僕自身としては、クンニにそれほどこだわりがあるわけではなかった。  童貞なりの好奇心はあるけれど、ちょっと調べてみるだけでも現実では生臭い(いろんな意味で)話が聞こえてくるので、女の子のおまんこが良い匂いがして美味しいというのはエロ漫画とかの中だけのファンタジーなんだと理解するぐらいの分別はあった。童貞で分別も何もあったものではないが、何にしたって変な期待をして現実に裏切られるのは辛いものである。  ――そう、思っていたのだけれど。  結論から言うと、ナナミのおまんこはそんな僕の変な分別を一撃で粉砕してしまった。タイプSのPR、恐るべしという話である。 「んっ、んむぅっ……はぁ、はぁ……れろ、れろ……ちゅぅぅぅっ……」  あ、これヤバい。ナナミのおまんこにむしゃぶりついた瞬間、電流のようなもので頭が痺れる感覚があった。衝撃。それは、僕が頭の中で勝手に創りあげていた「どうせ、現実のクンニは別にいいものじゃないだろう」という予測を完膚なきまでに叩き壊す衝撃だった。  いやまあ、パートナーロイドにするクンニが現実のクンニと呼んでいいかと言われればアレだけども。それはそれとして――。  ナナミのおまんこは、本当に良い匂いがして美味しかったのである。  鼻腔をくすぐるその匂いも。  割れ目から舌を伝って口の中に注がれる蜜の味も。  思わず陶然とするほどに甘美だった。  え、ヤバ、なにこれ、女の子のおまんこってこんな美味しいの? マジで?  いやいや、これはナナミがセクサロイド型だからで、つまりマスターがクンニしても不快にならないように最初からチューンされてるということだから……と、頭の中では理解しようとしても、その前に口の中に溢れるナナミの蜜の味と匂いが問答無用で僕の理性を焼き切っていく。  うわ、すご……。こんなの、いくらでも舐めてられる……!  僕は夢中になって、ナナミのおまんこを舌でまさぐり、溢れてくる蜜を啜り上げる。僕が舌で割れ目をなぞり、ピンク色の内側に舌先を滑り込ませてまさぐるたびに、こんこんと泉のように湧き出てくるナナミの蜜。その甘美な味と匂いに包まれて、僕は陶然としながらナナミのおまんこをもぐもぐと味わう。ああ……なんだこれ……。なんでこんなに美味しいの……。 「ご主人様、私のおまんこの味はいかがでしょうか?」 「ううっ……美味しいっ、美味しいよっ、ナナミのおまんこ……っ! んちゅぅぅぅっ、んむぅっ、ぷあぁぁ……はぁっ、はぁ……。すごい、こんなに美味しいなんて思わなかった……。ナナミのおまんこ、味も匂いも最高だよ……っ」 「光栄です、ご主人様。私のおまんこを美味しく召し上がっていただけて、とても嬉しいです。どうぞご主人様のお好きなだけ、おまんこをお舐めくださいませ」  ダイニングの椅子に座り、スカートを持ち上げたまま、ナナミは変わらない無表情で僕を見下ろしてそう言う。うう、言われなくても舐めます、こんな美味しいおまんこならいくらでも舐めますとも……! 「んぷっ、ちゅぅぅっ……れろれろっ……。はぁ……ナナミ、おまんこ舐められるの、好き?」 「はい、ご主人様。ご主人様におまんこを舐めていただけて、とても幸せです。ご主人様の舌が私のおまんこを舐る感覚が好きです。ご主人様の舌がおまんこの中をまさぐってくださると、ご主人様が私のおまんこを、舌で舐めてくださるほどお気に召してくださったのだと理解できて、心から幸せになります。そんな私のおまんこを、ご主人様に美味しいと仰っていただけるのは、無上の喜びです」 「くぅぅっ……ナナミ……っ。美味しい、美味しいよ、ナナミのおまんこっ……」  そんなこと言われたら、舐めるの止められなくなっちゃうじゃないか……。  しかし、それにしても……ナナミは性感を感じていないはずなのに、舐めれば舐めるほどそのおまんこからは蜜が溢れてくる。  これ、どうなるんだろう? このまま舐め続けたら、ナナミはイッてくれるんだろうか? 感情抑制型で何をしても表情や声は完全に無反応なナナミに、エクスタシーは存在するんだろうか……? 「ぷあ……。