タイトル:男友達みたいな幼なじみと思い出のアルバム-変わらない関係性と幸せメモリーズ シナリオ:里見リトウ ■トラック1 おはよ〜。 いつまで寝てるの。 休みの日だからってだらけちゃって。 写真も増えてきたしアルバム整理しようと思ったんだけど見入っちゃった。 ふふっ、懐かしい。 スマホで撮影したやつもプリントしてとっておいてあるんだ。 ほら、これ。 同棲したころのだ。 あっ……えへへ、あんたの寝顔かわいかったからこっそり撮ってたんだよね。 ふふっ、ふたりともいい顔してる。 結婚式のだ。 あー、あんた泣いてる〜。 ……どっからどう見ても泣いてるでしょ。 写真だけじゃなくてはっきり覚えてるもん。 誤魔化そうとしてたけど普通にポロポロ涙こぼしてた。 幸せな式だったな〜。 今の方がもっと幸せだけどね。 かわいい子供もできたし。 これは……あたしの誕生日かな。 あんたもあたしもよく泣くね〜。 うわっ、こういうのはアルバムから外しておかないと。 これって誕生日に撮ったやつのだよね。 あんたからのプレゼントで、あたしも嬉しくなって、いっぱいしちゃったときの。 なんで、アルバムに入れちゃったんだろ。 うっかり娘に見せちゃったら大変。 切り刻んで捨てちゃおっか。 ……えぇ、とっておいて何する気なの。 いやらし〜。 あたしの裸なんていつでも実物が見れるのに。 昔の方がきれいだからとか言ったら怒るからね、ふふっ。 今までいろいろあったね。 写真残しておいてよかった。 あんたも見る? ……じゃあ、一緒に最初のページからゆっくり見よっか。 ■トラック2 はい、これ。 昨日言ってたやつ。 ちょっと、なんでみんなこっち見てんの。 やめてよぉ。 ……愛妻弁当って、そんなんじゃないからっ。 別に普通のお弁当だし、妻じゃないからっ。 まだ、普通の恋人だし。 ……うぅ、まだっていうのは、そういうわけじゃなくて。 こいつとはいつまで続くかわかんないし。 そもそもこいつなんかと……。 もうなんでもいいでしょ。 あんたもなにニヤニヤしてんの。 なんか言ってよ。 ちょっと、なんで開けようとしてんの。 ここじゃちょっと……。 初めてだから上手にできてるかわかんないから、みんなには見られたくない。 あんたのためにつくったんだから……他の誰にも見せちゃだめ。 うぅ、みんなっ、冷やかさないでよぉ。 だからニヤニヤすんなっ。 ほら、外行くよ。 ここだと落ち着いて食べれない。 立って。 みんなにからかわれてるのに放っておくの酷くない? 彼氏なら守ってよ。 ……あたしの反応面白がるなっ。 お弁当あげないよ? ……ふっ、そんなに欲しいんだ〜、これが。 楽しみにしてくれてたの? ……なにそれ。 あたしがせっかく早起きしてつくったお弁当、ただの食料と思わないでよ。 はじめてつくってあげたんだよ? 今日を記念日にしてもいいくらい。 ここなら誰もいないしいいかもね。 あっち座ろう。 はい、どうぞ。 ありがたく思いながら食べてよ。 あっ、ちょっと待って。 味は、まあ、それなりにはおいしいと思う。 練習もしたし。 だけど……見た目がね……。 あんたがどういうお弁当にすれば喜んでくれるか考えて……考えすぎて……。 お父さんに聞いたりもしたんだけど。 男の子はからあげ入れておけば喜ぶとか、野菜なんかいらないとかさ。 彩りなんてなんでもいいとか、全然参考にならなくて。 それで……。 あっ、待ってよ。 うぅ……。 さっさと食べて。 見てないで食べてよ。 最初はそんなのにするつもりなかったの。 初めてのお弁当だし、お父さんに言われた通り男の子が好きそうなお肉いっぱいのやつでいいかって。 でも、つくってるときにお母さんが心配して手伝ってくれたんだけど……。 ハートとかにしないの?って。 恋人になってからだってアピールしなくちゃ他の子にとられちゃうかもとか変なこと言うから、つい……。 そのときは、こういうのもいいかなって思ったんだけど。 やっぱり恥ずかしい。 つくってたときはそこそこ上手にできて浮かれちゃってたのかも。 桜でんぶでハートとか変だよね? さっさと食べて忘れて。 ちょっと、なにしてんの。 やめてよっ。 撮るなぁ。 1回撮れば十分でしょ。 早く食べてよ。 味の感想だって気になるんだから……。 どうぞ、めしあがれ♪ どう? からあげおいしい? ……本当? へへ、よかった。 自分で味見はしたんだけど、あんたの口に合うか不安だったんだよね。 できれば、ご飯早めに食べてほしいんだけど。 ハートさっさとなくしてほしいなー。 ……いや、そういう意味じゃないから。 ハートはあるに、決まってるでしょ。 恋人同士なんだから。 そうじゃなくて、誰かここ通るかもでしょ。 見られたらまたからかわれる。 そんなのまた作ってあげるから。 今度はデートのときにでもさ。 だから、今は食べちゃってよ。 ごめんね。 さっきのこと。 つい、嫌なこと言っちゃった。 「何のこと?」 いつまで続くかわかんないし、とか、ハートなくしてほしいとか、言っちゃったでしょ。 あたしは……あんたのことが好き。 ずっと、好き……だと思う。 あんたが他の女の子を好きになったり、あたしに嫌なことするようになったらわからないけど。 ううん、そういうことがあっても好きなままだと思う。 はぁ…… そのくらい好き。 大好き。 許してくれる? ……ありがとう。 今度からはああいうこと言わないようにする。 それと……愛妻弁当だってつくってあげるからね。 ちゅぷっ。 ちゅぷっ。 ここじゃ、ほっぺにキスまで。 続きは……帰ってからしようね、へへ。 おいしいって言ってもらえたし安心したらお腹すいちゃった。 ちゃんと自分のも用意してあるよ。 いただきまーす。 はむっ……もぐもぐもぐもぐ、んっ、はぁ。 冷えててもちゃんとおいしい。 はむっ……もぐもぐもぐもぐ、ごくんっ。 あんたは料理したことあるの? ……ふ〜ん、じゃあ、あたしは料理の勉強でもしようかなー。 