「あのとき、あのひ、あなたのふゆやすみ(仮)」 ■トラック1 オープニング //タイトルコール //SE:吹雪 //SE雪の中を歩く鈍い足音 //SE:車のウィンドウが開く音 //ダミーヘッド位置・1 【ひとみ】 「寒かったでしょう。助手席、乗って」 //SE:ユーザーの足音 //SE:車のドアを開ける音 //SE:助手席に座る //SE:シートベルを締める音 //SE:車の走行音 //ダミーヘッド位置・1(16の方向を見て) 【ひとみ】 「こっちまで結構、時間かかったよね。お疲れさま〜。元気だった?」 【ひとみ】 「そっかぁ〜。ふふっ。……あ、ごめんね。久しぶりに会ったから、大きくなったなぁって思ったの」 //ダミーヘッド位置・2(9の方向を見て) 【ひとみ】 「やだ、今のおばさんみたいな言い方だね……。そういう意味じゃないのよ? 都会に行って、たくましくなったなぁ、って思ったの〜」 【ひとみ】 「今は一人暮らしでしょう? 大丈夫? ちゃんとご飯食べてる?」 【ひとみ】 「そう、ちゃんと生活出来てるなら良かった。君が地元を出ていくって知った時、心配だったから」 //ダミーヘッド位置・3(10の方向を見て) 【ひとみ】 「心配くらいするわ。だって、ずっと君の成長を見てきたんだもの」 【ひとみ】 「家は隣だし、妹の同級生だし。よく家に遊びにきていたから……。つい、君のこと、弟みたいに感じてしまうのよねぇ〜」 【ひとみ】 「姉が弟の心配をするのは、当然でしょ? ふふ。  ……でも、ちゃんと応援もしてるからね」 //車の走行音、一旦止め //SE:ウィンカーの音 //ダミーヘッド位置・2 【ひとみ】 「今は冬休みなんだよね? いつまでこっちにいるの?」 【ひとみ】 「そう。じゃあ、その間はのんびりしていってね。こっちは東京みたいな娯楽はないけど、時間の流れがゆっくりしてるところだけは、勝ると思うの」 //ウィンカーの音、ここまで //SE:車の走行音 //ダミーヘッド位置・3(10の方向を見て) 【ひとみ】 「……あら、お姉さんだって東京に行ったことはあるのよ?  友達とね、観光したの。美味しいものを食べて、綺麗な景色を見て、沢山はしゃいだわ」 【ひとみ】 「確かに刺激的だし、楽しかったのだけど……ずっといたら疲れちゃう。 君もそう思ったんじゃないかしら? だから、帰ってきたんでしょう?」 【ひとみ】 「ふふ、分かるわよ。伊達に君の姉を名乗ったりしてないわ。田舎には田舎の良さがあるものね」 【ひとみ】 「あやみも君が帰ってくるのを楽しみにしてたのよ。だから、沢山お喋りしてあげて」 【ひとみ】 「……ほら、君が地元を出るって決めた時、あの子すごく反対したでしょう。 だけどね、あやみはあやみで心配してるよ」 【ひとみ】 「……そう。良かった。ちゃんと連絡取ってるのね。なら、私がとやかく言うことじゃなかったわ」 //SE:走行音、ここまで //ダミーヘッド位置・1 【ひとみ】 「はい、着きました。……ううん、どういたしまして」 //SE:サイドブレーキを引く音 //SE:車のキーを抜く音 //SE:ドアの開閉音 //SE:風の音 //ダミーヘッド位置・4(10の方向を見て) 【ひとみ】 「外は寒いわねぇ〜。家の中は暖かくしてるからね」 //SE:足音(二人分) //SE:ドアを開ける音 //ダミーヘッド位置・1 【あやみ】 「おかえり! ……って、ごめん。驚かせちゃった?」 【あやみ】 「窓から車が見えたから、ダッシュで二階から降りてきちゃった。さ、入って」 //SE:足音 //SE:ドアが閉まる音 ■トラック2 //ダミーヘッド位置・1 【あやみ】 「寒かったでしょ。暖炉ついてるから、そこ座って」 //SE:衣擦れの音 //SE:パチパチ、火が爆ぜる音(20秒程度) //ダミーヘッド位置・3(9の方向を向いて) 【あやみ】 「(しばらく沈黙)荷物少ないんだね。……こっちにはいつまでいるの?」 【あやみ】 「そうなんだ……。まぁ、田舎だもんね。雪が降ると、バスも電車も全部止まっちゃうし。 周りは畑ばっかりだし、長く滞在する理由もないかぁ……」 //ダミーヘッド位置・3 【あやみ】 「え、そうなの……? こっちは雪国なのにね。東京より暖かいなんて、変なの。 まぁ、一人暮らしだと、こうして暖炉で温まるなんて、出来ないもんね」 【あやみ】 「ふふ、いいでしょ〜。暖炉は暖かいし、やっぱり火を見てると落ち着くよ。 エアコンの風じゃ、こういう癒し効果はないもの」 //SE:手を擦り合わせる //ダミーヘッド位置・3(9の方向を向いて) 【あやみ】 「(吐息)はぁ〜。あったかーい。ふふ、あたしがまき割りしたから、この温もりを享受できるんだからね。感謝してくれてもいいのよ?」 //ダミーヘッド位置・3 【あやみ】 「……へへ、どういたしまして。まき割りとか、灰の手入れとか、ちょっと面倒ではあるけど、この温もりは手放せないよね」 //SE:パチパチ、火が爆ぜる音(10秒程度) //ダミーヘッド位置・3 【あやみ】 「一人暮らし、うまくいってるの? ……やだ、同じこと聞いてる? ひとみ姉さんも考えることは一緒だね……」 【あやみ】 「じゃあ、大学生活は? 勉強、ちゃんとしてる? サークル活動は……?」 【あやみ】 「(相槌)うん、うん……。ふーん、なるほどね。まぁ、やりたいことが出来てるなら良かったよ」 //ダミーヘッド位置・3(9の方向を向いて) 【あやみ】 「あ、ほら、東京に行ったんだからさ……その……(言いづらそうに)か、彼女とかは……?」 //ダミーヘッド位置・3(9の方向を向いて、「別に〜」からマイクを見て) 【あやみ】 「(少しほっとして)そっかぁ〜。うんうん、なるほど!  べ、別に嬉しそうなんてしてないよ? 大丈夫、そんなことないない!」 //ダミーヘッド位置・3(「この時期は〜」から9の方向を見て) 【あやみ】 「え、あたし? あたしもまぁ……順調ではあるかな……。 