◆タイトル『明日をのぞむ海岸線』 ◆あらすじ  見馴れた風景も、いつもの海岸線も。  もうすぐ全部さよならだけど、それでも明日に向かっていく。  それは どうしようもなくて、仕方がなくて。  消える世界の海岸線で、千草が過ごした 消えない時間。 ◆登場人物 ・千草(読み:ちぐさ)(一人称:わたし):本作の語り手。このキャラの声をお願いします。 女性。高校卒業後は社会に出て、今も実家暮らし。二十~二十三歳くらい。一人っ子。 外見は、身長は平均より微妙に高め、髪は やや茶髪で、長さはミディアムほど、毛先は外ハネ。目は どちらかと言えばタレ目で、瞳の色は千草色ベース。 性格は、ネット上では割と社交的。リアルでも普通に良い子。自分には分からない話で場が盛り上がっていても、周りに合わせて控え目に笑うタイプ。両親のことは「お父さん・お母さん」呼び。 くそ田舎ではないけど都会でもない。でも山は多い……。そんな土地で育まれたピュアガール。娯楽が少ない故の ライトなオタク趣味。アニメ・漫画が好き。地方民なので、イベントなどは 行かないし、行けない。 VRゲームは、オタクの友人から勧められてプレイを始めた。 ゲーム内では、比較的 職人系スキルや、移動に適したスキルを伸ばしており、戦闘は不得手。というか、そもそも下手。今は、朝の散歩でログインするくらい。ちなみに、勧めてきた友人は、割とすぐに飽きた。 ・相手(二人称:あなた・キミ):本作の話し相手、聴き手。 ゲーム上では男性キャラクター。本当の性別・年齢不詳。至って普通の会社員。なんとなく掴みどころがない。休日の過ごし方は、たまった家事と、休養。 VRゲームは、動画サイトの広告を見て始めた。冒険するほど時間も無いので、職人系のスキル専門。いかんせん素材の仕入れにお金がかかるので、貝がら拾いで資金を集めていたが、今となっては「貝がら集め」が目的になっている。 ◆あらかじめストーリーで提示されないが、必要そうな部分 そう遠くない未来のお話。 フルダイブ型のVRゲーム黎明期、新規タイトルが乱立する中、凡庸な中世~近代ファンタジーな世界観と、可も不可もないゲーム性で、なんとなく普通に流行って、名前だけ聞いたことある気がする……そんなゲームが、本作品の舞台。 千草たちが拠点としているのは、小島を覆うように一本の巨大樹が そびえ立つ町。周りは海に囲まれており、そこから大陸へは、いくつかの長い橋が架けられている。 他にも、熱砂の遺跡をそのまま利用した街や、雲まで伸びる 豆の木の上にある村、大河を渡すように 密集する船が作り出した町など、様々な集落が存在する。   ◆パート分け 1.うずまき貝がら  出会い ~ うずまき貝がら 2.深い理由は  見てたワケ ~ 散歩は健康 3.健康な日課  日課 ~ お休みの日は 4.散歩と貝がら拾い  人が減って ~ 明日もおいで 5.特別な何か  ごまかして ~ 明日はお暇? 6.私たちの砂浜  私たちの砂浜 ~ お買い物へ 7.波打ちと詩人  昨日はありがとう ~ もっと時間があれば 8.静かに寄せて  どうも ~ 静かに幕を閉じる おまけパート.寝息トラック  寝息音声です。 9.なくなる前に  現実世界 ~ インストールまで ◆本編 1.うずまき貝がら まぁた、貝がら集めですか? どうも。朝早くから大変ですね。 {微笑む}そうですか。 この時間なら、まだ 陽も強くないですもんね。 あっ。ぁ、ごめんなさい、いきなり。 えと、あそこの道って、私の、朝の散歩道なんですけど、 そこからー、よく見かけるから。 あ、はい。そうなんです。 それで、なんか、勝手に知ってるつもりになっちゃって。へへ。 えへへ。すみません、ありがとう。 でも、何回か 目が合ったこと、あると思いますよ。 ぁぁ、いいです いーです、無理に思い出さなくても。 こっちが勝手に、見てただけなんで。 いえ。 それで……。 いつも集めてますけど、その貝がら、どうするんですか? はい。 ? それは……アクセサリーとかにしてから、ってことですか? それともそのまま? ぇー、うそだぁ。そんなの誰が買うんです? たかだい……{吐息}。 あの雑貨屋ですか? んー? 素材の買い取りなんてしてたんだ……。 私が行った時は、そんなの してなかったけどなぁ。 