『蓄音レヱル ~ 仲国鉄路総東富4型柴油機車 東富4 2000専用レイルロオド 西瓜~』 ;//////// ;Track1:霧縞の名所、真米の甌穴群がさまざまに変化させる音の流れを捉える ;//////// ;1/前 【西瓜】「……天気、くずれかけていますね。はるばる霧縞までやってきたというのに」 ;環境音 真米甌穴群 F.I. ;3/右 【西瓜】「霧雨……録音に悪影響が――」 【西瓜】「(イヤホンをつけてレコーダーの録れ音をモニターする8呼吸)」 【西瓜】「EX-1000(いーえくすせん)。イヤホンでモニターしている限りでは、影響は確認できないように感じます。 帰国して、モニタリングヘッドホンでボリュームを出して確認しないと、詳細まではわかりませんが……(悩ましい4呼吸)」 【西瓜】「(諦め混じりの、けど柔らかいため息)――もしマスターが大丈夫でしたら、しばらく録音を続けてみましょう。 別の候補地にあたってもよくはあるのですけれど……もう少しだけでも撮っておきたいと、西瓜は強く感じています。」 【西瓜】「(話を聞く2呼吸)――ああ、ありがとうございます。マスター」 ;3/右(接近囁き) 【西瓜】「西瓜はとても、とても嬉しいと感じています」 ;3/右 【西瓜】「では、お言葉に甘えてもう少しだけ……ああ、録音の邪魔にならないように、マイクからひとまず大きく離れ、小さな声でお話しましょう」 ;1/前(マイクに背中) 【西瓜】「こちらです、マスター」 ;SE 西瓜の足音(川砂利)ブーツ。一緒に移動してるので位置変化は不要。マスター=リスナーの足音も不要 ;環境音 不自然にならなければ、移動につれて川音のボリュームをフェードでじわじわ下げていく? 森林環境音をそこに足す? ――のもありかと思います ;1/前(マイクに背中→振り向き*小声) 【西瓜】「(移動をする4呼吸)――ああ、このあたりで良いでしょう」 ;3/右(密着ささやき) *以降、指示あるまでずっとひそひそ話 【西瓜】「イヤホンから離れ、ありのままの音を聞くのもとても良いものです。少し……しばらく、一緒に耳をすませてみてもらえると、西瓜は嬉しく思います」 【西瓜】「(環境音にじっと耳を傾ける16呼吸 →だんだん気分が上向いてくる)」 【西瓜】「やはり、見込んだ通りです。日ノ本、鹿兒島、霧縞(きりしま)の隠れた音風景地、真米(まこめ)の甌穴群(おうけつぐん)」 【西瓜】「甌穴とは、溶結凝灰岩(ようけつぎょうかいがん)――大昔に霧縞山が噴火したときの噴出物により形成された岩石が川底となり、 その川底の割れ目に小石などが流れ込み、水流によって回転することで穿たれた穴のことです」 【西瓜】「ですので、さまざまな形の甌穴が自然発生します。 ああ、すぐそこに綺麗な……ほとんど真円の甌穴がありますね。大変に美しい」 【西瓜】「(うっとりと見惚れる4呼吸)」 【西瓜】「ふふっ、この甌穴はハートにような形に見えます。これは実は――(話を聞く2呼吸)―― ご明察です、さすがマスター」 【西瓜】「隣同士に穿たれた甌穴が、それぞれ徐々に成長していくうちに、穴の一部がくっつきあった―― その結果が、このハート型なのです」 【西瓜】「(にこにこと見守る4呼吸)」 【西瓜】「その発展形もおそらくは……(周囲を見渡す2呼吸)――ああ、見てください、マスター」 【西瓜】「これはハート型の甌穴の発展形です。同じ用に、隣接しあったたくさんの甌穴が次々とつながり一体化していくことで、 この虫食いの溝のような甌穴さえもができあがるのです」 【西瓜】「この多種多様な甌穴たちに流れ込んでは出ていく水が奏でる、音」 【西瓜】「(じっと耳を傾ける16呼吸)」 【西瓜】「――とても豊かな響きです。西瓜は感動しています。単調に聞こえる音の中に、高く、低く、いくつもの響きが折り重なり合っている」 【西瓜】「雨を避けることができる他の場所、雨粒が決してマイクに当たらない場所にも確かに、素晴らしい音はあるでしょう。 しかし、この真米甌穴には『ここならでは』の響きがあります。わざわざ日ノ本で録音をするその意味が、たしかに」 【西瓜】「マスターと西瓜に、もしあと一日多くの時間があるのなら。帰国の途につくまでに、雨上がりを待てる余裕があれば、まったく話は代わってきますが――」 【西瓜】「(話を聞く1呼吸)――! ありがとうございます。マスター。同じ気持ちをもっていただけ、西瓜はとても嬉しいです」 【西瓜】「では、もう少しだけ……自然の音を楽しみましょう」 【西瓜】「(上機嫌に環境音に耳を澄ませる16呼吸)――うん――ん? ああ」 【西瓜】「……これは――天候の悪化がはっきりしてきましたね、霧雨が雨粒にかわりそうです」 【西瓜】「雨粒がマイクにあたってしまったときのボツボツ音を、西瓜の機材と編集技術で取り除くことはできません。 それに、録音機材――特にマイク自体が、極めて湿度に弱いものです」 【西瓜】「この霧雨でも不安でしたが、粒の雨に打たれればコンデンサーマイクの心臓部、音を拾うための薄い膜であるダイアフラムが最悪の場合、壊れます。 ですので、ここでのこれ以上の録音は断念し、撤収しましょう」 ;ここから声のボリューム、通常 ;3/右 【西瓜】「少しだけ待っていてください。機材を回収してきます」 ;SE 足音 遠ざかる ;3/右→;1/前→;9/前遠(マイクに背中) 【西瓜】「(移動する4呼吸)」 ;SE (;9/前遠)機材を片付けるガサゴソ 【西瓜】「ん……っと――(機材を片付ける8呼吸)――よし」 ;SE 足音 戻ってくる ;環境音 傘の下での雨音をフェードで? ミックス ;9/前遠→;1/前→;3/右(マイク向き)  【西瓜】「おまたせしました。――傘、差していてくれたのですね。ありがとうございます」 ;3/右 【西瓜】「傘は……傘自体が音を立てるので録音中のマイクを守ることこそできませんが、 録音を終えた機材はもちろん守ってくれますし――それに、傘は。とくに二人で一本だけの傘は」 ;3/右(密着囁き) 【西瓜】「マスターと西瓜を近づけて。優しく包み、守ってくれます。これは大変に素敵なことです」 ;3/右(密着) 【西瓜】「ですので、マスター。次の録音候補地まで。西瓜とこのまま――相合い傘で向かいましょう」 ;環境音 F.O. ;//////// ;Tr2 雨やどりの熊襲穴 ;//////// ;環境音 雨音 F.I. ;SE 雨の中の小走りの足音(ブーツ、土、西瓜の分だけ) ;1/前(マイクに背中) 【西瓜】「(小走りの4呼吸)――! ああ」 ;8/左前 【西瓜】「マスター、ここです。ここから中に入れます」 ;SE 石畳+ブーツの足音、数歩 ;環境音 雨音→熊襲穴 クロスフェード. ;7/左 【西瓜】「あ――」 【西瓜】「(じっと耳を澄ませる16呼吸)」 【西瓜】「ここは……思わぬ音環境地かもしれませんね。