こんにちは。  私は今、音声記録魔法を使って声を届けています。  貴方がこれを聞いているという事は……もう、無事に書類と小瓶をお受け取りになられたのよね。  それが、私からのプレゼントです。  私の推薦状と、課題薬。  この二つを、これからお越しになるクロエさんにお渡しして、七月の試験の受験申請をして下さい。ぎりぎり、二十八日の十四時……締め切りに間に合うはずよ。  ……。  突然このような事をして、驚いているわよね。  私自身……良い事をしていると思っている訳ではないし。  貴方に嫌われても、仕方のない事をしてると、思う……。  でも。私は貴方に諦めて頂きたくない。  貴方には、貴方らしい生き方をして欲しい。  貴方が正しく評価されて、あるべき暮らしをするためのお手伝いがしたい。  その為に、私と貴方で作ったお薬を提供する事に決めました。  どうか使って下さい。  ……。  それでは、ごきげんよう。  帰った時、良い話が聞けるのを期待しています。