;//////// ;Track1 プロローグ。いよの自己紹介 ;//////// ;1/前 【いよ】「蓄音(ちくおん)レヱル いよかん鉄道 甲1形1号(こういちけいいちごう)蒸気機関車専用レイルロオド専用レイルロオド いよ。 いよの自己紹介ぞなもし〜」 /// ;1/前 (マイクに背中) 【いよ】「おおおおお! いいお部屋ぞねー!!」 :環境音 室内空調(エアコン) FI  【いよ】「あんまり立派すぎてびっくりぞなもし。 ここ、あの坂元良馬(さかもとりょうま)が泊まったゆーお部屋じゃあろ」 【いよ】「インタビューなんて、そこいらの喫茶店ですみそーなもんじゃけど、 こに上等なお部屋用意してくれるんやから、全国紙の大新聞っていうのはやっぱり大したもんぞね。 なぁちびちゃん――あ!」 【いよ】「ちびちゃんじゃないぞね。マスターぞね。 いよ、おばあちゃんやけん、ついついついつい、ちびっ――んんっ! マスターがこどもだったころのことを懐かしく思い出してしもうて。 いけんねぇ――あ」 ;SE 階段を登ってくる足音 ;1/前 ‘ちょうど”からマスターの横に並んですわって →;3/右 【いよ】「男の人の足音―― ちょうど時間やけん、きっと記者さんが来たんよ」 ;3/右(マイクと同じ視線方向) 【いよ】「『記者さんぞねー? そげならはいってつかーさい』」 ;SE ふすま開く→畳足音数歩→座り 【いよ】「はじめまして、記者さん。ワシはいよかん鉄道の―― って……(呼吸音)――もしかして、いよと会(お)うたことあられますかね?」 【いよ】「(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)――ああ、そげなら、きちんと自己紹介しましょおな」 【いよ】「ワシはいよ。 いよかん鉄道甲1形1号(こういちけいいちごう)蒸気機関車専用レイルロオドの、いよぞなもし。 で、"こんな"が いよのマスター――(呼吸音)(呼吸音)―― ああ(苦笑)――『こんな』ゆーんは、伊予弁で『この人』ゆー意味ぞね」 【いよ】「こんながこの人、あんながあの人。 じゃけん、外国人のアンナさんを指差して名前をおしえよーゆーたら、 ‘あんながアンナさん”になりよるぞね。あははっ!」 【いよ】「ほんで、マスターといよにインタビューって……(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)―― ああ……大廃線(だいはいせん)…… (呼吸音)(呼吸音)――そがいな話なら…………(数秒考え込む呼吸音)」 【いよ】「んー……いよは日ノ本で一番めぐまれちょるレイルロオドかもしれんねぇ。 ‘大廃線”の影響なんて、いよのまわりにはちくともなかったようなもんやけん」 【いよ】「そらニュースやらなんやで日ノ本中の鉄道事業者が次々と廃止になって、線路がばりばり剥がされてしもーたゆーんは、もちろん聞こえてきたよったよ。 けど、いよとマスターの走る待山(まつやま)市内線は、大廃線の影響は、まっことちょびっとも受けんかったんよ」 【いよ】「待山市内から堂後(どうご)温泉に行く観光客さんらを送って、迎えて、送って、迎えて―― 観光客さんにマドンナ言われて、『わしの名前はいよぞなもし』って訂正して…… いよ、100年もまえから、ちくとも変わらずず−−−−っとそれしかしておらんけん…… 大廃線について話せるようなことは、なーんもないぞね」 【いよ】「あ、『マドンナ』ゆーんわ、小説の登場人物の名前ぞなもし。 待山を舞台にした、あの有名な‘嬢ちゃん”。 いよ、製造が髑国(どっこく)で金髪やけん、すーぐマドンナよばれてしまうんよ」 【いよ】「けど――(呼吸音)(呼吸音)――記者さん、‘嬢ちゃん”読んだことあられますかね。 マドンナは、あら尻軽で性悪な女ぞなもし。 やけん、いよはマドンナ呼ばれるんがイヤでイヤで仕方ないけん、いちいち訂正しとるわけぞね」 【いよ】「ほじゃけん、そげなインタビューはいよにするより、もっとあちこちで走っちょったよーな――え? (呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)――沿線の紹介……(呼吸音)(呼吸音)―― 待山市内線の沿線の魅力を、音で紹介」 【いよ】「ご当地の音を紹介することで、沿線の、ひいては鉄道そのものの魅力を――(呼吸音)(呼吸音)。 ふんふん、『蓄音レヱル』いう記事にまとめて、全国紙の新聞で紹介してもらえる。 おおおお! そりゃがいに面白そうな話ぞなもし」 ;3/右 (マイクを向いて) 【いよ】「マスターが乗り気なら、いよは協力したいんじゃけんど……(呼吸音)(呼吸音)―― あはっ! なら協力するぞね! あ、けど」 ;3/右 (マイクと同じ視線) 【いよ】「待山市内線は、待山の町中をぐるぐるまわるか、堂後(どうご)温泉いくかそれだけの路線やけん…… どこいっても人やら車やらの音がどーしても聞こえてきそうぞね」 【いよ】「じゃけん…………あ! ね、マスター! 耳かして、耳」 ;3/右 (耳打ち/ひそひそ) 【いよ】「同じ愛姫(えひめ)ゆーて、猫島(ねこしま)のこと紹介するんはどげじゃろか。 せっかくこれからいくんじゃし、それで大丈夫なら一石二鳥……(呼吸音)(呼吸音)――ん!!」 ;3/右 (マイクと同じ視線) 【いよ】「あんなぁ記者さん。マスターといよ、これから猫島に猫見にいくんよー。 猫島いうたら、愛姫で一番の観光地いうても大げさじゃないところぞなもし」 「ほじゃけん、沿線とは少し外れてしまうけれども、猫島の音を紹介して。 そこから愛姫の、待山・堂後、いよかん鉄道の紹介につなげる記事を書いてもらういうんは……(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)」 【いよ】「うふふっ! オッケーならなーんも問題ないけん、喜んでお話うけさせてもらうぞね。 ん? ……(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)――ははぁ、 紹介する音をがいに聞けるよう、ヘッドホンかイヤホンを――わかったぞなもし」 ;3/右 ”ん”から →;1/前 ;$=SE両耳ガサゴソ 【いよ】「ほんならマスター、いよがつけてあげるけん―― ん――(呼吸音)(呼吸音)―― $ ――これでいいぞね」 ;1/前 “まずは”から →;3/右 【いよ】「ちゃんと聞こえるか試すぞなもし。 まずはこっち――ん――」 ;3/右 【いよ】「右耳〜〜」 ;7/左 (耳打ち・囁き) 【いよ】「ひだりみみ〜」 ;7/左→;1/前→;3/右 【いよ】「ぐるーっとまわって〜」 ;3/右(ふきかけ) 【いよ】「(ふーーーーーーーーーーーーーーーーーっ)」 ;1/前 “ほんなら”から 【いよ】「あはは、よー聞こえてるみたいでなによりぞね」 ;3/右 (マイクと同じ視線) 【いよ】「マスターといよ、いい音がないか探してくるけん。記者さん、報告楽しみにまっとってねぇ!!」 ;3/右 (マイク向き。手をにぎる距離) 【いよ】「ほんならマスター! いよと猫島! レッツゴーぞねーっ!!」 ;環境音 F.O. ;//////// ;Track2 音集め猫集め計画 (猫島行きフェリー内 ;//////// ;環境音 猫島行きフェリー(声じゃまするボリュームで ;9/前遠 【いよ】「おおお! 