この時期は雪ばっかで、大学にいくのも億劫だけど……」 【あやみ】 「普段は車で駅まで送ってもらってるよ。歩いていくには距離あるし、バスはあんまり当てにできないでしょ」 【あやみ】 「確かに不便だとは思うけど、あたしはここに残りたかったの。だって、生れてずっとここで生きてきたんだもん。……でも、やっぱり東京の方が楽、だよね?」 【あやみ】 「電車も5分に1回は来るって聞いたよ。それくらい本数があったら、遅刻しなくていいね」 //ダミーヘッド位置・3 【あやみ】 「……えぇ!? 東京はこんなに雪降らないでしょ。正当な理由もないのに、サボり癖ついちゃったら大変だよ?」 【あやみ】 「あーあ、すっかり東京人になっちゃったね……。 だって、ここにいた時はすごく真面目だったもの。授業サボるとか、絶対しなかったでしょう?」 //ダミーヘッド位置・3(9の方向を見て) 【あやみ】 「あんまり遊びにうつつを抜かしてると、単位足りなくなるよー。卒業はしてね。じゃなきゃ、東京まで行った意味がなくなっちゃう」 【あやみ】 「あ、今からでも、こっちに戻ってきたら? ……って、それはないか……」 //SE:あやみ、床に横になる //SE:衣擦れの音 //ダミーヘッド位置・2(マイク下から) 【あやみ】 「あーあ……」 //ダミーヘッド位置・2(マイク下から) 【あやみ】 「ううん、なんでもないよ。……なんでもない……。 そういえば、最近、太った気がするんだよね。この雪じゃ外にも行けないんだもん。 なんか運動したいなぁ……」 //SE:猫の鳴き声 【あやみ】 「ん? ……あ、そっか。知らないんだっけ?」 //SE:猫の足音 //ダミーヘッド位置・2(4の方向を向いて、マイク下から) 【あやみ】 「最近、うちに来たの。かわいいでしょー。親がね、譲渡会で一目ぼれしちゃってさ。 お迎えしたの。三か月くらい前かな?」 //SE:猫の鳴き声 【あやみ】 「あんまり人にベタベタするタイプじゃないんだよ。知らない人がくると、隠れちゃうんだよね」 //ダミーヘッド位置・2(マイク下から) 【あやみ】 「でも、あたしと喋ってるのを見てて、この人なら大丈夫って思ったんじゃないかな? ほら、撫でてみてよ」 //SE:猫の足音 //ダミーヘッド位置・2(4の方向を向いて、マイク下から) 【あやみ】 「あ、逃げちゃった。……まぁ、そのうち慣れるから」 //SE:ユーザー、横になる //SE:衣擦れの音 //ダミーヘッド位置・1 【あやみ】 「あ、寝っ転がるなら、クッション使って」 //SE:衣擦れの音 //ダミーヘッド位置・1 【あやみ】 「(小声)本当は暖炉の前で寝てると、ひとみ姉さんに怒られるんだけどね。まぁ、今はいないから大丈夫そう……」 //SE:暖炉の木が爆ぜる音 【あやみ】 「ふふ、こうして寝っ転がってると、昔に戻ったみたい……。 子供のころは、一緒にお昼寝したりしてたよね」 【あやみ】 「ほら、君の家、共働きだったからさ。学校終わりはうちに来て、一緒に遊んで、おやつ食べて、疲れたら寝て……。こういうのが当たり前だったのになぁ……」 【あやみ】 「もう大学生になっちゃったんだもんね……。昔みたいにはいかないよね……」 //SE:暖炉の木が爆ぜる音(大きく、パキッという感じ) //SE:暖炉の音(FO) ■トラック3  //SE:壁越しにまきを割る音(数回、打ち付けてから、割れるイメージです) //SE:ドアの開閉音 //SE:まきを割る音(数回、打ち付けてから、割れるイメージです) //ダミーヘッド位置・9 【ひとみ】 「あ、おはよう〜。ごめんね、起こしちゃったかな〜?」 //SE:足音(ユーザー) //ダミーヘッド位置・9から1に移動しつつ 【ひとみ】 「ふふ、暖炉の前で寝てたでしょう? 危ないからダメだって、あやみにいつも言ってるんだけどね。でも、ふたりが一緒に横になってるところを見たら、懐かしくなっちゃって」 //ダミーヘッド位置・1 【ひとみ】 「だから、起こせなかったの。少しの間だけなら、寝かせててもいいかなって。 これ、あやみには内緒にしてね。……ふふ、ありがとう」 //ダミーヘッド位置・1ヨリ 【ひとみ】 「あっ――」 //SE:衣擦れの音 //ダミーヘッド位置・1ヨリ(マイク上から) 【ひとみ】 「髪、ちょっとだけ跳ねてる」 //SE:髪を撫でつける音 【ひとみ】 「なでなで……。っふふ、ダメみたい。あとでちゃんと整えないとね。 ん? あら、なぁ〜に? 照れてるの?」 //ダミーヘッド位置・1 【ひとみ】 「ふふ、君がどれだけ大人になっても、私の弟ってことは変わらないんだもの。 なでなでするくらいいいじゃない? なんなら後で寝ぐせ直してあげましょうか?」 【ひとみ】 「ふふ、冗談よ。ほら、寒いでしょう。中に入ってた方がいいわ」 【ひとみ】 「……え、でも、せっかく帰ってきたんだから、君はゆっくりしてていいのよ? まき割りくらい、私、いつもやってるもの」 //ダミーヘッド位置・1(16の方向を向いて) 【ひとみ】 「それにね、まきが足りないからやってるわけでもなのよ。 ただ、なんとなく体を動かしたかっただけなの」 //ダミーヘッド位置・1 【ひとみ】 「……そう? やりたいっていうなら、お願いしたいけど…… でも、この時期は乾燥してて、まきも硬いわよ?」 【ひとみ】 「あら、自信があるのね。じゃあ、お願いするわ」 //SE:ユーザー、手斧を手に取る //SE:まき割り台に木を置く //ダミーヘッド位置・7(マイク下から) 【ひとみ】 「はい、どうぞ」 //SE:斧を振りかぶる //SE:斧がまきにささる鈍い音 【ひとみ】 「……ふふ、そう残念がらなくても、早々一回で割れたりしないわ。 ね? 硬いって言ったでしょう?」 //SE:衣擦れの音 //SE:足音(ひとみ) //ダミーヘッド位置・4ヨリ 【ひとみ】 「斧を持つ手はまっすぐ、あまり力み過ぎると手首が痛めてしまうわ」 【ひとみ】 「(囁く)いい? 