8 〈深夜の自室 窓を開けている〉       ・波の音(SE) (◎正面 ○30) すぅ…はぁ… あっ…兄さん 申し訳ありません 起こしてしまいましたね 窓…お閉め致しま… そのままで良いのですか…ありがとうございます 雨…止みましたね …お星様がよく見えます …兄さん…兄さんには本当の妹さんがいらしたのですね… 名前は私と同じ礼さん… 申し訳ありません… ずっと前から知っておりました お掃除の際に…起動していたPCの「レイ」と書かれたフォルダを見てしまいまして… いけないと分かっていても見ずにはいられず… …私は礼さんのクローン…なのですよね 病気だった礼さんの… フォルダにあった写真のお顔が…私と瓜二つでしたので… 兄さんは…礼さんを愛しておられたのですね 家族としても…異性としても… 彼、星に向かって進む 決して星には辿り着く事はないけれど 小さな町にたどり着く その町は星とは違うけれど、あなたの居場所となれる所である 以前読んだ本の一節です 礼さんは兄さんのお星様で、お星様を目指して兄さんがたどり着いた小さな町が 私なのだと思います 礼さんは…もう戻ってくることはありません けれど兄さんが礼さんを求め、進み続けたから… 私は生まれることができました 私の命は私だけのものではありません… ですから兄さんは… 礼さんにして差し上げたかったことを私にして下さい 私は礼さんが兄さんにして差し上げたかったことを… そして私が兄さんにして差し上げたいと思ったことをさせて下さい 兄さん… このお家で…一緒にずっとお星様を見ていましょう それが…私たちの願いです