;//////// ;Track1 メリーの自己紹介と、この音源の楽しみ方 ;//////// ;ナレーション(タイトルコール) 【メリー】「あやかし郷愁譚。赤い靴の少女! メリー」 ;/// ;環境音 F.I。5月。高知港(一般的な港環境音) ;メリーはハイヒール、リスナー=あなたはスニーカー ;注記無い地面はアスファルト :SE メリー足音、鉄のタラップ折りてきて→アスファルト ;9/前遠 【メリー】「あーーーー!!! ひさしぶりの日本!!!」 ;きょろきょろしながら 【メリー】「ニューヨークとは比べ物にならないほど小さな港ね。 (くんくん)それに、お魚の匂いも―― あははっ! 高知港、いいなぁ! 日本って感じ」 【メリー】「でも――うん。栄えてる。近代化してる!! わたしが旅立ったときの横浜よりもずうっと!」 【メリー】「って、100年も前のことだものね。 比べようっていう方がおかしいかしら? おかしいわよね!」 【メリー】「それにしても…… 高知についたのはいいのだけれど――あ! ねぇ、そこのあなた! おにいさん!!」 ;SE メリー足音 ;9/前遠→;1/前 ;1/前 【メリー】「きょろきょろしないで。あなたよ、あなた。 わたしはメリーって――あら、あなた、船の上でもあってるわよね? それともわたしの勘違い?」 【メリー】「うふふっ、まぁ、どっちでもいいことね。 それより、ね? ちょっとお願いしたいことがあるの。 少しはずかしいんだけど……えと――」 ;3/右 ひそひそごえ。”ぁ”で;1/前に戻る 【メリー】「わたしね? アメリカで長いことくらしてて。 日本にこの船で戻ってきたばかりで…… だから、土地勘が全然なくって――――ぁ」 ;1/前 【メリー】「(呼吸音)――うん! That's right! そう、道を教えてもらいたいの、わたし」 【メリー】「あのね? ものべの村、っていうところにいくにはどうしたら……(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)―― わぉ! あなた、ものべの村の人なの? wondeful! すごい偶然ね! うれしい、わたしたち、縁があるのね、きっと」 【メリー】「だから――ひょっとして連れてってもらえたりとか? (呼吸音)(呼吸音)――しないの? あら、残念」 【メリー】「(呼吸音)――そうなんだ。あなた、これから高知市内でご用事なのね? うふふっ、予定があるのは素敵なことね。 それがもしかして面倒くさい用事でも―― それでも、ね? ないよりずっと素敵だわ」 【メリー】「え? ……(呼吸音)――ああ、平気。 わたしだってこどもじゃないんだから。 ルートさえ教えてくれれば、一人で旅できるわ? ニューヨークから高知でも、高知からものべの村にも」 ;"あ"は、嬉しい_"あ" 【メリー】「だから――、あっ! (呼吸音)(呼吸音)(呼吸音) <上記に重ねSE。メモ帳にペンを走らせる→メモ帳を破り取る>」 【メリー】「地図! ありがと。あなた親切ね。 ん、っと――ん? ね? ちょっといい?」 ;SE 衣擦れ ;3/右 "覚えた!"言いながら;3/右→;1/前 【メリー】「この字とこの字、なんて読むの? ……(呼吸音)――(呼吸音)――うん。 トサヤマダに、オオトチ。――トサヤマダに、オオトチ! 覚えた!!」 ;1/前 【メリー】「高知駅まではあなたにつれてってもらえるのね? そこから特急シマントにのって、トサヤマダにいって、バスでオオトチ!」 【メリー】「あ、そこからは大丈夫なの。なんかね? ヤマネコ? とかいうのが知らせてくれるんだって。わたしがものべのについたの。ちまとかいうネコのボスに」 【メリー】「そしたらそのネコのボスが飼い主のヒメミヤ? とかいうのにそのことを知らせて、そのヒメミヤからゴカイソチャンっていう土地神さまに連絡が行く仕組みなんだって」 【メリー】「あはは! すごいよねー、イナカのネットワーク……っとと。 あなた、ものべのの人なんだっけ。イナカとかいったら――(呼吸音)――全然? 失礼じゃないの? (呼吸音)(呼吸音)――あー、そんなにイナカなんだ。ものべの」 【メリー】「うん、わかった。ヘッドホンかイヤホンつけるのね? ものべのの音、自然の音を、たくさん綺麗に聞けるように。 あなたも、ものべの帰ったときにはそうするの? ふふ? ね? それじゃあ、ちょっとつけてみて? ものべのに帰ったと思って、ね?」 【メリー】「(呼吸音)(呼吸音)――いーい? それじゃあ」 ;3/右 【メリー】「右耳〜」 ;7/左 接近囁き 【メリー】「ひ、だ、り、み、み。(ふーーーーっ)」 ;1/前 【メリー】「あはは! ほーんと、イヤホンかヘッドホン、ぜったいにあったほうがいいんだね。 あなたのしあわせそうなお顔ったら!!」 ;3/右 密着 【メリー】「わかった! これで、オールオーケー! それじゃあわたし、メリーを、ね? 高知駅まで連れてって?」 【メリー】「それでね? 高知駅で、今日のところはお別れしても――」 ;3/右 密着 接近囁き 【メリー】「そのあと絶対。ものべので。 もういっかいね? 出会いましょう!」 ;環境音、セリフ終わりで終わり ;//////// ;Track2 メリーの赤い靴 (ASMRパート)) ;//////// ;環境音 田舎町の大通り。5月。 ;メリーはハイヒール。あなたはスニーカー ;注記ないかぎり地面はアスファルト ;10/右前遠 【メリー】「ふふふ〜っ、いいお天気ねー」 ;SE 足音 ;10/右前遠→;9/前遠 【メリー】「あら?」 ;SE 足音 ;9/前遠→;1/前 【メリー】「あらあらら――やっぱり! ね! あなた、あなたよね? 高知港でわたしに道を教えてくれた――(呼吸音)―― あはっ! やっぱり!!!」 【メリー】「きっとまた会えるって思ってたけど、こんなに早くとは思わなかった。 ね? あなたは何をしていたの? わたしは、お散歩してたのだけれど」 【メリー】「(呼吸音)(呼吸音)――あー。そか。 えと、ね? 少し、お耳借りるね? あなたにひとつ、素敵なヒミツを教えてあげる」 ;SE 身じろぎ(密着 ;3/右 接近ささやき →うふふでぱっと離れる 【メリー】「『何をしてたの?』 っていう質問にはね? 『これからおひま?』っていう意味もあるのよ! うふふっ!」 ;1/前 【メリー】「(呼吸音)……ああ、そうなのね! それはよかった。 それなら、ね? 少し、ご一緒いただけないかしら。 わたし、ものべのの町をちゃんと歩くのは、今日がはじめてなものだから……」 【メリー】「誰かにエスコートしてほしいなぁって思ってたんだけど……あなたにあって気がかわったの!」 ;3/右 接近囁き 【メリー】「誰か、じゃなくて、あなたに、ね? エスコートしてもらえたら嬉しいな、って」 ;1/前 【メリー】「Really? ほんとに? ありがとう! それじゃあ、うふふっ、喜んでご案内いただくわ。 まずはね、わたし。毎日のお買い物ができるところを知りたいのだけれど」 【メリー】「(呼吸音)(呼吸音)……ふんふん。 マルトチ――マルトチ! かわいい名前ね! マルトチがこの町でたったひとつのsuper marketなのね? I see. わかったわ。それじゃあわたしを、そのマルトチにつれてって?」 ;SE ふたりの足音 ;1/前→;9/前遠→;16/左前遠→F.O ;環境音F.O. ;SE 自動ドア開く→足音アスファルトへ一歩→自動ドア閉まる ;3/右 (ふたり並んでる。ので、基本マイクと同じ方向をむいて、ときどきマイクの方へ顔を向けてください) 【メリー】「おもろかったわ! スーパーマーケットなのに、毛糸とかも売っているのね。 お肉、お野菜、お洋服、帽子に毛糸に、お鍋やヤカンまで」 【メリー】「え? ザッカ?……(呼吸音)――ああ! 雑貨屋! 雑貨屋さん!! うふふっ、そうねなんでも売ってる雑貨屋さんなのね、マルトチって」 【メリー】「けど……そのわりには妙に品揃えが悪いようにも思えたわ。 例えば――そうね、Candyが売ってなかったりとか……ん?」 【メリー】「(呼吸音)(呼吸音)――そうなのね。 目玉しゃぶりっていうあやかしのCandy Shopが近くにあるから、競合しないように……ふーん、なるほど? 助け合いなのね」 【メリー】「他にもそういう品はある? 専門店さんがつくってて、 だからマルトチにはおいてない、みたいなの」 【メリー】「……(呼吸音)(呼吸音) ――ice creamに、ワラジ、耳かき? それに靴――shoe shop! それは素敵ね」 ;3/右 (背伸びして顔を寄せるイメージ) SE 以降通常 【メリー】「わたし、ね? 靴は好きなの この赤い靴、素敵でしょう? ずっと、ずうっと履いてるの」 【メリー】「だから、shoe shopは大好きだけど、ほとんど行ったことがないの。 それ以外のお店は……あははっ!  妙にnicheなところな感じがするわね。 niche&sweets! おもしろい」 【メリー】「ね? それなら次は、いま教えてくれたshopsのどれかにいってみない? どこにいってもおもしろそうだから、あなたの一番オススメのところで」 【メリー】「(呼吸音)(呼吸音)――ふぅん? Candy Shopがオススメなのね? どこにあるの? ね? 連れてって!」 ;SE 二人並ぶ足音。ゆっくり歩く 【メリー】「……(満足そうな息)――本当にイナカね? ものべのって」 ;きょろきょろしながら 【メリー】「ニューヨークにひしめいてるようなものはなんにもなくて。 だけどきっと、ニューヨークではみつけられないものがたくさんある。 そんな感じがするわ、なんとなくだけど」 ;3/右 【メリー】「なんにもなくて、なんでもある――そんな感じの…… だからきっと、ここはとってもいいところなのね。 多分、ニューヨークやロサンゼルスと同じくらいに」 【メリー】「あぁ……(呼吸音)(呼吸音)―― そうよ? っていうか、さっき言ったと思うけど、 わたしは、アメリカ帰りなの」 【メリー】「小さなころにね? 異人さんにつれられてアメリカにわたって――そこで、幸せに育ったの。 テーブルマナーも、ドレスコードも、英語も全部教えてもらって。 それからもちろん、うふふっ、ダンスも」 ;うふふっ、以降マイクの前でくるくるターン 【メリー】「ダンスっていってもHIP HOPとかじゃあないのよ? うふふっ!、social dance ――ワルツにルンバにフォックストロッ―― きゃっ!!!?」 ;SE 転倒 ;1/前(転倒してる) 【メリー】「あ……あっ!? ヒール、わたし、わたしの赤い靴っ」 【メリー】「やだ、どうしよう!? ヒールのチップが――底のチップが取れちゃった―― やだやだ、わたしの大事な――あっ――」 ;SE 肩をぽんぽん 【メリー】「ぁ……(呼吸音)……(呼吸音)――なお、る…… なおせる、の? ――あなたが?――(呼吸音)……っ!!! あなた、shoe maker――靴職人なの??」 【メリー】「ぁ――うそみたい……(呼吸音)――あ、うん。ありがと。 もちろん!! あの、お願いします―― 靴、赤い靴――メリーの、わたしの、本当に大事なものだから」 【メリー】「(呼吸音)(呼吸音)――うん。うん! candyshopはあとでいい、いつだっていい。 それより、お願い――shoe factory――あなたの工房に、ね? ――あっ」 ;SE 手を掴んで立たせて、肩を貸す ;7/左  【メリー】「……(照れた呼吸音)……うん。ありがとう。 こうしてくれれば、肩を貸してくれれば歩ける、から――」 ;7/左 接近囁き 【メリー】「このままわたしと、わたしの大事な赤い靴を。 あなたの工房につれてって?」 ;環境音 F.O ;ヒール修理参考動画 https://youtu.be/QAfrNKJlJYM ;SE トンカチで新しいチップに細い鋲を指し固定していく ;(10叩きほど) ;5/後 (リスナーは作業机に向いて作業している。メリーは椅子にすわってその背中を見つめてる) 【メリー】「(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)」 ;環境音。室内(靴工房)。床は板敷き。 ;メリーは片足裸足で椅子に座ってる ;SE グラインダー。一分ほど。新しいチップのはみだしを削っていく。 【メリー】「(呼吸音。一分ほど不安だったのが、だんだん嬉しさに変わっていく)」 ;SE stop 【メリー】「わあっ!」 ;SE 靴手渡される ;1/前 【メリー】「ありがと……(呼吸音)(呼吸音)――うん。 直った! 直ってる! 直してもらえた!!! わたしの大事な赤い靴!!!」 【メリー】「thanks a lot! いっぱいありがとう!!! あなた、本当にすごいのね。とてもいい腕の職人さん――え?」 【メリー】「(呼吸音)(呼吸音)……それも、気持ちはありがとう。But No thank you.あたらしい靴はいらないの。 たとえ、わたしの足にぴったりに作ってくれるものでも。だって――ね?」 ;SE 靴履く。立ち上がる。足音一歩。 ;3/右 接近囁き 【メリー】「この靴は。赤い靴は、わたしの全てだから。 わたしの全てで――おかあさんとの、思い出だから」 ;↓の呼吸音、話きくうちにどんどんうれしくなっていく 【メリー】「だから、たとえどんなにくたびれてても、ボロボロになったとしても…… (呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)――ああ!」 【メリー】「それだったらとても嬉しいわ。そうよね。左のヒールのチップがとれてしまったんだもの――右のヒールのチップだって、交換しちゃったほうがいいに決まっているわね」 【メリー】「その上ぴかぴかに磨き上げてももらえるなんて、わたしに断る理由なんて……あ」 【メリー】「けど――その――お代金って、どのくらいになるの? わたしここで、茂伸で、まだなにをやって暮らしをたてていくかも決めてないから――あんまり高くなるようだったら、またの機会にでも……」 【メリー】「(呼吸音)――(呼吸音)――(呼吸音)――え? たったそれだけでいいの? だって、そんなのチップ代の実費くらいなんじゃない?」 【メリー】「(呼吸音)……(呼吸音)……(呼吸音)―― あははっ! そっか。あなたは本当にいい人――」 ;3/右 接近囁き 【メリー】「ううん、素敵な男の子なんだね」 ;3/右(通常) 【メリー】「わかった。あなたのいうとおりにする。 もしもわたしが、誰が困っているひとに出会って。 わたしに助けてあげられそうなら、必ず声をかけて助けてあげる」 【メリー】「そうしてお礼は――うふふっ、あなたとおんなじお礼をわたしもうけとるね? 