【SE:ドアを開ける】 いらっしゃいませ……  あれ、お客様、以前もいらっしゃった方ですよね?  ええ、覚えています。  殴りも絞めもしなかったお客様は珍しいですし、ここに来るまでの話を全部語るだなんて、お客様だけでしたので。 ……あはは、私の方は、あの時とはだいぶ変わっちゃいましたね。  顔、腫れちゃってますし。  ああ、オッパイのこれは火傷です。焼かれたり、刺されたりしまして。もう皮膚の半分ぐらいはダメになっちゃってます。  はい、右目はもう、見えてません。  おまんこがゆるすぎて射精できなかったことの罰として、頭を固定されておちんちんでグリグリ〜ってされまして。  ふふ、あのお客さんのおちんちんが、右目で最後に見たものになっちゃいました。 他に傷はあるのか、ですか?  そうですね、つい先日、背中に刺青を彫られました。  はい、犯されながらです。うつ伏せのままおちんちん入れられて、お尻の穴とおまんこを交互に使われながら、ザクザク背中を刺されて、墨を入れられて。  痛くてツラくて叫んだりすると、刺さった針が引っ張られてもっと痛いんです。だから必死で我慢して、腕が無いから足で踏ん張って身体が動かないようにしてました。  ふふ、まあ針が刺さってる時を見計らっておまんこに手を突っ込まれちゃったので、意味なかったんですけどね。  背中、ご覧になりますか? 『便所』とか『ガバ穴』とか…… 『剣術小町』って、ほられてます。  こんなザマじゃ、書いておかないとわからないからって。  ふふ、その通りですよね。  私が剣道やってて、男子剣道部の皆様を倒したとか、大会で優勝したとか、誰もわからないと思います。 と、申し訳ありません。  本日は、いかがなされますか?  もちろんNGはございません。この部屋から連れ出すことと、殺害以外は全てOKとなっております。  あ、申し訳ありません、長期スパンのオプション--出産、堕胎などにつきましては、今からですと妊娠させたとしても難しく……  ……今回も、話を、ですか?  今度はここに来てからの話、ですか。  かしこまりました。  それでは、私がここに来てからどんなことをされたのか、お話させていただきます。 前回、ここに来るまでの話はさせていただきましたが、私はここに来た直後、半ば放心しておりました。  腕を切り落とされて、もう二度とどうしようもないくらいに壊されたことでショックを受けて、ぼうっとしていたんです。  ……それで、お店のオーナーさんに『教育』をされたんです。 まず最初に、私が死んだらお父さんや、地元の友達だった人たちをひどい目に合わせるってことを確認させられました。  このお店から解放されない限りは、死因がなんであろうと絶対にやるって言われました。 それで…… 地下室に、連れて行かれました。  そこには、一人の女の子が吊るされていました。  脚は地面から伸びたロープに、両腕は天井からのびたロープでまとめて吊るされていて、もう私にはできないポーズだなって思ったのを覚えています。  その子は私よりも歳下の、まだ幼いと言っても良いような、金色のツインテールが可愛らしい女の子でした。  きっと、本当は元気にグラウンドを走ったり、友達とお喋りしてたんだろうな、って思ったんですけど、それとはかけ離れた日々を過ごしていたことは一目でわかりました。  全身が噛み跡やミミズ腫れでボロボロなのは当然としても、子宮が裏返っておまんこからこぼれだしていたのは流石に驚きました。  あんな小さい体で、おまんこをどんな風に壊されちゃったんだろうって。  もう完全に目の焦点はあってなくて、涎をたらしながらうめき声をあげて、たまに腰をヘコヘコ動かして子宮をゆらしてました。  吊り上げられた腕の内側に、たくさんの注射痕があって…… たぶん、お薬を打たれて、頭の中も壊されちゃったんですね。 その子は、私が来るまでこの部屋を使っていた女の子だって言ってました。  頭が壊れちゃって、客がつかなくなったらしくって……  それで、安値で『買取』されたって、言ってました。 はい、このお店には『買取』ってシステムがあるんです。  買い取られた奴隷はお客様の物になりますので、このお店のルールすら適用されません。  通常、このお店では奴隷を部屋の外に連れ出すのを禁止しておりますが、買い取ればもちろんお客様がご自宅にお持ち帰りになれます。  ……でも、『買取』は、ほとんどの場合もう一つの用途で使われます。  ……殺すんです。  単に、女の子を殺したいってお客様もいらっしゃいますし、生きたまま銅像に加工するっていうお客様もいらっしゃいます。  私の目の前で吊るされていた女の子は、抱き枕に加工するために買われたそうです。 ……はい、目の前で、加工が始まりました。  