いつか必要になるだろうし。 一人暮らし始めたときとか……いつか同棲とか結婚とかしたときにきっと役立つよね。 ふたりとも料理できないんじゃまずいでしょ。 ずっと外食とかコンビニじゃ健康によくなさそうだし。 はむっ、もぐもぐもぐ、ごくんっ。 あ、ハート食べた。 崩れちゃったねー。 ……えー、なんか実際に食べらられるとなんか悲しくなった。 食べた分、ハートちょうだい。 ……わかんないけど、なんかいい感じの形でハート表現してよ。 あたしへの愛情、くれるよね? ……んー、ものじゃないほうがいいな。 気持ち? みたいな。 すぐにじゃなくてもいいからさ。 気持ち、ほしいなー。 なんか考えてよ、彼氏なんだからさー。 はむっ、もぐもぐもぐ、ごくんっ。 あ、卵焼きはどういうのが好み? 甘いやつ? しょっぱいやつ? ……よかった。 あたしも甘いのが好き。 これもそうだよ。 食べさせてあげよっか? ……いいよ。 こっち向いて。 はい、あーん。 おいしい? ……ふふっ。 もう1個あげる。 いくよ、あーん。 卵焼きは自信あるんだ。 最後の1個もあげる。 あーんっ。 おいしそうに食べるね。 その顔が見れてよかった。 でも……あたしのなくなっちゃったなー。 まだそっちには残ってるよね? ちょーだい。 あーんっ、もぐもぐもぐ、ごくんっ。 おいしい、ふふっ。 一緒のもの食べるっていいよね。 家族みたい、なんて。 はむっ、もぐもぐもぐ、ごくんっ。 ……え。 間接キスって……そうだけど……。 なんかお箸使いづらくなった。 あんたは平気なの? 普通に使ってるけど。 ……そうだけど。 普通にチューするより恥ずかしい。 まあ、使わないと食べられないから、使うけど……。 はむっ、もぐもぐもぐ、ごくんっ。 うぅ、照れるんだけど。 こら、変なとこ撮るな。 撮るならこっそりはやめてよ。 せっかくだし一緒に撮ろう。 あたしも撮っておきたいし。 こっち、顔近づけて。 ふふっ、いい思い出になるね。 もう食べちゃおう。 お昼休みなくなっちゃうし。 はむっ、もぐもぐもぐ、ごくんっ。 どうしたの? ……もったいないとかないでしょ。 取っておくつもり? そんなのいつでもつくってあげるんだから。 どんどん上達してもっともっと美味しいの食べさせてあげる。 だから、食べちゃって。 せっかくあんたのために頑張ってつくったんだもん。 全部残さず食べてほしい。 明日はどうする? 流石にハートは今日までだけど普通のお弁当だったら作ってきてあげられるよ。 料理の練習にもなるからね。お母さんの負担も減るし。 それに……あんたと同じもの食べたいなって思っちゃった。 ……うん、いいよっ♪ 好きな食べ物とか、嫌なのとかも教えて。 明日から毎日つくってきてあげる。 お返し、忘れないでよ〜。 ……そりゃそうでしょ。 毎日作るんだよ。 献立考えて、買い物もして、朝早起きして作るんだから。 大変なんだよ。 彼氏としてお返ししないと、とか思わないわけ〜。 おいしいって言ってくれればそれでいいよ。 あとは……あたしのことずっと好きでいて、ふふっ。 ■トラック3 はあ〜〜〜 ジェットコースター最高だった。 すっごくテンションあがっちゃった。 いろいろ乗ったけど今のが1番よかった。 もう1回乗ってもいいな~。 フリーパスなんだしいいよね? どうしたの? 顔色悪いよ? ……ぷっ、はははっ。 まさかあんたが絶叫系苦手なんてね〜。 怖がってる顔もまた見たい。 よし、もう1回乗ろう♪ ……いいでしょ〜。 またあたしの腕ぎゅって握ってもいいからさ。 ふふっ、かわいかったな〜 途中まで平気なフリしてたでしょ。 でも落ちる寸前になったらいきなり掴んできて。 そっちの方にびっくりしちゃった。 高いとこだめなの? ……えぇ〜あのフワフワした感じが楽しいんじゃん。 あっ、あっちのでもいいよ。 あれもフワッてしそう 無理そう? ……あははっ。 でも乗ってみたら楽しめるとかもあるかもしんないじゃん。 試しに、ね? 行ってみようよ。 やってもないのに無理って決めつけたらつまんないよ。 隣にあたしがいるんだから安心してよ。 好きなだけぎゅーしていいからさ。 ……え〜、じゃあどうするの? まだ全然遊び足りない。 ……観覧車か……。 それはまだ後ででいいじゃん。 観覧車っていったら最後に乗るものでしょ。 違うのにして。 ……メリーゴーランド。 いいけど……なんか乗るのちょっと恥ずかしくない? 周りの人に見られるし。 いいんだけどね。 乗ればそこそこ面白そうだし。 ……だよね。 ん〜なにがいいかな〜。 コーヒーカップ……でもいいけど……あたしがほしいフワフワ感とは違うかな〜。 いかにもカップルっぽくて照れもしそうだし。 あの空飛ぶ絨毯みたいなのは? ジェットコースターよりは怖くなさそうだよ? ……じゃ、あの高いとこから落ちるのは。 フワってしそうだし。 ……も〜なんならいいの〜 フードコートで休憩する? ちょっとお腹も空いてきたし。 ……うん、行こう。 苦手なのになんで遊園地なんて言い出したの。 ……ああー、前にそんなことも言ったっけ。 覚えてたんだ。 ちゃんと彼氏してるじゃん♪ 嬉しいよ。 ありがと。 ふらふらしてなかったらかっこよかったんだけどな〜。 ふふっ。 あの〜素敵な彼氏さん、忘れてることない? 手、寂しいな〜。 んっ、繋ご。 手汗かいてる。 そんな怖かったんだ。 乗る前に言ってくれればいいのに。 言われても1回は乗せてたと思うけど〜。 いいよ別に。 あんたの汗くらいついたってなんともないもん。 あっ、おばけ屋敷なんてあるんだ。 そういえば、すっごく怖いってなんかで聞いたことある。 ああいうのも苦手? ……ふふっ、表情でバレてるよ? おばけも怖いんだ〜。 情けな〜い。 ……あたしは、別に。 怖いわけないでしょ、あんなの。 おばけなんているわけないもの怖がるなんてバカバカしい。 驚かされるだけでしょ。 なにが楽しいかわかんない。 ……だから、怖くないって。 興味もない。 乗り物乗りたいもん。 ……は? あんただって怖いんでしょ? 同じ怖いだったらジェットコースター付き合ってよ。 ……違うっ、怖くないっ。 おばけ屋敷なんて怖くもなんともないもん。 楽しくないから行かないってだけ。 ……ビビってるのはそっちでしょ。 いいよ、行ってあげる。 勝負しよ。 先に怖がった方が負けね。 勝った方はなんでも1個命令できる。 それでどう? ……ちゃんと約束守ってよ。 負けるのはあんたなんだから。 あんたになにしてもらおうかな。 ジェットコースター乗せつづけちゃおうかな~。 お化け屋敷で怖い思いして、ジェットコースターでもビビっちゃうね。 かわいそー。 ……なに言ってんの、あたしが負けるわけないでしょ。 なにしてもらおうとか考える必要ないから。 一応言っておくけど怖がったら、だから。 いきなり物陰からこられたらびっくりはする。 びっくりと怖がるは違うことくらいわかるよね? ……違うっ、全然違う。 怖くなくてもいきなり大きな音とか出されたら驚くでしょ。 だからそういうのは無し。 ……無しなのっ。 これが……。 やっぱりさ、隣に観覧車あるし、あっちにする? あたしはおばけ屋敷でも全然いいんだけどあんたが怖がってそうだったから……。 入らないの? なに、怖がってんの? ……あたしは全然だし。 普通に入れるから。 行くよ 暗い…… なに、これ…… ひっ。 あっ、いや、なんでもない。 ……怖がってない。 ちっちゃい虫が飛んでて。 ……暗くても見えるの。 あたし、目いいもん。 汗の量増えてない? 怖がってるんでしょ。 だめ、手は離したらだめだから、絶対。 あたしに悟られないようにする作戦でしょ。 ずるい。 手はつないだままだから……。 うわあっ。 びっくりしたぁ。 今のはただのびっくりだから。 ノーカン。 それにあんただって驚いてたでしょ。 手にも力入ってた。 だから今のはなし。 これどのくらいで終わるわけ……。 うぅ……。 出口、まだなのぉ……。 んひいいっ。 おばけくるなぁ。 早く出よ、こんなところ。 怖くないけどつまんないっ。 あんただって、嫌でしょこんなところ。 あ、ドアがある。 はぁ、やっと終わり。 え、出口じゃないの。 そんな……。 もういい。 帰りたい。 わあああっ いきなり出てこないでぇ うっ、すんすん、うぅ、うぅ、はぁ、はぁ、すんすん ……泣いてないっ。 こんなのであたしが泣くなんて。 うぅ、うっ、うぅ、そんなわけ、ないでしょ。 わああっ。 ああっ。 うぅ、うっ、うっ、はぁ、はぁ、あああっ。 なんでいっぱい出てくるのぉ。 はぁ、はぁ、すんすん、はぁ、はぁ、きゃああっ。 いやっ、もう帰る。 出口までつれてって。 怖い、もう無理。 おばけいや。 うぅ、うぅ、なんでお化け屋敷入るとか言い出したんだよぉ。 うぅ、うぅ、んひいいっ。 はぁ、はぁ、すんすん、すんすん。 んぅ、ありがと。 もっと頭なででくれたら落ち着く。 んぅ、へへ。 ……うん、出口まで頑張る。 すんすん、うぅ。 目、つむってるから。 ちゃんと連れてってね。 置いてかないでよ。 ……うん、大丈夫。 落ち着いてきたから。 もう出れる? ……うん。 はぁ……終わった……。 あんま、顔見ないで……。 ……うん、観覧車乗ろう。 ありがと。 出口まで連れてってくれて。 あんたも怖がってたのに。 なんでそっちなの こっち着てよ。 向かい合ってると顔も見られちゃうし。 思ったより怖かった……。 怖かった……よね? あんたも。 頼りがいある感じだった。 初めてかも、あんたのかっこいいところ見るの。 ジェットコースターにビビってたの忘れるくらい男らしかったよ。 ふぅ…… もっと好きになったかも。 ドキドキした。 また頭撫でて。 ……へへへ 好き、ふふっ。 普段からあたしのことリードしてよ。 さっきみたいに。 なんか今だけって感じになりそう。 できたらでいいけどね。 あんたと一緒にいられればいい。 あ、いい景色。 眺めいいね。 うちってどっちだろう。 向こうだよね、多分。 観覧車は大丈夫なんだよね? こわかったらいいよ。 あたしに抱きついても。 初めての遊園地記念に写真撮ろう いくよ。 うぅ、目赤くなっちゃってる。 やっぱやめとこうかな。 ……将来見返すとき思い出しちゃうでしょ、いろいろ。 でも、残しておきたいな。 撮ろっか。 んー、ま、これならいいかな。 かわいく写ってるよね? ……ふふっ。 ここから見るとお化け屋敷もちっちゃい。 中に入ってたときはかなり長く感じてたのに。 困ったことがあったらまた助けてくれる? あたしのこと支えてくれる? ……ぼんやりした返事。 将来が心配になる。 あたしもあんたのこと考えて一緒に楽しく過ごせるようにするからさ。 これからもよろしくね。 へへ、なんか変だね。 改めてこんなこと。 ずーっと一緒だからね。 いっぱい思い出つくろ。 大好き。 ちゅっ。 降りたらもう1こくらい乗りたいんだけどなぁ。 ……ふふっ。 じゃあ、どこかでご飯食べて帰ろっか。 なにがいいかなー。 んーファミレスとかって感じでもないかな。 あんたはなにか食べたい物ある? ……あぁ、それもいいね。 あれ? この遊園地にお城なんてあったっけ。 ほらあれ。 あっちにさ。 光ってるでしょ。 ……確かに遊園地の敷地の外か、あそこ。 なんだろ。 別の遊園地? そんなわけないか。 あ、あれって……そういうホテルか……。 ははっ、そういえば聞いたことあるかも。 行こうとか思ってる? ……え、ああ、どうだろ。 1日遊んで疲れたし、んー。 ……あ、勝負。 覚えてたんだ。 1つ命令できるってやつ。 なんでもいいよ。 約束は守る。 なにしてほしいの? ……ぷっ、ははっ。 エッチって。 でもまあ勝負だもんね。 いいよ、あそこ行ってみよ、へへ。 ■トラック4 んー、いい天気で気持ちいいねー。 空も青くてきれー。 