『誰か困ってる人に会ったら、今日のお返しだと思って助けてあげてほしい』って!」 ;3/右→座った後;1/前 【メリー】「そういうことなら遠慮なく。――んしょ―― <;SE 椅子にすわる> あ……うふふ、スリッパ、ありがと」 ;SE 履いてた右の靴も脱ぐ ;SE 左右の靴を、綺麗に揃える ;SE スリッパはく。椅子から立つ。一歩足音 ;1/前 接近囁き 【メリー】「はい、これ。お願い。わたしの大事な赤い靴」 ;SE 椅子にすわりなおす ;1/前(通常) 【メリー】「よいしょ――うふふっ。 さっきはわたし直るかどうか不安で不安で、 怖くてよく見てられなかったけど――」 ;1/前。【メリー】「ぁ」からリスナーが作業机に向かうので、;5/後 【メリー】「今度はとっても安心だから。 うふふっ! あなたの手付き、じっくりゆっくり見せてもらうわね?……ぁ――(呼吸音)」 ;SE ハイヒールをホルダーに乗せる ;5/後 【メリー】「(呼吸音)……職人さんの仕事場って、道具みているだけでも面白いわよね……。 ね? それ、何ていう名前なの??」 【メリー】「(呼吸音)――『靴底修理台』! あははっ! そのまんま!! けど、うん、すごくよくできてるわね。 その台に靴を履かせて、動かないようにするんだ」 【メリー】「それで? あ…… <;SE ヒールからチップをナイフで剥ぐ> (呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)」 【メリー】「チップ、ナイフ剥がすのね。 綺麗に……簡単に取れるのね。 けど――(呼吸音)――ちょっとだけ痛そうかも」 【メリー】「そしたら――ふぅん―― (呼吸音)(呼吸音) そっか……無理やり剥がされたとこ、表面ぼこぼこになっちゃうから―― ((呼吸音)――(呼吸音)――そうやって、グラインダーで、丁寧に丁寧に丁寧に……(呼吸音)」 【メリー】「削れたの? あ―― (呼吸音)――そか。平らなとこにあてたら―― <;SE そのままスライドさせる> (呼吸音)――うん。もうボコボコしてないのね。すごくなめらかにすべってる」 【メリー】「それで、次は? あはっ! あたらしいチップ。 それを――あ……」 <;SE ゴムセメントの罐をあける→ハケをつっこんでかきまわす→ハケでゴムセメントをぬっていく *塗る時実際はほとんど音しないですが、にちゃにちゃ系で聞こえるようにつくっていただけますと幸いです> 【メリー】「(呼吸音)……(呼吸音)……(呼吸音)」 【メリー】「ノリ? ――ゴムセメント……接着剤。 チップ、それでくっつけてたんだ―― けど、ちょっとぶかぶかしてるみたいな――(呼吸音)――!」 【メリー】「ハンマーで叩くの? うん! 楽しそう! やってみたい!!」 ;SE 立つ。スリッパ足音一歩 ;1/前→;7/左 ;7/左 【メリー】「ここでいい? うん――(呼吸音)――(呼吸音)」 【メリー】「このハンマーで、チップを叩いてしっかりはめる。 大丈夫。慎重にやればできると思――あ!」 ;7/左 接近囁き 【メリー】「……やっぱり、ね? 手、添えてくれるから。 わたし、ちょっと自信ないかも」 ;7/左 (接近) 【メリー】「ありがと。じゃ、やってみるね? ……(呼吸音)(呼吸音)――わかった。 力まないで、軽く、かるぅく」 ;SE ギクシャクとしたハンマー *10叩き 【メリー】「あははっ! 楽しい!!! すごく素敵! これ、いい。 わたしの大事な赤い靴が、もっと"わたしの"赤い靴になる感じがする」 ;7/左 【メリー】「あ、うん。あなたが仕上げて? 最後のところは、 やっぱりprofessionalにおまかせしないと、わたしも安心できないし」 ;SE 熟練のハンマーたたき、軽く三回。締めで一回。 【メリー】「……ああ、わかる。いま、ね? しっかりはまったでしょう! あはは! 気持ちいい。うれしいなぁ」 【メリー】「そうしたら次は? どうするの? うん……(呼吸音)……うん……(呼吸音)――なるほどなるほど〜」 【メリー】「確かに、横にチップがはみだしちゃってるね。 そのはみだしを?――(呼吸音)――ああ―― ――ナイフ、すごく切れ味いいのね―― (呼吸音)――あざやか。もうヒールにぴったりになった ――あ」 ;SE 足音 ;3/右 方向に一歩あなた。おいかけてメリー 【メリー】「さっきも見たわ! グラインダー。 そっか、これで綺麗に磨きをかけて――(呼吸音) 正解? やったぁ!!」 【メリー】「あ、いい。わたしはこれは体験しなくて平気だから。 ね? あなたが綺麗にやって??」 ;SE グラインダーでチップ綺麗に(ニ分ほど) 【メリー】「(呼吸音 *だんだん嬉しくなっていく)」 【メリー】「……すごい! 素敵!!!! 綺麗!!!! これでまた、わたし何の心配もしないで歩けるように―― ! (呼吸音)」 【メリー】「うん! うん! もしも甘えていいんなら、 その小ビスでチップの補強っていうのも、靴底にラバー張るのもやってほしい」 【メリー】「その方が、わたしの大事な赤い靴、もっと長持ちするんでしょう? ……(呼吸音)(呼吸音) あははっ! なら、お断りする理由なんてないもの」 【メリー】「ありがとう。本当に。 いつか他の誰かにお礼をするのは約束として―― わたし、あなたにもお礼をしたいわ。やっぱり。直接、いますぐに――あ!」 ;小声 【メリー】「いけない。今すぐになんて調子にのったら、 あなたのお仕事の邪魔になっちゃうわね、絶対」 ;3/右 接近囁き 【メリー】「だから、ね? わたし、いいこにして座って待っているから」 ;3/右 【メリー】「わたしの大事な赤い靴。ぴかぴか綺麗にしあげて、ね?」 ;環境音F.O. ;//////// ;Track3 靴磨きととタップシューズ(ASMRパート) ;//////// ;靴磨きASMR https://youtu.be/DBj6whSkAhc ;SE 靴そこ小ビスをカナヅチで打っていく(8叩きほど) ;5/後 【メリー】「(呼吸音)――あ! あははっ! ありがと!! これで靴底にラバーも貼ってもらえたのね! もうわたし、履いて歩き出したい―― どころかいっそ踊り出したい気持ちでいっぱいなんだけど――」 【メリー】「(呼吸音)――うん。ここまでせっかくしてもらえたんだもの。ピカピカ綺麗に磨いてほしい――え?」 【メリー】「(呼吸音)(呼吸音)――そう、なの? shoe shine――靴磨きって、そんなに気持ちがいい音するの?」 ;SEのあと、;5/後 接近距離に 【メリー】「えへへっ、楽しみ。 それならわたし、お言葉通り―― <;SE 両足伸ばしてついて引っかる感じで、椅子ごと一歩前に>」 【メリー】「近くであなたの靴磨き。 見せて、聞かせてもらっちゃうね? ――わ」 ;ここから効果音、動画参考でお願いします。 ;SE 靴を左右のホルダーにセット(頭は両者の中央) 【メリー】「わ……そんなのあるんだ。靴磨き専用なの? へぇ <;ホルダーずらしてねじ回して調整> 上の部分がスライドするのね? で、ネジを回して靴の大きさにあわせて調整…… すごい。よく考えられてる。 プロのtool! って感じがする。あ――」 <;靴クリームの蓋あける→霧吹きでクリームに、次いでブラシにオイル吹く> 【メリー】「わ!!? それ、靴クリームでしょ? 