雨宿りのため、『この近くの観光名所』と、スマホ検索で急遽訪れただけの場所でしたが」 ;180度、ゆっくりとあたりを見回す 【西瓜】「(感嘆の長い息)」 ;7/左 【西瓜】「雨が、単なる洞穴をひとつの楽器に変えているように思います。そぼふる雨が雨だれを呼び、洞窟特有の反響が、その雨だれをピアノのキーへと作り変えてさえいるかのようで――」 【西瓜】「(じっくりと耳を澄ませる8呼吸)」 【西瓜】「いえ……単なる洞穴ではありませんね。西瓜は前言を撤回します」 【西瓜】「熊襲穴(くまそあな)……観光名所として紹介されるだけのことはありますね」 【西瓜】「音だけでなく、見た目……抽象的で色彩豊かな壁画も、とても興味深いものだと西瓜は感じます」 【西瓜】「金、赤、緑、白、青――さまざまな色が、あるいは円を、あるいは渦を、あるいは波を描いて、大きな模様を織りなしている」 【西瓜】「マスターには、何が描かれた壁画に見えますか? (話を聞く2呼吸)――西瓜、西瓜は……」 【西瓜】「(考え込む4呼吸)――西瓜には、生命が発生していく姿のように見えます。植物が伸びゆく姿にも、あるいは海から陸へと生き物が進化していった姿にも」 【西瓜】「(話を聞く4呼吸)……なるほど確かに、生命の発展は樹木の成長と似るのかもしれません。そう考えると……鉄道、鉄路の発展も、樹木と似ているようにも思えます」 【西瓜】「”幹線”という鉄道用語そのものが――鉄道路線を、木の幹と、支線――本線を幹とし、それを支える路線群を、根と枝葉とに例えているといえるかもしれません」 【西瓜】「支線が、枝葉が根が枯れ落ちて、やがて幹まで滅びかけたのが、あるいは『大廃線』であったのかも、とも」 【西瓜】「そう考えると、この絵には鉄道らしさも感じるように西瓜は思え始めましたが……実際には、何をモチーフとして描かれたものなのでしょう……あ」 ;SE 足音 洞窟内、石+ブーツ (西瓜のもののみ) ;7/左→;8/左前→;16/左前遠 【西瓜】「これは……ああ、やはり案内板です。――マスター、こちらへ来てください」 ;マスターの移動にともなう相対位置の移動 *マスターの足音は不要 ;16/左前遠→;8/左前→;7/左 【西瓜】「(わくわくと移動を待つ3呼吸)」 ;7/左(密着ささやき) 【西瓜】「この案内板に、多くの情報が記されていそうです」 ;7/左 【西瓜】「西瓜は、いまから読んでみます。その上で、概略をまとめてお伝えしましょう」 【西瓜】「……この洞穴の名前は熊襲穴。太古から存在するといわれている、天然洞穴だそうです。古代日ノ本をイメージした壁画は――ああ、近年描かれたものなのですね」 【西瓜】「いま見学可能なここ、第一洞穴の向こうに、入り口が崩れ落ちて通行不能になっている、広さ役300畳の第2洞穴が広がっているそうです」 【西瓜】「その第二洞穴で、熊襲族と呼ばれる、南九洲――いまでいう鹿兒島・隈元あたりを版図としてた豪族の首領、カワカミタケルが一族を集めた宴を開いていたそうです」 【西瓜】「その宴に、ヤマト朝廷から送り込まれたオウスノミコトがまぎれこんだと書かれています。目的は……!」 【西瓜】「ヤマト朝廷への朝貢(ちょうこう)――貢物を差し出すことを拒み続けている熊襲族の、誅罰」 【西瓜】「大勢の熊襲族が宴会をしている中に、オウスノミコトは女装をして紛れ込み――ああ、ふたりきりになった隙きを突いて、カワカミタケルを懐中に隠していた剣で刺したそうです」 【西瓜】「刺されたカワカミタケルは……? ……すみません、西瓜の読み違いかもしれません。もう一度慎重に読み直します」 【西瓜】「……(怪訝そうな4呼吸)――西瓜の読み違いではないようです。ですので、そのまま伝えます」 【西瓜】「刺されたカワカミタケルは、刺したオウスノミコトを勇者と称え、タケルの名を受け取ってほしいとオウスノミコトに伝えたそうです」 【西瓜】「オウスノミコトはそれを受け入れ、ヤマト朝廷のタケル――すなわち、ヤマトタケルを名乗るようになった……」 【西瓜】「ヤマトタケルの英雄譚は、日ノ本の鉄道史を研究されていた老師……西瓜の開発者であった方から、西瓜も教えていただいています。 ある意味ではその生誕の地となるのが、この熊襲穴……」 【西瓜】「歴史的観光名所であったのですね、ここは。偶然に訪れることが叶い、西瓜は運命を、そして感慨深さを感じています」 【西瓜】「しかし……(話すべきかどうか逡巡する2呼吸)――ああ、マスター相手に、ささいな隠し事もしたくはないのでお話します」 【西瓜】「西瓜は感動すると同時に、不可解な気持ちを感じてもしまいました」 【西瓜】「女装をして、宴会に忍び込み、対象を短刀で刺し、殺害する。これは、西瓜の学んだ範囲においては『暗杀(ànshā)』――日ノ本語の『暗殺』に相当する行為だとしか判断できません」 【西瓜】「暗殺されたものが暗殺したものの勇敢さを称え、自分の名を送りまでする。ここに西瓜は、大きな違和を感じます」 【西瓜】「西瓜が学習させていただいた人類の歴史においては、勝者が自らの都合のよいように事実を改ざんしたという例も少ないとされていました。 あるいはこれも、そのような……(話を聞く2呼吸)――ほう……(2呼吸)――なるほど、さすがはマスターです。 その視点は、西瓜には全くありませんでした」 【西瓜】「確かに知性、知略は人間にとって極めて大きな武器のひとつであるでしょう。それを鮮やかに扱えることを武勇とするなら、 カワカミタケルがオウスノミコトを賞賛したことは歴史的事実であるとも考えられます」 【西瓜】「しかし……その観点にたったとしてなお、自らを暗殺したものの武勇を称え得るというのは、あまりにもお人好しすぎるように西瓜には……ああ!」 【西瓜】「西瓜は、今気が付きました。熊襲族が支配していたというのは、現在でいう鹿兒島県と隈元県。その代表都市のひとつが、御一夜鉄道の走る――『御一夜市』であることに」 ;7/左(接近囁き) 【西瓜】「もしかしたら御一夜市の皆さんは、おひとよしのカワカミタケルの子孫なのかもしれませんね」 ;7/左 【西瓜】「度をこしたお人好しで、疑うことなく善を信じて――だからこそ、不可能とさえ思われていた日ノ本の鉄道復権の核となりえた」 【西瓜】「それは素敵な――極めて素敵なことではないかと、西瓜は深く感じます」 ;環境音 F.O. ;//////// ;Track3:霧縞の名湯、妙見館の温泉で冷えた体を温めてからの泡洗体と泡洗髪 (妙見館様での収録音源を使用。温泉環境音と、洗髪、洗体) ;//////// ;3/右(湯船の中でふたりならび) 【西瓜】「(温泉につかっての深い安堵の一息)」 ;環境音 妙見館 F.I. 