ふーん……。まぁ、そういう理由なら、わかりました。 また別の謎が、生まれましたけどね。 {微笑む}、お願いします。 あと一週間ですけど、もし分かったら 教えてくださいね。 はい。ふふ。 じゃあ……、んー……。 どれが高く売れるとか、あるんですか? へえー。 ん……。あ。 ぁ、じゃあ……んしょ。これは? うずまきですよ? えー? 高いって言ったのにぃ。 いや、そうですけどぉ。こんなに綺麗なのに……。 というか、見ただけで分かるんですか? なるほど……。 それは、なんと言うか……達人? ですね。 {微笑む}、またまたご謙遜を。 いえいえ。へへ。 でも、それなら要りませんね。 ポイしましょう。 んっ? んぁー……要ります? なら、どうぞ。 いーえ。 じゃあー、邪魔になったら悪いですから、私はこれで。 はい。 さよなら。   2.深い理由は おはようございます。 どうも。集まってますか? それはそれは。 ここで見てても良いですか? {微笑む}、いつも通りで良いんです。 見てる距離が、近づいただけだから。 はい。んしょ。 ? ん、はい、なんですか? そう、ですね。だいたい いつも。 ぇ。 ん……。そうですねぇ。 毎日まいにち不思議だなー、って思って。 {微笑む}、深い理由なんてありませんよ。 強いて言うなら、変な人が、そこに居たからです。 えぇー、どこがですかー。 未だに こんなことしてる人、他に居ませんよ? んふ、どうでしょう。適当に言いました。 んーでも、こういう……作業? みたいなのは、 みんなもう、やめちゃってるんじゃないですか? でしょ? えっ、散歩は作業じゃないですよ。日課です。 えぇー、同じにしないで下さいよー。 だぁめですって。 もっと健康的に生きましょうよ。 ふふ……、そんなことないです。 んふふ……。 あー……なら。 機会があったら、一緒に散歩しましょう。 はい。 散歩が どれだけ健康的か、教えてあげますから。 {微笑む} んしょ。 じゃあ……行きますね。 {微笑む}、ばいばい。   3.健康な日課 今日も早いですね。 どうも。日課ですか? そうですか。 はい、日課です。えへへ。 ? そうですよ? 毎日するから、日課なんです。 それはー、日に拠りますね。 いくつか道はあるんですけど、昨日は、あっちのぉ…灯台の方まで。 はい。 じゃあ、私も質問。 {微笑む} えっと、 ここで貝がら集めて……その後は、何してるんですか? あぁ、そうなんですね。 じゃあ、お仕事前に時間を縫って……みたいな。そんな感じですか。 ふぅーん、そっか。 まあ、ここなら街の中だから、一人でも大丈夫ですもんね。 ふふっ。 お休みの日は? 何してるんですか? え。ぁぁ、そうなんですか? 頑張って、お金貯めてるのに? んん……まぁ、大事ですよね。家の事も。 そうですねー。 私は、結構好きですけど。 一人暮らしですか? そっか、良いですね。 私、あそこのー……、岬の辺りに、おウチがあるんです。 えっと、赤い屋根の……あそこ、見えます? あぁ、一階建てのほうです。 そうそう、あれです。 あそこから、毎日歩いて来てるんですよ。 {微笑む}、もう慣れちゃいましたけどね。 まぁ……もう、そんな日課とも、さよならですけどねー。 なんだか、寂しいですね。 ? ぇっ。 ぁぁ……。 ふっ、ふふふふっ。 っ、っふふっ。 あっ、ごめんなさい、違うんです。ふふ……。 いや、……やっぱりこの人、 貝がら拾い、日課で通すんだなって思って……、 ちょっと面白くなっちゃって……。 ふふふっ、はぁー、ふふっ…… はぁ。ふふふ……。 {一呼吸}ふふ。 {はにかむ}、ありがとうございます。 ぇ、あぁ……。いえ、なにも? はい。 {息を吸う}はぁ。 {笑いっぽい吐息}……なんか、いっぱい笑ったら、元気になりました。 うん。 んしょ。 今日はちょっと、遠くまで歩こうと思います。 はい、そうですね。あなたにも。 ふふ。 じゃあ、これで。 あ。 {微笑む} また明日。   4.散歩と貝がら拾い おはよーございます。 どうも。 ダメですか? {微笑む}、じゃあ、別に良いでしょう? はい。えへへ、良かったです。 よいしょ。 はぁー。 そういえば。 今日は、誰とも 擦れ違わなかったんですよね。 