速い! フェリー、こげにスピードでるんじゃねえ!!! 風がびゅうびゅう! 波がざばざば! 大迫力で気持ちいいぞねー!!」 【いよ】「けど、けどっ! こりゃめーっちゃくっちゃにうるさいぞなもしーーーーっ!」 【いよ】「フェリー、ここまでうるさいなんて夢にも思うとらんかったぞね。 これじゃあマスターとろくろく話も――ん? (呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)――」 【いよ】「いよのこと呼んどられる? 勘違い? どっちにしても、もっと近くにいかんとなーんも聞こえんぞなもし!」 ;SE いよ足音 ;9/前遠→;1/前→;7/左 ;7/左(近接) 【いよ】「――ふう。これくらいくっつけば大きな声ださんでも会話できるぞね。 っていうことでマスター、いまのうちから会議しとこー、作戦会議。 インタビューのバタバタで、宿ではできんかったけんね」 【いよ】「なにせ猫島、いきのフェリーと戻りのフェリーとの間は8時間。 長いゆーたら長い時間で、短いゆーたら短いよーな時間でしょお」 【いよ】「ほじゃけんきちんと計画たてとかんと、猫ちゃんたちと遊ぶんも、音探しも、どっちつかずの中途半端になってしまいそーぞね」 【いよ】「(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)――うん。記者さんが猫島のことよーく知ってたのは助かったねぇ。 いよも下調べはしとったけんど、準備いろいろたりとらんかったって、おかげで気付かせてもらえたぞね」 【いよ】「あの有名なンョッハーさんでお買い物しとった分だけでなく――えへへ、宿のおばあちゃんも、相談したらいろいろ親切にしてくれたけん、多分、準備すっかり整ったでしょお」 ;SE バッグがさごそ 【いよ】「マスターのためのおにぎり3つに、猫ちゃんのためのいりこの大袋に、おばあちゃんのくれたいよかんふたつ。 ペットボトルのお水もマスターの分もいよの分も。しっかり3本ずつ買うたし、いよの石炭もたぁんともってきてあるし――あ!」 【いよ】「ねこじゃらしみたいなのも持ってくればよかったかも。 猫島にそういう草生えてるかねぇ。生えてなかったら……(考え込む呼吸音)――ああ!」 【いよ】「これこれ。スカートの飾り紐つこーて遊ばせてあげればいいぞね。 噛んだり引っ掻いたりもしされちゃっても、交換すればすむだけのもんやけん。 うん! ほんなら猫ちゃんのおもちゃもこれで大丈夫、っと」 【いよ】「あとは……あ! ピクニックシートみたいなもの持ってきとったらよかったねぇ。 ほーたら、おべんとのときとかぽかぽかするとこに広げて、おひるねとかして…… 運がよければ、へへ、猫ちゃんたちが一緒に寝てくれるかもしれんかったんに」 【いよ】「(呼吸音)(呼吸音)……あ。ん。そらぁそうやね。 どんなに準備して計画をねったところで、遊んでもらえるもらえんは、猫ちゃんの気持ちひとつやもんねぇ。 それに……別にこのまま、草原とかに座っても寝転んでも、よー考えたらなーんに問題もあらあせんぞね」 【いよ】「むしろ――ふふっ。そっちの方が懐かしい感じがして…… (呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)――ああ。 言われりゃそーじゃね。遊びのことしか、いまいよ考えとらんかったねぇ」 【いよ】「(呼吸音)(呼吸音)――確かに。うん。 『蓄音レヱル』で紹介してもらう音探しの方についても、きちんと準備せんといけんね。 いよかん鉄道の発展のためだけでなく――猫島のためにも」 【いよ】「(深刻そうなため息)……記者さんも宿のおばちゃんもおんなじことぉ言うとったもんね。 『猫島にはいま5人の住人の方がいるから市の補助金で定期船を出せてるけど、 住民の方が島を去って、補助金が出せんよーになってしもたら、定期船も出んよーになる』って」 【いよ】「……『そうなったら猫は安楽死させるしかない。餓死させるよりマシ』って……」 【いよ】「(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)」 【いよ】「うん。――うん! そげなことにならんよーにも、猫島の音―― 蓄音レヱルで紹介してもらえて、全国の人が『猫島にいってみたいな』『その音を聞いてみたいな』ってなるような音! なにがなんでもさがさないけんね」 【いよ】「そげにして猫島の魅力をどーんと全国に紹介できたら、観光客がばーんと増えて、定期船廃止ってことになっても民間の業者が――あ!!」 【いよ】「もしもそーなったら、うちの――いよかん鉄道の社長にも話もちかけてみるぞね! 『いよ長濱と猫島との間の観光船を出せば、きっとボロ儲けできるぞなもし』って!!」 【いよ】「こらぁ儲かるってなったら、あの社長やけんね、きっと参入してくれよーし。。 直接が無理でも社長だったら、いろんな観光船業者とかとのコネとかツテもよーけにありそうやけん――うん!!」 【いよ】「そげに考えたら、音探しの方にももりもりやるきが出てきよったぞね! ね、ね、マスター。スマホ見せて、スマホ…………(呼吸音)―― あ、電波通じてるんだね、よかったー」 ;7/左 (マスターのスマホ覗き込む) 【いよ】「……猫島いったことある人のブログはチェックしとったんやけんど、 情報が何年のもの……(呼吸音)――んー……最新情報はやっぱりネットじゃよーわからんぞね」 【いよ】「ね、マスター。猫の餌やり場は絶対確定でいくとして、 その他の、音探しするのによさそうな場所とかは――(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)――」 【いよ】「……ああ、うん、そげじゃね。 猫の餌やりは他の観光客さんたちとかぶらんよーに、あとまわしにしたほうがよさそうじゃねぇ。 ほんなら……(呼吸音)(呼吸音)――うん。海岸線見て、山の方――ああ、こん廃小学校とか、おもしろそぉ。 うふふっ、ちびちゃ――マスターがちんまかったころを――(呼吸音)――ああああ!!!!!」 【いよ】「いよ、うっかりしとったぞね! こんなに長いことお店もなんもない島に滞在するゆーんに、 ちびちゃんのおやつ買うのわすれてしもーとった……って、――あ」 【いよ】「(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)――ああ、自分で買ぉてある――(安堵の中に少し寂しさのある笑い)……そらそうじゃねぇ。 もうちびちゃんじゃなくマスターやけん――うん」 ;7/左 (耳うち・ボートの爆音の中、あえてのささやきで) 【いよ】「いよのこと、甘えさせてもくれてもよかよ。たまには」 耳打ち距離→;7/左 (わらいながらぱっと身を離して) 【いよ】「うふふっ! 聞こえんかったなら聞こえんかったでかまわんぞなもし。 そげに大したことは――あ!」 ;環境音 ボート、エンジン回転数ダウン 【いよ】「エンジンの音、変わったぞね。 スピードも目に見えて落ちて――っ!!!」 :SE いよ足音 ;7/左 →;7/左前 →;16/左前遠 ;16/左前遠(マイク向き) →“あああ”からマイクに背中 【いよ】「マスター! マスター! 島が! 港が見えて――あああああ! 桟橋にもう猫ちゃんおるぞね! 二匹――三匹!! これが蒼島(あおしま)――猫ちゃんの島! 