ふふっ、指輪もキラキラしてる。 ありがと。 ……まだまだ嬉しいもん。 ずっとずーっと嬉しい。 もらったときと同じくらい嬉しいの続いてる。 これ一生続くかもしんない。 へへ、それくらい幸せ。 ……平気。 前なんかみなくても大丈夫。 何度も一緒に散歩してる道なんだから。 そんなことより指輪見てたい。 ……じゃあ、転びそうになったら支えてよー。 あたしのこと好きなんでしょ? 結婚したいんだよねー? なら守ってくれるでしょ? ふふっ。 というかさ。 手。 今までは繋いでくれてたのに。 どうしたの? ん〜? 照れてんのかよ〜、ふふっ。 なにに照れてるの? 恥ずかしい? 今更どうしたの。 婚約して妻になるんだーとか意識しちゃったの? そうなんでしょー。 隠しても無駄だから。 何年の付き合いだと思ってんの。 ほ〜ら、繋いでくださーい。 奥さんの手にぎってよ。 どっか行っちゃうよ? ……ははっ、行くわけ無いでしょ。 こんな素敵なものもらったし。 あんたのこと愛してるからね、ふふっ。 手つなご。 うん、それでよし。 はぁ、もっと幸せになった♪ 指輪つけながら天気の良い日に大事な人とお散歩。 しかもぎゅって手も握ってもらえてる。 なぜか緊張して汗かいてるみたいだけど。 手べちゃべちゃになっちゃいそう。 ふふっ、最高の気分。 ね、好き。 ……照れやすくなってない? そんなんだっけ。 好き、好〜き。 ……別にいいでしょ。 外っていったって誰もいないんだから。 多少いちゃいちゃしても迷惑にならない。 ねえねえ、好き。 愛する恋人が愛情表現してるんだけど? 好き、好き、好き〜 あんたは? ……言ってくれないと大声で言うよ? いいの? バカップルがはしゃいでるって思われちゃうよ? いいのかな〜? ……じゃあ、ほら言って。 ……へへ、嬉しい。 ありがとう。 こっちから言い出したことだけど、言われるの恥ずかしいね。 でも……好き、ふふっ。 公園で一休みしよっか。 座ろ。 日陰で涼しい。 風もいい感じでゆったりできる。 いい気分〜。 公園にも誰もいないね。 子供たちはどこで遊んでるんだろ。 今の子は外で遊ばないのかな。 あんまり見ないよね。 あたしたちは遊んだよね、ちっちゃいころ。 ……あぁ、ブランコねぇ。 どっちが高くこげるか競争とかしたよね。 そのまま遠くまでジャンプするとか。 今考えるとよくできたよね。 あんな危ないこと。 あんたはよく転んでたし。 ……してたじゃん。 あたしはそんなことない。 あんたより運動神経いいから。 勝負だってだいたいあたしが勝ってたじゃん。 ……はぁ、え、嘘つくんだ。 婚約者に嘘ついてまで自分が勝ったことにしたいんだ。 やだやだ。 見栄なんて今更はらなくていいのに。 好きな女の子の前ではかっこつけちゃうのかな〜。 そっか〜。 かわいいね〜、ふふっ。 ……え〜、そんな記憶ないけどな。 ……今やるわけないでしょ。 怪我でもしたらどうすんの。 お互い特に運動してるわけでもないのに。 あたしの体、大事に思ってくれてないんだ。 そっか……。 そんなひどい人と一緒に夫婦生活送っていけるか不安になってきちゃった。 やっぱりやめようかな、結婚……。 ……冗談に決まってるでしょ。 今のあたしだいぶ浮かれてるからね〜。 多少のひどいことされても許せちゃいそう。 って言ってもしないよね? そんなこと。 ひどいことって言えばさ。 ジャングルジムに登ったとき、覗いたことあったよね。 あたしのパンツ。 ……あった、ありました〜。 よ〜く覚えてるもん。 最初に登ったほうが勝ちってなって。 で、あたしが先に頂上まで行って見下ろしたらあんたが見てた。 ふふっ、思い出したんでしょ〜。 あのころからエッチだったんだね。 どのくらい覚えてる? どんなパンツ履いてた? あの頃のあたしは。 ……あたしは全く覚えてない。 そっちは覚えてるんじゃないの〜? 女子のパンツだよ? そのころってさ……もうあたしのこと、好きだった? ……じゃあ、なおさら覚えてるでしょ。 初めて見た好きな子のなんだから。 ……絶対覚えてる。 ま、それはあんたの大事な思い出ってことで心の奥にしまっておきな、ふふっ。 でも、そっか。 あのころから好きだったんだ。 ……あたしは……そうじゃないかも。 だって、しょうがないでしょ。 好きではあったよ。 一緒に遊んでくれたしさ。 だけど恋愛感情かっていわれると…… 子供のころにはそういうのわかんないでしょ。 むしろあんたが早すぎ。 あたしが、あんたのこと好きって、恋人になりたいなって思ったのは…… もうちょっと先なような…… いつからだったんだろ…… 周りのみんなが恋愛関係の話とかするようになってからかなぁ。 友達からあんたと付き合ってるのーとか言われたこともあったんだよね。 ちっちゃい頃からさ、思春期になっても一緒にいたもんね。 付き合ってるって思ってる子もしたくらいだったし。 付き合いはじめたときみんなにからかわれたよねー 懐かしい。 恥ずかしかったなー 今まで通り一緒に帰るだけでも冷やかされたっけ。 他の子にはあそこまでしなかったのに。 いじられやすのかな、ふふっ。 あんたもわかりやすく照れてたもんね〜 ちょっかい出したくもなるか。 あー、あの頃お弁当作ってあげてたよね。 社会人になったらまたつくろっか? 節約大事だから。 あたしも必要だし。 1人分作るのも2人分作るのも一緒だもん。 家事の分担も変えないとだよね。 今まで通り順番になんてできなくなるだろうし。 家出る時間も帰ってくる時間もバラバラになっちゃうだろうね。 一緒の時間も減るんだよねぇ。 そう考えると寂しいな。 おやすみの日はずっと一緒にいてよ。 遊んだりもして。 思い出もまだまだつくりたいんだから。 結婚して社会人になってもいっぱい愛してね ふふっ ねえ、チューして あんたからしてほしいの んー、してよ〜 ……いいじゃん、誰もいないんだから ちょっとだけ、ね ちゅぷっ 好きだよ ふぅ…… ふふっ、結婚するのか〜。 