んー……。そうなんですかね。 あと……ぇと、今日を入れて四日ぁ……、でしたっけ。 そっか……。 あと、四日くらい、居れば良いのに。 そうなんですかね……。 {軽く苦笑い}、かたや 散歩と貝がら拾い。 どっちが良いんでしょうね。 ぇ? ……。 私は、この街が好きですから。 ん。{小さく溜息} ……思い入れとか、無いんですかね。 じゃあなんで、どっか行っちゃうんですか? ぁっ……。 {溜息} ん……、そうですよね。 終わるんだから……興味なんて、無くなっちゃいますよね。 ……そうですね。誰も悪くない。 でも……。 少なくとも。 私は、そういうのは……。 えっと……。 ぁ。 んー、っと……。 ん…………{息を吸う}、さみしいです。 さみしいし……嫌です。 あと……、悲しいです。 終わっちゃうの、つらいです。 うん……。 なんでこんな……大切なのに。 なんで、終わっちゃうのかなぁ……。 やだな……。 うん……。 {吐息} ごめんなさい。 今日は、帰りますね。 {はにかむ}今日は……やめです。 はい……。ありがとうございます。 え……。 あ。……はい。 じゃあ、来ますね。 {苦笑い} いつも通りじゃないですか。 はい、それじゃあ。 {一呼吸} {微笑む}ありがとう。   5.特別な何か んしょ……。 ぁの……。 ぁ……。ん……、どうも。 うん……。 おはようございます。 貝がら、いっぱい取れてますか? そうですか……。頑張ってください。 ん……。んー……。 今日は、商店街まで行こうかな、って……思ってるんですよね。 はい。気になってた物とか、買ってみようかなって。 {はにかむ}そうなんですよ。 もう、今しか無いと思って。えへへ……。 ぁ、欲しいものとかあったら、言って下さいね。 ついでに買ってきますから。 あったらで良いですよ。 お金も、大丈夫です。 良いですよ。別に。 うん。ふふ。 {一呼吸} {軽く息を吸う} ぁの……。 昨日は……、ぁぁん……。すみませんでした。 うん……。 ぇと……、それと、ありがとう。 ふへへ。 {吐息}なんていうか……。 急に悲しくなっちゃって。 今までずっと、終わっちゃうこととか、無くなっちゃうこととか……。 仕方ないな、って思ってたんですけど。 それって、なんて言うか……、 モヤモヤしたものを そのままにして、 向き合わなかった だけなんだな、って。 どう感じて、とか、 こう思うから、とか、 そんな風には、考えてなかったな……って、気づいたんです。 だけど、昨日やっと、 そういう気持ちと、ちゃんと向き合ったんだと思います。 だからあの時、はじめて言葉にしてみて、 私ってホントは、こんな気持ちだったんだ、って……今さら気付いたんでしょうね。 ぇへへ……。 ぇっ? ぁ{吐息}……。{微笑む}、素敵ですね。その考え方。 はい。とっても。 本当に……気付けて良かったです。 べつに、すごく大事なこととか、 特別な何かが、あったわけじゃないですけどね。 それでも、私にとって、この世界で過ごした時間は……、 かけがえがなくて、大切だったんです。 うん。 だから、ぇっと……。ぇー……。 んんん、とにかく! 良かったんです! ん? いま笑いました? いや、クスって……。 うそだぁ……? ん。まぁ、いーですけどね。 んいしょっ。 ほっ、んっ。 はい。今日はこれで。 うん、ありがと あ。 あー……。 ぃゃあ、えっと……。 ぁの……あしたは、おひま、ですか。 ぁいゃ……。もぅ少し、あとまで。 そーですか……。 ぁ、じゃぁ ぁの、健康のために……散ポとか、行きまセンカ……。 っうん、健康のために……! そうです……! {笑顔になる息}っ! ぁ、はい……。ありがとうございます……。 ぇへ、いえいえ、私も楽しみです。 じゃあ……明日ぁ、迎えに来ますね。 ふへへ、へっさよならっ。   6.私たちの砂浜 はぁ~、到着~ぅ。 やっと戻ってきましたねー、私たちの砂浜に。 {苦笑い}思い付きで、島 一周するからですよ。 うん、まぁ、靴擦れも筋肉痛も、ありませんからね……。 ぇ、今日もですか? おウチの用事する、って……前に言ってませんでしたっけ。 {微笑む}そうですか。 じゃあちょっとだけ、眺めていこうかな。 