霧吹きで濡らしちゃうの? え? ……(呼吸音)(呼吸音)――ああ! オイル! クリームにオイル吹きかけてるのね!?」 【メリー】「(呼吸音)(呼吸音)――そうなんだ。へぇ。 艶出しと栄養補給がいっぺんにできるんなら素敵ね。 革って栄養が必要だって、わたしも、言われてみたら聞いたことある」 <;SE 靴クリームを、開けた蓋の上で、ブラシで伸ばす> 【メリー】「ブラシにクリームつけて、ふたの上で伸ばして――あ」 ;SE 左の靴に、ブラシとウェスをつかってクリーム伸ばしていく。二分ほど> ;見とれてる 【メリー】「ん……(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)」 ;SE クリームをまたブラシにとり、蓋の上で広げる ;右の靴もニ分ほどブラシ&ウェス 【メリー】「……ブラシとウェス、こんなに素敵な音がするのね―― (呼吸音)(呼吸音)――靴だけじゃなく、うふふっ、わたしの耳まで気持ちよくしてもらっちゃってる」 【メリー】「(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)――あ」 ;SE ブラシとウェス置く。 ;靴クリームの蓋しめる 【メリー】「これでおしまい? すごく綺麗になった――(呼吸音)(呼吸音)――え? まだまだこれからなの? ぁ――それは? セーム革――ああ! Chamois leatherね」 【メリー】「(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)―― ふぅん。さっきのウェスは表面に伸ばすためで、 今度はクリームと油を革の内側まで浸透させるため」 ;SE 左→右→左→右で、一分*4セットのセームがけ ;以下、↑の工程ごとに対応するイメージで 【メリー】「(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)」 【メリー】「ぁ――(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)」 【メリー】「すごい……丁寧――あんなに細かいところも、ちゃんと――(呼吸音)――(呼吸音)」 【メリー】「靴、しあわせそう……(呼吸音)(呼吸音)――うふふっ、ミルク飲ませてもらってるみたい――(呼吸音)――ぁ」 ;SE 椅子から立つ、一歩近づく ;7/左 【メリー】「(じっくり見惚れる呼吸音)……すごい、なんていうのかな、つやつやしてる――うふふ、栄養って本当なのね。ご飯食べさせてもらって、満足してにこにこしてる感じ――え?」 【メリー】「(呼吸音)(呼吸音)―― あ、うん。まだ途中なのね。 お邪魔しちゃってごめんなさい 」 ;5/後 (近い) 【メリー】「わ! また新しい――今度は黒い布なのね……って、 違うか、ストッキングね? それ」 【メリー】「(呼吸音)――うん――(呼吸音)――うん。 ここからが磨き、艶出し――ぁっ」 ;ストッキングかけ 左→右→左→右。2分*4セット 【メリー】「(呼吸音)……(呼吸音)――ぁ……(呼吸音)……(呼吸音)」 【メリー】「……わかる、艶出し……(呼吸音)……(呼吸音)―― すごい……ピカピカになってく……(呼吸音)(呼吸音)――」 【メリー】「さっきまで、つやつやしてたの――(呼吸音)(呼吸音)――あれ、クリームがひかってただけ……(呼吸音)――だったんだ――(呼吸音)」 【メリー】「けど、艶出しで……(呼吸音)……(呼吸音)――ん。 (つばを飲む)――(感心のため息)―― うん。……皮そのものが――(呼吸音)――これ、革の内側から、艶がでてきて――(呼吸音)」 ;SE stop 【メリー】「あ……。これ――すごいね。靴磨くってここまでなんだ。 わたしの大事な赤い靴、本当のツヤツヤ――りんごみたいに――えっ!?!?」 ;SE 一度ざっと、左右の靴に、両手を使って同時に同時にブラシをかける 【メリー】「What!? なにしてるの!? え? なんでピカピカになったところに、ブラシなんて――(呼吸音)……ぁ……うん」 【メリー】「(呼吸音)……ん……(呼吸音)――ぁぁ。そう、なの? ここからさらにブラシをかけると、艶がもっと自然に馴染む」 【メリー】「……ん……(呼吸音)――確かに、言われてみたら……いまのピカピカさって、自然って感じはしないけど――(呼吸音)」 【メリー】「O.K. I see. わかったわ。 最後まであなたにおまかせする。 その――(呼吸音)――豚毛のブラシと、馬毛のブラシ? それを使って、自然な艶? わたしの赤い靴に与えてあげて?」 【メリー】「(呼吸音)」 ;ダブルブラシ 左、右、左、右、左右同時(1分*5セット) ;最初の2セットは、艶が一瞬きえていくので残念そう 【メリー】「(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)……ぁぁ」 【メリー】「(呼吸音)……(呼吸音)……自然ていうか――(呼吸音)――これ――くすんで……(呼吸音)――」 ;次の2セットでじわじわ艶がもどってくるのでびっくり 【メリー】「(呼吸音)――(呼吸音)――?――(呼吸音)――(呼吸音)――あ!」 【メリー】「(呼吸音)――(呼吸音)――これ――うん――(呼吸音)――艶――前より、ふんわり――戻って――(呼吸音)」 ;左右ブラシの派手さにびっくりして、つやが出て嬉しい 【メリー】「っ!! ――(呼吸音)――(呼吸音)――(呼吸音)――(呼吸音)――うふふっ! うふ! あはっ!」 ;SE ブラシストップ 【メリー】「あはははっ! すごいすごいすごいすごい! ほんとね! ほんと! わたしもわかった!!」 【メリー】「さっきの艶って、りんご飴の艶だったのね。 表面にうすーく飴のコートがかかってるみたいな艶。 だけど、いまのは――」 ;SE 立ち上がる。足音一歩 ;7/左 【メリー】「(見とれている息)……ふぁ――(満足の吐息)。 りんごでいうなら、まだ木からもいでないみたい。 本当に自然。いきいきとしてる、内側からにじみ出てるみたいな、艶」 ;7/左 接近囁き 【メリー】「……ありがとう。こんなにも綺麗にしてくれるなんて、わたし、夢にも――っ!!?」 ;SE 芝居がかって一歩下がって椅子に座る。 ;5/後(近い) 【メリー】「う……そ。まだあるの? (呼吸音)―― え? あ……(疑問の呼吸音)――ん……(気づき。納得の呼吸音)――ああ」 【メリー】「確かに、うん、色ムラはあるけど―― あ――あっ!!」 ;SE カラークリームの小瓶あける→中身をにちゃっと指につける 【メリー】「赤……赤い、カラークリーム? カラーワックス? それを――っ!」 ;SE 左の靴にちょん、ちょんとカラークリームを乗せていく 【メリー】「ぁ……(呼吸音)(呼吸音)」 ;SE 右でも同じこと 【メリー】「……(呼吸音)――色、薄いとことかくすんでるとこに、赤を足して――」 ;SE 指でカラークリームを付けた場所を重点的に塗り込んで、塗り込めたら指2本→3本と増やしながら全体に広げてなじませていく。左やってから同じこと右。各2分。 【メリー】「ふ……ぁ……(長い感心のため息)――(感心の呼吸音)(感心の呼吸音)――」 【メリー】「綺麗……あざやか……(呼吸音)――(呼吸音)―― 弱かったとこの赤がこくなって――(呼吸音)――(呼吸音)――けどまたすぐに、他と馴染んで――全体につやと赤みが増して……(呼吸音)――」 ;SE stop 【メリー】「(満足の吐息)――これ、わたし。