ナナミ、ナナミのおまんこから、舐めれば舐めるほどいっぱいお汁溢れてくるよ……。美味しいナナミのおまんこのお汁……」 「はい、ご主人様におまんこをご覧になっていただけたり、触っていただけたり、舐めていただけたり、ご主人様のおちんちんを挿れていただけたりすると、私のおまんこの穴からは自動的に潤滑液が分泌されるようです。ご主人様のお身体に害はないと思いますが、ご主人様は私のおまんこの潤滑液のお味がお好きですか?」  ああ、毎度根本的に即物的というか散文的なナナミの発言……。この無知な感じがいい……。 「ナナミ……この潤滑液のことは、ナナミも『おまんこのお汁』って言って」 「承知いたしました。ご主人様は私のおまんこのお汁がお好きですか?」 「うんっ、好き……。ナナミのおまんこのお汁美味しい……好き……」 「ありがとうございます、ご主人様。ご主人様が私のおまんこを舐めてくだされば、私のおまんこのお汁は分泌され続けますので、どうぞお好きなだけお召し上がりください」  ううっ、嬉しいけど、やっぱりそれって性感とは無関係に分泌されてるってことだよな……。どうせなら、こんな美味しいおまんこを舐めさせてくれるナナミをイカせてあげたいけれど……。  僕はナナミのおまんこを指で広げて、その先端に見えるクリトリスらしき突起を露わにする。ナナミのおまんこ、ちゃんとクリもあるんだし、ナナミが反応しないだけで本当はちゃんと性感を感じてるんじゃないのだろうか?  舌先でそのクリトリスを転がしてみる。……やっぱりナナミは無反応だけれど、割れ目からはまたトロトロと蜜が溢れ出してナナミのスカートに染みを作っていく。 「ナナミ、やっぱり気持ちいいって感覚はわからない? 背筋がぞくぞくしたり、おまんこが変な感じになったりしない……?」 「はい、申し訳ありません、ご主人様。『気持ちいい』という感覚が私には理解できないようです。ご主人様の舌に舐めていただいているという感触は理解できますし、そのことは嬉しく幸せに思いますが、それ以上の身体的な感覚は特にありません」  うーん、これは感情抑制型というより感覚抑制型なのでは……? 「ただ、ご主人様。先程から、おまんこのお汁の分泌量が増加していることはわかります。ご主人様におまんこを弄っていただけるほどに、私のおまんこのお汁の分泌量は徐々に増加しているようです。これが、ご主人様の仰る『気持ちいい』ということなのでしょうか?」 「…………うーん、そう、かなあ」  それがナナミなりの性感なのだろうか。声や表情は無反応でも、潤滑液――愛液の分泌量でどのくらい気持ち良くなっているかがわかる?  うーん、判別には経験が必要になりそうだ。  まあでも、それならもうちょっと舐めて反応を見てみよう。  僕は再び、ナナミのおまんこにむしゃぶりつき、舌で割れ目の中をまさぐって、溢れてくる蜜を啜る。うん、確かに蜜の量が増えてる気が……。ああ、それにしてもいくら舐めても飽きのこない味だ。ううっ、美味しい……。  そうして、またしばらく僕がナナミのおまんこを舐め続けていると――。 「ご主人様、おまんこのお汁がどんどん溢れてきます。これが気持ちいいということでしょうか。私のおまんこが気持ち良くなれれば、もっとご主人様にもお喜びいただけるのでしょうか。ご主人様、私のおまんこのお汁が、溢れます、ご主人様、ご注意くださいっ」 「へっ? ――わぷっ!?」  ぷしゃっ、ぷしゃああああっ!  突然、ナナミのおまんこが僕の顔の前で潮を吹いた。ナナミの潤滑液――愛液の噴射が、むしゃぶりついていた僕の顔面に直撃する。僕は呆然とその汁を浴びながら、ナナミのおまんこの襞がヒクヒクと痙攣して、ぷしっ、ぷしっと潮を吹くのを眺めた。  ――え? これって……つまり。 「ご主人様、大変申し訳ありません。私のおまんこの潤滑液分泌システムが暴走してしまったようです。大丈夫でしょうか?」  ナナミが僕を覗きこむ。相変わらず平板な声だけど、どうやら慌てているらしい。  ――潤滑液の分泌システムの暴走だって? いやいや、それはつまり、アレだ。 