割ろうと思って振り下ろすんじゃなくて、 膝を曲げて、腰を落とすイメージでやるの」 //SE:斧を振りかぶる //SE:まきが割れる音 //ダミーヘッド位置・7(マイク下から) 【ひとみ】 「いいわね。はい、じゃあもう一回」 //SE:まき割り台に木を置く //SE:斧を振りかぶる //SE:斧がまきにささる鈍い音 【ひとみ】 「どう? 久しぶりにまきを割るのは?」 //SE:斧を振りかぶる //SE:まきが割れる 【ひとみ】 「(考える息)……そうね、こうやって労働をしなければ、暖が取れないもの。 大変といえば、大変ね」 //SE:まき割り台に木を置く 【ひとみ】 「でもね、丁寧な暮らしって生きている実感がするのよ。 生活に必要なものを自分で集めて、作って、消費する毎日……」 【ひとみ】 「自給自足とまでは言えないけれど、不便だからこそ、満足ができるのね」 //SE:斧を振りかぶる //SE:斧がまきにささる鈍い音 【ひとみ】 「だから、私はここで生きることに満足できてるわ。 ……そういう君はどうかしら?」 //SE:斧を振りかぶる //SE:まきが割れる音 【ひとみ】 「ふふ、難しいことを聞いたわね。なんでもないの。気にしないで」 【ひとみ】 「満足できる生き方なんて、そう簡単に見つかるものではないし……。 偉そうなこと言って、結局、私も分からないままよ」 //SE:まき割り台に木を置く //SE:斧を振りかぶる //SE:まきが割れる 【ひとみ】 「まぁ、一回で割れちゃった……! ふふ、コツが掴めてきたかしら? (小声で)……やっぱり、男の子ね。」 //ダミーヘッド位置・7 【ひとみ】 「……あ、ううん、なんでもないわ」 //ダミーヘッド位置・1 【ひとみ】 「さぁ、まき割りはこのくらいにしましょう。 これは私が片付けておくから、君は家に入って」 【ひとみ】 「だーめ! 君、鼻が真っ赤よ? 寒いでしょう。風邪を引かれても嫌だわ」 //ダミーヘッド位置・1 【ひとみ】 「だから、お願い。お姉さんのいうこと聞いて。ね?」 ■トラック4  //SE:暖炉の音(パチパチ……) //衣擦れの音 //ダミーヘッド位置・1 【あやみ】 「(伸びをして)んー! はぁ〜、よく寝たぁ〜! もうこんな時間かぁ〜。 やっぱり暖炉でゴロゴロするのはいいね〜」 //ダミーヘッド位置・8(2の方向を向いて) 【ひとみ】 「もう、あれほど、だめって言ってるのに……」 //ダミーヘッド位置・2(8の方向を向いて) 【あやみ】 「だって、気持ちいいんだもの。それに、あたしだけじゃないよ、ね?」 【ひとみ】 「小学生みたいなこと言わないの……。それに彼は外でまき割り手伝ってくれたわよ?」 //ダミーヘッド位置・2(「それなら〜」からマイク1) 【あやみ】 「え、いつの間に……!? 全然気づかなかったよ。 それなら起こしてくれれば良かったのに!」 //ダミーヘッド位置・1 【あやみ】 「……でも、こんな寒い時期にどうしてまき割り?」 【あやみ】 「(考える)んん〜? ……普通、まき割りがしたいなんて、自分から言う? だって寒いし、辛いし、面倒じゃない?」 //ダミーヘッド位置・8(2の方向を向いて) 【ひとみ】 「あやみも少しは彼を見習ってね。さてと――」 //SE:衣擦れの音 //SE:遠のいていく足音(ひとみ) //ダミーヘッド位置・9(2の方向を向いて) 【ひとみ】 「あやみも、ちょっと手伝って〜」  //ダミーヘッド位置・2(9の方向を向いて) 【あやみ】 「は〜い」 //SE:衣擦れの音 //SE:遠のいていく足音(あやみ) //ダミーヘッド位置・9(ひとみとマイクをセンター割り) 【あやみ】 「(匂いを嗅ぐ)くんくん……。いい匂い〜!」 //ダミーヘッド位置・9(あやみとマイクをセンター割り) 【ひとみ】 「ふふ、じゃあ、これ持って行ってね」 //SE:近づいてくる足音(ふたり分) //ダミーヘッド位置・1 【ひとみ】 「はい、君の分だよ」 //SE:テーブルにどんぶりを置く音(複数) //ダミーヘッド位置・2 【あやみ】 「ひとみ姉さん特製の年越し蕎麦! 美味しそう〜」 //ダミーヘッド位置・8 【ひとみ】 「それじゃあ、いただきましょうか」 //ダミーヘッド位置・2 【あやみ】 「うん。いただきまーす!」 //SE:箸を手に取る音 //ダミーヘッド位置・8(2の方向を向いて) 【ひとみ】 「ふぅー、ふぅー……。(すする)ずるずるずる……。ふふ、我ながらいい味してるわ」 //ダミーヘッド位置・2(8の方向を向いて) 【あやみ】 「ふぅー、ふぅー。(すする)ずるずるずる……。んんー!」 //ダミーヘッド位置・1 【ひとみ】 「どう? お口に合うかしら? ……ふふ、なら良かった」 //蕎麦の汁をすすろうとする、あやみ 【あやみ】 「ふぅーふぅー、(飲む)ずるっ……(小声で)アチッ……! ずるずるずる……ゴクンッ! はぁ〜」 //ダミーヘッド位置・8(2の方向を向いて) 【ひとみ】 「ふぅー、ふぅー(すする)ずるずるずる、ちゅるんっ。もぐもぐ……」 【あやみ】 「ふぅー、ふぅー(すする)ずるずるずる……もぐもぐ……はふっ、はふっ……」 【ひとみ】 「(すする)ずるずるずる……。はふっ……。もぐもぐもぐ……」 【あやみ】 「(すする)ずるずるずる……。もぐもぐもぐ……。はぁ〜」 //ダミーヘッド位置・8 【ひとみ】 「……あら、いけない! 天ぷらがあるの、忘れたわ!」 【あやみ】 「え、天ぷらもあるの!?」 //SE:衣擦れの音 //SE:遠のいていく足音(ひとみ) //ダミーヘッド位置・1 【あやみ】 「ふふっ、今年は豪華だな〜。きっと、君が帰ってきてるからだね」 //SE:近づいてくる足音(ひとみ) //SE:皿をテーブルの置く音 //ダミーヘッド位置・8 【ひとみ】 「はい、さつまいも天と、えび天だよ」 //あやみ、天ぷらを食べる 【あやみ】 「やったー! いただきっ! (食べる)サクッ……。はふはふ……。んん〜! もぐもぐもぐ……。今年のさつまいもは甘いね〜!」 //ダミーヘッド位置・8(2の方向を向いて) 【ひとみ】 「これ、お向かいさんの田中さんの畑で取れたんだって。いただきものだから、会った時にお礼言っておいてね」 //ダミーヘッド位置・2(8の方向を向いて) 【あやみ】 「(食べつつ)ふぁーい、もぐもぐ……」 【ひとみ】 「(食べる)サクッ……。ふふっ、甘くて美味しい……。もぐもぐもぐ……」 【あやみ】 「つぎはえび天! (食べる)カリッ……サクサク……。あむっ、サクサク……んん〜」 【ひとみ】 「(すする)ずるずるずる……。もぐもぐ……。(食べる)あむっ、もぐもぐ……。 天ぷらを、おつゆにつけても美味しい……」 【あやみ】 「(食べる)あむっ、もぐもぐもぐ……(飲む)ゴクッ、ゴクッ、ゴクッ……。 はぁ〜!」 //SE:遠くで除夜の鐘が鳴っている 【あやみ】 「ん? 除夜の鐘が鳴ってるね。ふふ、明けましておめでとうございます!」 【ひとみ】 「(クスッと笑う)お蕎麦に夢中になってたら、日付超えちゃってたわ。 明けまして、おめでとうございます。ふふ……」 //SE:遠くで除夜の鐘が鳴る音(FO) ■トラック5  //SE:雪の上を歩く足音(ふたり分) //ダミーヘッド位置・7(9の方向を向いて) 【あやみ】 「(吐息)はぁー、はぁー」 //SE:両手を擦り合わせる音 //SE:衣擦れの音 //ダミーヘッド位置・1 【ひとみ】 「さてと、軽く体を動かしましょうか」 //SE:衣擦れの音 //ダミーヘッド位置・1 【ひとみ】 「まずは手を組んで上に……(伸びをして)んんー! っはぁ……」 //屈伸をしながら //衣擦れの音(適宜) 【ひとみ】 「足先が得に冷えてると思うから……、よく動かしましょうね……」 //ダミーヘッド位置・1(「あやみ〜」から7の方向を向いて) 【ひとみ】 「……こんな感じでいいかな? じゃあ、私は屋根登っちゃうから、 あやみ、ここはよろしくね」 【あやみ】 「はーい」 //SE:遠のいていく足音(ひとみ) //ダミーヘッド位置・7 【あやみ】 「(身震い)ぅっ……! さむ〜い……。(吐息)はぁー、はぁー」 //SE:両手を擦り合わせる音 【あやみ】 「いくら雪国育ちでもさぁ、寒いものは寒いよぉ〜」 【あやみ】 「何もこんな朝から雪かきなんてしなくてもいいのにねぇ〜」 【あやみ】 「(小声で)……まぁ、昨日は吹雪いたから、しょうがないけど……」 //ひとみ、屋根の上から //ダミーヘッド位置・9(マイク上から) 【ひとみ】 「じゃあ、こっちからね〜」 //ダミーヘッド位置・7(9の方向を向いて) 【あやみ】 「うん、気を付けてねー!」 【ひとみ】 「よいしょっ……(力む息)んっ……!」 //SE:雪が屋根を滑り、落ちてくる(バサバサバサ……) //ダミーヘッド位置・8 【あやみ】 「……じゃあ、あたし達もやりますか!」 //SE:スコップを手に持つ //SE:スコップを雪に突き刺す(ザクッ) //ダミーヘッド位置・7(9の方向、下を見て) 【あやみ】 「(力む息)んっ……!」 //SE:スコップを持ち上げる //SE:スコップから雪を落とす //SE:スコップを雪に突き刺す(ザクザク) //ダミーヘッド位置・7(マイクに背を向けて) 【あやみ】 「(力む息)んっ! はぁっ……」 //SE:スコップを持ち上げる //SE:スコップから雪を落とす 【あやみ】 「ふぅ……。(吐息)はぁ……はぁ……」 //SE:両手を擦り合わせる //ダミーヘッド位置・1 【あやみ】 「あ……。そのうち、ポカポカしてくるよね。サクサクやって、終わらせなきゃ」 //SE:スコップを雪に突き刺す(ザクッ) //SE:スコップを持ち上げる //ダミーヘッド位置・7(9の方向、下を見て) 【あやみ】 「(力む息)んっ……。ふぅ……」 //ダミーヘッド位置・7(マイクに背を向けて) 【あやみ】 「はぁ……はぁ……」 //SE:足音 //SE:スコップから雪を落とす //SE:屋根から雪が落ちる音(バサバサ……) //ダミーヘッド位置・9(マイク上から) 【ひとみ】 「はぁ……はぁ……はぁ……。ふぅ……」 【ひとみ】 「……ん? 私は大丈夫よ。君もごめんね〜。休みやすみでいいから」 【ひとみ】 「……次はそっちに降ろすから。気を付けてね」 //SE:スコップを雪に突き刺す(ザクザク) 【ひとみ】 「(力む息)んっ……! はぁっ……」 //SE:屋根から雪が落ちる音(バサバサ……) //ダミーヘッド位置・16から8に移動しつつ 【あやみ】 「おーい、ぼんやりして、頭から雪被ったら大変だよ?」 //ダミーヘッド位置・1 【あやみ】 「ほら、続けよ?」 //SE:スコップを雪に突き刺す(ザクッ) //SE:スコップを持ち上げる //ダミーヘッド位置・7(9の方向、下を見て) 【あやみ】 「(力む息)……っ! ふっ……はぁ……はぁ……」 //SE:足音 //SE:スコップから雪を落とす //ダミーヘッド位置・1 【あやみ】 「ふぅ〜……。はは、元旦から、重労働だね〜。でも、そろそろいいかなぁ〜?」 //ダミーヘッド位置・7(9の方向を向いて) 【あやみ】 「ひとみ姉さ〜ん」 //ダミーヘッド位置・9(マイク上から) 【ひとみ】 「うん、こんな感じでいいと思う!」 //ダミーヘッド位置・1 【あやみ】 「おわったぁ〜! じゃあ、スコップ片してくるよ」 //SE:スコップを手に取る //SE:遠のいていく足音(あやみ) //梯子で降りてくるひとみ //ダミーヘッド位置・9(マイクに背を向けて) 【ひとみ】 「(小声)んしょ……、よいしょ……。ふぅ〜」 //ダミーヘッド位置・9から1に移動しつつ 【ひとみ】 「お疲れ様〜。朝からありがとうね〜。寒かったでしょう。昨日もまき割りしてもらったし、大丈夫? 手、痛めてないかしら?」 //ダミーヘッド位置・1 【ひとみ】 「ふふ。また、鼻が真っ赤ね。手、握ってもいい?」 //SE:ユーザーの手を握る 【ひとみ】 「ぎゅっ、ぎゅっ、ぎゅぅ〜〜。