あんたがちゃ〜んと結婚の挨拶できるか不安だけど。 うちの両親が許してくれるかな〜。 ……あははっ、心配しなくても大丈夫だって。 受け入れてくれるっていうか、喜んでくれると思うよ。 もう同棲だってしてるんだから結婚は許さないとか言い出すわけないでしょ。 練習とかしてるの? なに言うかもう決めた? というか、どんな格好してくるの? お土産みたいなのいるのかな? そんな気を使わなくていいからね〜。 まぁ、あるのとないのじゃ印象違うかもだけど〜、ふふっ。 ……あたしは別に不安とかないもん。・ あんたの親御さんと仲いいし。 あんただってうちの親と何度も会ってるじゃん。 心配することなんてないよ。 あんたがしっかり旦那さんできるのかのほうが心配。 環境だって変わるんだし。 今まで通り仲良くいられるのかなって、ふと思っちゃうときあるんだよね。 大丈夫って思っていい? ……それは自信あるんだ〜。 あたしのこと大好きだもんね〜。 あたしのこと1番に想いつづけてくれるよね。 あたしもあんたが1番大事。 あー、でも赤ちゃんできらたら変わるかも。 2位になっちゃうか同率1位になれるかはあんた次第だから頑張って〜。 ふぅ。 そろそろ帰ろっか。 ……ん、いいよ、ブランコ乗ろ。 ジャンプするのは無理だからね。 あ、やっぱやめようかな。 だって、持つとこ鎖じゃん。 指輪削れちゃうかも。 ……やだよ〜。 ……そういうものじゃないでしょ。 指輪の値段なんて関係ないの。 あんたからプロポーズのときにもらった大事な大事な指輪なの。 こんな貴重なもの世界に1つしかない。 一生大切にするんだから、ふふっ。 だからブランコはなし。 でも……ブランコに座って写真くらいは撮ろっか。 恋人時代最後の写真だね。 んー、こんな感じでいいかな。 撮るよー。 ふふっ。 帰ろっか。 来るときはこっちの手だったから、帰りはこっちの手握って。 はい。 さて、あたしたちの愛の巣に帰りますか〜。 ■トラック5 同棲編 ふぅ〜〜〜。 まだお腹いっぱいだ〜。 うちであんな豪華なご飯でたの初めて見たよ。 お寿司おいしかったね。 どこで買ってきたんだろう。 近所においしいお寿司屋さんなんてあったっけ。 もしかして結構遠くまで買いに行ったのかな。 お酒もおいしいのたくさんあったし。 幼馴染が結婚の挨拶にきたくらいで大げさだよね。 お正月より豪華だった。 あんたはそんなに飲み食いしてなかったみたいだけど。 遠慮せずに食べればよかったのに。 お酒飲めば緊張だってほぐれだよ。 残りももらってきたし明日食べようね。 息、お酒の匂いしたりする? 飲みすぎちゃった、えへへ。 はぁ〜。 お酒の匂いだけでも楽しみな〜 はぁ〜、はぁ〜、はぁ〜〜、ふふっ。 お疲れ様でした。 頑張ったね。 いい子、いい子〜。 褒めてあげる。 あたしたちの結婚のために頑張ってくれたんだもんね。 ありがとう。 ちゅぷっ。 大好き。 これで結婚できるんだね。 抱きしめてあげる。 あんたも抱きしめて それでよし、ふふっ。 疲れちゃったよね。 もう眠い? ……あたしも。 ずっと、ゆっくりドキドキしてる感じ。 すぐには眠れなさそう。 あんたは朝からずーっと緊張してたよね〜。 顔もひきつりっぱなしだしお腹も痛くしてて。 なんかメモ見てたよね? なに言うか考えてたの? ……やっぱり。 集中してたから声かけるのはやめたけど盗撮しちゃった。 ……気づかなかったの? 盗撮って言っても普通に撮ってたのに。 明日見せてあげよっか。 顔真っ青だったよ、ふふっ。 なにか不安だったの? もううちの両親は結婚OKしてて、形だけっていうか。 親だって食事会くらいにしか思ってなかったよ。 お母さんは喜んでくれてたし、お父さんも息子ができたって嬉しそうにしてた。 なのにずっと体に力入りっぱなしで。 結婚の話切り出したら、いきなり「お前に娘はやらん」とか言い出すかもとか想像してたの? うちのお父さんそんなキャラじゃないでしょ。 あんたにつられてみんな緊張しちゃったよ。 口も震えてて、肩も張ってて、正座して手もぎゅってぐーにしてて。 噛み噛みでなに言ってるのかもわかんなかった。 「あおいさんをぼくにください」って言ってた? なんとなくしか伝わってなかった。 お父さんとお母さんも、なんて返事すればいいか困ってたくらい。 あの瞬間面白かったなぁ。 お父さん、「娘を頼んだぞ」とかそれっぽいこと言ってて、ふふっ、ちょっとカッコつけてたよね。 お母さんも笑いかけてた。 あたしはおいしいもの食べれるーとか、ご飯の準備しなくて楽ちんとか考えてた。 だけど……あんたが一生懸命結婚の許しを得ようとしての見てたらさ……。 この人と結婚できてよかったって、一生そばにいようって思った。 かっこよかったよ。 ちょっとおもしろかったけどね、ふふっ。 でもやっぱりよく聞こえなかった。 もう1回言ってよ。 「あおいさんを一生大切にします。 幸せな家庭を築いて、お義父さんとお義母さんを不安にさせるようなことはしません。 どうか結婚を許してください。 あおいさんがいないとぼくも幸せになれないんです。 あおいさんをぼくにください」って。 一発で覚えちゃった。 ちょっとくさくない? だけど感動したよ。 ……あぁ、うん、まあ聞こえてた。 ずっとあんたと一緒にいるんだもん。 噛んでてもわかるよ。 ねえ言って。 あおいさんっていうのがよかったな〜。 新鮮でドキッとした。 大切にします、のとこだけでいいから。 言って。 はっきり聞こえるように。 ……へへへ、はい、大切にされます。 とりあえず、今日のとこはチューしてもらえれば幸せな気分になれそうです。 ちゅぷっ。 ちゅぷっ。 ふふっ。 結婚できるってなった後のチューは格別ですな、へへ。 あたしからも……んちゅっ。 あんたのことも幸せにしてあげる。 あんたがあたしを幸せにして、あたしがあんたを幸せにするって。 