「い、いや……大丈夫だよ。それより、ナナミ」 「はい」 「たぶんそれ、暴走とか不具合とかじゃないから。……僕がザーメン出すみたいに、ナナミのおまんこが気持ち良くなって、お汁をいっぱい出しちゃったんだよ」  僕が顔を上げてそう言うと、ナナミはしばし固まる。 「……診断プログラムを実行しました。体内機構にエラーは検出されませんでした。ということは、私のおまんこの潤滑液分泌システムは正常に動作したようです」 「やっぱりそうだ。――ナナミ、今のが気持ち良くなるってことだよ。僕が射精するのと同じ、ナナミも僕におまんこ舐められて、おまんこが気持ち良くなってイッたんだよ」 「イッた……ですか」 「う、うん、そう。女の子がおまんこ気持ち良くなることを、イクって言うんだ」 「記憶しました。先程の、おまんこのお汁の噴出が、イクということで、それは私のおまんこが気持ち良くなったということの証拠ということですね」 「うん、きっと……」 「理解しました。つまり気持ち良くなるということは、おまんこの潤滑液の分泌システム内の圧力が高まることなのですね。ありがとうございます、ご主人様。『気持ちいい』を理解できました」 「…………う、うん」  何か根本的にズレてるような気がするけど……。  まあ、どっちにしても喘いだりするのは今後も期待できなさそうだ。まあ、ナナミが完全な不感症型というわけでなく、絶頂ができるPRだったということは僕としても嬉しい。やっぱり、自分だけ一方的に気持ち良くなるのって気が引けるし……。 「しかし、申し訳ありません、ご主人様。断りもなくご主人様のお顔におまんこのお汁を噴出してしまいましたこと、お詫びいたします。お拭きいたしますね」  ナナミはメイド服からハンカチを取りだして僕の顔を拭ってくれる。 「いや、いいよいいよ、ナナミが気持ち良くなってくれたなら僕も嬉しい。これからも僕におまんこ弄られて気持ち良くなったら、遠慮なくイッて僕におまんこのお汁かけていいよ。僕、ナナミのおまんこのお汁好きだからさ」 「かしこまりました。寛大なお言葉、感謝いたします、ご主人様。しかし、今後はきちんと噴出してしまう前にご主人様にその旨お伝えするようにいたします」 「う、うん。……噴出って言い方はアレだから、イク、って言ってくれる?」 「承知しました。では、今度は私のおまんこがイクときはご主人様にそうお伝えします」  なんだろうな、この会話……。まあいいか。ナナミのおまんこ美味しかったし……。  苦笑して僕は息を吐き、それからまだトロトロと蜜をこぼしているナナミのおまんこをもうひと舐めしてあげる。 「ご主人様、もっと私のおまんこをお舐めになりますか」 「んー、ナナミのおまんこ美味しいからいくらでも舐められるけど……」  それはそれとして、ナナミのおまんこに集中していて忘れていた股間の盛り上がりが、いよいよ我慢できなくなりつつある。  僕はナナミの股間から顔を上げ、ナナミの前に立ち上がると、痛いぐらいに固くなったペニスをパンツの中から取りだした。ちょうどナナミの顔の近くに僕のペニスが屹立する。 「ああ、ご主人様、おちんちんがこんなに大きく硬くなっておいででしたか。気付かず申し訳ありません。どうぞ、私のおまんこをご自由にお使いになって射精なさってくださいませ」 「うん、それもいいけど……ナナミ。僕がナナミのおまんこ舐めたみたいに、今度はナナミが僕のおちんちん舐めてくれない?」 「かしこまりました。どのようにすればよろしいでしょうか?」  ナナミは持ち上げていたスカートを下ろし、僕のペニスを両手で包み込むように握った。ううっ……ナナミのすべすべの手……。軽く握られただけで射精しそう……。 「ううっ……じゃあ、お口で頬張ってしゃぶって……。舐めたり、口全体で擦ったりして……」 「かしこまりました。では、ご主人様のおちんちんを、口に咥えさせていただきます。失礼いたします」  ナナミはそう言って、あーん、と大きく口を開け、僕のペニスを一気に口の中に拭くんだ。  