【西瓜】「霧縞市の湯治(とうじ)の宿、妙見館(みょうけんかん)。……大変に落ち着く宿で、あたたまる温泉ですね」 【西瓜】「なんといっても、この湯量……」 【西瓜】「(温まりつつ湯量豊かな湯音を楽しむ16呼吸)」 【西瓜】「――お湯の全てがかけながしとなる、炭酸水素塩泉。鉄分を多く含む湯だそうで、特に神経痛に効き、美肌効果も高いそうです」 ;SE 右手で湯船から出し、左手でその手にお湯をかける 【西瓜】「(いたずらっぽい微笑)」 ;3/右(密着ささやき) 【西瓜】「どうでしょう、マスター。西瓜のお肌、いつもより美しくなっていますか?」 ;3/右 【西瓜】「(返事を待つ2呼吸)――ふふっ、美しいといえば、窓の外の景色もですね」 【西瓜】「温泉を楽しみながら、外に流れる清流で目を休めることもできる。――まさに癒やしの空間だと西瓜は感じます」 【西瓜】「……湯治。持病やケガの治療を目的として、温泉に長期滞在すること。そのためのお風呂として、ここ、妙見館の湯は理想的なひとつなのではないでしょうか?」 【西瓜】「たった一泊しかできないことを、西瓜は残念に思います――ああ、いえ」 【西瓜】「しかし、ここに連泊するのであれば、レイルロオド・サミット中にお世話になっていたおおがの宿さんでの泊数をへらす他に方法はありませんでした。 そうしたのならばそれはそれで、悔いが残っていたことでしょう」 【西瓜】「登呂流湯さんに併設の形で新設された宿泊施設――おおがの宿。シンプルなビジネスホテルではありますが、清潔で居心地がよく、 なによりも登呂流湯さんに24時間入り放題……レイルロオド・サミットでの録音指導の疲れを癒やすのにはまさに最高のお宿でした」 【西瓜】「疲れを癒やし、指導にでかけ、教え子たちの成長を見守る……東富4型(けい)の先行試作機レイルロオドであった西瓜には、慣れ親しんだタイプのワーク・ルーチンであったともいえます。 しかし、今回ほどの密度は……ほとんど経験の無いものでした」 【西瓜】「それだけに、といえるでしょうか。……サミット中の、教え子たちの急成長は、まさに目を瞠(みは)るものだったと評価できます」 【西瓜】「とらこさんは積極性と根気に優れる、なこさんは技術的な側面への学習・応用能力が極めて強い。切子さんは繊細な観察力と感性を有し、むむむさんは小さな違和を見つける能力に卓越している」 【西瓜】「かにこさんは過敏なほどの注意力を持ち、ただ単純に耳もいい。ノワールさんはよく食べて、回復と気持ちの切り替えがとても早い」 【西瓜】「どの特質も、フィールド・レコーディングにおいて優位性を発揮できるものだと西瓜は判断します。そして彼女たちは、それぞれの特質をきっちりと活かしきりました」 【西瓜】「彼女たちが見つけ、集めてきた音は。そしてこれから見つけていく音たちは、 かならずやそれぞれの沿線の魅力を伝えるものになるでしょう」 【西瓜】「西瓜もいつか、仲国において同様の試みに挑んでみたくも感じました。 そうするためにはまず、仲国においても、耳で聞くコンテンツをもっと一般なものとする……という、大きな課題に立ち向かわなければなりませんけれど」 【西瓜】「……(話を聞く2呼吸)――はい、そうですね。どんなに大きな塊肉も、一口ずつ切り分けて食べる他無い。 どんなに大きな課題でも、解決できる部分を見つけ、一つずつ解決していけばいい」 【西瓜】「――そう考えると、西瓜にも道筋が見えてきます。最初に食すべき一口――まさに今解決すべき課題でしたら明白です」 【西瓜】「それは、このレイルロオド・サミット中、影日向なく西瓜をずっと支え続けてくれた――」 ;3/右(密着ささやき) 【西瓜】「マスター。あなたを癒やすことです」 ;3/右 【西瓜】「身体は十分あたたまりましたか? よろしければ、旅の汚れと疲れとを落としましょう」 ;SE 湯から立ち上がる。ざばぁ ;1/前(マイクに背中) 【西瓜】「西瓜は先に、洗い場で用意をしておきます。温まったら、どうぞあがってきてください」 ;SE タイル、裸足の足音;9/前遠方向にとおざかっていく ;環境音 F.O. ;SE かけ湯の音(ざばぁ) ;環境音 洗い場っぽく調整して F.I. ;1/前 【西瓜】「マスター、それではどうぞ、この風呂いすにおすわりください」 ;1/前→;3/右→;5/後 【西瓜】「西瓜は背中にまわります。ん……っと」 ;5/後 【西瓜】「では、洗体をはじめましょう。まずは頭からシャワーをかけて、マスター全部を、一度まんべんなく濡らします」 ;SE シャワー出す→シャワーかける 【西瓜】「温度は……(2呼吸)――ん。いい具合にマスター好みになりました」 【西瓜】「では、行きます。どうぞ目は閉じていてください。最初は頭頂からシャワーします」 ;SE シャワーしながら左手でわしゃわしゃ 【西瓜】「シャワーで濡らしておくことは……(2呼吸)――濡らすと同時に――(2呼吸)――一番最初の洗髪・洗体――(2呼吸)――つまり、予洗いも意味します――(2呼吸)」 【西瓜】「頭皮表面――(2呼吸)――体表面に――(2呼吸)――ついた汚れを――(2呼吸)――濡らして、浮かせて――(2呼吸)」 【西瓜】「指のお腹で――(2呼吸)――やわやわこすり――(2呼吸)――掻き出すように――(2呼吸)――水に流して――(2呼吸)」 【西瓜】「上から、下に――(2呼吸)――順番に――(2呼吸)――ざあっとかけて――(2呼吸)――かけて洗って――(2呼吸)」 【西瓜】「(丁寧に予洗いする16呼吸)」 ;SE シャワーstop 【西瓜】「――このくらい濡らし、洗えば十分でしょう。乾かないよう、手早く、けれど丁寧に続きを進めます」 【西瓜】「次の手順もいつもどおりに。この泡立てボールで、もこもこの泡を作ります」 ;SE 右耳元で泡だてボールでの泡づくり 【西瓜】「ん……(丁寧に泡づくりをする16呼吸)」 ;5/後→”ほら”で ;3/右 【西瓜】「――これでいいでしょう。