猫島ぞなもし!!!!!」 ;SE いよ、;7/左まで早足で戻ってきて ;7/左 【いよ】「マスター、身支度。 忘れ物のないよー、着岸したら一番に島に上陸できるよう、いまのうちから準備から一緒に――(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)――んしょ!」 【いよ】「(どんどんわくわくしていく呼吸音*4)――あああ! もうすぐ! もうすぐ! もうすぐっ! ――っ!!」 ;SE いよ、マスターの手をとって立ち上がる ;7/左(手つなぎ距離) 【いよ】「マスター、やっぱりちょっとだけ。 船をおりたら、ちょっとだけ――海岸線を散歩するまえ、ちょっとだけ! 猫ちゃんのことナデナデさせてほしいぞなもし!!!」 ;環境音 F.O. ;//////// ;Track3 シーグラスみつけたぞなもし (堤防沿いの散歩道→岩場の上 ;//////// ;環境音 ☆猫島_海沿いの散歩道 ;SEふたり並んで歩いてる足音(継続) ;3/右 (手をつないで並んであるいてる←いよ的には保護者感覚) 【いよ】「(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)。 ……そげにおっきな島でもないはずやのに、堤防、ずいぶんと長いなぁ」 【いよ】「……真っ白なビーチとかあったらええなぁって思とったけど――えへへ」 【いよ】「堤防の向こうから、ほんのり海の音が聞こえてくるゆーんも、風情なかなかよろしいなぁ。 お天気もええし、砂浜よりも歩きやすいし――うん! ふふっ、いよな、なんやどんどん楽しなってきた」 【いよ】「(堤防越しの波音に耳を楽しませながら、のんびり散歩してる呼吸、一分ほど)」 【いよ】「……こげしていると、一番最初。出会ったときのこと思い出すぞね。 あんときのマスターは、ほんとにちっちゃなおちびちゃんで、迷子になってわんわん泣いてて」 【いよ】「いよが手ぇひいて保護者さん探して……。なかなか見つからんでなぁ、焦ってしもて。 けど、ちびちゃんがだんだんだんだんおちついて、いよに懐いてくれてきて、ほっとして」 【いよ】「(懐かしむような吐息)―― あげにちぃそおてほわほわしとった手ぇが、なぁ」 【いよ】「(きゅっ、と、握る手に力を込めるニュアンス)」 【いよ】「こげに立派な、頼もしみたいな手ぇになって。 あのちびちゃんが、今ではいよのマスターで」 【いよ】「…………いよよりずうっとおっきな手。 背丈もやもんね――ああ、もうちびちゃんなんていえんねぇ」 【いよ】「いつから……ゆーか、ずーっと前からそうやったんよね。 けど、毎日毎日一緒におるけん、気づけんで……ふふっ」 【いよ】「いつもと違うところにきたけん、やーっと気づけて。 ほんと、いよったらトロくさいにもほどがあるゆーもん――あ!!」 ;いよ、ぱっと手を離して駆け出す足音 ;9/前遠 【いよ】「マスター! マスター! 堤防、ここで切れとー! 来て! 見て! 堤防の向こう!! これっ!!!」 ;SE マスター小走りの足音 ;環境音クロスフェード 海沿い→☆猫島_シーグラス拾い ;3/右 【いよ】「天然の岩場ぞなもし!! やっぱり砂浜じゃあなかけど――うふふっ! 海がとーっても近いぞね」 【いよ】「(一分ほど、わくわくと海風と潮の香りを楽しむ呼吸)」 【いよ】「……気持ちよかねぇ。音もええねぇ。 ざざーん、ざざーん、ちゃぷん、ちゃぷんって。 おっきな海の音じゃねぇ」 【いよ】「この音を楽しみながら散歩できるほどの足場もないのは残念じゃけど――あっ!」 ;しゃがみこんで 【いよ】「これなんぞ? まあるい、ちんまい…… 青、水色、緑、茶色――あ、紫もあるねぇ。 誰ぞが拾いあつめたんじゃろおか――透きとっていて、きれい……ぁ」 【いよ】「(呼吸音)(呼吸音)――うん――(呼吸音)(呼吸音)――ああ。 『シーグラス』ゆーんね、これ。 空き瓶とかだったガラスのかけらが、波に洗われ砂にもまれて、削られて、 曇って角が取れて、こういう色と形になった――はああ」 【いよ】「スマホの電波通じるゆーんは、ほーんと便利なことじゃねえ。 便利すぎて、ちょこっとだけ寂しいような気もしてしまうけど」 【いよ】「だって――知らんでおったら、もーちょっとわくわくしておれたでしょお」 【いよ】「宝石かもって、いよ、ちみっとだけ思うたし―― 思うたままならマスターと、宝石拾いもできたかなぁって……(呼吸音)(呼吸音)―― あはっ! そーじゃね!  宝石じゃのーてシーグラスってわかってても、拾う楽しさはたしかに少しもかわらんねぇ」 【いよ】「(呼吸音)(呼吸音)――ふんふん、オレンジ色とミルキーホワイトとピンク色が珍しくって―― !? レアカラーは500円から5000円で売れることもあるって書いてあるぞなもし!!」 【いよ】「5000円もあったら、マスターにステーキでもなんでもごちそうしてあげられるぞね。 さっきまでとは違った意味でも、いよ、やるき出てきたぞなもし」 【いよ】「マスター、手分けしてさがそ。 いよはこっち側見るから、マスターにはそっち側お願いするぞね」 ;5/後(マイクに背中) 【いよ】「ん……(真剣にシーグラスを探す呼吸音、30秒ほど)」 【いよ】「んん……透明やら水色やらはあるけど…… (呼吸音)(呼吸音)――ここにはないのかな―― こっちは……(呼吸音)(呼吸音)――む〜―― やっぱり水色ばっかりで――(呼吸音)(呼吸音)」 ;6/後左(マイクに背中) 【いよ】「あ! これグレイがかってる。ちょっとだけ珍しいかも―― けど……(呼吸音)(呼吸音)―― ん――なかなか――(呼吸音)(呼吸音)―― んんん〜〜〜っ!!」 ;6/後左 (マイクの方に首だけ振り向いて) 【いよ】「マスターの方は――(呼吸音)(呼吸音)―― あー……(呼吸音)(呼吸音)――そっかー、 ……もしかしたら、堤防から近いところのはもう取り尽くされてるのかもしれんぞねー」 【いよ】「……けど、いよはとろくさいし、 ちびちゃ――マスターに危ないこともしてほしくないけん……(考え込む呼吸) ……遠くにいかんでも、他の人が見つけそこねたよーなシーグラスみつけるには…… ん〜〜(悩みこむ呼吸音。3呼吸ほど)」 【いよ】「あ! 隙間!! 岩と岩との隙間を丁寧にさがしてみるぞなね。 へへっ、合図燈(あいずとう)、合図燈――(呼吸音)」 ;SE かばんから合図燈を取り出す→点灯 ;6/後左 (マイク向き) 【いよ】「(呼吸音)――合図燈で隙間を照らして……あ! やっぱりぞね! シーグラスあると、きらきら光ってわかるぞにえっ!!?」 【いよ】「マスター! マスター!!! こっちきて!!!」 ;1/前(近い) 【いよ】「(呼吸音)――合図燈もっててほしいぞなもし!! いま、キラって――(呼吸音)――あ! ほら!!! なんか赤っぽくひかったぞね。 いよなら指も手も細いけん、 んっ――(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)」 :SE 細い隙間に腕突っ込んでがさごそ 【いよ】「くっ――ふっ――ん……(呼吸音)―― 指、先――さわって……(呼吸音)(呼吸音)―― あと、うまいこと――(呼吸音)―― つま、めれ――(呼吸音)――ば――(呼吸音)(呼吸音)――っ!!!!」 ;SE 手を抜く ;“あぁ”は残念 【いよ】「あぁ〜……(息を整える荒い呼吸→落ち着いてくる)――ふうっ。 これ、指先つるつるすべっちゃって厳しいぞね。 無理したら、もっと奥に押し込んじゃってとれんことなりそうじゃし…… (呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)――ああっ!」 【いよ】「うん!――(呼吸音)――うん! そおじゃねぇ! 海水は岩の上ちょこちょこ残っとるし、海砂もたくさんちらばっとる」 ;S=SE 指を水につける ;#=SE 濡れた指を砂に擦りつける 【いよ】「ほじゃけん、海水に指ぃつけて―― $ ん……(呼吸音)――で、 そん指を砂にこすりつけて―― # ……っと!」 【いよ】「おおお! これ――(呼吸音)――うん! 滑り止めになっとるぞなもし!! そしたら、こんどこそ――んっ!!!」 ;SE 岩の隙間に手 【いよ】「(呼吸音)――あ――(呼吸音)―― これ――(呼吸音)(呼吸音)――うん―― (呼吸音)――はさめ――そう――(呼吸音)――んっ! ――!! はさめたっ!!!!」 :SE 手を抜く 【いよ】「……んっ――くっ――んんっ! ――っ!!!! とれたっ――とれた!!! 色は――!!! ピンクぞなもし!!! やったぞねーーーーっ!!!」 【いよ】「ああ! しかも――ね、ほら、ちょっとハート型にも見えるぞね。 ピンクのハートのシーグラス!! これはほんとに価値があるかもわからんねぇ」 【いよ】「えへへっ。ほじゃけん、はい! マスターにプレゼント。 猫島に連れてきてもらえたから見つけることができたもんやけん、 マスターにもろーてほしいぞなもし」 【いよ】「500円になるか5000円になるかはわからせんけど、 ワフオクででもレルカリででもお金に替えて、なにかおいしいものでも――(呼吸音)――ほぇ」 【いよ】「……そりゃマスターにあげたもんじゃけん、マスターの好きにええに決もとるけど…… (呼吸音)――これ、いよがもろーてええの? (呼吸音)――えへへ! もろーえええんならもらう! ありがと、マスター」 【いよ】「(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)――うふふっ。売られへんよー。 ワフオクでもレルカリでも、他のどっこでも売られへん。 100億円より、500兆円よりずっとずーっと! いよはこのシーグラスのほうがええけん」 【いよ】「なんでって――えへへ!!! マスターからのプレゼントやし!!!」 ;環境音 F.O. ;//////// ;Track4 猫の餌場で餌やりぞなもし!(猫に餌やり) ;//////// ;参考音源 【いよ】「猫島のネコ」ってついてる一連のをご参考に環境音効果音いただけますと幸いです ;SE 足音、とぼとぼ ;5/後 【いよ】「(ぜぇはぁぜぇはあ、苦しい呼吸、30秒ほど)」 ;SE stop ;SE どかっとベンチに座る(ふたり並んで) ;3/右 【いよ】「やっと――やっと――やーーーーーっと港の近くまで! ネコの餌やり場までもどってこれたぞねーーーー!!!」 ;環境音 ネコの餌やり場 【いよ】「灯台、めちゃくちゃ山の上だったぞね! まさか猫島で山登りしよるなんて、いよ、ぜーんぜん思うちょらんかったけど――」 ;3/右(甘えてもたれかかる) 【いよ】「へへ、マスターが先導してくれよったけん、苦労した分以上に楽しかったぞなもし! それにそれに、そのあとの廃小学校でのおひるごはん!!」 【いよ】「(満足げな吐息)――石炭もお水もおいしかったし、マスターももりもりおにぎり食べて―― あ、うふふっ」 ;3/右 “ええ大人”からもたれかかり解除 【いよ】「あごの下。 ええ大人がおべんとさんつけてたらみっともないぞね―― (ひょいぱく)――んっ――んんん!!!(*歓喜)」 ;SE 猫の鳴き声(少ない) 【いよ】「猫ちゃんぞね!!! よってきてくれえたぞね!! あ――(呼吸音)(呼吸音)――そかそか、いよがマスターのおべんとさん食べよったけん、 自分たちもごはんもらえるかと思うたんじゃの?」 【いよ】「うふふっ、他の観光客さんらからもらいそびれよったんかい? ――(呼吸音)――あ、よーみたらくしゃんくしゃんてくしゃみしとるこもおるし…… 本当にそげなのかも……このこたち、餌取り競争に出遅れちゃったこぉたちなのかもしれんねぇ」 【いよ】「こりゃ、マスターのいったとおりに、他の観光客さんたちと餌やりの時間ずらして正解だったぞなもし。 はらぺこで一日すごすことになるこが出たら、かわいそうじゃもん」 ;$=SE いりこの大袋あける 【いよ】「ほんなら――えへへっ、いりこの袋を―― $ わっ!? わわわ!!!?」 ;SE 猫の鳴き声(たくさん) 【いよ】「猫ちゃん集まってきたぞなもし! ふはっ――ふははっ! こりゃすごいぞね! さすが猫島! 猫ちゃん天国ぞね!! って、わ!?」 ;SE 猫、ジャンプして膝にのってくる 【いよ】「マスター、マスター! みて! みて!!! ワシのおひざに、猫ちゃんのってきたぞね――って!? わわっ!? ちょっ!? これ、甘えてるとかじゃなくって単なる餌狙い―― ひえっ!?」 ;S=SE いりこをひとつかみふくろから取り出す 【いよ】「(呼吸音)(呼吸音)――あ、うん。 えさ、いりこ―― $ んしょ――これを、投げて――ほいっ!」 ;SE 猫ひざから飛び降りる ;SE 猫鳴き声(たくさん) 【いよ】「(安堵の息) ああ……やっぱり餌だけがめあてじゃったんじゃねぇ。 ほっとしてうれしいような寂しいような――って、ああ、はいはい―― あんたたちにもあげますけん、ちょこっと待ってなー」 ;SE いりこ袋がさがさ 【いよ】「みんな結構おなかすかせとるみたいやけん、手分けするぞね。 いよはこっちがわのこにイリコまくけん、マスターは……(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)―― ん! そんならそっちはまかせるけん」 【いよ】「はいはいお待たせー! みんな仲良ぉ、ゆずりあって食べねばいけんよー! それっ!」 ;SE 猫えさやり(袋に手を入れていりこ取り出す→投げるの繰り返し) 継続 【いよ】「よしよし……(呼吸音)(呼吸音)―― ああ、喧嘩したらいけんよ――(呼吸音)―― なかようなかよう――(呼吸音)―― ほれ、そっちのこも食べんさい――(呼吸音)」 【いよ】「おお、おお、ジャンプして元気よかねぇ――(呼吸音)―― ほんなら、こっちに――それ――(呼吸音)―― あはは、そしたらこっちのこにも――ほれ――(呼吸音) うんうん、おいしいおいしいねぇ――(呼吸音)」 【いよ】「くしゃみしとるこも――ほれ――(呼吸音)―― ありゃ、よこどりされてしもうたねぇ―― ほんなら、もっかい――ほれ――(呼吸音) ありゃりゃ、またダメじゃ」 ;SE stop 【いよ】「……くしゃみねこちゃんとろくさいねぇ。 なんや、いよのことみとるみたいぞなもし。 (少し考え込む呼吸)……うん。 マスター、ちくと力を貸してほしいぞね」 【いよ】「残りのいりこ袋ごともって、元気なこたちを少し離れたとこまでひっぱってってほしいぞなもし。 で、ワシはひとつかみだけいりこをこっそりかくしもっておくけん…… (呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)」 【いよ】「そーそー、とろくさいこはマスターについていけんけん。 