「企業アカウントで日常を投稿してるお姉さんが添い寝をしてくれるボイス」 こんばんは、うふふ…… あらあら……びっくりしちゃって……どうしたの? 急に現れたからびっくりしちゃった……? いいからそのまま横になってて…… お隣(となり)、お邪魔しますね…… あれ?どうしたの不思議な顔して、もしかして私のこと、誰だか分からないんの……? 今日、やりとりしたじゃない……? 覚えてないなんて……少しさみしいな……約束したのに…… 私よ、私…… よーく思い出して じゃあヒントを出してあげる…… 私とやりとりしたのはSNS…… そこまで言ったら思い出せるよね…… 違うわ……mixiじゃないわ…… mixi以外にSNSやってないの……? ほら、思い出したでしょ……? 違うわ……ジオシティーズじゃないわ……というかもう存在しないわジオシティーズは……ドラサイトとかあったやつよね…… ポストペットつけたり……キリ番報告とかしてね……そして、改めて言うけど、ジオシティーズはもう無いのよ……古いライブの記事とか見直したい時とかに困るけど……その反面、いろんな人の黒歴史が消えたかと思うと正直ほっとしたわ…… 私も遊戯王のホームページを持ってた時期あるけど……掲示板で雑魚はデッキあげるなって怒られたわ……悲しいわね…… 昔のサービスが終わるって寂しいけど……でも正直消えてほしい過去がこのままネットの海に漂わなくてよかったという安心もあるわ…… そんなことはどうでもいいわ……そもそもジオシティーズをSNSとして捉えている人はあまりいないのよ…… アレのことを言ってるのよ……Xと言っていいのかツイッターと言って良いのか未だによくわからないから……濁してみたけれど……あのSNSよ…… どう?そろそろ私のこと思い出した? あそこでやりとりしたわよね? 違うわ……100万円をあげるなんて言ってないわ…… 敏腕女社長じゃないわ……あなたに100万円を渡すことはできないわ…… そういうのに騙されちゃだめよ…… うーん……まだ私のこと分からないの……? やりとりしたじゃない……私のこと「かわいい」って言ってくれたこと……覚えているわ……すごく嬉しかった…… かわいいって言った記憶はある? あ、あるのね……よかった…… 違うわ……私は動物動画を転載してるアカウントじゃないわ…… 危険だからああいうのと交流してはいけないわ…… 知らない言語でリプライもらったの……? もう……私よ……わ・た・し。 いつもかわいいって言ってくれてるよね……なんなら今日なんて……プロポーズされたんだけど……覚えてない? そうよ、あの企業アカウントの私…… 企業アカウントなのに日常ばかり投稿している私よ…… 企業アカウントで日常を投稿するのは……喜んでくれる人もいるけど……いろいろ言われることあるのよ……自我だしすぎなんて怒る人もいるの…… エゴサーチしてたら……悪の代表格のように言われてる時があるのよ…… 正直そこまで言わなくていいのにって思うの…… こういうのって……やる前からいろいろ言われるだろうなって分かってはいたの……悪いことやってるわけじゃないからいいんだけど……会社の方針で…… 会社に、企業なのにフレンドリーな感じをだして親近感をだせ……なんて言われたの…… やってて楽しくはあるんだけど……仕事だから辛いこともあるの…… 好きじゃない商品を元気に紹介しなくちゃいけない時もあるのよ…… ライバル企業のパクリ商品だと指摘されることもあるの…… そんな時に、癒やされるのは、あなたのリプライだったの…… いつも素敵なリプライしてくれてありがとう…… 企業アカウントなのに日常ばっかりつぶやいちゃって…… それで今日……なにげなくサンドイッチの画像をあげてコンビニとのコラボを匂わせてたらね……好きだ結婚してくれって言ってくれたよね…… あれ、すごい嬉しかった…… プロポーズだなんて初めてだったから、興奮しちゃった…… ということであなたの思いはしっかりと受け止めました…… 