……んぁ、起きた。 あ~~ちょちょちょ、 まだ熱あるんだから起き上がんないの……! ったく……。 なに? はあ、アンタのお姉さまですけど。 ようやくクチ聞いたね。 心当たりないけど、なんかキレてんのかと思ったわ。 アンタさぁ、いきなり帰ってきたと思えば、 ほとんど食べもせず、寝てるかボーッとしてるかで。 お父さんもお母さんも、 アンタが仕事クビになって戻ってきたんじゃないかって心配してんだよ? あげくに昨日はびしょ濡れで玄関前にぶっ倒れてるしさぁ……。 何してんのホントに。 ……仕事しんどいの?やっぱリストラ? 別にさぁ、誰も怒りゃしないんだから……。 ……あっそ。順調ならいいけど。 でもやっぱり疲れたんでしょ。 食べないからよ? 真夏に風邪なんてさぁ。 ……。 それとも、帰ってきたのがしんどかった? ……そっちも心配してるよ、みんな。 だから今まで、無理に帰ってこいとは言えなかったんでしょ。 どういう心境の変化かわかんないけど……うん……。 せっかく帰省したんだから、お花くらい持っていってあげな。 「怒ってない」よ、「誰も」。 なんにせよ、まずはちゃんと食べて寝て、熱下げなね。 はぁっ、んっ、っぅ……♪ ん……。んっ……。おにーさん……。 ん……きもち……。んんっ……♪ ……ぁー……はは、 そのまま寝転がってていーよ、なんにもしなくて。 俺がっ、動く、からっ…… んぅっ♪は、ぁっ……♪ ん……? これはねえ……夢だから。 余計なこと考えないで、きもちよくなろ……♪ ぁ、ぅっ……こうやって、上に乗っかると…… こんなに奥まで入るんだ……知らな、かったっ……♪ ……なぁに?キスしたい? んっ……♪ んむっ、ちゅ、ちゅうっ……♪ は、あむ、ん、……っ、れろっ……んぁ♪ んぁ……む……♪はぁっ……♪ おにーさん、俺、またキス上手くなったでしょ? えへへ……いっぱいしたもんね。 ……なんでそんな顔するの? おにーさんとしかしてないよ? ん~……? なんか……いっつもさみしそうな顔するんだね。 ……俺の知らない顔ばっかり。 俺もちょっとだけさみしいかな、なんて……ふふ。 大人になったんだね。 なんでも自分で選べる自由って、さみしい? ん……ちゅっ。 ……ふふ。俺には、わかんないけどね。 だって子供だもん。 わかんないままでいいよ。大丈夫。 俺は、さみしくないよ。 言ったでしょ?ここにはなにもないって。 そんな場所、忘れてていいんだよ。 忘れたままなら、 『おにーさん』になっちゃったお前も、さみしくないってこと。 俺はさぁ、空っぽの場所をキレイに飾られるより、 これから出会って好きになる人に、全部あげて欲しいなぁ……。 俺からのお願い。 おまえのこと大好きだから。 おまえもそうだったなら、叶えて。 約束。……約束。 ね? ほら、『おにーさん』……。 ん……、 ちゅっ、ちゅ……。 ん……っ。 はぁ……。 ……ね、夢なんだから、思いっきり抱いておいてよ。 二度と思い出さなくていいように……ちゃんと……。 ……。 ……もぉ、おにーさんが動かないなら、 俺が勝手にするからね……。 ひとりで、気持ちよくなっちゃう、から……っ。 んんっ……、ふ、んっ♪は、ぁ……っ。 ぁ、ぁっ、おにーさん……♪ きもち、いいっ……♪ ぁ、んっ、んんっ……んぅ……。 は、ぁっ、ん♪ んん……っ、ぅ♪……ふふっ。 ん、はぁっ、ぁ♪ぁっぁっ…… おにーさん……っ♪ふ……♪ んぁっ!? ふぁっ、ぁっ、ぁ! やぁ、ぁー……っ、んんっ♪ ぁ、ぁっ! 腰掴まれてっ、突き上げられる、のっ、 はげ、しぃっ……♪んんっ! は、ぁっ、ぁっ! んぅっ、ふ。ぅっ、あっ♪ ん……っ、ぅ、はぁっ、はっ、ぁっ。ぁ……! おにぃ、さぁん……、 ん、っっ、はぁっ、 は、んぁぅっ……!ぁっ、ぁっぁっ……、 おにーさんっ、あ、はぁっ……! あ、いくっ……。い、くっ……♪ あ、あ、うぁっ……! ひぅっ、――っっ♪ん……んんっ……♪ はぁーっ……、はぁ、はぁ……♪ んん……んぅ……。はぁっ……♪ はぁ……。……ふふっ。 おにーさん……♪ んっ……ちゅっ……。ん……♪ はあ……。 大好きだよ……。 ふふっ。 ……んっ、ん……ぅっ♪ はぁっ、ぁ、ん……♪ や、ぁっ、ぁ……んっ…… あっあっ……んんぅ……っ♪ は……はぁ……っ♪ん……♪ あれ、帰るの?荷物まとめて。 来るのも去るのも唐突だわね。いいけど。 ……寄ってかないの? そ。アンタがいいなら、もう言わんわ。 もう来た時みたいな、ひどい顔してないからね。 でも、たまには実家に電話くらいしてやりなね? お父さんもお母さんもあたしも、 あんたが元気ならそれでいーよ。 ……ん、よし。駅まで送ってこっか。 バス?ああ、とっくに廃線よ。 何年前かなぁ。元から日に何本もなかったからね。 近くのタバコ屋もなくなってたでしょ。 あたしらにとっては駄菓子屋だったね。 あそこもねぇ、おばあちゃんが亡くなっちゃったからね。 息子は続けたがってたけど。 やっぱり思い出があるもんだから。 でも買いに行く子供がもういないからさぁ、 隣駅のお祭りも人手がなくて、なくなっちゃったもんね。 若い人はもう、出てくばっかだから……。 あはは、あたしもだけどね。 ココは嫌いじゃないけど、働き口がないからどうにもね。 さ、車まわしてくるからちょっと待ってなねー。 あ、お父さんとお母さんに声かけなさいよ! 裏の畑にいるから!