出遅れたに餌をあげれば、きっと、みんな仲良ぅお腹いっぱいになれるでしょお」 ;マスターが移動するので、相対的に ;3/右 (呼吸音)から→;10/右前遠 【いよ】「ほんじゃあマスター、よろしゅうねー。 (呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)――」 ;10/右前遠 【いよ】「おーおー、みんなすごい勢いでついていく――ああああ! くしゃみ猫ちゃんはついていかんでよろしいよぉ。 こっちに残っておったら、ほれ――」 ;SE いりこを足元にぽとぽと撒く ;SE 猫、いりこ咀嚼音 「(暖かく見守る呼吸)―― うふふっ、やーーーっとおいしゅうたべられたねぇ。 ほれほれ、一緒にでおくれた、目やに猫ちゃんも、おじいちゃん猫ちゃんも、焦らんとゆっくりお食べ」 【いよ】「(弱い猫たちがいりこを食べるのを見守る、しあわせそうな呼吸音。30秒ほど)」 ;10/右前遠→3/右 ;$=SE ベンチに座る 【いよ】「(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音) $ あ、マスター、おかえり。うふふっ、ありがとぉ」 【いよ】「マスターが元気なこたちをひっぱってくれたおかげで、 とろくさいこたちもおいしゅうごはん食べられたけん――ああ」 ;3/右 (耳打ち・小声) 【いよ】「もう猫ちゃんたち、ねむねむやねぇ うふふっ、くしゃみ猫ちゃん、くしゃみこやんで―― ああ、ころーんって、安心しきっておなかうえにむけよったぞなもし――ん?」 ;3/右 【いよ】「マスター、なんでそんなのむず痒そうな顔してお耳さわって―― あ! ひょっとして、猫ちゃんからノミとかもらっちゃったぞね!?」 【いよ】「いけんいけんいけん! いよ、ちゃあんとジェルタイプとスプレータイプの消毒薬に、 ティッシュにハンカチ、あれこれもってきとるけん――っ!!」 【いよ】「どこか猫ちゃんたち締め出せるとこ――あ! 船着き場にある待合所! あそこでお耳、確かめるぞね!!」 ;環境音 F.O. ;//////// ;Track5 待合室で左耳みみかき ;//////// ;SE ドア閉め(スライドドア) ;1/前 【いよ】「ふぅ……」 ;環境音 猫島のフェリー待合室 F.I. 【いよ】「……ドア閉めて猫ちゃん締め出すことになるかと思うとったけど―― いりこの袋空っぽになったら、まるでおいかけてきてもくれんねぇ。 まっこと、猫ちゃんたちは猫ちゃんぞなもし」 【いよ】「って、そげなのんびりしたこというとる場合じゃなかったぞなもし。 野良の猫ちゃんたちとたくさん接触しちゃったんじゃし、 ノミがおろーとおるまいと、まずは消毒、しーっかりせんとね」 ;SE バックごそごそ 【いよ】「ん! あった」 ;SE 右耳の近くでスプレーをシュッシュ 【いよ】「こいば、エタノール70%のスプレーじゃけん、消毒効果は期待していいぞね。 ふきかけるけん念のため目ぇ、つむっとってな」 ;SE スプレーふきかけ、体の前側、顔面以外にわりとまんべんなく(継続) 【いよ】「ん……(呼吸音)(呼吸音)―― っと、肩からお腹も――(呼吸音)(呼吸音)―― 腰から足も……(呼吸音)(呼吸音)―― それで右手に――(呼吸音)――左手、に――(呼吸音)――」 ;1/前→;3/右→;5/後 【いよ】「でもってぐるーっとまわりこんでぇ」 ;5/後 【いよ】「背中側にも――(呼吸音)(呼吸音)―― しゅっしゅ、しゅっしゅで――(呼吸音)(呼吸音)―― お尻に――(呼吸音)――あんよに――(呼吸音)―― 左手――(呼吸音)――右手――っと!!」 ;SE stop ;3/右(耳元で) 【いよ】「(くんくん、すんすん)」 ;1/前 【いよ】「うん。猫ちゃんの匂いじゃのーて、アルコールの匂いするけん、これでひとまずは安心ぞなもし。 ゆーても、スプレーだけじゃ一番汚れやすい手のひらは消毒しきれんと思うけん――じゃじゃーん! 手指消毒用のジェルで、徹底的に洗うぞね!」 ;SE 蓋をあける――手のひらにたっぷりジェルをとる 【いよ】「ん……」 ;SE 右耳みみもとで、ジェルをねちょねちょ ;1/前 【いよ】「ジェルをこげして――いよの両手にしっかりしっかり、 のばして伸ばして〜ひろげてひろげて〜〜」 ;1/前(距離詰め) 【いよ】「で、はい。マスター。握手」 ;SE ジェル塗り拡げ(継続) 【いよ】「ほーしたらジェルで握手洗い。 お互いの手をはさみっこして、こすってこすって、ジェルを伸ばして〜 (呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)」 【いよ】「ほんならマスター、今度は指先ちょこっとまるめて、ひっかくみたいな手ぇにして。 それでいよの手のひらこしゅこしゅこすって――(呼吸音)(呼吸音)―― ん、上手。これで爪と指との隙間も消毒できたぞね」 ;SE 中断 【いよ】「手洗いの最初は、とにかく指先なのがポイントなんやって。 いっつも通勤にいよかん鉄道つこーてくれてはる……(呼吸音)―― うん、そう! あのナースさんにおしえてもろたんよ」 ;SE 再開(継続) 【いよ】「で、指先洗いがおわったら、もっかいあらためて手のひらを―― (呼吸音)(呼吸音)――ん―― そーそー、念入りに念入りに――(呼吸音)(呼吸音)―― こすって、伸ばして――(呼吸音)(呼吸音)」 【いよ】「手のひらが全部が洗えたら、指と指の間にいくぞね。 マスター、指の間ぱーってひろげて――(呼吸音)――うん。そう。 したらマスターの指と指の隙間に、いよの指をいれこんで――ん―― (呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)」 【いよ】「次は手の甲――(呼吸音)(呼吸音)―― のばーしのばーし――(呼吸音)(呼吸音)―― そうして、親指……(呼吸音)(呼吸音)―― 手のひらでつつんで――(呼吸音)――ひねって、こすって――((呼吸音))」 【いよ】「あとは手首を――(呼吸音)(呼吸音)―― ぐるぐる、やれ、ば――(呼吸音)(呼吸音)――うん!!!」 ;SE stop 【いよ】「これで手もばっちり除菌消毒できたけん――とと! ワシのおよふくにスプレーするの、忘れとったぞなもし」 ;SE いよ自身の全身にセルフスプレー 【いよ】「(呼吸音)(呼吸音)――ん…… (呼吸音)(呼吸音)……あ、お背中――わ―― (呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)―― えへへ、マスター。ありがとお!」 ;SE いよ、ベンチに座る ;1/前 (低いとこ) 【いよ】「ほんなら座ろ、マスター。 いよのお隣、うふふっ、マスターの指定席やけん、どーぞ。 (呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)」 ;3/右 ;$ =タオルをかばんから出して→ひろげる 【いよ】「っと! そうだそうだ。 念には念で―― $ ――んしょっ!」 【いよ】「いまお膝にひろげたタオル、なーんにもつかっとらんピカピカ清潔なやつやけん。 マスター、この上に頭乗っけてごろんして。 