ふわふわで、もこもこで……ほら、逆さにしても落ちない泡ができあがりました」 ;SE 耳元で泡つぶし ;音の方向性参考 https://www.youtube.com/watch?v=oGByuCLe4uo 【西瓜】「このきめ細やかさ――(楽しげに自慢げに泡つぶしする8呼吸)――これでしたら、タオルなどは一切不要です」 ;3/右(密着ささやき) 【西瓜】「この泡をスポンジにして、西瓜の手のひらで、体と頭を洗っていきます」 ;SE 泡洗体(継続) ;5/後 【西瓜】「まずは、お耳の後ろから――」 ;4/後右 【西瓜】「右耳……(洗体の8呼吸)」 ;5/後左 【西瓜】「左耳……(8呼吸)」 ;5/後 【西瓜】「そのまま首の後ろにいって――(2呼吸)――ゆっくり折りながら揉み込んで――(2呼吸)――両手で両肩に開いていって――(2呼吸)――今度は肩をやわやわと――(2呼吸)」 【西瓜】「このまましばらく、首から肩を繰り返しあらっていきましょう――(8呼吸)」 【西瓜】「そうしたら肩甲骨に降りていきます――(2呼吸)――骨の裏へと、指先をいれるようにして――(2呼吸)――やさしく、やさしく――(2呼吸)――ぐりぐり、ぐりぐり――(2呼吸)」 【西瓜】「骨の形にそいながら――(2呼吸)――やさしくゆっくり円を描いて――(2呼吸)――下から汚れをかきだすように――(2呼吸)――ゆっくりゆっくり丁寧に――(2呼吸)」 【西瓜】「背骨に沿って下へさがって――(2呼吸)――両脇腹へと開いていって――(2呼吸)――背中から脇――(2呼吸)――脇から背中――(2呼吸)」 【西瓜】「開いて、とじて――(2呼吸)――閉じて、開いて――(2呼吸)――繰り返しながら、じわじわ下に――(2呼吸)――下へと、下がって――(2呼吸)」 【西瓜】「あとは、腰を――(2呼吸)――ここも、やさしく――(2呼吸)――ぐりぐり、あわあわ――(2呼吸)――ひらいて、閉じて、で――(2呼吸)」 【西瓜】「もう一度全体を広くあらって……(8呼吸)――ん」 ;SE stop 【西瓜】「背中側はこれで綺麗になりましたね。では、前側を洗いましょう――ん?」 ;7/左(接近囁き) 【西瓜】「マスターと西瓜の仲です。旅先だからと急に照れることはないでしょう」 ;1/前 【西瓜】「リラックスして、すべて西瓜にお任せください」 ;SE 泡洗体(継続) 【西瓜】「今度は首の下からですね……(2呼吸)――耳たぶから首周りを、ゆるゆる洗っていきましょう――(6呼吸)」 【西瓜】「前肩……(2呼吸)――開いて、左腕――(2呼吸)――左脇――(2呼吸)――右腕――(2呼吸)――右脇――(2呼吸)」 【西瓜】「左右の体側を同時に洗って――(2呼吸)――上から、下に――(2呼吸)――下から、上に――で――(2呼吸)――胸筋まわりを洗いましょう――(2呼吸)」 【西瓜】「ゆるゆる、あわあわ――(2呼吸)――あわあわ、ゆるゆる――(2呼吸)――手のひら全部をゆるくつかって――(2呼吸)――ぐるぐる円を描くように――(2呼吸)」 【西瓜】「お腹は……特にゆっくりと――(2呼吸)――内臓を刺激しないよう――(2呼吸)――ソフトにソフトに――(2呼吸)――丁寧にやさしく洗います――(2呼吸)」 【西瓜】「おへその下から――(2呼吸)――腰骨は――(2呼吸)――骨の形を――(2呼吸)――意識しながら――(2呼吸)――っと」 ;7/左(接近囁き) 【西瓜】「ここから下は……(1呼吸)――ふふっ、マスターご自身で洗われますか。西瓜は了解いたしました」 ;1/前→;7/左→;5/後 【西瓜】「それでは西瓜はその間に……よいしょっ――っと。もう一度泡だてボールで、もこもこ泡をたっぷり作っておきましょう」 ;SE 左耳元で泡だてボールでの泡づくり ;5/後 【西瓜】「ん……(丁寧に泡づくりをする8呼吸)――っと、もう少し……(泡立て8呼吸)――うん」 ;6/後左 【西瓜】「では、洗髪をお手伝いいたします。西瓜に全てを委ねてしまい、どうぞリラックスしていてください」 ;SE 泡洗髪 ;5/後 【西瓜】「では、頭頂部から――(2呼吸)――泡をなじませ――(2呼吸)――なじませひろげて――(2呼吸)――外へ、外へと――(2呼吸)」 【西瓜】「主たる汚れは――(2呼吸)――予洗いで――(2呼吸)――ほとんど落とせて――(2呼吸)――いますから――(2呼吸)」 【西瓜】「頭皮表面に――(2呼吸)――残る汚れを――(2呼吸)――指先とあわで――(2呼吸)――掻き出し、すくって――(2呼吸)」 【西瓜】「こめかみ、から――(2呼吸)――耳の、後ろ――(2呼吸)――後頭部から――(2呼吸)――前に回って――(2呼吸)」 【西瓜】「生え際を、ぐるり――(2呼吸)――全体的に――(2呼吸)――洗って、洗って――(2呼吸)――まんべんなく、で――(2呼吸)」 ;SE stop ;7/左(接近囁き) 【西瓜】「これで汚れを浮かせました。あとはシャワーで、丁寧に流していくだけです」 ;5/後 【西瓜】「シャワーの間も目をとじて、西瓜に全てお任せください」 ;SE シャワーだし→シャワー(手でなでながら) 【西瓜】「温度は……(2呼吸)――うん。ではかけていきます――(2呼吸)――頭頂部から――(2呼吸)――横にまわって――(2呼吸)」 【西瓜】「わしゃわしゃ、なでで――(2呼吸)――浮いた汚れを(2呼吸)――洗い流し、て――(4呼吸)」 【西瓜】「あとは、生え際――(2呼吸)――ぐるりといって――(2呼吸)――顎の下、首――(2呼吸)――首から肩、で――(2呼吸)」 【西瓜】「体もざあっと――(集中してシャワーで洗う8呼吸)――っと」 ;SE stop 【西瓜】「これで洗体、および洗髪は完了ですね。西瓜的には……」 ;3/右(接近囁き) 【西瓜】「水も滴るいい男。今のマスターは、言葉通りの存在になっていると感じます」 ;1/前 【西瓜】「(微笑)――ですので、西瓜はマスターに、さらに磨きをかけてほしいと感じます。具体的には――」 ;3/右(密着吹きかけ) 【西瓜】「(ふーーーーーーーーーーーーーーーーっ)」 ;3/右(接近囁き) 【西瓜】「まだ洗ってないお耳の中も、しっかり掃除して行く方向で、いかがでしょうか?」 ;環境音 F.O. ;//////// Track4:霧縞の銘木、楠製耳掻きでのカリコリ右耳耳掻きと耳洗浄機でのスプレーイヤークリーニング(膝枕をしての耳かきと、洗浄液+スプレー+吸い取り+拭き取りでのチリ掃除) ;//////// ;1/前(マイクに背中) 【西瓜】「ああ……」 ;SE 布団にねころぶ。ばふっ ;1/前(マイク向き) 【西瓜】「湯治宿。文献や資料では知っていましたが、これが実際なのですね。 極めて簡素な内装の部屋に、けれど炊事施設は完備されている。 ここで何日も、自炊をして療養に専念するための、宿」 【西瓜】「内装は極めて簡素ですけれど――(布団の感触を楽しむ2呼吸)――ふはぁ、布団は実に良い寝心地です。 さすが、療養のための宿ですね――っと」 【西瓜】「マスター、こちらに。西瓜の膝をまくらにして、布団によこになってください」 ;1/前→;3/右 【西瓜】「(移動待ちの2呼吸)――ふふっ、お顔、もうリラックスしてみえます。 寝心地いいでしょう? このおふとん」 ;3/右(接近囁き) 【西瓜】「西瓜のお膝も、おなじくらいに寝心地よければ、とてもとても嬉しいのですけれど」 ;3/右 【西瓜】「(照れ笑い)――ああ、なれないことを言うものではありませんね。 