血流をよくしないとね。ぎゅぅ〜〜」 【ひとみ】 「ふふ、お家に入って、体を温めましょうか」 ■トラック6  //SE:衣擦れの音 //ダミーヘッド位置・2(マイク下から) 【あやみ】 「はぁ〜、おこた、最高……! ゴロゴロ楽しいなぁ……(あくび)ふわぁ〜。」  //SE:携帯を手に取る 【あやみ】 「ん? あれ、もうこんな時間……」 【あやみ】 「朝が早かったから、油断してたけど、ゴロゴロしすぎちゃったかな。そろそろ起きよう」 //SE:衣擦れの音 //ダミーヘッド位置・1 【あやみ】 「せっかくの元旦だし、何かする?」 【あやみ】 「このままだと年始の特番見るくらいしか、やることないけど、 君もいるのに、それは勿体ないよね」 【あやみ】 「あ! そうだ!」 //SE:衣擦れの音 //SE:遠のいていく足音(あやみ) //SE:引き戸を開ける音 //SE:中を漁る音(ゴソゴソ……) //ダミーヘッド位置・9(マイクに背を向けて) 【あやみ】 「たしか、どっかにあったと思うんだけどなぁ……。あ、これ?」 【あやみ】 「み〜っけ!」 //SE:近づいてくる足音、駆け足(あやみ) //ダミーヘッド位置・9 【あやみ】 「見てみて、羽根つき! これ、やろうよ」 //SE:カーテンを引く音 //ダミーヘッド位置・9(16の方向を向いて) 【あやみ】 「外も大分、陽が出てきたし、今朝よりはマシだよね。ね?」 //ダミーヘッド位置・9 【あやみ】 「あ、もちろん筆ペンもね。失敗した方は落書きだよ、ふふ」 //SE:足音(ふたり分) //SE:ドアを開ける音 //ダミーヘッド位置・2(マイクに背を向けて) 【あやみ】 「う〜、冷気がくる〜。でも、やっぱり今朝ほどじゃないね」 //SE:足音(あやみ) //ダミーヘッド位置・9 【あやみ】 「……雪かき、やって良かったかも。だって、おかげで羽根つきするスペースを確保できたし」 【あやみ】 「間隔はこれくらいかな。じゃあ、いい? いくよ、そ〜れっ!」 //SE:羽根つきの音(カンッ、という感じ) //しばらく、羽根つきの応酬 //あやみの台詞とSEが合うようにしてもらえますと有難く存じます 【あやみ】 「(羽根つきをする息)よっ……! えいっ……! っ……!」 【あやみ】 「久しぶりにやりと楽しいものだね! ふふ」 【あやみ】 「羽根つきって長く続けることに意味があるんだよね。たしか、お互いの健康をねがって――」 //羽根つきの音ここまで //SE:羽根が地面に落ちる 【あやみ】 「あ……。くぅ〜、こういう話をしている時に……!」 //ダミーヘッド位置・9から1に移動しつつ 【あやみ】 「じゃあ、はい。落書きしていいよ」 //SE:筆ペンのキャップを外す音 //ダミーヘッド位置・1 【あやみ】 「ど、どこに書くの? ……き、気にするよ。女子だし」 【あやみ】 「べ、別に、どこにどう書いてくれたっていいけどね。そういう勝負だし。 でも、まさか、あたしが先に失点すると思わなくて……」 //ダミーヘッド位置・1 【あやみ】 「(意を決して)ん! いいよ、好きに書いてよ」 //SE足音(ユーザー) 【あやみ】 「(緊張の息)……〜〜〜〜〜! そ、そんなジロジロ見られると、恥ずかしいんだけど……。 目、つぶってるから、ささっと書いてね」 【あやみ】 「(緊張の息)…………ねぇ、まだ? (筆で書かれて)あ、……っ!」 【あやみ】 「なんで目を開けた瞬間に書くの〜。タイミング〜!」 //ダミーヘッド位置・1から9に移動しつつ 【あやみ】 「よし、続きやろう! 次は絶対、君の顔に落書きしてやるんだからね!」 【あやみ】 「今度は君からね」 //SE:羽根つきの音(カンッ、という感じ) 【あやみ】 「よっ……!」 //SE:羽根つきの音(カンッ、という感じ) //しばらく、羽根つきの応酬 【あやみ】 「(羽根つきをする息)んっ……! よっ……! っ……!」 【あやみ】 「はは、こうして動いてると、ちょっと暑くなってきたね」 【あやみ】 「(羽根つきをする息)ん……! は……! っ……!」 【あやみ】 「……ね、羽根つきするの、いつぶりだっけ……?」 【あやみ】 「え、覚えてないの? これ、君がくれたんだよ。 正確には、君のお母さんにだけど……」 【あやみ】 「女の子に羽子板を送ると、あらゆる災いと羽根のけるって言うんだってね」 【あやみ】 「それでね――」 //羽根つきの音ここまで 【あやみ】 「あ……。ふふ、今度はあたしが君の顔に落書きする番だね」 //SE:筆ペンのキャップを取る音 //ダミーヘッド位置9から1に移動しつつ 【あやみ】 「どこにしようかな〜。……じゃあ、ほっぺにしよう。 ほらほら、観念して頬を差し出して!」 【あやみ】 「…………目、つぶらないの?」 【あやみ】 「(小声で)だ、だって顔違いし……。い、いいから! 目、つぶるの」 //ダミーヘッド位置・1ヨリ 【あやみ】 「丸書いて〜ちょんっ、っと!」 //ダミーヘッド位置・1 【あやみ】 「ふふ、これであたしと君、一生一敗だね〜」 【あやみ】 「まだまだ、勝負は終わらないよ。ふふっ!」 ■トラック7  //SE:足音(ふたり分) //ダミーヘッド位置・3(9の方向を向いて) 【あやみ】 「ひとみ姉さ〜ん? ひとみ姉さーん! あ、いた!」 //ダミーヘッド位置・9 【ひとみ】 「ん? 羽根つき、終わった? ……って、ふふ。ふたりとも、顔が真っ黒だよ? ちゃんと、顔洗いなさい」 //ダミーヘッド位置・3(1の方向を向いて) 【あやみ】 「うん」 //SE:蛇口を捻る音 //SE:水音 【あやみ】 「ん……。つめたっ!」 //SE:あやみ、顔を拭く //SE:ひとみ、タオルを手に取る //ダミーヘッド位置・1 【ひとみ】 「君も。顔拭きましょうね。ほら、逃げないで……」 //SE:衣擦れの音 【ひとみ】 「ふふ、楽しかったのね……。