いよにお耳、確かめさせてな? (呼吸音)(呼吸音)――うんうん、そうそう」 ;3/右 (耳打ち、ささやき) →吹きかけ 【いよ】「いらっしゃーい (ふーーーーーーーーっ)(ふっ!)(ふっ!)」 ;3/右 ;“んーー”は、いろんな角度から覗き込んで位置変化 【いよ】「お耳の中は〜…… ん〜〜〜↑ ん〜〜〜→ ん〜〜〜← ん〜〜〜↓ ――うん!」 【いよ】「おかしなことはなーんもないぞね。 けど、耳掃除ここんとこし忘れとった感じにはなっちゃってるけん、 休憩がてら、このまま耳そーじしてしまうぞね。 …………(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)――ふふっ、じゃじゃーん」 【いよ】「いきの船と帰りの船の間が8時間もあるけんね。 こげなこともあるかもなーって、ちゃあんといつもの耳かきももってきてとったんよ。 いよ先生も、なかなか準備のよろしかろーもん」 ;3/右 →ふきかけ 【いよ】「ふふっ―― (ふーーーっ)」 ;3/右 (耳打ち、囁き) 【いよ】「リラックスしていよに任せて…… きもちよーなって眠ぅなったら、寝てしまってもよかけんね」 ;3/右 【いよ】「ほんなら、浅いところから―― ん……」 ;SE 耳かき(浅・継続) 【いよ】「よ……(呼吸音)(呼吸音)―― っと……(呼吸音)(呼吸音)―― この辺も……(呼吸音)(呼吸音)―― 結構――(呼吸音)――ん……(呼吸音)――」 ;$=SE 耳触り 【いよ】「ちょっとお耳のはしっこめくるな $ あ、やっぱり――(呼吸音)(呼吸音)―― 結構こまかいのが……(呼吸音)――ん――(呼吸音) ってか――これ――(呼吸音)――一端こそいで――(呼吸音)――うん」 ;SE stop 【いよ】「こまっちいチリみたいなのがめだつけん、 ちりがみでいっかいゴシゴシしてしまおうなぁ。 いよの指はほそっこいけん、 結構こまいことまでは、その方が一気にできちゃうぞなもし」 ;SE ポケットティッシュガサガサ→一枚ぬく 【いよ】「こないにして指先に……(呼吸音)―― うん。ほんなら、お耳をおさわがせ――ふふっ」 ;SE ティッシュで耳掃除(浅) 【いよ】「ごしごし――(呼吸音)――こしゅこしゅ――(呼吸音)―― お耳の上のふちのとこから――(呼吸音)(呼吸音)―― 外側――いって――(呼吸音)(呼吸音)―― 下の、方まで――(呼吸音)(呼吸音)――」 【いよ】「そしたら――(呼吸音)(呼吸音)―― お耳の――(呼吸音)(呼吸音)―― 穴の、ところも――(呼吸音)(呼吸音)―― ぐるって――(呼吸音)――こす、って――(呼吸音)――ん」 ;SE stop ;3/右 (ふきかけ) 【いよ】「(ふーーーーっ)(ふっ!)」 【いよ】「ん…………うん。 これで浅いとこは綺麗になったけん、 あとは深いとこのめだつやつ、 綺麗にとってしまおーなぁ」 【いよ】「ほんなら。ん……(呼吸音)」 ;SE 耳かき(深・継続) 【いよ】「あ……(呼吸音)(呼吸音)―― 深い、ところは――(呼吸音)(呼吸音)―― 反対、に――(呼吸音)(呼吸音)―― おっきいの――(呼吸音)――わりと、少ないなぁ――(呼吸音)」 【いよ】「もしか、したら――(呼吸音)(呼吸音)―― おっきいの、くずれて――(呼吸音)(呼吸音)―― 外に、でてきて――(呼吸音)(呼吸音)―― それの、せいで――(呼吸音)――浅い、とこが――(呼吸音)――」 【いよ】「よごれた、みたいに――(呼吸音)(呼吸音)―― なっとっただけ――(呼吸音)(呼吸音)―― あ、でも――(呼吸音)(呼吸音)―― ここ、おっきめなの――(呼吸音)――はりつい、て――小(呼吸音)――」 【いよ】「ん……(集中した呼吸音。3回)――っと――(呼吸音)―― はしっこ、こり、こり――(呼吸音)(呼吸音)―― めくって――じわって――(呼吸音)(呼吸音)―― ちょっと、ずつ――(呼吸音)(呼吸音)――よし」 【いよ】「ん……(呼吸音)――うまいこと――(呼吸音)―― 乗せて――(呼吸音)――乗れ、よっ――(呼吸音)―― ああ、のった――(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)――うん」 ;SE stop ;SE ティッシュで耳かきふく 【いよ】「あとは……ん。目立つようなのはもうないけんね。 最後の仕上げに、もーちょこっとだけ――」 ;SE 耳かき(深・継続) 【いよ】「お耳の、奥にも――(呼吸音)(呼吸音)―― こまっちいのは――(呼吸音)(呼吸音)―― ちょこちょこ――(呼吸音)――ある、けん――(呼吸音)―― 無理、せん――(呼吸音)――よぉ、に――(呼吸音)――」 【いよ】「こしゅこしゅ――(呼吸音)――かりかり――(呼吸音)(呼吸音)―― こそげて――(呼吸音)――あつ、めて――(呼吸音)(呼吸音)―― ん……(呼吸音)(呼吸音)―― っと――(呼吸音)(呼吸音)――よしっ」 ;SE stop ;SE 耳かきふき ;3/右 (ふきかけ) 【いよ】「(ふーーーーーーーーっ)(ふっ!)(ふっ!)」 ;3/右 【いよ】「ん〜〜――(呼吸音)(呼吸音) ん〜〜〜――(呼吸音) うん。でけたぁ」 ;SE 耳触り 【いよ】「じーってして耳かきしとったら、 マスターのお耳、ちょっとぽかぽかしてきよったね。 猫ちゃんたちに夢中になって気づいとらんかったけど――うふふっ。 海風で体、ひえてしもとったんかもしれんねぇ」 【いよ】「ほんならもーっとのんびりぽかぽか、 耳かきしながら、リラックスしてあったまろぉねぇ」 【いよ】「ってーことで、今度は左のお耳。 いよがな、ごろーーんていうたらマスター、 体ごろーんてころがして、 左のお耳、いよの方に向けて、な?」 ;"ごろーん"で ;3/右→;1/前→;7/左 【いよ】「ほんなら、いくなぁ。さん、にぃ、いち、 『ごろーーーーーーーーーーーーーーん』」 ;環境音 F.O. ;//////// ;Track6 いよの左耳みみかき ;//////// ;7/左 【いよ】「はぁい。左耳さん、よぉいらっしゃいましたー。うふふっ!」 ;環境音 前シーンと同じ F.I. 【いよ】「こっちのお耳はどげですかねー。 ん…… ん〜〜〜――」 ;7/左 (ふきかけ) 【いよ】「(ふっ!)(ふっ!)(ふーーーーーーっ!!」 ;7/左 【いよ】「うん。こっちもこまかなチリおおいけん、 最初にちりがみでおおざっぱにやっちゃった方が良さそうぞね」 ;SE ティッシュ1枚とり→指先に 【いよ】「ほんならお耳さわるけん。 くすぐったくても、ちくとの間は我慢してなぁ」 ;SE 耳ティッシュ(継続) 【いよ】「ん……(呼吸音)(呼吸音)―― あ……こっち、右より少しつめたい――(呼吸音)(呼吸音)―― そしたらやっぱり――こげにするのも――(呼吸音)(呼吸音)―― マッサージ効果、あるのかもなぁ――(呼吸音)(呼吸音)」 【いよ】「そげなことなら――(呼吸音)――お掃除、しながら――(呼吸音)―― こしこし――こする――(呼吸音)――だけで、なく――(呼吸音)――ん」 【いよ】「こしこし、もみもみ――(呼吸音)(呼吸音)―― こしこし、ふにふに――(呼吸音)(呼吸音)―― うふふ、簡単にぽかぽかするし――(呼吸音)(呼吸音)―― マスターのおみみ――(呼吸音)――てざわり、ええなぁ――(呼吸音)――っと」 ;SE stop ;7/左 (ふきかけ) 【いよ】「(ふーーーーーっ!)