『ツンツンな敵(ヴィラン)の幹部に耳かきしてもらわないと出れ(デレ)ない部屋』 お。目ぇ覚めた? あー、まだ起き上がらない方がいいよ。 動けるような体じゃないはずだから。 ここ?ここは私の部屋。 まぁまぁ、落ち着いて。 色々聞きたい事はあるだろうけど… 私の名前はアイラ。 うちの部隊をまとめる司令官で、 簡単に言うと、ヴィランの最高幹部。 よろしく。えっと…ヒーロー、くん? …だっから、落ち着きなさいっつの! (軽く叩く) あ、ゴメン。だ、だいじょぶ…? め、目ぇ覚めたなら、これ飲んで。 よく効く薬草。みるみる傷が治っていくから。 …そんな目で見ないでよ。毒なんかじゃないって。 人間の使うヤツなんかより、全然効き目イイんだから。 ハァ…あのね、君はひとりでウチのアジトに乗り込んで来て、 ボスにけちょんけちょんにされたんだよ? それを、こうして私が介抱してあげてるの。 わかる?殺す気なら、とっくに殺してるから。 いいから飲むの。飲みな、さいっ! … ふぅ… だから、すぐには動けないってば。 いくら効き目がイイったって、一瞬で治るワケじゃないから。 そうだね… まぁ、10分…20分もすれば、動けるようになるんじゃない? ん、全部飲み切ったね。よし。 じゃあゴメン、ちょっと詰めて。私もベッドに座りたいから。 よいしょ、っと… (ベッドに座る) ---囁く・左--- で、どうなの?痛いところは? 息とか苦しかったりしない?大丈夫? え?近い…? はぁ?私のベッドなんだから、私がどこでどうしようと自由でしょ? 心配してやってんのに、何なの、その態度… え?助けてくれた理由? えーと…そ、それは、だから… その…ボスが、君の事を手なずけろって、言うから… だ、だから! その…君は、うちの軍の戦力になるし、それに君が味方につけば、 人間たちと戦わなくて済むように、停戦の交渉への切り札にもなるから、 だから… 君を介抱して、優しく癒して… その、骨の髄までメロメロに堕として、 アイラに惚れさせろ、って… そういう指令を与えられたから… だからしかたなく、こうしてるだけだから。 かっ、勘違いしないでよね!別に君の事なんてなんとも思ってないから! 前に魔物と戦ってるとこチラっと見かけて、それからちょっとかっこいいなって 思ってたとか、だから私が立候補したとか、全然、全く、そんなんじゃないから!! ハァ…ハァ… ---右に移動--- …だから、まぁ、そういう事だから… こ、ここ… わ、私の太ももに、頭、乗せなさいよ… その…だから、耳かき…してあげるから。 … 何間抜けな顔してんの!?し、しかたないでしょ…! 私、男の子を、その…堕とそうとした経験なんてないんだから、 何をどーしたらいいかなんて分かんないの…! でも、ほら、男のヒトって彼女のひざまくらで耳かきされるのが 嬉しいみたいなの聞いた事あったから、 それくらいならできるかもって! それだったら君もこのまま起き上がらなくて済むし、ウィンウィンでしょ…!? う… ほ、ほら…頭くらいは動かせるでしょ…? いいから早く、こっちに来いっつーの…! え…?それだったら、くつしたを脱いでほしい…? ハ!?何言ってんの脱ぎませんケド!? そ、そんな…服なんか脱がせてどうしようっての…!? ちょ、調子乗んないでよ!? あ、あのね、堕とすって、別にそーいうんじゃないから! そーやって下から一枚一枚丁寧にねっとりと脱がしていって、 最後には獣みたいにめちゃくちゃにするつもりなんでしょっ!? え?頭を乗せるのに、その太もものベルトがあると痛いから? あ、ああ…ナルホド…そーいうコトね… それならそうと、最初から言ってよ。まぎらわしい。 ホラ、これ、ベルトだけ外せますから。 よいしょ。 (ベルトを外す) …納得いかない顔してないで、早く頭乗せて。 