子供みたいに、こんな落書きして」 //ダミーヘッド位置・3(1の方向を向いて) 【あやみ】 「そういうひとみ姉さんは、何をしてたの? こんなところで……納戸の整理……?」 【ひとみ】 「ふたりが羽根つきしてるのが、いいなぁ〜って思ったから、 私も何かしたくて……。餅つきをしようと思ったの」 【ひとみ】 「臼と杵、納戸から探してたのよ。もち米は用意できてるわ」 【あやみ】 「へぇ〜。突き立てのお餅、いいね!」 【ひとみ】 「でしょう? 君も一緒にやってくれる? ……ふふ、ありがとう。 準備は出来てるし、さっそくやりましょうか」 【あやみ】 「はーい!」 //SE:杵を手に取る //ダミーヘッド位置・2 【あやみ】 「よっと……。ちょっと重い……」 //ダミーヘッド位置・1 【ひとみ】 「そりゃ、そうよ。じゃなきゃ、お餅が付けないでしょう?」 【あやみ】 「そっか」 【ひとみ】 「さぁ、ここに真っすぐ降ろして」 【あやみ】 「いくよ!」 //SE:杵を振りかぶる //SE:もち米に杵を打ち付ける(適宜) 【ひとみ】 「よいしょ〜、よいしょ〜」 【あやみ】 「おお〜。餅をついてる感じする……!」 【ひとみ】 「感じじゃなくて、餅をついてるじゃないの」 //SE:杵を振りかぶる //SE:もち米に杵を打ち付ける(適宜) 【あやみ】 「よいしょ〜、よいしょ〜!」 【ひとみ】 「はい、一回、お餅まとめるわ」 //SE:水音 【ひとみ】 「まるめて、まるめて……。こんな感じでいいのかしら?」 【あやみ】 「それじゃあ、もう一回!」 //SE:杵を振りかぶる //SE:もち米に杵を打ち付ける(適宜) 【ひとみ】 「よいしょ〜、よいしょ〜、よいしょ〜!」 【あやみ】 「いい感じ? そーれっ!」 //SE:杵を振りかぶる //SE:もち米に杵を打ち付ける(適宜) 【あやみ】 「よいしょ〜、よいしょ〜、よいしょ〜!」 //SE:水音 【ひとみ】 「はい、まとめて、まとめて……。これってどのくらい潰すのがいいのかしらね〜」 【あやみ】 「だいぶ、お米が潰れてきてはいるけど……。あ、じゃあ、そろそろ交代する?」 //ダミーヘッド位置・1 【あやみ】 「だって、君もやりたいでしょう?」 //SE:杵を振りかぶる //SE:もち米に杵を打ち付ける(適宜) 【ひとみ】 「さすが、まき割りをやってたから、うまいわね」 //水音 【ひとみ】 「まとめて、まとめて……ペタペタ……」 //SE:杵を振りかぶる //SE:もち米に杵を打ち付ける(適宜) 【ひとみ】 「こんな感じでよさそうね。あやみ、そこにあるお皿を取ってちょうだい」 【あやみ】 「はい」 【ひとみ】 「適当に小さくちぎっちゃうわね。砂糖醤油と、海苔と醤油、それから、からみ大根……。 3種類食べれるように準備したわ」 【あやみ】 「じゃあ、あたし、からみ大根にしよーっと」 【あやみ】 「じゃあ、いただきます!」 【ひとみ】 「いただきます。(食べる)あむっ、もぐもぐ……。おいしっ」 【ひとみ】 「甘い佐藤としょっぱい醤油が合う」 【あやみ】 「(食べる)あむっ、もぐもぐ……。うん、突きたてのお餅美味しい〜!」 【ひとみ】 「ふふ、それは良かった。ほら、君も」 【ひとみ】 「はい、あ〜ん。……あれ、食べないの? ほら、食べて」 【ひとみ】 「……どう? 美味しくできてるかしら? ふふ、良かった」 ■トラック8  //ダミーヘッド位置・2 【あやみ】 「お餅は美味しかったけど……足先がかじかんできた……」 【あやみ】 「(身震い)……! ここ寒いし……」 //ダミーヘッド位置・8 【ひとみ】 「あぁ、そうよね。お餅も食べたことだし、中へ入りましょうか」 //SE:足音 //SE:ドアの開閉音 【あやみ】 「足先、かじかんで痛い……。そうだ! 足湯しようよ!」 //ダミーヘッド位置・2(8の方向を向いて) 【あやみ】 「ひとみ姉さん、みかんの皮、残ってたよね?」 【ひとみ】 「えぇ。あるわ。あとで持って行ってあげるから、先にお風呂場に行ってなさい」 //ダミーヘッド位置・2(8の方向を向いて、「じゃあ〜」からマイクを見て) 【あやみ】 「本当? ありがとう! (ユーザーに)じゃあ、お風呂場いこう」 //SE:引き戸の開閉音 //ダミーヘッド位置・1(マイクに背を向けて) 【あやみ】 「さてと……」 //SE:衣擦れの音 //ダミーヘッド位置・1(「ん?」からマイクを見て) 【あやみ】 「(鼻歌)ふんふんふ〜ん。ん? どうしたの……?」 【あやみ】 「ぷっ……! あはは! あたしがいきなり脱ぐと思った?」 【あやみ】 「残念でした、ズボンの裾をあげただけだよ」 【あやみ】 「そんなことよりも……」 //SE:風呂場のドアをあける音 //浴槽にお湯をためる、あやみ //SE:蛇口を捻る音 //SE:水音 //ダミーヘッド位置・9(マイクに背を向けて) 【あやみ】 「ん、出し始めはちょっと冷たいや。……しばらくしたら、お湯が溜まると思うから、 君も靴下、脱ぎなよ」 【あやみ】 「よいしょっと……」 //SE:浴槽の縁に腰かける //SE:浴槽の湯に足を付ける 【あやみ】 「っ……! はぁ〜〜〜。足が冷たいから、余計に温かく感じる〜」 【あやみ】 「君も隣、来て。足が冷たすぎて、壊死しちゃったら大変だよ〜?」 【あやみ】 「って、そうそうならないけど」 //SE:浴槽の縁に腰かける、ユーザー //SE:浴槽の湯に足を付ける、ユーザー //ダミーヘッド位置・8 【あやみ】 「ふふっ、足湯、気持ちいいでしょ? そういう顔してるもん」 【あやみ】 「お湯はそろそろいいかな」 //SE:蛇口を捻って、止める 【あやみ】 「ふぅ〜、ごくらく、ごくらく〜〜」 //SE:足音(ひとみ) //ダミーヘッド位置・12から4へ移動しつつ) 【ひとみ】 「あやみ〜、みかんの皮、持ってきたわよ」 【あやみ】 「ありがとう、ひとみ姉さん」 //ダミーヘッド位置・6(8の方向を向いて、「あのね〜」からマイクをみて) 【ひとみ】 「どういたしまして。