台本:奏功 https://www.pixiv.net/users/58701301 はぁ〜このお話もよかったわ この、好きな殿方の胸に引き寄せられ耳元で愛を囁かれる場面・・・ あぁ!まだ少し心がときめいてますわ(ジタバタ) ・・・あら、そんな怪訝そうにしては綺麗な顔が台無しよ?どうしたの? この部屋の有り様?それがどうかしたの? 汚いって言い放ったわね、私に向かって! うぅぅ、また読むかもしれないじゃない! だから置いておくのよ! ええ、ベッドの上のも机の上のも床に積んであるのもすべて必要なものよ なに?文句があるの? そもそも私の片付けは召使いである貴方の仕事でしょ? 命じられていないって、言われなくてはできないのかしら? そもそも何年一緒にいるのよ 私の雰囲気から察して片づけなさいよ。 あら?よく聞こえなかったわ 今、存在感が欠片もない、そう言ったの? ・・・ふふ、ふふふ、私は金持ちのお嬢様よ それだけで十分にオーラを纏っているわ! 一歩外に出れば、この溢れるオーラにみなこうべを垂れるの! まあ貴方にはこのオーラ、とても見られないものなのだから仕方ないことね 引きこもりって言うな! 私は使えるものを使っているだけよ 食事は貴方がここまで持ってきてくれるし 勉強は家庭教師が屋敷に来て教えてくれる お遣いを頼めば必要なものはなんでも揃う 話し相手は・・・ほら!召使いたちがいるじゃない それにお父様とお母様にはおトイレへ行くついでに挨拶しているわ お父様もそれで構わないとおっしゃているのよ まあ、お母様はとても心配なさっていたけれど さあ!どうして貴方が文句を言えるのかしら!? ・・・は? 太って体と態度がより大きくなった・・・ なんですって!!! 貴方ってああ言えばこう言う!許さない! 運動がてらサンドバックになりなさい! (ガタッ!) あっ、足が ・・、あれ?痛く、ない? あっ!だっ、だっ、だっ、抱きしめられて! あの〜その〜! ・・・ありがとう、助かったわ それと、少しこのままにいさせて 初めて触れたけれど貴方って見かけによらず筋肉質なのね それに温かい・・・ あっ、待って!まだ離さないで! このまま抱きしめていていいわ それにもっと強くして欲しいの、お願い・・・ あぁ、本当に温かい ねえ聞こえる?今、胸がこの上なく高鳴っているの この音が直に伝わっていると思うと恥ずかしい... ふふ、聞こえる 貴方もどきどきしているのね すごく速いわよ、心臓の鼓動 私だけじゃないのね ねえ耳元で囁いて、「君が好き、君が欲しい」って (耳元で) ふふふふ 私も好き、貴方が欲しいわ 私以外を見ないで、私だけにかまって欲しいの ・・・ありがとう、もう離していいわ まさかこんなときめくなんて... 私、この本を片付けるわ だからね、この散らかった部屋を片付けたら、 その・・・ (耳元で) もう一回抱きしめて? 今度はもっと、もっと強く