君が起き上がる体力が戻る前に、私の耳かきで でろんでろんに溶かしてやるんだから。 そ、そう…それでいいの… じゃ、じゃあ…始めるから。 まずは耳の入り口から、ゆっくりやっていくからね… 動かないでよ… … ---耳かき・右--- かりかり、かりかり… ど、どう…? 力とか、強すぎたりしない…? こういうのやった事ないから… 加減とか分かんないから、言ってね? …そ、そっか。なら良かった。 ん…そ、それにしても… これ、なんかすごい、恥ずかしい… わ、私の太ももに、こんな…君の頭が… ひゃぅっ! バ、バカ!そこでモゾモゾしないでよ…! くすぐったいでしょ…! それに、耳かきの照準ズレちゃうから…! このまま脳みそまでぐっさり突き刺さってもいいワケ…!? あ…そ、それとも… ひざまくらの具合、あんまり良くない、とか…? も、もしかして、固かったりする…? 普段、戦ってばっかりだから、自然と鍛えられちゃうから、 ちょっと…普通のいわゆる… 女の子みたいなカンジじゃないかも…しんない… ゴメン… え?マシュマロみたいにふかふか…? な、何ソレ、太ってるって言いたいの…!? わ、私は前線で体を張ってるんだから、そんなワケないんだが…!? 決して、全部部下に任せて、後ろでゆっくりお茶飲んでたりしてないがっ…!? え?耳元でうるさい? い、言うに事欠いて、この… ハッ。い、いけない。君を堕とさないといけないんだった… そのためには…ま、まずは癒す。 しっかり、耳かきで癒してあげないと… じゃ、じゃあ、手前はだいじょぶそうだから… もっと奥の方まで入れてく…からね… … かりかり…ぐりぐり… ん… おお…言っちゃアレだけど…君、けっこうたまってるね… まぁ、それもそっか… 魔物の討伐に忙しくて、耳かきなんかする暇ないもんね… え?私たちのせい? んー…それは誤解なんだけど… ちょっちょっ、ここで起き上がろうとしたら、マジで刺さるよ…? そんなに気に入らないなら、動けるようになったら、 また気の済むまでボスのとこでも何でも行けばいいでしょ…? 今はどうせ動けないんだから、観念して 私にずぼずぼ耳かきされてなさいって… あ、ちょっと待って… 今、すごい集中してるから… これ、耳の奥に気をつけてほじくるの、 すっごい神経使うん、だねっ… うう…でっかい剣振り回すのは得意なのになぁ… このほっそい棒、扱い難しすぎでしょっ… あ…扱いが難しいのは、どっちかっていうと 君のお耳の方か… んん…なんかそー考えたら、急に腹立ってきたな… やっぱりこのまま、ずっぽし奥まで突き刺してやろうか… こんな…反抗的なヒーローさまには、ねぇ…? おーっとぉ…♪ 頭動かしちゃダメだって言ったよねー…? がしっ… 空いてる方の手で、しっかり抑えさえていただきまぁす… んー…?どしたー…? 忘れたの…?私はヴィランの幹部… とーっても怖いんだよぉ…? 私の言う事がちゃーんと聞けないんだったらぁ… わかってる、よねぇ…? 今の君がどう頑張ったって…ボスはおろか… 私にすら、勝てる見込みなんて、これっぽっちも無いんだよ…? つまり、君の運命は今…私の手に委ねられちゃってるってコト… わかる…? ふふっ… ぷっ…あはは… じょーだんだよ、じょーだん。 ゴメンゴメン。 ね、ねっ。ドキドキした? ホラなんかさ、あるじゃん。アレ。 そう、吊り橋効果?ってやつ? 怖い体験してドキドキすると、それを恋のドキドキと思っちゃうー、 みたいなやつ。 それを狙ってみたんだけど、どうかな? え?それはふたり一緒にドキドキしないとダメなヤツ? ああ…なんだ…そうなんだ…じゃ、意味無いんだ… そりゃ、悪ぅござんした… ん…でも、そういう意味で言ったら… そのビクッとした顔、ちょっとかわいかったから… ちょっとだけ私も、ドキっとしちゃったかも…なーんて… ふーっ…(耳ふー) … …ちょっと、何か言いなさいよ… そこで黙られると、なんか気まずいんですケド… ん…?