動けないその子に、オーナーが近づいて、壁に立てかけてあったチェーンソーを持って。  大きなチェーンソーが、細い太ももに、押し当てられて。  ぶちぶちと嫌な音を立てて、肉が削れて、血が噴き出しました。  ……そうしたら、今までぼうっとしてたその子が、いきなり正気に戻ったんですよ。  やだやだ、痛い、許して、助けて、お母さん、お父さん、って、半狂乱で叫び出して。  半狂乱なんて言いますけど、殺されちゃうんだってわかってるのに、あんな風にハッキリと意味のある悲鳴や命乞いができたなんて、あの子は小さいのにすごく冷静だったなって、今は思います。  ああ、私ですか? ガタガタ震えながら、一歩もうごかないでそれを見てました。  血飛沫が飛んできても、全然動けなくって。  何も考えたくないし見たくもないのに、目を逸らすことも耳をふさぐこともできないで、目の前で見てたんです。 そう、それで、チェンソーの音がブチブチからギャリギャリに変わったあたりで、その子、私に気が付いたんですよ。  助けてくださいって、そこのお姉さん、何でもするから、どうか助けてくださいって。 ……わかりますよね? 私、何もしませんでした。  ガタガタ震えて、惨めに泣いて、目の前で年下の女の子が殺されるのをただ見てました。  私には腕がないから、助けるなんてできっこないとか、オーナーさんはチェーンソーを持ってるけど私は丸腰どころか全裸だし、とか…… そんな言い訳を頭の中でずっとするだけで、言葉すら発せませんでした。  すぐに、その子も気が付いたみたいでした。  私が何の役にも立たないゴミで、助けてくれるはずなんてないって気が付いたんです。  涙を流しながら、死にたくないって言って、それで、片足がボトって床に落ちて、その子がビクビク震えながら、言葉も出せなくなって……  ああ、死ぬんだなって。  この子、こんな風にこんな場所で殺されちゃうんだなって見ていて、ビクンッて身体が震えて……  二本目の脚が切り落とされる頃には、その子は動かなくなってました。 明日から仕事だって言われたのは、覚えてます。  それで、私、死にたくなくて。  あんな風に、殺されたくなくて……  お客様に気に入られようって、私、頑張らなきゃって。 それで、ずっと、働いてるんです。  ……はい、ここで働くのは、本当にツライです。  死んだ方がマシって思うくらい、苦しいです。 殴られながら犯されるのは毎日です。おっぱいは何度も刺されて焼かれて、もう感覚がありません。  お尻にホットソースを注がれて、フェラ奉仕で満足していただくまでそのままというのもありました。  縫合痕でおちんちんをしごくのは、今ではとっても上手になりました。  それに、妊娠もさせられたんですよ。父親は、今年で76歳だっていうお客様でした。  もちろん、妊娠中もお客様はいらっしゃいますのでそのまま働かされました。  二ヶ月目ぐらいだったかな…… つわりが苦しくって、ご奉仕中に吐いちゃった際にお腹をボコボコに殴られちゃいまして。  産みたくないって言ってたのに、必死でお腹を守ろうとしちゃうんですよね、不思議です。  でも、腕もないから庇うことすらできないんですよ。  何もできないで、殴られるだけなんです。  本当に私、サンドバッグになる以外、能がないんです。赤ちゃんを守るなんてできないんです。  蹲って、簡単に蹴り転がされて、カエルみたいに仰向けになって、そのまま、お腹をーー赤ちゃんを、踏み潰されて、流産しました。 ああ、そう、この間は、昔の同級生が来たんですよ。  男子剣道部の…… その、昔ボコボコにしちゃった人たちが、8人も団体で入られまして。  えへへ、三日間、ずっとメチャクチャにされちゃいました。  最初は普通に殴られながら輪姦されてるだけだったんですけど、一周する頃にはとっくにエスカレートしてて……  竹刀でおまんこぶっ叩かれたり、腕の縫合痕を思いっきり蹴り付けられたり、お尻の穴が裂けて血が出たら『気合を注いでやる!』なんて言われて、お腹の中にオシッコされちゃいました。 あ、驚いたのは、昔は私のことが好きだったって言う人がいたんですよね。それも三人も。  なんでも、女子剣道部に突っかかっていったのは気になっていたからだー、なんて。  ふふ、ふふふ。おかしいですよね。  それ、私の首しめながら言うんですよ?  乳首を噛みちぎって、おっぱいに五寸釘刺しながら射精した人が言います?  わざわざ剣道着を着せてから殴り倒して、おまんこ蹴りつけて肛門に竹刀ねじ込みながら好きだったって言うんですよ?  私の剣筋がどれだけ綺麗だったかを語られながら、腕の縫合痕に精液ぶっかけられて、本当にもう、いっそ笑っちゃいそうでした。 ああ、そう、それで、私が捕まった後の故郷の話、聞かせてくれたんですよ。  