わかる。 今だとまだ、カラークリームの鮮やかさが出過ぎてるから――」 ;SE ブラシ。左右同時に一度 【メリー】「あははっ! やっぱり!! わたしもちょっとはあなたのおかげで、shoe shineのことわかってきたのかも!」 ;SEダブルブラシ 左→右→同時。1分*3セット 【メリー】「(安心して見守る呼吸音)……うふふっ――(呼吸音)――(呼吸音)」 【メリー】「ああ……(呼吸音)――懐かしいおともだちとの再開を待ってるみたいな気持ちだわ……(呼吸音)――(呼吸音)」 【メリー】「……わくわくする……(呼吸音)(呼吸音)―― わたしの大事な赤い靴――(呼吸音)――早く、早く履きたいな――(呼吸音)―― <;SE stop> っ!!!!!!」 【メリー】「やったぁ! ね? これで磨きあがり――(呼吸音) じゃないの!? まだっ!? だって、もうこんなに綺麗で自然なのに――(呼吸音)(呼吸音)」 【メリー】「最後の最後のひと仕上げ。 なに? いったい、それってなんなの?」 ;SE ブラシおく→ストッキング手に取る 【メリー】「またストッキング? それで――(呼吸音)――あ」 ;SE ストッキング磨き。左→右 1分*2セット 【メリー】「(感心の息)……(呼吸音)(呼吸音)――toe―― つまさきだけ――丁寧に……(呼吸音)――」 ;どんどんわくわくしていく 【メリー】「(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音) <;SE stop>あっ!!!」 ;SE 椅子から勢いよく立ち上がる。足音一歩 ;7/左 【メリー】「……すごい……綺麗――最後の仕上げ、魔法みたい。 すっかり綺麗に戻してもらえたわたしの赤い靴が…… いままで見たことがないくらい綺麗に―― お姫様とか、映画スターとかがはいてるみたいな靴になってる……ぁ」 ;SE 靴手渡される ;1/前 【メリー】「(呼吸音)(呼吸音)――うん。ありがと。履いてみる」 【メリー】「ん……(呼吸音) <;SE 靴履く。右→左> ――どう、かな? わたしに似合ってる? 靴があんまりピカピカすぎて、わたしの方が見劣りしちゃってたりだとか――」 ;褒められてだんだんうれしくなる 【メリー】「(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)――っ!! うふふっ! ありがと、それならよかった!!!」 【メリー】「お礼に――あ、お礼になるかはわからないけど、でもっ!」 ;SE メリー足音 ;1/前→;3/右→;10/右前遠 【メリー】「この靴――タップシューズでしょう? 随分古いものみたいだけれど――」 【メリー】「(呼吸音)――構造の勉強用? なら、ね? ちょっとだけ、わたしが履いてみてもいい?」 【メリー】「(呼吸音)――あ、ううん。違うの。ほしいとかじゃなくって、ただ」 ;SE 棚からタップシューズとる ;SE メリー足音 ;10/右前遠→;3/右 ;3/右 接近囁き 【メリー】「ただ、ね? 靴をピカピカにしてもらえただけじゃなくって。素敵な音も、たくさん聞かせてもらえたから」 ;3/右 【メリー】「だから。音の部分だけでも――(呼吸音)(呼吸音)! あははっ! うん、それなら聞かせてあげるね? わたしのタップ!」 【メリー】「っていっても、本当に基本くらい―― アメリカで幸せに育った女の子が……ん―― <SE 左足も> 学生時代にちょっとだけ習い覚えた、みたいな――」 【メリー】「そんな感じのタップしかわたしできないけど。 でも――それでもタップは! 幸せの音って思うから!!」 ;SE 立ち上がって、タップシューズカツン! 【メリー】「じゃ、聞いててね? ほんとに全然上手じゃないけど、 一生懸命鳴らすから!!」 ;SE ダミーヘッドのマイクを、タップの基本ステップで鳴らしながら、;1/前→;3/右→;5/後→;7/左→;1/前 で、ぐるーっと一周。一周したらいかにも終わりっぽいステップで締めくくり ;1/前→;3/右→;5/後→;7/左→;1/前 【メリー】「(タップダンスをしているようなはずんだ息遣いで、マイクのまわりを一分くらいかけながら一周) ――っ!!!!」 ;1/前 【メリー】「(ちょっと荒い息)――ふふっ! ね? どう? タップの音、あなた、好き? (呼吸音)(呼吸音)―― あはは! それならよかった! 私もね? とっても好きな音だから! っ!?」 【メリー】「どうしたの? 耳イジったりして。 あ……タップの音うるさすぎた? それで耳がつかれたりとか――(呼吸音)(呼吸音)――ああ、なんだ。 よかった、かゆかっただけなのね」 【メリー】「って、よくは無いわね。 かゆいって、なにかあるのかもしれないものね」 ;3/右 【メリー】「ね? ちょっとお耳見せてもらってもいい? (呼吸音)――ん。じゃ、失礼して――」 ;3/右 接近囁き 【メリー】「(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)――あー」 ;3/右 "なんかね"から;1/前 【メリー】「綺麗なお耳だけど……なんかね? わたし…… かき、耳掃除、ear cleaningしてあげたほうがいい気がするの。 もしもあなたがイヤじゃなければ――なんだけど……」 ;1/前 【メリー】「(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)――really? yeah! よかった! 嬉しい!!! それじゃあ、ね? うふふふふっ!」 ;3/右 接近囁き 【メリー】「落ち着いてお耳掃除ができるところに―― わたしのことを、ご招待してもらってもいいかしら?」 ;環境音 F.O. ;//////// ;Track4 メリーの耳かき(左耳・耳かきパート) ;//////// ;///このトラックから徐々に安眠誘導方向に入るので ;///メリハリ強弱は声を張らない方向でいただけますと ;///幸いです ;SE ふすまあき ;7/左 【メリー】「っ!!!」 ;環境音。春の和室。 ;SE メリーの足音。裸足、たたみ。一歩 【メリー】「わ――わ――わ!」 ;7/左→;1/前→;3/右(リスナーの前をぐるっと歩く) 【メリー】「畳! 畳!!! 懐かしい!!!! 素敵ね、足の裏が――うふふふっ、くすぐったくって気持ちいい!」 ;3/右 【メリー】「あっ! じゃ、ないわね。耳かき耳かき。 ええと――わたし、そのお座布団に座ってもいーい?」 ;3/右→"じゃ"で移動で;1/前 【メリー】「(呼吸音)――えへへ、ありがと。 じゃ、失礼して――」 <SE 座布団にすわる> ;1/前 【メリー】「ね? 耳かきってあるかしら。 (呼吸音)――愛用の? うふふっ、素敵ね。 じゃ、それ、貸してもらえる?」 ;SE 耳かき渡される 【メリー】「ありがと。えへへ。そうしたら〜 <;SE ひざぽんぽん> お耳掃除してあげるから。 ね? あたま、わたしのおひざに乗っけてくれる? 右でも左でも、どっちでも好きな方を上にして」 【メリー】「(呼吸音)――(呼吸音)――(呼吸音)―― あっ……ふふっ」 ;7/左 接近囁き 【メリー】「いらっしゃぁい。