あれ… なんかちょっと、顔赤くなってない…? 部屋、暑かった?窓開ける? あ… それとも…もしかして… ホントにちょっと、ドキドキしてる…? ほ、ほらぁ…!やっぱりちゃんと効いてるじゃん…! 吊り橋効果ぁ…! え?そこじゃない…? えぇ…?他にドキっとするとこなんてあった…? ちょっと。な、なんか恥ずかしいから、シャキっとして… あ。で、でも、任務的にはこれでいいのか… じゃ、じゃあ、このまま、私に骨抜きになっちゃえば…? ほらっ…ぐりぐり…ぐりぐり… … よしっ。だいぶ取れたね。 じゃあ最後に、このふわふわのとこで、残りの細かいのを払っていくから。 もうちょっと、おとなしくしててね… … ---梵天--- ふわふわ、ふわふわ… ん…なんか、目がとろーんとしてきてない…? これ、そんなに気持ちいい? ふーん、そうなんだ… でも、まだ寝ちゃダメだからね… 寝る前に、ちゃんと私に堕ちてから… 私にメロメロになってからじゃないと、ダメなんだから… お、お~い、聞いてる…?聞いてんのかってぇ…! ふわふわふわふわ…!もしもーし…! うっ… そ、そんな子犬みたいな声出さないでよ… こ、このまま寝かせてあげたくなってきちゃうでしょ… ダ、ダメなんだからね?まだ… うとうとしてる暇があるなら、その… か、感想とか、言いなさいよ… 気持ちいいとか、癒されるとか、堕ちそうとか、 私の事好きになっちゃいそうとか… たっ、例えばね?例えばだけどさ… え?気持ちいいし、癒される…けど…? けど、なに…? わ、私なんかじゃ不満だっての…? い、言いなさいよ、ちゃんと… …ヴィランの手先にいいようにされてていいのかって…? ハァ…まだそんな事言ってる… ---梵天終わり--- ホラ。ふわふわ終わったから、最後に残ってるヤツ飛ばしちゃうからね。 ふーっ…(耳ふー) ちょっと、やりづらいからビクってしないで… …あ。 もしかして、これ…いいんだ? ビクってなっちゃうくらい、気持ちいいってコトなんだ…? そっかぁ~…♪ じゃあ、特別にもっかいやったげる… あ。あと、手先じゃなくて幹部ね、幹部。 偉いんだから。そこんとこ、お間違いないよーに… ふーっ…(耳ふー) ふふっ。 よし。じゃあ、反対向いて。そっちのお耳もやってあげる。 そのままごろーんってするの。できる? それくらいは、動けるようになったでしょ? はーい、ごろーん… … ---左に移動--- うっ… そっか… こっち向くと、君の顔、私のお腹に当たるみたいになっちゃうのか… ひぅっ…! か、顔押し付けないでよ、ヘンタイ…! わざとじゃない…? ふん、どーだか… じゃあ、こっちのお耳もやっていくからね… 今度は動かないでよ…マジで。 ---耳かき・左--- … かり、かり…くり、くり… おぉ…こっちもたまってるねぇ… やりがいがありそう… ふふっ…ちょっと慣れてきたかも… んー…?耳かきにっていうか… 耳かきと、君に。ふふっ… ん~…でも君は、まだちょっと体がこわばってるような気がするなぁ… …ね。まだ私の事、変な目で見てる…? おおかたさ、君の街に出る魔物、私たちの仕業だって思ってるんでしょ。 それ、誤解だからね…? あれ、向こうの国の魔女の仕業だよ。 私たちは、魔女に対抗するための、魔族のヴィランだからね? …うわ、間抜けな顔。 やっぱり知らなかったんだ… だからさっきから言ってるじゃん、誤解だって。 私たち、君たち人間に手ぇ出してないでしょ。 君たちが勝手に、私たちを目のかたきにしてるだけ。 わかった…?君の戦うべき相手は私たちじゃないの。 