西瓜はどうにも、冗談というものが得意ではないようで……ぁ」 【西瓜】「(嬉しい2呼吸)――もしもそうなら……西瓜のお膝に、寝心地の良さを感じてもらえているのなら、西瓜はとても嬉しいです」 【西瓜】「うふふっ、嬉しい気持ちは、ぜひとももっと嬉しい気持ちでお返ししたいものです。 ここからの西瓜の耳掻きに――」 【西瓜】「(ふーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ)」 ;3/右(接近囁き) 【西瓜】「マスター、どうぞ、いつも以上にご期待ください」 ;3/右 【西瓜】「耳掻きも、ここ霧縞にゆかりのものを用意しました。霧縞の銘木、楠で作られた逸品です」 【西瓜】「楠の耳掻きの特徴は――ああ、いけない。西瓜はとても野暮でした」 【西瓜】「言葉より、それはお耳で実感してもらうべきですね」 【西瓜】「浅いところから行きますね。リラックスして、西瓜にお耳を預けてください」 【西瓜】「ん……」 ;SE 耳掻き(浅・継続) 【西瓜】「……いつもどおり――(2呼吸)――予想通りの――(2呼吸)――お耳の汚れ具合であると――(2呼吸)――西瓜は安心しています――(2呼吸)」 【西瓜】「自分で、だとか――(2呼吸)――他の誰かに耳を任せず――(2呼吸)――西瓜の掃除を――(2呼吸)――マスターがまっていてくれたこと――(2呼吸)」 【西瓜】「西瓜は素直に――(2呼吸)――安心しますし――(2呼吸)――とてもとても嬉しいこととも――(2呼吸)――感じています――(2呼吸)――っと」 【西瓜】「あまり西瓜がしゃべっては――(2呼吸)――マスターのお耳をざわつかせては――(2呼吸)――せっかくの楠耳掻きの特徴も――(2呼吸)――感じづらくなってしまいかねません」 【西瓜】「ですので西瓜は……ん――(2呼吸)――これ、目立つのをとって――(2呼吸)――とって……から――よし――(2呼吸)――しばらくの間、静かにしましょう――(2呼吸)」 【西瓜】「(微笑から入って、無言で耳掻きする8呼吸)――っと」 ;SE stop 【西瓜】「 (ふーーーーっ、ふっ、ふっ)」 ;3/右(密着ささやき) 【西瓜】「いかがでしたか? 楠の耳掻きの感想は……」 ;3/右 【西瓜】「ふふっ、もっと深くで、いっそう感じてみてください」 【西瓜】「いきますよ? っ――」 ;SE 耳掻き(深・継続) 【西瓜】「(静かに深いところの耳掻きをする8呼吸)」 【西瓜】「こうしてじっと黙っていると……(2呼吸)――いっそう、強く感じられますね――(2呼吸)――刺激のある、防虫剤のような匂い――(2呼吸)――楠の特徴の、樟脳の匂い――(2呼吸)」 【西瓜】「香り自体が涼やかで――(2呼吸)――なぜか懐かしいようで――(2呼吸)――西瓜は、かなり――(2呼吸)――樟脳の匂いを好みます――(2呼吸)」 【西瓜】「樟脳には――(2呼吸)――防虫効果を持つだけでなく――(2呼吸)――血行促進――(2呼吸)――鎮痛・消炎……(2呼吸)――」 【西瓜】「かゆみどめ――(2呼吸)――さらには、清涼感を与える、などの――(2呼吸)――医薬品としての効果があるそうで――(2呼吸)」 【西瓜】「霧縞……鹿兒島近辺では――(2呼吸)――”しべろに”という樟脳由来のおくすりが――(2呼吸)――ご家庭の常備薬として――(2呼吸)――広くつかわれているそうです――(2呼吸)」 【西瓜】「その樟脳を、含んでいる――(2呼吸)――楠製の、耳掻きも――(2呼吸)――やはり与える、清涼感と――(2呼吸)――木材としての、柔らかさが、噛み合って――(2呼吸)」 【西瓜】「(静かにじっくり耳掻きをする8呼吸)――(満足の微笑)」 ;SE stop 【西瓜】「(ふーーーーーーーーーっ、ふ、ふっ)」 ;3/右(密着ささやき) 【西瓜】「特にお耳の深いところで、よりいっそうのリラクゼーション効果を発揮してくれそうに、西瓜は予想しています」 ;3/右 【西瓜】「実際のところは……(話を聞く2呼吸)――西瓜も、満足し安心します」 【西瓜】「とはいえ、竹製などの耳掻きと比し、弾力――しなりを欠くことも確かです。張り付いていて、しかも小さな汚れに対応することは、かなり困難でもあります」 【西瓜】「その欠点を補うために、西瓜はもうひとつの準備をしておきました」 【西瓜】「マスター、これをご覧ください」 ;参 :https://www.amazon.co.jp/dp/B0865JJZ7K?ref_=cm_sw_r_cp_ud_dp_GFB3SG1K9B19WZVEMETY ;1/前 【西瓜】「これは耳洗浄機――お耳の中に洗浄液をスプレーし、お耳の中のチリを水洗いするためのスプレーボトルと、差し込み用の交換可能な先端部。洗浄液の抜き取りようのシリンジバルブと、水受けの小さなバケツ。そして拭き取り用のマイクロファイバータオルとが一式になっているものです」 【西瓜】「お耳の中の水洗いには、多少の抵抗があるかもしれませんが、マスター、どうぞご安心ください」 ;3/右(接近囁き) 【西瓜】「西瓜は安全、確実に、お耳の中の小さなチリまでを洗浄し、より快適な状態へとご案内します」 ;3/右 【西瓜】「では、はじめましょう。痛いことも怖いこともありません。リラックスして、全て西瓜にお任せください」 ;SE 耳洗浄機での耳洗浄(セリフ合わせで) 【西瓜】「まずはボトルで、洗浄液を作ります。今回は、お酢を10CCに、温水を190CC――(注いで→ボトルを振って混ぜ合わせる3呼吸)――つまり5%の濃度に希釈した酢酸を洗浄液として用います」 【西瓜】「洗浄液が整いましたらスプレーボトルの蓋をしめ……(蓋閉めの2呼吸)――スプレーボトルから伸びているノズル先端のチップを、マスターのお耳に挿入します」 【西瓜】「柔らかなものです。痛くないですから、力を抜いて受け入れて……(2呼吸)――そう、上手です。いい感じです」 【西瓜】「そうしたら、洗浄液をスプレーします。こぼれ帽子に、お耳の下にマイクロファイバータオルをあてて、支えて……(作業の1呼吸)――お耳の中に直接霧がひろがりますから、びっくりして動かないでくださいね?」 【西瓜】「(スプレーをする呼吸*4)――どうですか? お耳の中に噴出した霧がたまって、ぬるま湯になっているのがわかりますか?」 【西瓜】「少しちゃぽちゃぽする感じがあるかもしれませんが、20秒ほどまってください。その間に洗浄液が、お耳にこびりついている汚れを浮かせますから」 【西瓜】「いち、にい(中略)――じゅうきゅう、にじゅう!」 【西瓜】「それではお耳の中の洗浄液を吸い取りましょう。