6. 強い子種 はぁ…やーっと終わったなぁ。 まさか新しいのより、入れ替えになる古い方を洗い出すんが数倍手間やったとは…。 初日にさぼった分、なんやツケが回ってもうたな? ふふ…でもあんたがめんどいことは大体やってくれたさかい、助かったわ。 …あー…まぁまぁ、大体いうか、全部いうか…一緒やろ? …も~、はいはい、分かったって。 うちが悪うおました…。 お詫びに…そうやな…。 ん…何か、うちにお願いしたいこととか…ある? …ふふ、ええよ?何でも。 鬼山先輩に言うてみ…? …ん?聞きたいこと…? なに…? …強い子種が必要言うんは嘘やって…? 何で急にそないなこと…。 …あー…おかんかぁ…。 はぁ…いつの間に…。 …んー…ま、そう。 うちと付き合うのに、強い子種が条件っちゅうのは嘘。 …と言うか、もしほんまにそんな条件が必要なんやったら、 鬼の末裔なんてとっくにおらんようになってるやろ? 鬼に限らず、うちみたいなんは元々珍しい寄りなんやし…。 …あぁいや、その…別に騙そうっちゅうわけやなかったんよ…? ただ…うちはずっと、言い寄ってきた男の子には同じことを言うとってな…。 ほら、なんや悪ふざけとか、怖いもん見たさで告白してくる奴が結構おって…。 そんなん、いちいち相手すんのはめんどいやろ? そやから強い子種が~なんて言うとくと、 向こうからびびって離れてくさかい、楽で良かったんよ。 それに…もしほんまにうちとの将来まで考えてくれる男の子やった場合は、 そないな無茶にも応えてくれそうやん? 丁度…あんたみたいに。 …まぁ、結果として篩に掛けるみたいになったんは申し訳あらへんけど…。 あんたと付き合うとったこと自体は嘘やないから…その…。 堪忍してくれはると…嬉しい。 …え?別に怒ってない…? これからも付き合えるんなら、構わへんて…? …ふふ、なにそれ。 あんた…そこまでうちのこと、好きやってこと? なんやぁ、随分とうちに入れ込んではるんやねぇ…。 …でも、そうやって信じてくれるんは嬉しい。 まぁ…ちょい人が良すぎて、心配になってくるけど…。 その辺は、うちがしっかりしといたらいけるかなぁ…ふふ。 …な、ぎゅーしてもええ…? なんか…無性にしとうなってきた…。 …ふふ、ほな…。 ぎゅー…。 ん…ふぅ…。 …あんなぁ。 強い子種が必要言うんは嘘やけど… あんたになら孕まされてもええって思てるのは…ほんまやから。 鬼の血ぃを絶やさんように、二人で一緒に頑張っていこ…♡ …ふふ、そらまぁ責任重大やで…? そやから、今後もしっかりあんたが立派なオスになれるよう、 うちがビシバシやっていくさかい…よろしゅうな…♡ ってことで…っと。 ほんなら…明日ってるさかい。 あ…念の為言うておくけど、今晩は一人でシたらあかんよ? ちゃあんと子種溜めて、うちに来ること。 分かった? …ふふ、ええ子。 やったら、早う片付けして帰る準備しよか。 ちょい遅なってもうたし…司書の先生に捕まると面倒やさかい。 …ほら、片付け始め…♡ ふふ…。