私の失踪が半年ぐらい騒ぎになってたとか、女子剣道部は男子剣道部と統合したとか、マキちゃんーーああ、昔の友達だった女の子は卒業してすぐに結婚したとか、そんな、いろんなことを聞かせてくれました。  それで、それでーー 私の、動画が、町中に出回ってるって、話とーーお父さん、が、じさ、自殺、したってーー うあ、あ、ぐ、ふーーひっく、ぐ、うううーー 私、私、お父さんは、お父さんに、生きてて、欲しくて…… 私、ずっとーー 申し訳、ありません…… お客様の、許可もなく、取り乱して、しまいました……  ……はい、私は、お母さんが幼い頃に病死して…… ずっと、お父さんと二人暮らしでした。  愛想はなくて、しかめ面でしたけど…… すごく、優しいお父さんでした。  っ、ご飯も、いつも、お父さんが、作って。  大会の時、なんて、あんな、喜んで。  道場で、教えてもらって、ご飯食べて、いた、のに……  一人で、育てて、くれたのに…… うぐっ、えぐっ、う………… ……私、お父さんに何も返せなかったんですね。  たくさんたくさん迷惑かけて、私なんかのために苦労させて。  なのに、私のせいでお父さん、死んじゃったんです。  仮にも、実の娘が、こんなことしてるの、見ちゃったんです。  そんなの、死んじゃいますよね。当たり前、です。 腕もなくて、顔面もボコボコで、頭もおかしいんです。こんなのが、娘だなんて、そんなの、耐えられない、ですよね。  出回った、動画、見たんです。  わたし、わたしーー笑いながら、犬のおちんちん、舐めてました。腕の切り残しで、おちんちん、扱いてました。  お尻の穴から精液ひり出して、まんこに腕突っ込まれて、ありがとうございますって叫んでて。  これ、これを、お父さん、見ちゃったんです。  こんなのを、私、お父さんに、見せたんです!!  そんなの、耐えられるはず、ないですよ……  娘が、こんな、こんなのだ、なんて…… ……私、死んだ方が、良かったんです。  私が早く死んでいれば、こんなことに、ならなかったのに。  私が、いつまでも生きていたから、こんなことになったんです。  お父さんは、何も悪く無かったのに…… ああ、その動画、もちろん、みんな見てるそうです。  誰も大っぴらには口にしないけど、街中の人が見てるって言ってました。  剣術小町なんて言われていたあの高森紗夜は、ヤクザにボコボコにされて腕を切り落とされて、人間やめて最低のサンドバック奴隷やってるって、みんな知ってるんです。  小さい街ですから、あっという間だったそうです。  みんな、知り合いでしたから。  私の知り合いみんなに、一人残らず、こんなの見られちゃったんです。 ……私のことはもう、向こうではタブーになってるそうです。  同窓会があっても、だれも、私のことは話さないんです。  仲良しだったマキちゃんも、同じ剣道部だったチカちゃんも、みんなみんな、私のことはもう絶対に話さないんです。  私は、いなかったことになりました。 あ、でも、ひとつだけ良いことがありました。  私のこと、みんなもう話さないので、私の友達なんて、もういないので。  だから…… 私が死んでも、誰も捕まえたりしないって、ヤクザさんが言ってくれたんです。  私が死んだら、お父さんや友達や捕まえるぞって言われて脅されてたんですけど、もう、そんな人いないから。  私が死んでも、誰かに迷惑かけることだけは、無くなりました。 ……タイミング、良かったんです。  はい、私、『買取』が決まったんです。一ヶ月後だって、言ってました。 ……『買取』された後、そのお客様の個人奴隷として使っていただける場合も、もちろんあります。  携帯便所として飼っていただけるなら、ここよりもずっと、良い扱いを受けることができるんです。  でも、私を買い取るお客様は、そうじゃないんです。  今まで何人も、ここで女の子を買い取っていらっしゃるそうです。それで、全部、一人残らず、殺してしまったって、言ってました。 昨日、ここに来られたんです。  それで、今までに買った女の子をどうしたか、動画を見せながら教えて下さいました。  前に買われたのは私より年上の、元はモデルをやっていたという人でした。  大人っぽくて切長の目と、長い手足が素敵な美人の人でした。  でも、その人が筋弛緩剤を打たれて、動けないまま手足の先から固められて銅像になる動画を、見せられました。  今は、トイレに飾ってあるそうです。 その前に買われた女の子は、可愛らしい小柄な女の子でした。  その子は、裸のまま森に放り出されて、矢を射かけられて追い回されて、身体中に矢が刺さって動けなくなって捕まって、ナイフでトドメを刺されました。  ウサギ狩りだって、言ってました。 たくさん、たくさんの動画を見ました。  みんな、みんな最後は、死んでました。  色んなやり方で、みんな、一人残らず、殺されてました。 