そうですよー? ……んぅ、まぁそんな、ずーっと見てる訳じゃぁないですけど。 んいしょ。……じゃあ見てまーす。 ん、んーーーんぅ……んあぁ。 はぁー、つかれたー。 いや、疲れてないか、へへ。 {一呼吸} ねぇ。 ね。 明日は お休みですけど、どうするんですか? ふふ、貝がら拾いに? んふふふ。 私は いつも通り、散歩しに来る予定ですよ。 む、なんで止めるんですか! 私の予定聞いてから! んもー……。 えへへ、まあ、分かってますけどね。 別に怒ってないですよ? ぜんぜん。 ふふ。 {息を吸う}ほぁーーぁぁ。はぁ。 ……もうすぐお昼かぁ。 ぇー? んーーー、やきそば? いや……お肉あるかなーと思って。 オムソバも良いなー。 何食べるんですか? わー、手抜きだ。 というか、なんで疑問系? お湯はあるでしょ。どんな家ですか。 ぁいや、間取りは聞いてないです。 はい。 {息を吸う}、よいしょ{吐息}。 ぁはい。ちょっと、買いもの行こうかなって。 ホントは、もうちょっと居るつもりでしたけど、今日はこれで。 ぁぁ、いえ! こちらこそ、楽しかったです。 うん、ありがと。 じゃあね。んふふ。   7.波打ちと詩人 ほんとに今日も拾ってるんですね。 どーも。 頑張ってるので、日課だ、って……認めてあげますね。 んー? もっと感謝しても良いんですよ? んん……そーですか。 んふふ。 ん、うんしょ。 ……{軽い溜息}。 今日でお終いですね。 うん。 全部、今日で見納めです。 もう、この海の向こうから、 朝日が昇ってくることは……無いんですね。 いま過ごしてるこの時間が、ぜんぶ、海に流れていっちゃうんだぁ。 え? えへ、そうですか? んぁ、なんですかそれ、なんかちょっとずるい。 えー、じゃあ、私も言いたいです。 だってカッコ良いじゃないですか。 ……ほら、なんかそれっぽいこと、言って下さい? ほらほらぁ。 へぇー……。 詩人ですね……! ……出来はともかく。 ぇへへ、冗談ですってぇ。 んふふ……。 {一呼吸}……ふふ。 {吐息に近い溜息}……。 なんか、アンニュイになり切れませんね。 まぁー、そうですね。湿っぽかったの、私だけでしたけど。 んー? んー……。どうしましょうねー。 一応、おウチの掃除くらいは しようかなーって。 ぁぁ、掃除っていうか……。 ベッドとかテーブルとか、 そういうの ぜんぶ、片付けちゃおうかな、って。 だって、引っ越しする時って、そうなるんでしょう? 私 実家だから、ちょっと憧れてるんです。 へへ、でしょ? で、最後は、 リビングに大の字で寝転んで、天井を見上げて こう言うんです。 ありがとう、お世話になりました。って。 っふふふ、言いたいだけでしょ? んもぅ……。 {はにかむ}……。 だけど まぁ……、どんな風に感じるかなんて、 その時にならないと、分かりませんよね。 どうかな。お別れ、言えなくなっちゃうかも。 {はにかむ}。ね。 {息を吸う} 今日はこの後、どうするんですか? リアルじゃないですか……。 {苦笑い}……、まぁ、実生活も、大事ですよね。 {吐息}……。 じゃあ……それぞれ、予定がありますね。 うん。 ……んしょっと。 はい。そろそろ。 えぇ? んー……。 じゃあ、ハイタッチで。 {微笑む}はい、たっち! んっふふっ、なんでしょうね、これ。 ふふっ。 うん、……ありがと。 じゃあ、また明日! なーんて! んふふ。 {5回ほど呼吸。徐々に長く、落ち着けていく} はぁー……。 さよならかな。 {息を吸う}……{吐息}。   8.静かに寄せて ? ……ぁ。 はい……、どうも。 ぁぁ、こんばんは。 どーしたんですか? こんな遅くに来るなんて。 ぁぁ……。{吐息っぽく笑いにつなげる}ふふっ。 んー? キミの日課は、早朝の貝がら拾いではなかったかなー? {微笑む}、どの口が言ってるんです? はいはい、そーですか。いっぱい無くて良かったですね。 へ……ぁ、はい。 なんです? これ。 え、ほんとですか? ぇ、うれしい。 開けて良いですか? えぇーもう、ビックリしたぁ……。なんだろ。 あ……、ぉ! 貝がらのイヤリングだ。 かわいい。えへへ……。 あ。……ん? んー……。 ぁっ、そうですよね! やっぱりあの貝がらなんだ! へえぇ~……こんなのも作れるんですか? ぇぇー……。