にゅるんっ、と亀頭にまとわりつく舌と、あたたかいナナミの口内の感触に、一気に快感が背筋を突き抜ける。ナナミはそのまま喉奥まで一気にペニスを咥えこんだ。うあああっ、ナナミの口の中、気持ち良すぎる……! 「んむっ……んぐっ」 「うぁぁぁっ、ナナミ、ナナミぃっ」  たまらず、僕はナナミの頭を掴む。フリルつきのカチューシャを押さえるようにして、僕は思わず前屈みになってナナミの後頭部を覗きこんだ。  ああ、フェラチオされてる……。僕、ナナミにおちんちん咥えさせてる……ううっ。 「んっ、んむぅっ、ちゅっ、ちゅぅぅぅっ……れろれろ……ぺろ、んぐっ、んんんっ」 「うぁっ、ぁぁぁっ、くぅぅぅ――っ、き、気持ちいいっ、気持ちいいよナナミ……!」  ナナミは一度喉奥まで咥えこんだのを、顔を引いて唇をカリ首のところまで這わせた。そうして、れろれろと亀頭やカリ首を舌で舐め回し、鈴口や裏筋を責めてくる。うわっ、なっ、なんかっ、ちょっと、ナナミ、それっ、上手すぎないっ……? いや、フェラされたのなんて初めてだけど、ヤバ、こんなの、早漏チンポになる……!  じゅぽっ、じゅぽぽっ、とナナミの口全体にペニスを扱かれ、舌で亀頭の敏感なところを舐られるたびに、僕はナナミの頭を掴んで情けない声をあげるしかない。うあああっ、無理っ、こんなの我慢できるはずがない……! 「うううううっ、ナナミっ、ごめんっ、もう射精るっ」  どくっ、どくどくっ、びゅるるるるっ、びゅううううっ、びゅくびゅくっ!  僕は勢い良く、ナナミの喉奥に一気にザーメンを流し込んだ。腰が抜けそうなほどの快感とともに、僕の欲望がナナミの喉に溢れ出す。 「んんっ、んむっ……んぐっ、んく、んく……ごく、ごく……ぷぁ」  そんな、僕が無遠慮に吐き出したザーメンを、ナナミは一滴残らず綺麗に飲み干して、ゆっくりと僕のペニスから口を離した。ナナミの唇と僕の亀頭の間に、ザーメンの白い筋が一条伝わって、ナナミはそれも指ですくって口に運ぶ。 「ううっ……ご、ごめんナナミ、いきなり出して……」 「いえ、ご主人様におちんちんを口でしゃぶるよう言われましたときから、口の中に射精していただくつもりでしたので、問題ありません。ご主人様、私の口の中にたくさん射精していただき、ありがとうございます。気持ち良くなっていただけましたでしょうか?」 「う、うん……。めちゃくちゃ気持ち良くてすぐ出ちゃったよ……」 「光栄です。私の口がご主人様のおちんちんを気持ち良くできましたなら、とても嬉しいです」 「……ナナミ、ザーメン飲んじゃったよね? 大丈夫?」 「はい。水分を口から飲むという行為に問題はありません」 「そ、そう? ……深くまで咥えて、苦しくなかった?」 「大丈夫です。お気遣いありがとうございます、ご主人様。ご主人様のおちんちんを口いっぱいに頬張らせていただけて、大変幸せでした。その上、射精していただけたのですから、これ以上の喜びはありません。どうぞご主人様、私の口もお気に召していただけましたなら、いつでもお申し付けください。ご主人様のおちんちんを、いつでも口でしゃぶらせていただきます」 「うううっ、ナナミ……っ。そんなに僕のおちんちん美味しかった……?」 「いえ、私には味覚の機能はありませんので、『美味しい』という感覚は理解できません。しかし、ご主人様のおちんちんを口で頬張り、口の中で射精していただき、ご主人様のザーメンを飲むという行為には喜びを感じます。そのことを指して『ご主人様のおちんちんが美味しい』と称するのでしたら、はい、ご主人様のおちんちんはとても美味しいです」 「うううっ、ナナミっ、もう一回しゃぶって……!」 「はい、ご主人様。ご主人様の美味しいおちんちんを誠心誠意しゃぶらせていただきますので、どうぞお好きなだけ私の口の中に射精してくださいませ」  ああ――もう、こんなのどれだけ精力があっても足りない。  何をしてもナナミが喜んでくれるから、いくらでもエッチなことをしたくなってしまう。  再びナナミにペニスを咥えられながら、僕は思う。  ――僕の身体、これから保つの?