った方が早いんですけどっ!」 優華「高校生でも、もっとマシな資料を作れるわよ?」 優華「だいたい、あなたね――」 優華「ン゛ンっ! あなた、こっち来なさい。ここだと周りに迷惑だわ」 優華「ここなら声が漏れることもないわね」 優華「言っておきますけど、これは教育的指導ですから」 優華「あくまでも、仕事の出来ない、あなたに対する指導! パワハラとかじゃないから、いいわね?」 優華「あら? 何か言いたげな顔ね?」 優華「もしかして、この指導のことを上に報告しようとでも?」 優華「フフフ、止めといた方がいいわよ」 優華「あなたが報告したとして、真っ先に誰の耳に入ると思う?」 優華「分からないだろうから教えてあげるけど、私の旦那よ」 優華「あなたよりも遥かに高給取りで、エリートで、おまけに美形の、私の旦那様」 優華「彼はね、ハラスメント対策室の室長なのよ」 優華「その旦那が、妻と平社員のあなた、どちらを信じるかしらね? アハハハ!」 優華「そうと分かったら、大人しく――ん、何?」 優華「どうしたの? この期に及んでスマホ?」 優華「あぁ、証拠でも録音しようって魂胆ね」 優華「ホント、つくづく考えが足りないわね。そんなモノ、後でどうにでも――」 優華「えっ、あ…ぁ…っ? な、な、に…こ…れ…ぇ…」 優華「ぅ…ぁ…あ…ぇ…ぅ…」 優華『催眠アプリの起動に、成功しました』 優華『現在の催眠状態は“弱”。小規模の常識改変が可能です』 優華『甘い物を辛く、辛い物を甘く認識させるレベルの認識の改変が可能です』 優華『ただし、激しい痛みが伴う行動はお控えください』 優華『催眠状態“弱”では、強い衝撃により催眠が解除される恐れがあります』 優華『それでは、どのような催眠をお掛けになりますか?』 優華『入力確認。催眠内容…承認されました』 優華『それでは、脳内の情報を書き換えますので、しばらくお待ちください』 優華「お、おぉ…っ? おひっ…いぎぃ!? は、はひひぃっ!? ほぉ、ほおぉ? ぉ、ンォっ! あひっ、へ…は…んぉっ、ンゴォっ!?」