左のお耳からなのね? それじゃあ、最初はホコリとかを吹き飛ばして――」 【メリー】「(ふーーーーーーーーっ)」 ;7/左 "うん"で通常の位置に戻る 【メリー】「(呼吸音)……(呼吸音)……(呼吸音)――うん。 やっぱり結構綺麗」 【メリー】「でも、また痒くなったらイヤでしょ? だから……耳かき、メリー、するから」 【メリー】「浅いとこからいくからね? 耳かきとか久しぶりだから…… もしも痛かったりヘンだったりとかがあったら、すぐに教えて?」 【メリー】「じゃ、あ――(呼吸音)――ん。」 ;<耳かき音> 浅く、慎重に、一分ほど 【メリー】「浅いところの……(呼吸音)――ちっちゃい、ゴミを――(呼吸音)――こりこり、かりかり――(呼吸音)――かき寄せ、て――」 ;Se耳かき、浅い、一分 【メリー】「(呼吸音)――(呼吸音)――ん――(呼吸音)――(呼吸音)―― ん、と――いったん集めて……よ――」 :SE ティッシュで耳かきふく。 【メリー】「えへへ、結構体が覚えてる。 痛いとか、ない? ――(呼吸音)――ああ、よかったあ。 じゃ、続けるね?」 ;耳かき音、浅、一分ほど 【メリー】「ん……(呼吸音)……(呼吸音)――あ、ちょとおっきいの――(呼吸音)――うん――(呼吸音)――」 ;SE ティッシュでふき ;耳かき音、浅、一分ほど 【メリー】「あとは――(呼吸音)――耳の、ふちの――(呼吸音)――内側、を――(呼吸音)――丁寧に、丁寧に……(呼吸音)――こそげる、みたいに――(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)――うん!」 ;SE ティッシュでふき。 【メリー】「深いところも、これならいけそう。 ね? このまま深いところも――(呼吸音)―― あははっ! うん。まかされるね、わたし」 【メリー】「じゃあ――(呼吸音)――いくね? ん……」 :SE 耳かき 深 1分ほど 【メリー】「(呼吸音)(呼吸音)――っ――(呼吸音)――(呼吸音)――」 ;SE 耳かき 深い 1分ほど 【メリー】「内側……ふかい、ところは――(呼吸音)―― 結構、これ――(呼吸音)ん…………」 ;SE 耳 深 1分 【メリー】「ちっちゃな――(呼吸音)――ころ、は――(呼吸音)―― まだ日本に、いた――(呼吸音)――こどもの、ころ、は――(呼吸音)――こんな、深くまで、耳かきだとか――(呼吸音)――したこと、全然、なかった、けど――あ」 ;SE 耳 深 1分 【メリー】「これ――(呼吸音)――おっきい――(呼吸音)――ん……(呼吸音)――よ、と―― (呼吸音)――<SE ティッシュでふき>―― ん……(呼吸音)――結構、わたし――なれて、きた――かも――」 ;SE 耳、深い、一分 【メリー】「……(呼吸音)――(呼吸音)――(呼吸音)――(呼吸音)――ん……(呼吸音)――と――(呼吸音)――うん――(呼吸音)――よし、っと!!」 ;ティッシュでみみかきふき 【メリー】「これで、どう、かな? ちょっと、息ふきかけて綺麗にするね?」 ;7/左 接近囁き 【メリー】「(ふーーーーーーーーーーーーーっ)」 ;7/左 【メリー】「ん……っと……(呼吸音)――ぁあ! うん! 綺麗! えへへっ! 上手にできてる。 わたし、へぇ。こういうのもちゃんとできるんだ」 【メリー】「え? (呼吸音)(呼吸音)――ああ、うん。 むかぁし、ね? まだわたしが日本にいたころ、 お父さんとかお母さんに、してあげてたことあったの、耳かき」 【メリー】「でも、アメリカにわたってからは―― ずっと、ずうっと長いこと、みみかきなんてしてなかったから……もうちょっと、思い出すまで時間がかかっちゃうかもなぁ、みたいに、少しだけね? 心配してたっていうだけのお話」 【メリー】「その心配も、しすぎだったってもうわかったから! だから、ね? うふふっ、今度は反対、右のお耳を耳かきさせて、ね?」 【メリー】「(呼吸音)――オッケー? やったぁ! それじゃ、メリーが『ごろーん』っていうから、 それにあわせて、体、反対側を上に向けてね?」 【メリー】「それじゃあいくね? せーので」 ;7/左→;1/前→;3/右 【メリー】「ごろーーーーーーーーーーん」 ;環境音 F.O. ;//////// ;Track5 メリーの耳かき(右耳・耳かきパート) ;//////// ;3/右 接近囁き 【メリー】「うふふっ、右のお耳さん、こんにちわ。 (ふーーーーーっっ)」 ;環境音 春の和室 F.I. ;3/右 【メリー】「んーーーーー……(呼吸音)(呼吸音)――うん! こっちも問題なく耳かきできそう」 【メリー】「それじゃああ、いくよー? ……ん」 ;耳かき音 浅 一分ほど 【メリー】「(呼吸音)――(呼吸音)――ん、しょ――(呼吸音) ――小さいのが、こっちは――(呼吸音)――結構――ある――かも――(呼吸音)……」 ;耳かき 浅 90秒ほど 【メリー】「……(呼吸音)……(呼吸音)―― かりかり、かいて――(呼吸音)(呼吸音)―― よせて……ん……(呼吸音)――あっ――ん。 ……(呼吸音)――あつめ、て――(呼吸音)(呼吸音)――うん」 ;SE ティッシュふき ;耳かき 浅 一分ほど 【メリー】「そしたら……ん――(呼吸音)――ん? ――あ―― 耳たぶ、ちょっとだけひっぱるね? <耳たぶ触れる音+耳かき音に> ん……(呼吸音)――(呼吸音)――ん――(呼吸音) あ、とれた―― <耳たぶはなす>」 ;耳かき 浅 一分ほど 【メリー】「あとはいまのを――(呼吸音)――よせて――ん―― (呼吸音)――もちょっと――(呼吸音)―― うふっ――で――こぼさないよう――こぼさないよう――慎重、に――(呼吸音)――(呼吸音)――んっ!」 ;SE ティッシュふき ;7/左 接近囁き 【メリー】「(ふーーーっ)」 ;7/左 【メリー】「ん……んーーー(呼吸音)――うん。 浅いところはこれでオッケー」 ;7/左 接近囁き 【メリー】「今度はもっと、深いところをいくからね? ん……」 ;耳かき 深 "あ"まで ;7/左 【メリー】「ん……(呼吸音)――(呼吸音)――あれ、あ―― <耳かき中断> ごめん、もちょっとあごを天井の方に向ける感じで――うん、そう。ありがと」 ;耳かき 深 90秒 【メリー】「じゃ、あらためて。 ん……(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)――あ、いきなり大物……(呼吸音)(呼吸音)――ん……(呼吸音)―― っ、って、転がっちゃダメ――(呼吸音)――(呼吸音)――。 ん……」 ;耳かき 深 60秒 【メリー】「(短めの深呼吸)――ん。……(呼吸音)――(呼吸音)――あ……(呼吸音)――うん――うん! (呼吸音)―― このまま――このまま――(呼吸音)――このまま――このま、ま――(呼吸音)――っ!」 ;SE ティッシュふき ;よしょ、は、よいしょのいを省略した感じ 【メリー】「えへへ、大物とっちゃった。 この調子でどんどんいっちゃうね〜……よしょ」 ;耳かき 深 60秒 【メリー】「(呼吸音)……(呼吸音)――ぁっ……んふっ――(呼吸音)――これは――簡単に――(呼吸音)――いけ、そう――(呼吸音)――だけ、ど――(呼吸音)――あ、うん。