このシリンジバルブ――カメラレンズのチリを飛ばす、いわゆるブロワーと、非常に似た構造のものを使いますです」 【西瓜】「バルブを潰して、なかの空気を追い出してから、バルブ先端を耳にいれ――(耳にバルブを差し込む2呼吸)」 【西瓜】「その状態で、バルブを潰していた手をゆるめると――(吸い取り待ちの1呼吸)――お耳の中のお水、吸引されましたよね?」 【西瓜】「吸引したお水は、バケツに捨てて――(1呼吸)――ああ、はっきり汚れを落とせていますね。西瓜はやりがいを感じます」 【西瓜】「お耳の中の水を取りきるまで、これを何回か繰り返します……ん――」 【西瓜】「(吸引→水捨てを2回繰り返す4呼吸。*吸い取れる=捨てられる水の量は、1回毎に半減していくイメージ)」 【西瓜】「……ほとんど水を吸い取れなくなりました。お耳の水は――」 ;3/右(密着吹きかけ) 【西瓜】「(ふーーーーーーーっ、ふっ、ふっ)」 ;右 で角度いろいろかえながらチェック 【西瓜】「(チェックの2呼吸)――ああ、目視ではまったくわかりませんね。マスターに違和感が残っていなければ……(返事を聞く2呼吸)――はい、では、このまま拭き取りましょう」 ;3/右 【西瓜】「拭き取りは、マイクロファイバータオルを使って、丁寧に――」 【西瓜】「(拭き取りの4呼吸)――耳の穴にも、小指を使って押し込むように――(耳奥拭き取りの4呼吸)――うん」 ;SE stop ;角度変えチェック 【西瓜】「右のお耳は――(2呼吸)――うん、とても綺麗です。西瓜は大きな達成感をおぼえています」 ;3/右 【西瓜】「この調子で、左のお耳も徹底清掃いたしましょう。いつもどおりに、西瓜が『ぐるん』といいましたら――(1呼吸)――そうです。今度は左のお耳を西瓜の方に」 【西瓜】「では、いきましょう。さん、にい、いち」 ;3/右→;1/前→;7/左 【西瓜】「ぐるーーーーーーーーーーーーーーーーーん」 ;環境音 F.O. ;//////// ;Track5:霧縞の銘木、楠製耳掻きでのカリコリ左耳耳掻きと耳洗浄機でのスプレーイヤークリーニング(膝枕をしての耳かきと、洗浄液+スプレー+吸い取り+拭き取りでのチリ掃除) ;//////// ;7/左 【西瓜】「さて、左耳です。こちらもまずは、楠製の耳掻きで、浅いところからいきましょう――あ」 【西瓜】「体が堅い……耳洗浄機に少しびっくりしてしまいましたか?」 ;7/左(密着ささやき) 【西瓜】「大丈夫です。リラックスして、西瓜に全てを任せてください」 【西瓜】「大丈夫、大丈夫、大丈夫。リラックス、リラックス、リラックス――(微笑)」 ;7/左 【西瓜】「よかった。少しほぐれたようですね。それではお耳も、このままほぐしていきましょう」 ;SE 耳掻き(浅・継続) 【西瓜】「……こちらのお耳も――(2呼吸)――西瓜の予測の範囲から――(2呼吸)――大きくハズレることもない――(2呼吸)――理想の汚れ状態です――(2呼吸)」 【西瓜】「それはつまりは――(2呼吸)――お掃除も――(2呼吸)――プラン通りに運べるということを――(2呼吸)――はっきりと予測させてくれます――(2呼吸)」 【西瓜】「楠製の、耳掻きは――(2呼吸)――確かに、やはり――(2呼吸)――しなりを欠いて――(2呼吸)――しまっていますが――(2呼吸)」 【西瓜】「けれど、その分、このよう、に……(集中して耳掻きの8呼吸)――っと」 【西瓜】「肌当たりの――(2呼吸)――柔らかさ、ゆえ――(2呼吸)――少し強めに、お耳の壁を――(2呼吸)――こそげることは、可能、ですから――(2呼吸)」 【西瓜】「まずはそのように――(2呼吸)――けれど無理せず――(2呼吸)――浅いところの、大物は――(2呼吸)――残らずこそげて、しまいましょう――(2呼吸)――ん」 【西瓜】「(集中作業の8呼吸)――うん」 ;SE stop ;7/左(密着吹きかけ) 【西瓜】「(ふっ、ふーーーーーーーーーーーっ、ふ)」 ;7/左(角度をいろいろ変えてチェック) 【西瓜】「ん……っと――うん。十分綺麗にととのっています。 浅いところは、ひとまずここまででいいでしょう」 ;7/左(密着ささやき) 【西瓜】「それでは、このままもっと深くを――穴の奥までお掃除しましょう」 ;7/左 【西瓜】「力をぬいて、できるだけ動かないでいてくださいね――」 ;SE 耳掻き(深・継続) 【西瓜】「(右耳時よりはリラックスして深いところの耳掻きをする8呼吸)」 【西瓜】「しかし……やはり……(2呼吸)――日ノ本は、訪れる度――(2呼吸)――新しい顔、新しい魅力を――(2呼吸)――みせて、くれる、国ですね――(2呼吸)」 【西瓜】「今回の、御一夜も――(2呼吸)――新しい音、新しい魅力を――(2呼吸)――西瓜に、さらに――(2呼吸)――はっきり示してくれましたし――(2呼吸)」 【西瓜】「はじめて、訪れた霧縞は――(2呼吸)――たった一日だけの観光にもかかわらず――(2呼吸)――旅、ならではの、見知らぬ魅力で――(2呼吸)――西瓜を、楽しませてくれました……(2呼吸)――」 【西瓜】「いっても、仕方ないことですが――(2呼吸)――もう一週間――いえ、もう3日――(2呼吸)――マスターと、西瓜に――(2呼吸)――滞在時間があったなら――(2呼吸)」 【西瓜】「あの、有名な、霧縞神宮や――(2呼吸)――近辺に、あまたあるという名水地や――(2呼吸)――さらに、鹿兒島へと足をのばして――(2呼吸)――活火山である、櫻島など――(2呼吸)」 【西瓜】「見て、音を聞きたい場所を――(2呼吸)――残らず、まわることができたかと――(2呼吸)――思ってしまえば、やはり多少は――(2呼吸)――後悔が、残ってしまう、もの、ですね――(2呼吸)」 【西瓜】「え?……(静かに話を聞く4呼吸 *どんどん嬉しくなってくる)――ああ!」 ;SE stop 【西瓜】「それはとても素敵ですね。マスターと西瓜、ふたりで長い休暇をとって、まわりたいところ全部をまわるというのは、とても」 ;7/左(密着ささやき) 【西瓜】「ふたりっきりなら、仕事抜きなら――マスターは西瓜を、どこにつれていってくれますか?」 ;7/左 【西瓜】「(微笑)――それがどこでも、西瓜は喜んでご一緒します」 【西瓜】「そこでの音も綺麗に聞くため。左のお耳も、しっかりしあげてしまいましょうね」 【西瓜】「スプレー式での耳洗浄。もう少しだけ、どうかリラックスしてお付き合いください」 ;SE 耳洗浄機での耳洗浄(セリフ合わせで) 【西瓜】「さきほどと同じ分量で、洗浄液をまずは作って――(注いで→ボトルを振って混ぜ合わせる3呼吸)――できたらボトルの蓋を、しめ――(蓋閉めの2呼吸)」 ;7/左(接近囁き) 【西瓜】「ノズルチップ、挿入しますからくすぐったくても動かないでいてくださいね?」 ;7/左 【西瓜】「ん……(2呼吸)――いいですね、すんなり深くまではいりました」 【西瓜】「そでは、スプレーを開始しますね。いきます、んしょ――(スプレーをする呼吸*4)」 【西瓜】「と、洗浄液が多すぎましたか。もったいないので、もう少しだけいきましょう――(スプレーをする呼吸 * 2)――うん」 【西瓜】「このまま耳に蓋をして、20秒ほど洗浄します。西瓜がカウントする間、いいこでじっとしていてください」 【西瓜】「いち、にい(中略)――じゅうきゅう、にじゅう」 【西瓜】「そうしたら、シリンジバブルで洗浄済みの洗浄液を――(耳にバルブを差し込んで→吸引する1+1呼吸)――吸い取って」 【西瓜】「吸い取ったものをバケツにすてて――(1呼吸)――耳の中のちゃぽちゃぽが収まるまでこれを繰り返します」 【西瓜】「(吸引→水捨てを3回繰り返す4呼吸。*吸い取れる=捨てられる水の量は、1回毎に半減していくイメージ)」 【西瓜】「っと、もうちょっとかな? ――(吸引→水捨てを単発で)――うん」 【西瓜】「あとは綺麗にふきおりましょう。マクロファイバータオルでごしっと――(拭き取りの4呼吸)――」 【西瓜】「穴も、無理なく入る範囲で――(耳奥拭き取りの4呼吸)――よし」 ;7/左(密着ふきかけ) 【西瓜】「(ふーーーーーーーーーーっ、ふ! ふっ!)」 ;SE stop ;角度変えチェック 【西瓜】「左のお耳も――(2呼吸)――完全に綺麗に仕上がりました。どこに出しても恥ずかしくないお耳です」 ;7/左(密着囁き)→”うふふで” ;7/左(通常) 【西瓜】「もちろんどこにも出さないで、西瓜が独り占めするのですけど――うふふっ」 ;7/左 【西瓜】「というか、案外疲労しますか? 耳洗浄、ああいえ――そうではないですね」 【西瓜】「リラックスして耳掻きをして安心しきって。押し隠していた疲れがだから、表に滲んできたのですね」 【西瓜】「もう、隠す必要などありません。マスター、このまま。このまま西瓜と」 ;7/左(密着ささやき) 【西瓜】「ふたり、ぴったりくっつきあって、ぐっすりねむってしまいましょう」 【西瓜】「(穏やかな8呼吸)」 ;環境音 F.O. ;//////// ;Track6:密着ウィスパーからの変性意識誘導での、リラクゼーション安眠導入(西瓜の密着耳元ウィスパートークでの、プチ催眠系リラクゼーション安眠導入) ;//////// ;***このパート以降は安眠導入パートとなります。笑い声とかも抑えめに。メリハリも声の強さ以外でつけるよういただけますと幸いです。 ;環境音 室内空調 F.I. ;3/右(寄り添い合って眠っている。目線マイクと平行) 【西瓜】「(穏かさに、わずかな寝苦しさが交じる8呼吸)」 ;3/右(距離間同じ、マイク向き) 【西瓜】「……眠れないのですか? マスター」 【西瓜】「無理もありません、というか、西瓜も同じくなかなか寝入れないでいます」 【西瓜】「――第二回、レイルロオド・サミット……思いもかけぬ録音指導役のご依頼でしたが、なんとか務めは果たし終えられたかと感じています」 ;3/右(密着ささやき) 【西瓜】「それは全て、マスターのフォローがあったからです。本当に感謝しています。――こころから、ありがとうと伝えさせてください」 ;3/右 【西瓜】「けれど、たくさん支えてもらったその分、心身ともにきっと大きな疲労がたまってしまっていることでしょう」 【西瓜】「明日にはもう帰国ですし、記憶をすれば本来の業務に加えて、今回の出張報告もあり――おそらくは、仲国の鉄道振興のために今回の経験を活かすべく、何らかの役割も新たに割り振られることでしょう」 【西瓜】「『ゆっくり休めるのは今日ぐらい』――その思いは、かえって休息の邪魔をしてしまうことを、西瓜はいま、まさに実感しています」 【西瓜】「『休みたい』が『休んでおかなければ危ない』になり、『休まなければならない』――になると、休息さえも、プレッシャーにかわってしまうのだ、と」 ;3/右(密着ささやき) 【西瓜】「ですから――ね? 西瓜のマスター。西瓜の大事な、大好きなマスター」 【西瓜】「体をたくさん預けてくれた今日の最後に……こころも少し、西瓜に預けてみませんか?」 【西瓜】「(話を聞く2呼吸)――(微笑)――ご信頼に、西瓜は必ずお答えしましょう」 【西瓜】「レイルロオド・サミットで、西瓜は日ノ本のレイルロオドたちに多くの知識や技法を教示しました。 と同時に、日ノ本のレイルロオドたちも西瓜にとても多くを教え・伝えてくれました」 【西瓜】「教わった知識の中には『これはすぐにも活用できそう』と西瓜が感じたものがいくつかあります。 D60 66の専用レイルロオド、むむむが教えてくれた技術も、そのひとつです」 【西瓜】「『変性意識状態』という日ノ本語をマスターはご存知ですか? 覚醒状態という語の、対義語となる言葉です」 【西瓜】「覚醒状態とは、現実世界、物理空間のどこかに意識をおいた状態だとむむむは定義していました。 例えば、マスターと西瓜はいま、お互いの体温を感じながら、お互いの声に、呼吸に、耳を傾けています。 つまり、現実世界に意識を向けているので、覚醒状態にあるわけです」 【西瓜】「けれど……あ、すみませんマスター。話の途中で恐縮ですが、昨夜の食事が何だったかを教えてください」 【西瓜】「(楽しげな4呼吸)」 【西瓜】「――今、マスターの意識は『昨夜の食事がなんだったか』という記憶をさぐるため、西瓜の温度にも声にも呼吸にも、意識が向いていなかったはずです。 現実世界から外れたところに意識が向いている状態――これを、変性意識状態とむむむは呼んでいました」 【西瓜】「この変性意識状態は、現実世界、物理空間のどこにも意識が向いていない状態ですから、極めて無防備であるともいえます。 この完全に無防備な状態――いわば赤ん坊と変わらない状態のときに強い暗示をぶつけられると、意識は、それを考えることなく受け入れてしまうそうなのです」 【西瓜】「これを技術として行うことが、いわゆる催眠術なのだと、むむむは教えてくれました。西瓜はそれを、大変に興味深い話だと聞きました」 【西瓜】「マスターと西瓜、それぞれの、そしてお互いのメンタルコンディションをより整えていくために、役に立ちそうな話だと」 【西瓜】「そう伝えると、むむむは更に踏み込んで教えてくれたのです。自らを変性状態に持っていき、そこに自ら暗示をぶつける――いわゆる自己催眠の方法を」 【西瓜】「西瓜はそれを、いまからマスターに教えます。マスターは西瓜の声だけに意識をむけ、西瓜のいうとおりに体を動かすようにしてみてください」 【西瓜】「はい。そうです。西瓜の声だけに。西瓜だけに――っ!?」 