プロポーズのとき言ったもんね。 なにするときだって一緒だよ、ちゅっ。 あれ〜? 泣かないの? 泣いてもいいんだよ〜。 ほら、ほ〜ら。 ぽろぽろって涙流しなよ〜、ふふっ。 動画でも撮っておけばよかったかな。 ちっちゃいときは、ちょくちょくご飯食べてたじゃん? あたしの家でもあんたの家でも。 あたしとお父さんとお母さんとあんた。 みんなでご飯、同じなのにね。 あの頃は、ただの幼馴染だった。 よく遊んでくれる男の子。 それが、ふふっ、どんどん仲良くなっていったんだけどしばらくは男友達みたいな感じで、 それから恋人になって、エッチまでするようになって、一緒に住んで……結婚、するんだよね。 変な感じ。 関係変わってないような、変わったような。 実感は少しずつ湧いてきてる。 あんたが頑張ってくれたから。 これからもずーっと一緒なんだよね。 ずっとずっと。 こうなることは決まっていたのかも。 あたしたちが結ばれるのは、運命、だったんだろうね。 ふふっ、あんたがクサいこと言うからあたしも言いたくなっちゃった。 あたしを選んでよかった? 他の子とも付き合ってみたいなとか思ったことある? たまにさ、あたしでいいのかなって考えちゃうことあるんだよね。 あたしだけでしょ? 付き合ったことあるのもエッチしたことあるのも。 想い残したこととかない?。 まぁ、いまさら他の子とも経験したいとか言い出されても困っちゃうんだけど……。 考えたことない? ……本当かな〜? もっとかわいらしい子と付き合ったらどうなんだろとか、もっとエッチな子としてみたいとか。 全く思ったことないの? ……はぁ、あたしは全然エッチじゃないし。 あんたはエロエロだけど。 ちゃんと満足させられるのかな。 これから先もするでしょ、多分たくさん。 あたしでそういう気持ちになれなくて、もうしなくてもいいとか言われちゃうかも。 そうなったら嫌だな〜。 結婚しても、赤ちゃんができた後でも恋人でいたい。 エッチもしたい。 ちゃんと女として見ててよ。 ちゅっ。 あんたもずっとかっこよくいてね、今日みたいに、ふふっ。 あたしだけだよ。 あんたのこと愛したのはあたしだけ。 あたしのこと愛してくれたのもあんただけだからね。 ちゅぷっ。 これからも愛し合っていこうね。 はぁ……。 愛でも……確かめ合う? ふふっ。 疲れてるし明日にしよっか。 今日はこのままゆっくり寝よう。 頑張ったあんたのことねぎらってあげる。 ほら、いい子いい子〜 頭なでなで気持ちいいでしょ? ……ふふっ、こんなのいくらでもしてあげるけど……。 手、つないでほしいな。 離さないでね。 明日はゆっくり起きて、もらってきたご飯食べて、だらだらイチャイチャしよう。 おやすみのチュー……ちゅぷっ、ふふっ。 おやすみなさい。 んうぅ……。 すぅ……はぁ……すぅ……はぁ……すぅ……はぁ……すぅ……はぁ……すぅ……はぁ……すぅ……はぁ……すぅ……はぁ……すぅ……はぁ……。 ■トラック6 久しぶりだとなんか照れるね。 最近忙しかったからね〜。 ご飯は一緒に食べれてるけど、お風呂まではなかなか難しいよね。 あー、でも最近聞いたんだけど、新婚だからって裸たくさん見せるのも良くないみたいだよ。 慣れちゃうんだってさ。 ドキドキしなくなって、エッチしたいとかも思わなくなって、家族って感じで恋人じゃなくなっちゃうみたい。 まあ、今更どうしようもないけど。 ずっと付き合ってきてエッチもいっぱいしてきた。 あんたの裸だってよ〜く知ってる。 そっちもでしょ?。 あんたのほうがあたしの裸よく見てるもんね。 飽きちゃった? あたしの体? ……ふふっ。 一緒〜♪ ちゅぷっ。 お風呂入ろう。 洗ってあげるから座って。 シャワーかけるよ〜。 頭洗うね。 かゆいところはありますか〜? ここかな。 こっちかな〜、ははっ。 気持ちいい? ひとにしてもらうとさ、ただ洗ってるだけじゃなくてマッサージされてるみたいで気持ちよくなるよね。 もうちょっと強くする? ……うん、じゃあこのままする。 目チラチラ空けてない? つむってないとシャンプーしみるよ。 あたしの裸まだ見たいの? いつでも見れるじゃん。 というか後で好き放題できるのに。 あんたには慣れるっていう感覚ないんだろうね〜。 嬉しいけど、恥ずかしい。 あんたの前で裸になるのなんてなんともないはずなのに、隠したくなってくる。 隠してたら洗えないからこのままするけどさ。 こら、見ないのっ。 髪、伸びてきたよね。 そろそろ切らないと。 学生のときみたいに適当じゃだめなんだから。 社会人って自覚をもたいないと。 あんたはまだその辺抜けてるところあるからね。 清潔感が大事なんだよ。 ネクタイだってしっかり結べてなかったり、よれてるときだってあるんだから気をつけてね。 上司の人に怒られてたりしないよね。 仕事のことだったらいいよ。 誰にだってミスはあるしまだ1年目だしね。 でも服装とか身の回りのことだと、奥さんが適当なんじゃないかとか思われちゃう。 「奥さんってきみのことちゃんと見てないの? かわいそ〜。 あたしだったらきみのことずっと気にかけるのになぁ」とか言われてない? 巨乳で美人の同僚に。 ……ふふっ。 もう怒ってないって。 でもどんな人かよく知らないから。 人の男をとることが好きな女かもしれない。 ……そういう人もいるの。 あんたはあたししか知らなくて免疫まったくないんだから気をつけてよ。 いつかコロっといっちゃいそうで心配。 もちろん信じてはいるよ、あんたのこと。 でもやっぱり一緒にいられる時間減るとさ……。 仕事中とか家にいるときもなにしてるのかなー、職場の人はどんな人なんだろー。 浮気なんてしないよね、とかいろいろ考えちゃうこともあるの。 よし、このくらいでいいかな。 はい、今度はあたしの頭洗って。 お願い〜。 ……うん、そのくらいでいいよ。 ん〜気持ちいい。 あたしもそろそろ髪切らなくちゃな〜。 