あ~っ…遅いですよ~?せんぱ~い。 こんな寂れた漫画研究部に入ってくれた私を待たせるだなんてぇ…一体どういうつもりですか~? どうせクラスにも友達なんていないんでしょうし、さっさと部室に来てくださいよ~。 まぁ…とはいっても…別に何かやりたい事がある訳じゃないんですけど…。 先輩、陰キャすぎて一緒にゲームやってもつまんないし… 対戦系だとキモいテクニックで圧倒されちゃうし…。はぁ~…。 じゃあ…とりあえず今日も…それぞれ好きな漫画でも読みますか~。 んっ…んん~っ…はぁっ…。 やっぱり…うちの学校の漫研って最高ですよね~…。 部費でゲームとか漫画を買ってもオッケーな上に… 他の部員さんはあんまり顔を出さないから…超自由で気楽…っていうか…。 放課後の退屈な時間を潰すにはもってこいですよ…。 欲を言えば一人だけがいいですけど~…どこかの誰かさんが毎日来るからなぁ~…。 にしし…。 あ~、傷付いちゃいましたぁ? 冗談ですってば、じょ~だん…。 先輩ってぇ意外と繊細だもんね~…。 これでも結構気を遣ってあげてるんですよ~…? いじめだ~って先生に泣きつかれたら最悪ですから…。 てか…なんだかんだ言って私…先輩のこと気に入ってるんですよぉ…。 もし嫌いだったら二人きりなんて耐えられませんし。 だ、か、らぁ…もう少し自信を持って… まずは目を合わせて会話できるようにしましょうねぇ~…?せ~んぱい…♡んふふっ…♡ はぁ…んぅ…あぁ…そ~だ…。 ねぇ…先輩? 実はこの間、面白いモノを見つけたんですよ。 こ、れ… 『催眠アプリ』…なんですけど…。 このスタートボタンをタップして…表示された画面を誰かに見せるだけで…催眠をかけられるんですって。 んぅ…?あ~っ…いま馬鹿にしましたぁ? 確かに胡散臭いかもしれませんけど…もしかしたら本物かもしれないじゃないですか~…。 ほらほら…アプリの評価も高いですし…レビューにも「効果がありました」って書いてあるんですよ~? ん~…むぅ…。 そんなに言うんでしたら… この催眠アプリ、先輩で試させてくださいよぉ? あ~っ…頷きましたね~? もう後戻りはできないですよ~? んふふ…。 先輩の気が変わって… やだやだ~って逃げられちゃう前に~… えいっ──…催眠アプリ…スタートっ…。 んぅ…?あぁ…んっ…んぅ~…?? あ、あの…先輩?起きてますか~~…? お~い…せんぱ~い…? …えっ。これ…まさか…本当に…? いやいや…流石にそんな事はあり得ないはず…。 エロ漫画じゃないんだし…。 で…でも…もしかしたら…。 はぁ…はぁ…んくっ…。 先輩?まずは顔を上げてもらえますか…? …えと、そしたら次は…右手をあげて…。 自分のほっぺたをぺちぺち叩いてみてください…。 お、おぉ~…すごい…っ…。 じ、じゃあ次は…左手もあげて… 両手でピースサインを作ってください…。 え…えぇっ…本当に…? 信じられない…。だけど…。 ぜんぶ…ちゃんと私の命令通りに動いてる…。 はぁ…はぁ…すっご…。 あの真面目すぎる先輩が…こんなマヌケな姿に…。 根暗で陰キャな先輩のWピース…こ、これは貴重…。 いつか役立つかもしれないから…写真撮っておかないと…。 んぅ…あぁ…。 い、今なら…先輩を思い通りに操れるんだよね…。 しかも今日は…この部室は貸し切り状態…で…。 下校時間までは…まだまだ時間も残ってて…。 はぁ…はぁ…んっ…あぁ…。 せ、先輩──…? ちょっとだけ…ちょっと遊ぶだけ、ですから…。 ねっ…?♡