ぇちょっと感動してます……! ぇ。んんんー……。 ってことは……、 もし高かったら、そのまま売っちゃってたんですか? んんぅー、そこはウソでも、売ってないって……言って欲しかったです。 ふふふ、もう遅いです。 {微笑む}、ひとこと余計でしたね。 良し悪しですよ? 正直なのも。 んー、それなら、もうちょっと態度に出さないと。 じゃあ はい、照れてみて下さい? あー、駄目ですねー。 んふふ。 いやいや、これでも優しいくらいですよ? ふふ。 ぁぁ、うん。 待ってくださいね。 ん、{吐息}。 ちゃんと着いてます? ほんと? ……えへへ、良かった。 うん、こういうの好きです。ありがとうございます。 へへ……。 ぁぁー、でも……、 これももうすぐ、消えちゃうんですよね……。 うん、そうですね。こればっかりは……。 はい、これ。 ぇっと……{はにかむ}お返しです。 受け取って欲しいな、って、おもって……。 よかったら……また、一緒に……。 ぁっ{息を吸う} うん……えへへ。 ぁ……。 あぁ、ぃえ。何でも無いです。 うん。 じゃあ……待ってますから。 連絡、くださいね。 はい。 はぁ……。 もう何時間もしないうちに、終わりですね。 だけどまぁ、思い残すことも無いかなぁ……。 んしょ、っと。んぁぁ。 んー? 大丈夫ですよ、もう消えちゃうんですから。 この砂も、海も、貝がらも。 このまま寝ちゃえば……そしたら、 目が覚めたときには、明日の朝です。 ん、んぅ。 となり。 いかがです? どーぞ。 起きたらどうしよっかなー。 ね。 明日から暇だなぁ。 朝ごはんって、どうしてます? へぇ……。あれって、レーズンが好きだから、食べるんですか? ふーん。 たまご焼いたりは? んー。 じゃあ、その辺りから、初めてみたらどうですか? 良い機会ですし。 でしょ? あとは やる気だけですよー。 あぁ、良いじゃないですか、ゆでたまご。 十分ですよ。 うん。頑張ってください。 はい。 ん? んー……どうしよっかなー。 んんんー……。 えー……。 うちの近所、山ばっかりなんですよね。 だから、歩いてもつまんなくて。 そ。こっちは、憧れの世界観でしたから。 ……{軽い溜息}。 ま、起きてから考えます。 眠たい頭じゃ、思いつきませんからね。 ふふ、どうもどうも。 ん、ほぁ~ぁぁ……。ん……。 んー? んぅ……。 話してるうちは、大丈夫ですよ。 ふぁぁ~~……ぁん。……たぶん。 あー……。 勇気出して、話しかけて……よかった。 ふふ……、うん。 まあ、未だに……、 得体のしれない、変な人ですけどねぇ。 んふふふ。 だけど……、 最後なのに、一番いい思い出に……なった気がします。 んふふ。 そうですよー。さっきから、良い話しか してませんよ? うん、そうですそうです。 えへへ。 {一呼吸} あー。夜空がきれい。 さよなら、私の毎日。 さよなら、いつもの散歩道。 ありがとう……、{息を吸う}……大好きな、この世界。 んふふ……。言いたいだけでしょ? {微笑む}、浸らせてくれませんね。もう……。 ぁー。はなし戻るんですけど、 ロールパンの中に、レーズンじゃなくて、マーガリンが入ったの……、知ってます? あれ良いですよねー。 レンジで ちょっとチンしたら、中で溶けて、美味しくないですか? ふふ……そこまでは、言ってないですけど。 ぁ、私もあります。 んふふ、20秒とかで、全然あったかいですもんね。 チンしすぎた時って、冷めたら、カチカチになりますよね。 んふふ……ね。 やっぱり皆やるんだなぁ……。なんか安心しました。 なんででしょうねー。 世の中…、不思議なことって……、いっぱいありますねぇー。 ねー……。     9.なくなる前に ぉ……。 ん? {笑顔になる息}、きた……! んー……んふふ、海こだわるなぁ。 んー、っと……。 それ、貝がら拾えるんですか? {微笑む} ほい。 ん。 んふ、よかったね。。 とりあえずインストールしよ……んへへ。 お。 {笑う}、分かってるって。 んー……っと、 ふしんしゃ かと、おもいました。 {苦笑い}流された……。 りょーかいです。 っと。 んー……まだ結構 かかるなぁ。 がんばれー、はーやくー。 貝がら無くなっちゃうぞー。んふふ。