それで、私はーー私は、生きたまま、豚に食べさせるって、言ってました。  ほら、そこの壁に、豚の写真が貼ってあります。  それ、私を食べさせる豚だそうです。  2メートル以上あるそうで、薬を打って、すごく凶暴にしてあるんだって言ってました。  オスブタで、私を犯してから食べちゃうんだそうです。  私、この豚に犯されて、豚の精液たっぷり飲み込んでドロドロになってから、生きたまま食べられるんです。 でも、良いんです。  私、もう死んで良いんです。  遅すぎたくらいなんですよ、もっと早く死んでおけば良かったんです、長生きしすぎたくらいなんだから、良いんですよ。  豚に犯されるのだって、今更ですよ。  犬にはもう何回も犯されましたし、豚だってそんなに変わりません。豚小屋は汚いって言ってましたけど、私なんて全身汚物みたいな物ですから、その程度へっちゃらです。  痛いのはいつもですし、これで最後ならむしろ嬉しいぐらいです。 そう、そうなんです。  わたし、今更嫌がる理由なんてないんですよ。  尊厳みたいなもの、とっくに全部なくなってるんです。  腕を切り落とされて、ずっとやってた剣道も何もできなくなって、お腹の中まで全部汚れて、頭もバカになって、みんなに見られて。  お父さんも、友達ももういないんです、何も、何も私には残ってないんです。  生きていても、ただひどい目に合うだけなんです。  だから、死ぬなんて怖くないんです……!! あ、はは、ごめんなさい、なんだか熱が入ってしまって……  その、私のことを殴ったり怒ったりしないお客様は、他にいないもので……  その、もしも何か、させたいことがあれば、何でもおっしゃってください。  その、お客様はとても優しいので、私、がんばりますよ? …え? 逆に、して欲しいことが、あるんじゃないかって……  い、いえ、そんな、私なんかが、そんな、厚かましいことをするつもりは、えと………… あ、あ…… そ、その、本当に、よろしければ、なんですが、私を、『買取』できるんです、よ。  あ、いえ! 決して、そんな、買ってくれなんて言っているわけではないんです!  ただ、その、私のさっきの売約の話は、まだあくまで仮契約なので、他に『買取』希望の方がいらっしゃれば、普通に買い取ることも、可能ですよと言うだけで……! えと、その…… 私は、お客様に買い取っていただければ、とても嬉しいので、頑張ってご奉仕させていただきます。  どんな命令でも聞きますし、24時間いつでも、お客様の玩具として頑張ります。  買い取っていただければ外で引きずり回していただくこともできますし、売春させてお金を稼いでも良いんです。  穴はゆるいですけど、子宮はまだありますから、そちらで遊んでいただくこともできます……!  あ、そ、それに! 私ってすごくお買い得なんです!  私の買取価格、一万円なんですよ! この店で一回遊ぶ時が最低五千円なので、なんと二回遊ぶだけで元が取れちゃうんです!  確かに私はもうボロボロですけど、それでもとっても安いと思いませんか?  5000円のAVを二本買うよりも、消費税がかからない分お得なんです!  飽きたら捨てたって構わないですし、お試しというか、話のネタにというか、その、私、本当に、なんでもしますので、どう、で、しょうか。 あ、あの……  ご、ごめん、なさい…… こんな、お客様に、指図するような、真似……  その、ただ、私は、お客様に、買っていただければなって……  わた、わた、し………… …………死にたく、ないです。  痛くても、つらくても、いい、です。  なにも、なにもいりません。  なんでもします。  どんなことをされても構いません。  だから、お願いします。  殺さないでください。  私、死にたくないんです。  なにか死にたくない理由が、あるわけじゃないんです。  私、もう、何もないんです。生きてるだけなんです。  だから、だから、もう、生きてるだけで良いんです……!  なんでもいいんです! 人間じゃなくて良いんです!!  豚でも、ゴミでも! ウンコでもなんでも良いんです!!  死にたくない!!! 死にたくない!!!! 死にたくない!!! お願いします!! 助けて!! 助けてください!!  ねえ、私のこと、買えるでしょう!?  なんでもします!! 一生、なんでもしますから!!  お願いだから助けてください!! わたっ、私のこと、助けてください……!!! え…… や、やだ、ま、まって、待ってください。  いか、行かないで、お願い、行かないで。  私にひどいことしない人、他にだれもいないんです、お願い、助けて、あ、まって やめて、とびら、閉じないで。  わた、わたし、ひらけない、それ、やめて、おねがい…… 【SE:ドアを閉める】  あ、やーーーーーーーーーー