婚姻届は机の上に置いてあるわ…… 素敵なお部屋……正直もっと散らかってるかと思ったけど……そんなことないのね…… ところでこの前購入したって言ってくれた商品……見当たらないんだけど…… 私が頑張って宣伝したあの商品……どこに置いてるのかしら…… うふふ……なんちゃってね……本当は買ってないことくらい分かってたの…… でもそんなことはどうでもいいわよね……だって私達、夫婦になったんだもの…… ということで……本当は新婚初夜と洒落込みたいんだけど…… こういうの初めてなの…… だからね……今日は添い寝で……いいかな? うふふ、素直ね、じゃあ私が眠りやすいように弊社の商品を数えてあげるわ…… じゃあまず、海フィールドを思い浮かべてみてね…… そこに一個ずつ弊社の商品が登場するわね……弊社の商品が一つ……ああ素敵ね、弊社の商品……惚れ惚れしちゃうわ…… 海フィールドにぽつんと弊社の商品が並んでいるのを想像しただけで嬉しくなっちゃうわね…… それだけに飽き足らず……弊社の商品が2つ…… 並んでしまったわ弊社の商品が、1つだけでもどっしりとした重量感があるのに、二つもあるなんて…… いいえ、まだあるのよ……弊社の商品が3つ…… そしてここで……場に伏せておいた融合(ゆうごう)カードを使うわ…… このカードの能力により、弊社の商品を3つを融合させて……「ブルーアイズ・弊社のアルティメット商品」にするわ…… いでよ……ブルーアイズ・弊社のアルティメット商品……うふふ……すごいわ……かっこいいわ…… これにより攻撃力4500になった「ブルーアイズ・弊社のアルティメット商品」は競合他社のビルにダイレクトアタックをしかけるわ…… SNSで私のこと内心馬鹿にしてた競合他社に直接ダメージを与えることで……え?なに? あらやだ自分の世界に入ってたみたい…… 競合他社が内心私のこと馬鹿にしているだなんて……ただの被害妄想なのに…… でもどうせあいつら私のこと、アコギな商売とでも思っているのよ…… ううん、私は自分の仕事に誇りをもつだけ……頑張らなきゃ…… 旦那として応援してくれるよね……? え……?どうしたの……?あら……もしかして数えるのは弊社の商品じゃないほうがいいのかしら……? 羊……?羊を数えればいいの……?本当に……?弊社の商品じゃなくて……? ま、まあ……いろんな人がいるもんね……妻として受け入れるしかないわよね…… じゃあ、改めて海フィールドを思い浮かべてみて……あ、海フィールドに「ブルーアイズ・弊社のアルティメット商品」が居るわね……横で守備表示にするからちょっとまっててね…… じゃあ改めて羊を数えましょう…… 羊が一匹……羊が二匹……羊が三匹……羊が四匹……羊が五匹…… あっ、海フィールドに羊を召喚しすぎたことにより、羊が溺れかけているわ…… このままだと羊がこれ以上召喚できない…… 数えることができないわ…… どうすればいいの……まだ眠りは浅いと言うのに…… こうなったら「ブルーアイズ・弊社のアルティメット商品」を攻撃表示するしかないわ…… うふふ……安心して……攻撃対象は羊じゃないわ…… 「ブルーアイズ・弊社のアルティメット商品」が攻撃するのは……月よ…… 喰らえ……滅びのバースト弊社の商品…… これにより月が破壊されるわ……月の引力を失った海フィールドは干潮を迎え……そして陸の面積が増え……また羊を召喚し続けることができるわ…… どうやらデュエリストの血は失われていなかったようね…… でも……ごめんね……月を破壊したことにより……夜が終わり朝を迎えるわ…… そう目覚めの時間よ…… おはよう……うふふ……夢だと思った……? 夢じゃないわ……私達は本当に夫婦になったのよ…… 夫婦になったんだから……弊社の商品…… いっぱいいっぱい……買ってちょうだいね……