……あのね、みかんを乾燥させた皮をお風呂に入れると、血行がよくなるらしいの」 【あやみ】 「香りも出るしね。アロマ効果でリラックスもできるんだ。田舎者の知恵、だよ。」 //SE:足で湯をかく音(チャプチャプ、15秒程度) //ダミーヘッド位置・8(6の方向を向いて) 【あやみ】 「あれ、ひとみ姉さんは入らないの?」 【ひとみ】 「私も入ったら、狭いでしょう? だから、ふたりの後でいいわ」 【あやみ】 「え、でも、それじゃお湯が冷めちゃわない?」 【ひとみ】 「いいの、いいの。ふたりは入ってて」 //SE:水音(ザバッ) //ダミーヘッド位置・1 【ひとみ】  「……え? いいのよ、気を遣わないで」 【ひとみ】 「足湯をするなら、いっそのこと全身浸かりたい気分なの。だから、後でちゃんと入ろうと思って。ね?」 【ひとみ】 「足は温まったかしら? ふふ、良かったわ」 【ひとみ】 「それじゃあ、お姉さんがマッサージしてあげる。もっと血のめぐりをよくしましょう」 //ダミーヘッド位置・1(マイク下から) 【ひとみ】 「昨日、今日といろんなことをしたから、疲れたでしょう? ちゃんと暖まらないとね」 【ひとみ】 「足首の下から上に……ぎゅっ、ぎゅっ、ぎゅぅ〜」 【ひとみ】 「どうかしら? 気持ちいい? 良かった」 【ひとみ】 「ぎゅっ、ぎゅっ、ぎゅぅ〜〜〜〜」 【ひとみ】 「やっぱり、少し凝ってる気がするわ。今、お風呂に入ったばかりってことは血流の問題じゃないわね」 【ひとみ】 「普段から、足を酷使してるってことじゃないかしら?」 【ひとみ】 「ぎゅっ、ぎゅっ、ぎゅぅぅぅ〜〜〜」 【ひとみ】 「次は足先ね。つま先を前に倒して、ぎゅぅ〜」 【ひとみ】 「後ろに逸らして、ぎゅぅ〜」 【ひとみ】 「ふふ、気持ち良さそうな顔をしてるわ。 せっかく、こちらに帰ってきたっていうのに、元旦から雪かきじゃ、体が休まらないわよね」 【ひとみ】 「だから、せめてこれくらいはやろうかなって思ったの」 【ひとみ】 「私、マッサージは得意なのよ」 【ひとみ】 「ん? 足、全体的にちょっと乾燥してるわね……」 【ひとみ】 「もう足湯に入らないなら、タオルで拭いてクリームを塗るけれど……。そう、分かったわ」 //SE:衣擦れの音 【ひとみ】 「それじゃあ、クリームをつけて、もう一度やりましょうね」 //SE:ボディクリームの蓋を開ける //SE:クリームを手に取る //SE:両手を擦り合わせる 【ひとみ】 「じゃあ、もう一度ふくらはぎから」 【ひとみ】 「ぎゅっ、ぎゅっ、ぎゅぅ〜〜〜〜〜。ぎゅっ、ぎゅっ、ぎゅぅ〜〜〜〜〜。 ふふ、気持ちいい? 良かったわ」 ■トラック9  //ダミーヘッド位置・2 【あやみ】 「ひとみ姉さんのマッサージ、気持ちよかったでしょう?」 【あやみ】 「あたしも時々やってもらうことがあるんだ。すごく体が軽くなるんだよね」 【あやみ】 「さて、次はあたしの番だね」 //SE:軽く膝を叩く //ダミーヘッド位置・1 【あやみ】 「ここに頭のせて。……え? あぁ、膝枕じゃなくて、耳かきしてあげようと思って」 【あやみ】 「いいから、いいから。おいでよ」 //SE:衣擦れの音 //以降、マイクの音、全て上から //ダミーヘッド位置・1 【あやみ】 「っ……! な、なんか、膝枕ってこそばゆいね……。 普段することないから慣れてなくて……」 【あやみ】 「綿棒、2種類用意してけど、どっちがいい?  柔らかいのと、竹の硬いやつ」 【あやみ】 「うん、じゃあこっちでやっていくね」 【あやみ】 「(困った息)…………。耳かきなんだから、こっちを見られても困る、よ……?」 【あやみ】 「どっちの耳からでもいいけど、横になってくれる?」 //SE:衣擦れの音 //ダミーヘッド位置・7 【あやみ】 「ありがとう。じゃあ、始めていくね」 //SE:綿棒を耳穴に入れる(手前あたり) 【あやみ】 「急に奥に突っ込むのは怖いから、手前からやっていくね」 【あやみ】 「痛かったら言ってね。じゃあ、まずはこの辺りを……」 //SE:綿棒で耳穴を擦る(手前あたり) 【あやみ】 「(集中する息)…………」 【あやみ】 「もっと強くとか、弱くとか、リクエストある?」 【あやみ】 「おっけー、わかった」 //SE:綿棒で耳穴を擦る(手前あたり、強めに) 【あやみ】 「(集中する息)………」 【あやみ】 「さっきより少し奥に入れるね。……痛く、ない?」 【あやみ】 「良かった、じゃあ、この辺りを擦っていくよ」 //SE:綿棒で耳穴を擦る(奥、ゆっくり) 【あやみ】 「どうかな? 気持ちいい?  ……(安心する息)良かった。こういうの、ひとみ姉さんの方が得意だから」 【あやみ】 「あ、べ、別に張り合うつもりはないんだけど……」 【あやみ】 「あ、もっと強めに? わ、わかった……」 //SE:綿棒で耳穴を擦る(奥、強めに) 【あやみ】 「(集中する息)………………」 //ダミーヘッド位置7・ヨリ 【あやみ】 「(吐息)……。あ、ごめん。くすぐったかった? ちょっと見づらくて……」 //ダミーヘッド位置・7 【あやみ】 「(集中する息、20秒程度)」 //奥にいれすぎて、少し痛がるユーザー //SE:衣擦れの音 【あやみ】 「わっ! ご、ごめん……! 痛かったよね」 【あやみ】 「(息を吹きかける、8秒程度)ふぅー、ふぅー。ふぅー」 【あやみ】 「だ、大丈夫? ……(ホッとする息)良かった。 じゃあ、奥はここまでにしておこう」 【あやみ】 「あ、そうだね。耳のひだの部分もやるよ」 //SE:綿棒で耳廊を擦る 【あやみ】 「……グリグリやってて、痛くない? ……なら、いいんだけど……」 【あやみ】 「人にやったことなんてないから、加減が分からなくて……」 【あやみ】 「え? だって普段から耳かきを人にやる機会なんてないじゃない?」 【あやみ】 「きょ、今日はその……気まぐれ、かな?」 【あやみ】 「なんとなく、やってあげたい、って思ったの。 