(ふっ!)」 ;7/左 【いよ】「ん……(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)―― ああ、やっぱりこの順番の方が正解ぞなもし。 こまっちいの大体お掃除できとるけん、 ここから先は、みみかきで――」 ;SE 耳かき(浅・継続) 【いよ】「わきっちょとかに――(呼吸音)――はりついている――(呼吸音)―― みたいな、やつを――(呼吸音)(呼吸音)―― はがして――(呼吸音)――すくって――(呼吸音)―― ん……(呼吸音)(呼吸音)――」 【いよ】「あせらず、ゆっくり――(呼吸音)(呼吸音)―― のぉんびり――(呼吸音)(呼吸音)―― いたいこと、絶対せんよぉ――(呼吸音)(呼吸音)―― あせらずに――(呼吸音)(呼吸音)――あ」 ;SE stop 【いよ】「お耳の中でかゆいとこない? マスター。 もしもあったら、いよ、耳かきで…… (呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)―― そっか。ほんなら――ん……」 ;SE 耳かき (浅・継続) 【いよ】「こげ、して――(呼吸音)(呼吸音)―― みみ、かき――(呼吸音)(呼吸音)―― 寝かす、みたいに――(呼吸音)(呼吸音)―― さり、さり――って――(呼吸音)(呼吸音)」 【いよ】「こうして――(呼吸音)(呼吸音)―― かい、て――(呼吸音)(呼吸音)―― ゴミも――(呼吸音)――落とし、て――(呼吸音)―― ん……(呼吸音)(呼吸音)――うん。でーけた」 ;7/左 (ふきかけ) 【いよ】「(ふっ!)(ふーーーーーーーーーーっ)」 ;7/左 【いよ】「(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)。 浅いところはこれでよしやね。 ほんなら今度は、深いとこ――」 ;SE 耳かき(深・継続) 【いよ】「(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)」 【いよ】「……ん――(呼吸音)――ゆーか、あれ、やね――(呼吸音)―― マスターのお耳の、穴も――(呼吸音)(呼吸音)―― きっと、昔と――(呼吸音)(呼吸音)―― いっとう最初に、いよと出会た――(呼吸音)(呼吸音)――」 【いよ】「迷子で、わんわん――(呼吸音)――泣いとった――(呼吸音)―― あんなころから――(呼吸音)――くらべ、たら――(呼吸音)―― きっとずいぶん、大きゅうに――(呼吸音)(呼吸音)―― そだって、いって――(呼吸音)――おるんや、ろぉねぇ――(呼吸音)」 【いよ】「いよは……(呼吸音)――レイルロオドやさけ、に――(呼吸音)―― ん……(呼吸音)(呼吸音)―― おおきう、ならんで――(呼吸音)(呼吸音)―― ずうっと、このままの――(呼吸音)――体、やけん――(呼吸音)――」 【いよ】「マスターが……(呼吸音)――あのちびちゃんが――(呼吸音)―― こげに、立派に――(呼吸音)(呼吸音)―― 大きゅう、なって――(呼吸音)(呼吸音)―― えへへ、なんだか――(呼吸音)(呼吸音)――」 ;SE stop ;SE 耳かきふき 【いよ】「(ほーっと、幸せそうな長い吐息)。……うれしいなぁ、って。うふふふふっ」 ;7/左→ふきかけ 【いよ】「ってか、ふかいとこちゃあんと綺麗にできとるか、たしかめんとね! ん……(ふーーーーーーーっ!)(ふっ!)(ふっ!)」 【いよ】「ん……っと――(呼吸音)(呼吸音)――ありゃ!」 【いよ】「ちょこっとだけ取り残しが、ん……」 ;SE 耳かき(深) 【いよ】「そげな、つもりは――(呼吸音)――なかった、けど、ん……(呼吸音)―― おしゃべり、しすぎて――(呼吸音)(呼吸音)―― 気ぃ、ちりすぎて――(呼吸音)(呼吸音)―― みおとし、する、とか――(呼吸音)(呼吸音)――っと」 ;SE stop ;耳かきふき ;7/左 (ふきかけ) 【いよ】「(ふっ!)(ふーーーーーっ!) ……ん〜……(呼吸音)――うん。こんどこそ、よし!」 【いよ】「マスター、耳かきどげじゃったかね? ちくとはリラックス――お……おお……(見守る呼吸音)―― うふふ、おっきかあくびじゃねぇ」 【いよ】「……いりこもすっかり食べられちゃったし、 音探しもまぁうまくいったし……。 帰りのお船がくるまでは、このままここでのんびり――ぁ――ふぁ――(あくび)」 【いよ】「ん……いよもちょこっと眠たかけんね。 帰りのお船がくるまでは、ここでのーんびり、おしゃべりでもして、休むとしよぉねぇ」 ;環境音 F.O. ;//////// ;Track7 いよとおしゃべり。うとうとうたたね ;//////// ;ここからは安眠導入が主たる目的となりますので ;基本ずうっと“のんびりめ”“声おだやかめ”をさらに強調でいただけますと幸いです ;姿勢はひざまくらままです ;7/左 【いよ】「ふ……ぁ――ん……――(抑えきれぬあくび)」 ;環境音 同じの(ボリューム抑えめ) F.I. 【いよ】「(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)」 【いよ】「……考えてみたら、乗務も机の仕事も離れて―― こげにのーーーんびりすごすのも、ひさかたぶりのことじゃもんねぇ。 くつろぎすぎて、眠たになるのも……(呼吸音)―― あったりまえのことじゃねぇ」 【いよ】「……猫ちゃんたちに感謝せんと……(呼吸音)(呼吸音)―― ああ、うん――…… この猫島のいまの住人……5人の人が立ち去られたら……公共の渡し船がのーなってしもーたら…… (呼吸音)(呼吸音)――猫ちゃんたち、厳しそうやねぇ」 【いよ】「(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)――ん。 いよも、実際に見るまえは、補助金での渡し船がのーなったとして。 ほいでも、こげに有名な観光地やけん…… どっかの業者が船ばだすでしょて思とったけど……」 【いよ】「猫ちゃんたちはがいにかわゆかよ、 ほんでも、島のあちこち、危なそうとこ多いし……(呼吸音)―― 岩場やら山やらだけでのーて、くずれちゃいそうな廃屋も、結構ごろころあったけん……」 【いよ】「(考え込む呼吸)―― ……危ないことのないよーに、立ち入り規制したり、柵つくったり…… したら今度は反対に、いけるとこ、えろー少のーてしまいそうじゃし……」 【いよ】「もしもこの先、……島民さんが誰もおらなくなってしもたら、 無人島になってしもたら―― いまある建物や道なんかも、あっという間に悪くなってしまうやろし…… それを観光地化するってなると……(呼吸音)――ん〜〜」 【いよ】「設備費、維持費……(呼吸音)―― いまは観光客さんの自己責任ですむことも、 観光地にして人よぶんなら、業者の責任になってくるしなぁ――(呼吸音)――」 【いよ】「事故とか怪我とかもしも発生してしもーたら、病院に運ぶまででも船だして時間かけてってなってしまうじゃろうし…… いくらおっとりないよかん鉄道いうても、これじゃあ社長もやるとは――(呼吸音)(呼吸音)―― ん……ゆーてくれへんよねぇ」 【いよ】「あ……(呼吸音)――うん。