【西瓜】「西瓜、だけに……マスターの、意識、を……」 【西瓜】「ああいえ、なんでもありません。ともかくそうしていただけるなら、西瓜はきっと、マスターを安眠へとご案内します」 【西瓜】「やることはとても単純です。息を吐きながら、体の力を抜いていけばいいだけです」 【西瓜】「まずは右手からやっていきます。5秒吸って、10秒吐く。その吐く十秒の間に、できるかぎり右手から力を抜いていく」 【西瓜】「できそうですか? ともあれ、気楽にやってみましょう。まずは息を大きく吸います。いち、にい、さん、しい、ご」 【西瓜】「はきます。はきながら右手の力をぬいていく。いち、に、さん(中略)きゅう、じゅう」 【西瓜】「今度は同じことを左手で。息を吸います。いち、にい、さん、しい、ご」 【西瓜】「吐きながら左手の力を抜く――いち、にい(中略)きゅう、じゅう」 【西瓜】「今度は右足。吸って――いち、にい、さん、しい、ご」 【西瓜】「右足の力を抜きながら吐く――いち、にい(中略)きゅう、じゅう」 【西瓜】「左足。吸って――いち、にい、さん、しい、ご」 【西瓜】「左足、吐きながら力を抜く――いち、にい、(中略)きゅう、じゅう」 【西瓜】「両肩。今度は10秒すって――いち、にい(中略)きゅう、じゅう」 【西瓜】「20秒で吐きながら、肩の力を抜いていきます――いち、にい(中略)――じゅうきゅう、にじゅう」 【西瓜】「次は首、10秒吸って――いち、にい、(中略)きゅう、じゅう」 【西瓜】「20秒吐いて首の力を抜いていきます――いち、にい――(中略)――きゅう、じゅう」 【西瓜】「次はまぶた。20秒吸って――いち、にい(中略)じゅうきゅう、にじゅう」 【西瓜】「40秒吐いてまぶたの力が完全に抜けます――いち、にい――(中略)さんじゅうく、よんじゅう」 【西瓜】「(とても穏やかな8呼吸)」 【西瓜】「いま、マスターの全身からは、完全に力が抜けています。 おなかのあたりのぽかぽかと、ねむたさだけがただよっています」 【西瓜】「そのねむたさが、抜けた力のかわりにじわじわひろがっていきます。 まずは右手に――左手に――それから右足――左足」 【西瓜】「胸元やわらかにせりあがってきて――両肩――首――そうして静かに、まぶたまで」 【西瓜】「(とても穏やかな8呼吸)」 【西瓜】「眠気が全身にひろがって、マスターはしあわせでおだやかな……ふ――ぁ――(大あくび)」 ;眠くて、どんどんもうろうとしていく 【西瓜】「ああ、すみません。西瓜も眠たくてしかないです。 自己催眠に、かかってしまっているのでしょうか」 【西瓜】「マスターも……同じ状態なら嬉しいです。 西瓜の声だけに、西瓜だけに……マスターが、こころを向けてくれたのでしたら―― とても、嬉しい……」 【西瓜】「だから、西瓜は……眠って、しまう、その前に――ん…… 暗示を……誓いを――眠っちゃうまえに――ひとつ、だけ――」 【西瓜】「マスター、西瓜は……あなたをずっと、大好きです。 だから西瓜は、あなたのことを……西瓜の全てで――支えます」 【西瓜】「それが、西瓜の……なにより、いちばんの、しあわせで――」 【西瓜】「あなたの、笑顔を、みることが――西瓜、は……とても…………ああ」 【西瓜】「もう限界です。まぶたも、くちびるも重くて重くて……」 【西瓜】「重い、けれども――ん……く……」 ;1/前 【西瓜】「(リップ音)」 ;3/右 【西瓜】「ふぁ……おやすみなさい、西瓜のマスター……たったひとりの……西瓜の、大事、な……ん……」 【西瓜】「(眠気に負けて眠りに落ちていく8呼吸)」 【西瓜】「(眠気に負けて眠りに落ちていく8呼吸)」 【西瓜】「(浅い、けれどもしあわせな眠りの8呼吸)」 【西瓜】「(浅い、けれどもしあわせな眠りの8呼吸)」 【西瓜】「(落ち着いてきた安眠の8呼吸)」 【西瓜】「(落ち着いてきた安眠の8呼吸)」 ;環境音 次がループトラックのためになりっぱなし ;//////// ;Tr7 寝息ループ(おまけパート。寝息ループ) ;//////// ;環境音、なりっぱなし(ループトラック) ;3/右(密着) 【西瓜】「(信頼に満ち満ちた深い寝息 16呼吸)」 【西瓜】「(信頼に満ち満ちた深い寝息 16呼吸)」 【西瓜】「(信頼に満ち満ちた深い寝息 16呼吸)」 【西瓜】「(信頼に満ち満ちた深い寝息 16呼吸)」 ;//////// ;Tr8 伊ヶ崎綾香様テーマトーク ;//////// ;以下のセリフは単なるガイドです。ご随意にご変更いただき、伊ヶ崎さんのトークをいただけましたらと願います ;マイク位置も自由で大丈夫です。好きに動くなり近づくなり遠ざかるなりなさっていただけましたら幸いです 【演者】「……寝てますかー? それとも、まだ起きてくれていますか? どっちにしても、こんばんわ。ラストトラックまで聞いてくださり、本当にありがとうございます」 【演者】「西瓜ちゃんとしてはお久しぶりです……の方が多いでしょうか? もしはじめましての方がいらっしゃいましたら、はじめまして。『蓄音レヱル』西瓜ちゃん役の声優、伊ヶ崎綾香です」 【演者】「このラストトラックは、わたし伊ヶ崎綾香が西瓜ちゃんにかわって、テーマトークのコーナーを担当させてもらいます。短い時間になりますが、どうぞお楽しみくださいね?」 【演者】「で、テーマトークのテーマなんですけど、みなさんからのお便りでいただいたものから選んでいいそうなんです。お便りおくってくださった方、本当にありがとうございます!」 【演者】「それじゃあ選ばせていただきますね――んと……これでどうでしょう? いいですか?」 【演者】「じゃ、これで。テーマのおたよりをくれたのは、関西におすまいの、『準急 響(じゅんきゅうひびき)』さん。あー、日々姫女史と同じ読み方のお名前ですね。響さん、おたよりありがとうございます」 【演者】「いただいたテーマは……なるほど? 『好きな本のジャンルは何ですか? またオススメの本が有れば教えて下さい!』」 【演者】「本ですか。いまどきだと、紙の本か電子書籍かでも好みが分かれるところですよね。私的には――」 【演者】「(以下、テーマトークお願いします)」 【演者】「……っていう感じですかね。 響さん、おたより本当にありがとうございました」 【演者】「このボイスコンテンツもいわば、耳で読む本、だとも言えるかもですね。目で読む本よりも、もっと多くの何かをお伝えできてたらいいんですけど……いかがでしたか?」 【演者】「と、ここでお時間となりました。西瓜ちゃんとの癒やしの列車へのご乗車、まことにありがとうございました。またのご乗車、こころよりお待ちしています」 【演者】「そうしてきっと、次の夜にも、次の駅でもお会いしましょう」 【演者】「おやすみなさい。明日の朝へ―― 『出発! 進行』」 ;おしまい