――(呼吸音)――えへっ、いけた」 ;SE ティッシュふき ;耳かき 深 90秒 【メリー】「(息はく)――ん。……(呼吸音)――(呼吸音)―― (呼吸音)――(呼吸音)――っと……(呼吸音)……。 ぁ……ん――(呼吸音)――(呼吸音)――っしょ」 :SE ティッシュふき ;耳かき 深 60秒 【メリー】「これで、だいたい綺麗に……(呼吸音)――ん……(呼吸音)――(呼吸音)――うん――(呼吸音)――っと―― (呼吸音)――うん――(呼吸音)――うん――(呼吸音)――うん!」 ;SE ティッシュふき 【メリー】「えへへ、おつかれさま。多分、ね? これで」 ;環境音 この辺からじわーーっとF.Iで屋外に雨ふらせてください ;3/右 接近囁き 【メリー】「(ふーーーーーーーーーーーーっ)」 ;3/右 【メリー】「ん……(呼吸音)――ん……(呼吸音)―― あ、ごめん。あとちょとだけ、取り残し――」 ;耳かき音 深 30秒ほど 【メリー】「見えてなかった……けど――(呼吸音)―― これは――結構――(呼吸音)――かん、たん――に――(呼吸音)――あはっ、とれたぁ」 ;SE ティッシュふき ;3/右 接近囁き 【メリー】「たぶん、ね? これで、今度こそ (ふーーーーーーーーーっ。ふっ!)」 ;3/右 (じわじわ嬉しく) 【メリー】「(呼吸音)……(呼吸音)……(呼吸音)――うんっ。 お耳、綺麗になりましたぁ」 【メリー】「って、いっても、あなたがぴかぴかにしてくれた。 うふふっ、わたしの赤い靴ほどにまでは無理だけ、ど…… ん?」 ;無言で耳を澄ます 【メリー】「(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)――雨?」 【メリー】「ごめんね? えと、ちょっと窓みてみてもいい? ――<ここでリスナー体を起こす>(その動作を待つ呼吸音)――ありがとう。んしょ」 ;SE メリーたつ、 ;1/前→;8/左前 畳足音 ;SE 窓開ける →環境音雨音Volアップ 【メリー】「わ――結構ひどい雨……いつの間に、こんな――」 ;SE 窓閉める →環境音雨音Volダウン ;SE メリー足音 ;8/左前→;1/前 【メリー】「えと……あの、ね? 傘とか、借りたり―― (呼吸音)――(呼吸音)――え? いいの?―― (呼吸音)――(呼吸音)――あ、うん! なら、ね? お台所借りてよければ、わたしがつくる。 つくりたい!」 【メリー】「だって、ね? それも少しは―― ほんの少しは、あなたへの恩返しになるかもって思うし。 それに……ふふっ」 ;3/右 接近囁き 【メリー】「アメリカじこみの家庭料理。なんだかわたし。 あなたにすごく、食べてほしいなって思うから」 ;環境音 off ;//////// ;Track6 メリーの看病添い寝(おまけパート・ループトラック) ;//////// ;以降、指示あるまでずっと囁き ;1/前 【メリー】「……ありがと、っていうか、ごめんね? なんか……なんか、思いもかけないなりゆきで……おとまり……まで。 させてもらうことになっちゃって…… え? (困惑の呼吸)……ぁあ」 ;環境音 夜。和室内。窓の外は雨 【メリー】「ううん、そこは平気。急に熱がでちゃうって、結構あることだって思うし。 看病するのも、うふふっ、結構ポイント高めな恩返しになるって思うし――」 ;下を向いてつぶやき、独り言 【メリー】「それに……一晩看病したら、明日の朝まで…… あなたと一緒にいられるし――」 ;顔戻して(囁きのまま。声大きくしないで) 【メリー】「え? あ……なんでもない。うふふ、ただのひとりごと。 それより、ね? 喉乾かない? 汗拭いたりとか、おトイレいきたいだとかは――」 【メリー】「(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)――うん。わかった。 それじゃあこのまま、眠っちゃいましょうねぇ。 大丈夫、わたしがひとばんずっと看病してあげるから」 【メリー】「そのまえに――タオルだけ、いま絞り直しちゃうね?」 ;3/右の上の方。タオル洗面器の水にいれる→ちゃぷちゃぷ→絞る ;1/前 【メリー】「(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)――ん。 じゃあ、おでこにのせるね?」 ;SE おでこ、タオル接触音 【メリー】「(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)――ふふっ。 気持ちいいならよかった――」 【メリー】「……お食事前に急に震えだして真っ赤な顔してうずくまっちゃったときはどうしようかって思ったけど――(呼吸音) ――お粥、ものすごくひさしぶりだったにしては上手にできたし、あなたも全部食べてくれたし……」 【メリー】「お薬も……(呼吸音)――効いてきてるっぽいよね? お顔の赤みも薄れたし、呼吸もすごく落ち着いてきた―― っていうか……(呼吸音)――うふふっ、あなた、本当に眠そ……ぁ――ふ――ぁ――(小あくび)」 【メリー】「やだ……わたしったら――え? (呼吸音)――ぁ――(呼吸音)――(呼吸音)――(呼吸音)――うん。そうね。そうする」 【メリー】「おふとんふたつ――せっかく並べて敷いたんだし。 夜の間にあなたになにかあったら、いやだし」 【メリー】「それに……ひさしぶりの畳の匂い……。 おひさまにほしたおふとんの匂い…… つつまれてねむりたいなって――すごく、思うし」 【メリー】「だから……ええっと――(呼吸音)―― 失礼、します――ね?」 ;SE 右 メリー、布団にもぐる ;以降、添い寝ウィスパー ;3/右 【メリー】「……ああ……あったかい……なつかしい……」 【メリー】「綿のおふとん……とってもあったか―― (呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)……ああ、うふふっ。 そうね、アメリカではこういうお布団じゃなかったわ」 【メリー】「ホテルのベッド、あるでしょう? あれみたいな……毛布にアッパーシーツがかけてあって、 その裾がベッドにきっちりはさまってずれないようになってるやつ」 【メリー】「あれで、わたしはずっと寝てたの。 ずっと、ずうっと、長いこと。 寝ている間に姿勢を乱さないように―― 『大事に大事に育ててもらったお嬢様』らしく……眠っていたの」 【メリー】「え?……(呼吸音)……(呼吸音)……(呼吸音)――ん……さぁ、どうなのかしら。他のアメリカの……‘一般的でしあわせなご家庭”のベッドメイクがどうなのかなんて、わたしは全然しらないわ」 【メリー】「けど……あのころの――」 【メリー】「赤い靴を履いてた女の子なわたしが―― 異人さんにつれられて、お船でアメリカにいっちゃった――」 【メリー】「あのころに、わたしのことを歌った歌を、 同情の気持ちをこめて歌ってくれた人たちは―― その大多数は、きっと……そういうイメージをもっていたのよ」 【メリー】「えっ? (呼吸音)――(呼吸音)――(呼吸音)―― ああ、まだ伝えてなかったかしら―― sorry――わたし、もうあなたには全部うちあけたつもりになってた。 なんでかしら、なんでなのかはわからないけど」 【メリー】「ええと、ね? あらたまってお話するのも――少しだけはずかしいんだけど……その」 【メリー】「わたしは、『赤い靴をはいてた女の子』なの。 