逆に―― 『どげにしたら、社長に提案できるか』って……(呼吸音)―― ああ、そらぁええなぁ。 そげなふうなら――いよも考えやすうなるなぁ」 【いよ】「社長に提案するとして……ん……(呼吸音)―― 無人島で……猫ちゃんがいて……(呼吸音)―― 維持管理費がかさみそうで……(呼吸音)―― (考え込む呼吸)………………あ!!」 【いよ】「維持費がたいへんいなるんやったら、廃屋とかを買い取って、初期投資して 『島ぐらし体験施設』みたいにしてしまうんのはどげじゃろかねぇ」 【いよ】「(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)――そ、そ。そげそげ。 島民さんがくらしとったおうちをそのまま、 バンガローみたいに、1グループ一泊いくらで貸し出しするぞね」 【いよ】「そげにするなら――人が暮らしとる家になるなら、劣化の速度はおそぉにできるし、 水道とか電気の設備も、いまのままで維持できるでしょお」 【いよ】「島ぐらしのスローライフのあちこちに、きままにくらす猫ちゃんたちがおって。、 おうちの中を勝手気ままにあるきまわって、一緒にすごして」 【いよ】「島の診療所もそのまま維持いしてお医者さんに通いかできてもろーて。 夜は交代で、管理人さんにいてもらうようにするとか――どげじゃろかねぇ」 【いよ】「(呼吸音)(呼吸音)――ああ、オプションツアーもええ考えぞね。 別料金で漁師体験とか網づくり体験とかもできるよおにして、 自分でとってきた魚を、猫ちゃんにあげたりして――(呼吸音)――」 【いよ】 「畑を貸し出すゆーのもええかんがえぞね! そしたら週1とかで定期的にきっときてくれよーし…… ああ、またたび畑とか猫草畑つくって、その収穫物を売り出すとかも、よさそうじゃねぇ」 【いよ】 「うふふっ! 『猫たちとくらす体験型スローライフアイランド、猫島』。 たのしそおよね、してみたいもんねぇ――うん。よねぇ!」 【いよ】「いよもマスターもしてみたいなら、これ、社長にみてもらう下案くらいにはなっておろーね。。 ほんでもって観光の専門の人にみてもろーたら――(呼吸音)―― もしかしたらもしかして、猫島の猫ちゃんたちの未来につながる、 なんぞいい案が磨き上げられて、ほんとになるかもしれんねぇ」 【いよ】「あ……ぁ……ふぁ――(おおあくび)」 【いよ】「なぁんや恥ずかし。考え込んで興奮して安心して――ふふっ―― いよ、どーってな、眠たいのがあふれてきちゃったみたいぞなもし」 ;以降、ずーっとウィスパーでお願いします。 【いよ】「(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)……ん。 マスターもなら、寝ちゃったほうが、きっとええなぁ」 【いよ】「このまま、ふたりでうとうと眠って……ん…… 帰りの、お船が……やって、きた、なら…… ドドドドって――エンジン音、して―― 人も、がやがや……ふぁ――する、じゃろう――から――」 【いよ】「このまま……いねむり、しちゃって……も…… あんぜん……あん、しん……ふ……ぁ――(抑えたあくび)」 【いよ】「ああ、もういけん――おきてられへん…… いよ、もうねむたい……もう、ねるなぁ」 ;7/左 (耳打ち) 【いよ】「(呼吸音)(呼吸音)……おやすみ、マスター。 いよの、マスター」 ;7/左 【いよ】「いっしょに、ねむって――(呼吸音)―― そしたら、きっと――(呼吸音)―― みらいの、猫島の……(呼吸音)(呼吸音)―― しあわせ、な――(呼吸音)――ゆ、め―― (寝入りばなの寝息)*2」 【いよ】「(寝入りばなの寝息)*4」 【いよ】「(浅い寝息)*4」 【いよ】「(浅い寝息)*4」 【いよ】「(すやすや寝息)*4」 【いよ】「(すやすや寝息)*4」 【いよ】「(熟睡寝息)*4」 【いよ】「(熟睡寝息)*4」 ;環境音 F.O. ;//////// ;Track8 おまけコーナー、Q&A ;//////// 【演者】「蓄音レヱル  〜いよかん鉄道甲1形1号蒸気機関車専用レイルロオド いよ〜〜 おまけコーナー! Q&Aぞなもし〜!!」 【演者】「みなさん、こんばんわ……か、こんにちわはおはようかわかりませんけど、 このコーナーまで聞いてくださりありがとうございます。」 【演者】「いよかん鉄道の1号蒸気機関車、嬢ちゃん列車の専用レイルロオド、いよちゃん役を演じさせていただきました、声優のXXです! はじめましての方ははじめまして。どうぞよろしくお願いします。 で、いつもわたしの声を聞いてくださってる方は、ありがとうございます。いよちゃんのことも、どうぞよろしくおねがいしますね。うふふっ」 【演者】「ええとですね――このおまけコーナは、Q&A形式でわたし、XXが、みなさんからいただいたお便りにお返事をさせていただくっていyコーナーなんだそうです」 【演者】「お便り募集してたんですね〜。 ご応募くださったみなさま、本当にありがとうございます。 それじゃ、ご質問にお答えしていきますね。 まずは〜、こちらのおたよりから! 『Q:XXさんこんばんわ。バイノーラルボイスドラマ、XXさんがご出演されるとのことで、はじめて聞いてみようと思ってます。普通のボイスドラマとバイノーラルボイスドラマって、どこがどう違うのかが実はよくわかってないので、その違いとか、XXさん的に聞いてほしいところとか、もしもあったら教えてください!』」 【演者】「(自由に回答をお願いします)」 【演者】「――って感じですかね〜。でもまぁ、聞き所は全部っていう気もします。全部聞いて! って、これ聞いてくれてるってことはもう全部聞いてくれてるのかな。 もしもそうならありがとー! っていうことで、次のご質問にいきましょう。 えとね――……このお便り!」 【演者】「Q:XXさんの、いよちゃんへの第一印象ってどんなでしたか? その印象って、XXさんの自己評価と近いですか、遠いですか? いよちゃんと仲良くなれそうですか? 教えてください!」 【演者】「(自由に回答をお願いします)」 【演者】「――って感じです! そうしたら次のお便り―― って――あ……もうお時間みたいですね。 これがラストのご質問になります」 【演者】「読みます。おたよりをくださったのはハンドルネーム、『南どっくん』さん。 おたちよりありがとうございます!」 【演者】「Q:『レイルロオドは外見から想像するよりも年齢がかなり高いですが、中身と見た目のギャップのようなものをどのように意識してお芝居をしているのでしょうか』」 【演者】「(自由に解答をお願いします)」 【演者】「――です! というわけでQ&Aコーナー、お答えさせていただきました! たくさんのお便り、本当にありがとうございます!」 【演者】「というわけで、いよちゃんとあなたと猫ちゃんたちで過ごした――仕上がり時間どのくらいになるんですかね? ニ時間くらい? ――の、癒やしの時間、お楽しみいただけましたでしょうか?」 【演者】「疲れたときにはまたいつでも、いよちゃんとの猫島でのひととき、楽しみに戻ってきてくださいね? 『待ってるぞなもしー!!』うふふっ」 【演者】「今回の旅は、ひとまずここまで。 ですけどきっと、次の駅でもお会いしましょう!」 【演者】「今日のお供は、レイルロオド・いよ役、XXでした。 おやすみなさい。そうしてきっと」 【演者】 「明日の朝へ―― 『出発! 進行』」 ;おしまい