思い切って短くしようかな、学生のときくらいに。 洗うのも楽だし気分転換にもなりそう。 どう思う? ……なんだよ〜。 愛する奥さんの髪型に関心持てよ〜。 どっちでもいいことなんてないでしょ。 ちゃんと考えて〜。 どうせ鏡越しにおっぱいでもみてるんでしょ。 エロ〜。 ん〜、あんたは今の髪型気に入ってるみたいだもんね。 短くするのはやめておこうかな。 今やったら子供っぽくなっちゃうしね。 あたし、昔と変わったかな? 自分ではそんなに変わってる感じしないんだよね。 ショートにしたらまだ高校生で通じそう。 そう思わない? ……なに、年取ったって思ってる? まだまだ若いんだけど。 肌も……全然すべすべつやつやだもん。 あんたは褒めてくれないけど〜。 旦那に褒めてもらわないとどんどん老化していっちゃうんだから。 口では言ってくれないけど態度では感じるけどね。 エッチしたいときじゃなくても、もっと触れてくれたりチューしてくれてもいいんだよ〜、ふふっ。 こういう時間も増やしたいね。 仕事に慣れて余裕できたらできるから。 子供できてもっと忙しくなるかもだけど。 まだ洗えてないでしょ〜。 こっちの方とか。 しっかりして〜。 前の方も〜。 いいよ〜。 お腹もいっぱいだし眠くなってきた〜、ふふっ。 久々にご飯の用意しなくてすんだし楽だったな〜。 あんたの作ったの久しぶりに食べたけどおいしかったよ。 ありがとうね〜。 ……まあそうだけどさ。 人が作ったの食べたいってときもあるの。 わかるでしょ? いつもあたしが作ったご飯食べてるんだから。 今度一緒につくろっか、あんたがもっと上手になればもっと楽できるしおいしいご飯も食べられる。 一緒にご飯つくって、お風呂も一緒に入って、同じベッドで寝る。 同棲してたときみたい。 お家デートって感じで楽しそう。 そういうのは今のうちにしておこうね。 うん、ありがと。 じゃ、体……洗いあいっこでもしますか。 いくよ〜 なにもじもじしてんの。 ほら、あたしの体も洗って。 ふふっ、洗いづらい。 なんか一気に照れてきた、へへ。 もうっ、どこ触ってんの。 ……洗ってないでしょ〜。 手付きがいやらしんですけど〜。 んぅ、そう言ってるのにやってるし。 そこまで入念に洗わなくていいの。 仕事で疲れてない日はエッチな方に元気になるんだから。 ……そうでしょ〜。 じゃなかったら、コ・レ、どういうことなのかな〜? ふふっ、男の子はわかりやすいね〜。 ここも入念に洗ったほうがいいかな? ……はははっ。 しっかり洗えないからお終い。 向かい合ってじゃ後ろ側洗えないし。 ……いい。 自分でするから。 あんたに任せたらなにされるかわかんない。 体冷えちゃうからさっさと洗っちゃお ちゃんと洗ったの? 適当じゃない? あたしも早い方だけど、あんたの方がお風呂から出るの早い。 雑に済ましたらダメだよ〜。 シャワー貸して。 入りますか あんたが後ろになって ふぅ…… 手、前に回して そう。 この格好が落ち着く〜。 今度こそ寝ちゃうかも〜、へへ。 んぅ、もぅ……。 どこに手置いてるの……。 別にそのままでもいいけどさ。 本当好きだよね、あたしのおっぱい。 そんな大したおっぱいでもないのに。 ……ふふっ、ありがとう。 でも触る以上のことはいたらダメだからね。 お風呂はそういうことする場所じゃないもん。 そういうのは……ベッドでね。 同棲してたときはよく一緒に入ってたよね。 そのときも照れとかあったし、まあそういう感じになったときもあった。 ……あのときはあのとき。 もうお風呂でするのはナシ。 今日久しぶりに一緒に入って……実はすっごく恥ずかしかったんだよね。 同棲してたときはエッチばっかりしてたからかな。 間が空くと照れちゃうようになったみたい。 逆に刺激があっていいかもね。 あんたはなにも考えないでおっぱい触ってるけどさ、心臓とかバクバクしてるんだからね。 ん〜? ふふっ ちゅぷっ ……ん? ……ああ、したね、コスプレ。 またいつかする? 刺激はいっぱいあった方がいいもんね。 してほしいのあるの? ……水着か〜。 じゃあ、買って。 それ着てしてあげるから。 ……あー、したね、海で。 もうあんなこと無理……もしかして、させようとしてる? 無理無理。 外でしたことなんてあれっきりでしょ。 誰かに見つかったらどうするの。 若気の至りじゃもう済まないよ。 するなら家でゆっくりしたい。 せっかくの水着も見てもらいたいし。 日光だって浴びたくないもん。 きれいな肌のままでいたいの。 愛する旦那さんにずーっと愛されるようにね、ふふっ。 でも、あんたはあたしの見た目なんてどうでもいいのか。 髪だってどうでもよさそうだし〜。 このおっぱいがあればなんでもいいんでしょ? ……ふふっ。 じゃあ、後でしっかり、あたしのこと愛してもらおうかな。 出よっか。 あんたの我慢も限界そうだもんね。 さっきからなんかあたってるんだけど〜、ははっ。 ■トラック7 ただいまー うわぁ、すごい。 これふたりでやってくれたの? ありがとー。 お部屋の飾り付けもきれいだし、ご飯も美味しそう。 ……ケーキも用意してくれてるんだ、楽しみ。 準備大変だったでしょう? ママの誕生日なんていいのに。 本当にありがとう。 ママ嬉しい。 そうだ、せっかくだし写真撮っておこう。 ご飯も。 わかってるよ。 冷めないうちに食べるよ。 だけど、もうちょっとだけ撮らせて。 よし♪ いただきますしよっか。 いただきまーす。 って言いたいけど。 かわいいオムライスだしもったいない……。 ちょっとパパ、なに普通に食べてんの。 あたしの誕生日なんだけど。 パパひどいよねー これ頑張って作ってくれたんでしょう? ……パパなんか役にたった? ……そっか。 じゃあ、パパもありがと。 ……んー、昔はパパもよくご飯作ってくれたんだよ。 結婚する前は順番にご飯つくってて、結婚してからはママがつくることが多くなったかな。 