むかしむかし、あしがらやまに金太郎という元気な 男の子が乳母と一緒に暮らしていました。 金太郎は小さい時からクマやサルやシカといった 動物たちと仲良くなり、乳母の乳をいっぱい飲んで、 よく眠り、よく遊んですくすくと育ちました。 そして、金太郎が10歳くらいになるとクマの顔と 同じ大きさの石をお手玉にして遊んだり、クマを はじめとする動物たちと相撲を取ったりして遊びました。 もちろん、遊んでばかりではなく、イモ掘りをするなどして 乳母の手伝いもよくしました。 金太郎と乳母はたくさん取れたイモをおいしそうにたくさん食べました。 そして、ある日の朝、金太郎はサルと一緒に外へ出ると すぐにしゃがみこむと、お腹に力を入れて「うぅ~んっ」と 踏ん張りました。金太郎は乳母を呼ぶと、乳母はすぐに 外に出て金太郎のところに行くと、金太郎の足元に 出たばかりのでっかいウンコがありました。 それを見た乳母はでっかいウンコは元気な証拠と金太郎を褒めていました。 金太郎は、谷川に水を汲みに行ってイモ畑へ戻りましたが、 そのイモ畑は大イノシシの集団によって大きく荒らされていて、 乳母は大イノシシによって顔に大きな傷を負わされた上に大事に 育てたイモも大イノシシに食い荒らされました。 怒った金太郎は大イノシシに立ち向かって行きました。 そして、金太郎は大イノシシを隣の山の頂上の窪みへ投げ飛ばしました。 金太郎は、乳母を箱根の山奥にある傷や病によく効く露天風呂に連れて行きました。 その露天風呂のお湯を乳母の顔にかけると乳母の顔に あった大きな傷はみるみるうちに消えました。 そこへ、源頼光の一行がやってきました。 源頼光は人々苦しめる鬼を退治するために都へ向かうところでした。 金太郎のやさしさと怪力にほれ込んだ源頼光は 力を貸してくれないかと言うと、金太郎は都へ出ることを決心しました。 こうして、乳母や動物たちとともに暮らしたあしがら山を 後にした金太郎は、大人になって名前を坂田金時と改めて 、頼光四天王の一人として大江山の酒天童子を退治したことが 後々まで語り継がれていきました。 おしまいおしまい