それだけだから、(声が尻つぼみになって)あんまり追及しないで……」 【あやみ】 「こっちの面はいいかな? じゃあ、逆側を――」 //ダミーヘッド位置・1 【ひとみ】 「ふふ、こうして見てると新婚さんみたいね」 【あやみ】 「ふぇっ!? ひ、ひとみ姉さん!! 見てたの!?」 【あやみ】 「し、新婚なんてやめてっ! もう!」 【ひとみ】 「あ、ごめんね。余計なこと言っちゃったかしら……」 ■トラック10  //ダミーヘッド位置・8 【ひとみ】 「本当に私がやっていいのかしら?  あやみがやってたのに……」 //ダミーヘッド位置・2 【あやみ】 「ひとみ姉さんの方がこういうの得意でしょう? 見て、勉強する!」 //ダミーヘッド位置・8 【ひとみ】 「(クスッと笑う)そう。君はいいの?」 【ひとみ】 「うん、じゃあ左耳は私がやるわ。さぁ、ここに頭を乗せて」 //SE:衣擦れの音 //以降の音声は全て、マイク上から //ダミーヘッド位置・3 【ひとみ】 「ゆっくりやっていくから、リラックスしてね」 【ひとみ】 「じゃあ、耳の奥から始めていくわね」 //SE:綿棒を耳穴に入れる //SE:綿棒で耳穴を擦る(奥、ゆっくり) 【ひとみ】 「どう? 強さとかリクエストあるかしら?  もし痛かったら言ってね」 【ひとみ】 「ええ。じゃあ、このまま続けていくわね」 【ひとみ】 「(集中する息、10秒程度)…………」 【あやみ】 「(呟く)やっぱり、ひとみ姉さんは上手ね……」 【ひとみ】 「ふふ、当たり前よ。だって、経験値が違うもの。 よくあやみにも耳かきしてたでしょう?」 【あやみ】 「そうだけど……」 【ひとみ】 「それじゃあ、少し強めに擦っていきましょうか」 //SE:綿棒で耳穴を擦る(奥、強めに) 【ひとみ】 「(集中する息、20秒程度)…………」 【ひとみ】 「こんな感じかしら……? 次は少し手前をやるわ」 //SE:綿棒で耳穴を擦る(手前、ゆっくり) 【あやみ】 「(集中する息、5秒程度)…………」 【ひとみ】 「……あやみがそんなに集中してみてると、なんだかやりづらいわ」 【あやみ】 「はっ!? ご、ごめん……」 【ひとみ】 「ふふ、耳かきってね、コツがあるのよ」 【あやみ】 「コツ……?」 【ひとみ】 「教えてあげる。でも、ちょっと待ってね」 【あやみ】 「う、うん」 【ひとみ】 「じゃあ、次は耳のひだの部分ね」 //SE:綿棒で耳廊を擦る 【ひとみ】 「(集中する息、15秒程度)…………」 【ひとみ】 「軟骨の部分だし、ちょっと強めにしてみるわね」 //SE:綿棒で耳廊を擦る(強めに) 【ひとみ】 「ぐりぐりぐり……。どう? 痛みはない?」 【ひとみ】 「じゃあ、この強さで続けていくわね。ぐりぐりぐり……ぐりぐりぐり……」 【ひとみ】 「ぐりぐりぐり……ぐりぐりぐり……」 【ひとみ】 「さて、耳かきはこれでお終い」 【あやみ】 「……あれ、コツを教えてくれるんじゃなかったの?」 【ひとみ】 「うん、それわね――」 //耳たぶから耳廊に沿って、揉むイメージです 【ひとみ】 「耳のひだの部分をこうして。もみもみするの……」 【ひとみ】 「(囁く)優しく、優しく、マッサージしてあげるのよ」 【ひとみ】 「(囁く)もみもみもみ……もみもみもみ……」 【あやみ】 「それって、耳かきじゃなくない……?」 【ひとみ】 「いわゆるアフターサービスかな。 こうして揉んであげると、リラックスできるんだって」 【あやみ】 「へぇ〜」 【ひとみ】 「さぁ、あやみもやってみて」 【あやみ】  「もみもみ……もみもみもみ……」 【ひとみ】 「君はどう? リラックスできてる? ふふ、良かったわ」 【あやみ】 「(囁く)もみもみもみ……もみもみもみ……」 【あやみ】 「……なるほど。こうゆうふうにやればいいんだね」 //SE:衣擦れの音(ユーザー起き上がる) 【ひとみ】 「ふふ、満足できたみたいね」 ■トラック11 エンディング //SE:湯呑にお茶を注ぐ音 //SE:湯呑をテーブルに置く //ダミーヘッド位置・2 【ひとみ】 「はい。お茶をどうぞ」 //ダミーヘッド位置・8 【あやみ】 「いただきます。ふぅーふぅー(すする)ずる……アチッ…… ふぅーふぅー」 【あやみ】 「(飲む)ずるずる……ゴクッ。はぁ〜〜〜」 【ひとみ】 「なんだか、今年は元旦から楽しかったわね」 【あやみ】 「そうだね。お餅も食べたし、羽根つきもしたし、 お正月らしい、お正月を過ごした気がするなぁ……」 【ひとみ】 「ふふ、そうね。家で餅つきをする家庭なんて、田舎でもそうないんじゃないかしら?」 【ひとみ】 「ねぇ、ふたりは、明日の予定は何かあるの?」 【あやみ】 「ううん。特に何も。年始の特番を見るくらい?」 【ひとみ】 「そう。せっかくだから、明日は少しお出かけしようと思うのだけど、どうかしら?」 【ひとみ】 「例えば、昼過ぎくらいから、初詣、とか?」 【あやみ】 「いいね! 行きたい!」 //ダミーヘッド位置・1 【ひとみ】 「君はどう? 昼過ぎでも、もしかしたら混んでるかもしれないけれど……」 【ひとみ】 「良かった、じゃあ、明日の予定は決まりね」 【あやみ】 「やったぁ〜! 初詣に行けるなんて思ってもなかったよ」 //ダミーヘッド位置・2 【ひとみ】 「ふふ。そうと決まったら、お着物引っ張り出さなきゃね」 【あやみ】 「え、着物?」 【ひとみ】 「どうせなら、着ていきたいでしょう?」 【あやみ】 「うん、着たい! 着付けしてくれるの?」 【ひとみ】 「もちろん。明日は昼に出かけるかもしれないけど、朝はしっかり起きてね」 【あやみ】 「はーい」 【ひとみ】 「そういうことだから、明日はあやみの着物姿、期待しててね」 【あやみ】 「え……! で、でも、ひとみ姉さんも着るでしょう?」 【ひとみ】 「私も? うーん……どうしようかな〜」 //以降の会話、FO 【あやみ】 「えぇ〜、ひとみ姉さんも着ようよ〜。一緒がいい」 【ひとみ】 「そう? でも、着るのは久しぶりだし……。車も運転するから……」 //以上