むしろ私たちは…私は、君とうまくやっていきたいの。 だからこうやって、介抱して…耳かきまで、してあげてるんじゃん… … 信じられないぃ~…? ったく、子供じゃないんだから… いつまでも意地張ってんじゃないっつーの… ふーっ…(耳ふー) あはは。不意打ち~… こっちはね、もう君の弱点分かっちゃってますから。 君はもう私の手の平の上ってコト。わかる? 手の平の上っていうか、太ももの上…? ホント、いちいちうっさいな…! ほら、そんな生意気な事いうなら、また… 奥の方まで、入れちゃうんだからね… ずぼぼぼ… … ぐり、ぐり…ずぼ、ずぼ… ふふ、黙っちゃった… ほら…このへん気持ちいいんだよね…? うんうん…だいぶ分かってきたよー… 君、すぐ表情に出ちゃうからねぇ… この、奥の、痛くなるかならないかのちょうどキワキワの所が、 一番気持ちいいんだろぉ…?うりうり… 誘導尋問…? いやいや、誘導なんてしてないし… 勝手に君が表情で教えてくれてるだけだし… ぷっ…君、もしかして実は面白い人…? あはは…しゅんってしちゃった… 子犬みたいで、めちゃカワなんですけど… こんなカワイイの、もう、 ずっとココに置いときたくなっちゃ… ハッ… えーと…で…? どうなの…?気持ちイイでしょ…? 癒されるでしょ?ほら、何とか言いなさいよ。 え?何?聞こえない。 お腹のトコでボソボソ言うのやめて、ワンちゃん。 え…? かわいい…? かっ…わ、私が…!? うっ、わ、ワンちゃんのくせに、可愛いとか言うな…! そっちの方が可愛いんだから、可愛い方に 可愛いとか言われたらもう頭こんがらがっちゃうでしょ…! …って、な、何言ってんだ、私… あ、あれ…?でも… か、可愛いって、言った…? や、やった…!やーい堕ちた、ほら堕ちた…! それみろ堕ちた、すぐ堕ちた…! うるさい? あ、ああ…スイマセン… … じゃ、じゃあ、奥の方もだいぶ取れたから、仕上げにふわふわしていくね… いくよ… ---梵天--- ふわふわ、ふわふわ~… うわぁ~…気持ちよさそう… ふふっ… さっきまでが嘘みたいに、こわばってた体の力が抜けて… 君の頭、私の太ももにふかーく沈んじゃってるよ…? そっかそっか…そんなに安心しちゃったか… うん…いいよ…?今度は、寝ちゃっても… そのかわりさ…もうずっとここにいなよ… 私と、このまま一緒にいよ…? それは困る…? どうして…? だいじょぶだよ…これから君はこうやって、私のそばについて… ヴィランと、君みたいな良い人間たちとの、橋渡し役になるの… 別に、人間を裏切るワケじゃないんだから… それに、いっぱい頑張れたら私がこうやって、毎日よしよししてあげる… ほら、一石二鳥でしょ…? その…こ、こんな可愛い彼女に、いっつも癒してもらえるんだよ…? 私も、君の彼女として、精いっぱい協力してあげるから…ね…? ---梵天終わり--- ふーっ…(耳ふー) だから…いっぱいこうやって大事にするから… 私のモノに、なってくれる…? ね… ふーっ…(耳ふー) むぅ…素直じゃないなぁ… ほら。耳かき、これでおしまいだよ… … で、これからどうするの? って、まぁ、聞くまでもないか… とっくに体は動くようになってるハズなのに、 私の太ももに沈んで、全然デレないんだもんね… あ、そーだ。今のうちに、さっき太ももから外したベルト、 君の首につけちゃおっと。 よいしょ。 (ベルトをつける) これでよし。ボスも、他の幹部の子たちもみんな美人だからね~。 しっかり首輪付けて、色目使われないようにしとかなくちゃ。 ふふっ…じゃあ、とりあえず今日は、もう寝ちゃおっか… いいよ…今日は特別に、 このまま私のひざまくらで寝かしてあげる… まぁ、明日からは、寝る時は… ちゃんと私の抱き枕になってもらうけど、ね。