ママの方がお料理上手だから、ふふっ。 じゃあ、改めて……いただきます。 あむんっ、もぐもぐもぐ、ごくん。 おいしいぃ。 あむんっ、もぐもぐもぐ、ごくんっ。 味付けもばっちり。 こんなに上手につくるの大変だったんじゃない? ……練習がんばったんだね。 ……ふふっ、ママもたくさん失敗して上手になっていったから気にすることないよ。 うまくいかなかった卵はどうしたの? ……ふふっ、じゃあパパは卵でお腹いっぱいなんじゃないの〜? ……そうだよね。 愛しい我が子が作ってくれた料理ならいくらでも食べられちゃう。 あむんっ、もぐもぐもぐ、ごくんっ。 ……うん、いいよ。 今度はママと一緒にお料理しようね。 あむんっ、もぐもぐもぐ、ごくん。 ……んー? ……えっ、プレゼントまであるの? ご飯だけで十分なのに。 これ? ……メッセージカード、だよね。 今読んでもいい? ……じゃあ……。 すん……すんすん……ふふっ。 すんすん……うぅ……すんすん……はぁ、ふふっ。 すんすん……すん、はぁ、へへ……。 嬉しい。 ママも大好きだよ。 メッセージカード、大事にするね。 部屋の飾りつけもしてくれて、ご飯も作ってくれて。 それにこんな素敵なプレゼントまで。 本当に優しくていい子だね。 いい子、いい子。 ふふっ、ありがとうね。 なんだよ〜。 パパはこっち見なくていいの。 なにしてんの。 うぅ、こんな顔撮らなくていいんだから。 パパひどいよね。 あんなパパからこんな素敵な子が生まれたなんて。 きっとあたしの優しいところを引き継いだんだろうね〜。 ……えぇ、本当? パパ、手伝ってくれてるとき優しかった? ……言わされてない? お小遣いあげるから褒めてーって。 ……ふふっ ……えぇ、どうだろう。 パパから優しくされたことか……んー。 思いつかない。 なんかあったかな。 誕生日の思い出も……特に……ない、ふふっ。 パパはね、やる気が変な方向にいくタイプなの。 すぐ緊張するからね。 プロポーズのときも、もうめちゃくちゃで。 ……そう、指輪もらったの。 ……ううん、今つけてるのじゃなくてね。 結婚してくださいって言うときの指輪なんだけど。 今思い返すと面白いんだけど、あのときは不安だったなぁ。 ……ふふっ、んー、詳しいことは大人になったら教えてあげる。 ……いつかなぁ。 パパみたいに素敵な恋人ができて、結婚するってなったときかなぁ。 ……大丈夫、かわいいからすぐモテモテになっちゃうよ。 大人になったらもっともっとかわいくなってる。 特にお目々がパパに似てかわいい。 性格はあたしに似て、顔はパパに似てるかな。 ……え、んー、パパとはちっちゃい頃からお友達だったんだ。 幼馴染だったの。 パパはね、ずーっとママのこと好きだったんだよ、ふふっ。 ママは、しばらく経ってから、この人のこと好きかもって。 ママね、先輩から告白されたことがあったの。 かっこよくて人気の人でね。 あたしのことかわいくて性格もよくて一緒にいたい、仲を深めたいからお付き合いしてくださいって言われて。 ……ううん、そのとき、もうパパのこと好きだったから。 断ろうと思ってたんだけど。 ふふっ、パパったらあたしが告白されたの聞きつけてね。 焦ってたなー。 様子おかしいの。 顔色も悪くなってて。 体調悪くなったのかもって心配になるくらいだった。 口下手で愛情表現も下手っぴだけど。 あたしのこと好きって気持ちは感じたから。 それがきっかっけで恋人になったの。 昔から好きならもっと早く告白すればよかったのにね〜。 結局告白だってあたしからする感じだったし。 パパはダメダメだね〜、ふふっ。 ……え、ううん ママがパパのこと嫌いなわけないでしょ。 ……うん、パパのこと大好きだよ。 ダメなところもあるけど素敵なところもたくさんあるから。 まとめて全部好き、ふふっ。 恥ずかしくなってきた。 誕生日お祝いしてもらって気分も浮かれてたからいろいろ喋っちゃった。 で、パパからは? 優しいパパはプレゼント、用意してくれてるよね? ……え〜なんでないの〜。 今までくれてたじゃん。 忘れたの? ……えっ、そうなんだ〜。 なになにあたしのこと驚かせようとして内緒にしてた感じ? パパのくせに生意気〜。 なにしてくれるんだろう。 まだくれないの? ……あとで? ……へ〜、じゃあ楽しみにしてるね。 あむんっ、もぐもぐもぐ、ごくんっ。 次はパパの誕生日か。 ……そうだね。 パパにもご飯つくってあげようね。 プレゼントも考えておこう。 パパのことも泣かして写真撮らないといけないから。 不公平でしょ。 あたしの写真だけなんて。 期待して待っててね〜、ふふっ。 その前に今日はあたしの誕生日。 お料理もまだまだあるし、ケーキもあるんだよね。 パパのプレゼントも待ってる。 ふふっ、思いっきり浮かれちゃお〜。 ■トラック8 はぁ、懐かしかったね 付き合いはじめてから楽しいことばっかり。 本当……あんたと一緒になってよかった。 恋人になってくれてありがとうね。 はぁ…… ちゅぷっ、へへへ。 ん? あっ、もうこんな時間。 おかえりー。 ……これ? アルバムだよ。 パパと写真見てたんだ。 見てみる? ……いいけど…… あの写真ちゃんと抜き取ってる? ……よかった。 じゃあ、一緒に見よっか。 こっちおいで。 ……そうだよ。 パパと恋人になってからの写真。 ……ふふっ、そうでしょ。 ずーっと仲良しだったから。 いろんな表情で写ってるけど、どれも嬉しそう。 本当にずっと楽しかったんだ。 これからも家族の写真たくさんとってどんどんアルバムも増やしていこうね。 ふふっ、お腹空いちゃったね。 すぐ御飯の準備するからアルバム見ながら待ってて。 パパもご飯の準備手伝って。 あたしと家族になってくれてありがとうね。 感謝はちゃんと言葉で伝えないとだから。 これからも奥さんで、恋人で、男友達みたいな幼なじみ、そんな関係のまま仲良くいようね。 ず〜っと大好きだよ、ふふっ。