メリーっていう、あやかしなの」 ;*童謡赤い靴。歌詞・曲ともに著作権ぎれ確認済 【メリー】「『赤い靴』って童謡……しってるでしょう? わたしは――あんまり好きじゃないんだけど――けど……」 【メリー】「……子守唄がわりに、少しはなるかもしれないし…… ちょっと――1番だけ、歌ってみる、ね?」 ;静かに 【メリー】「赤い靴 はいてた 女の子 異人さんに つれられて いっちゃった」 【メリー】「……………………」 【メリー】「この歌、モデルがあるっていう定説、しってる。 きみちゃんっていう女の子がいて、 まずしさからアメリカ人宣教師さんのご夫妻に託されて…… っていうお話」 【メリー】「きみちゃんは、ほんとうにいた女の子なの。 だけど、歌とは違って……預けられたときにはもう結核にかかっちゃってて、どうしようもなくて――」 【メリー】「だから、お船にはのれないで。 アメリカに渡れるはずもなくって―― 10歳にもなれずに亡くなってしまった、女の子なの」 【メリー】「だけど……だから、ね? 異人さんにつれられてアメリカにいった、 『赤い靴はいてた女の子』は、幸せになった―― 幸せになってほしいと、きっと、たくさんの人たちにねがってもらえた」 【メリー】「その願いの集合体が、わたしなの。 『アメリカにわたって、宣教師さんご夫妻に大事に大事に育てられて、美しい少女へと育った』……それが、わたし。 メリーっていうあやかし」 【メリー】「だからわたしは、永遠にだってしあわせで。 わたしの赤い靴は絶対にくすむことなんかなくって。 日本に二度と、かえってくる―― かえってこれるはずもなかったの……」 【メリー】「もしも、ね? 優しいたくさんの人たちが、あの日確かに願ってくれた―― 願いがずっと――ずうっと強くありつづけたなら」 【メリー】「けど……だけど……そうじゃなかった。 歌は……ふふっ、いまでもうたいつがれてくれてるみたいだけれど――願いは、どんどんうすれていった」 【メリー】「……ひとのこころが冷たくなったとかじゃなくって。 たぶん世界が――小さく、狭くなったせい」 【メリー】「アメリカなんて、だって、ネットで繋がれるでしょう? リアルタイムでお話できるし、その気になれば飛行機でびゅーっととんで会いにもいけちゃう」 【メリー】「……異人さんにつれられていったとしても、すぐに連絡ができて。いくことも、帰ってくることも簡単にできるようになった」 【メリー】「……遠い昔に夢みられていたような未来が、夢じゃなくて現実に、いまこのときになったんだから。 ね。それはそうよ」 【メリー】「あの時代にわたしのことを歌ってくれたひとたちが抱いてくれた―― 切実な願いは、同情は……どうしたって、実感としては、抱けっこない」 【メリー】「だから、わたしはどんどん薄れた。 わたしの性(しょう)―― ‘アメリカで幸せに、美しく大事に育ててもらった少女”の象徴である赤い靴は――輝きをなくして、くすみ始めて……」 【メリー】「……まさか、ね。ヒールのチップがとれるときがあるなんて、ほんと、夢にも思ってなかったの。 わたし、それほどボロボロなんだわ。 自覚できてた以上に、きっと」 【メリー】「だけど――だから。わたしを想う、想ってくれる力が弱まったから逆に――わたしは、日本に帰ってこれた」 【メリー】「日本に帰ってきて、あなたと出会って―― あなたの力で、たったひとりの人間のちからで―― 赤い靴を、またぴかぴかに輝かせてもらえた」 【メリー】「(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)」 【メリー】「わたし、ね? 誘われたのよ。 『ゴカイソチャン』っていう、このものべののカミサマに」 【メリー】「『そのままいたら、擦り切れて消えてくだけッスよ』 『ものべのにきて、人と半妖とともにくらして――もう一度強い縁を、想いを受け取るチャンスを作ってみないっスか?』って」 【メリー】「わたし、正直、そんなことできるって思ってなかった。 ただ、日本に、もう一度帰れるんなら…………(呼吸音)」 【メリー】「おかあさん――って、わたしが呼んじゃ本当は……きっといけないんだろうけど」 【メリー】「でも、わたしを産んでくれたあの歌で歌われた少女の。 そのおかあさんとおとうさんのおはかまいりを―― わたし、できたらいいって思って…………あ」 【メリー】「(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)――うん」 【メリー】「そうね。できるわよね。 だって、アメリカが近くなったから、私がゆらぎはじめたんだから」 【メリー】「茂伸から横浜にだって、お墓にだって、どこだって―― いきたいって本当に思うなら、ぜったい、すぐにでもいけるよね」 【メリー】「…………(呼吸音)――(呼吸音)――ありがとう。 わたしに優しくしてくれて。あたたかなことばを、きもちを、わたしにくれて」 【メリー】「……わたしの大事な赤い靴を――ぴかぴかに、本当にぴかぴかにしてくれて」 【メリー】「……わたし、ね? ものべのでの暮らしが落ち着いたら。 あなたが元気になってそうして――もしも、あなたがいやじゃなければ」 【メリー】「……あなたと、きっとお出かけをしたいなぁって思っているの。 赤い靴を履いて――うふふっ、ちゃあんとデートのおしゃれして」 【メリー】「あ――(呼吸音)(呼吸音)、うふふっ、よかった。 それじゃあ、そのときは出かけましょうね? きっとよ? わたし、そのときには、ね? 今日は作りそびれちゃった、アメリカのおうちのご飯―― ピクニックバスケットに、いっぱいに詰めてもっていくから」 【メリー】「……あー、うん。そうね、したい。指切りげんまん。 それじゃあ、ええと――」 ;3/右 接近 【メリー】「♪ ゆーびきーりげんまん うーそついたらはーりせんぼんのーます ゆびきった」 ;3/右 通常 【メリー】「えへへ――ゆび、きれちゃった。 約束――したね。 これってなんか……くすぐったくって……はずかしくって……うれしい……あ」 【メリー】「(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)――ふふっ、おおきなあくび。 ごめんね? もう、眠たいよね」 【メリー】「わたしも――ふぁ――あ――(呼吸音)――ねむたいし。 そろそろgood night――まぶたも、おくちもとじて……ああ、けど――」 【メリー】「ええと、ね? その、ね? わたし、アメリカで幸せに育った少女――だから―― その……これは、たんなる―― 習慣で――good nightの……あいさつ、だから」 【メリー】「………………! (ほっぺにキス)」 【メリー】「ぁ――あ……ええと……もう寝ましょう? ね? おやすみなさい」 【メリー】「あしたには、きっと元気になってるように――」 【メリー】「そうしてどうか、あしたもきっと…… あなたとおはなし、できますように」 【メリー】「……おやすみなさい。素敵な眠りと、優しい夢を――」 ;以降、ニュアンスはさみつつでお願いします 【メリー】「((呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)」 【メリー】「(浅い寝息)(浅い寝息)(浅い寝息)(浅い寝息)」 【メリー】「((浅い寝息)(浅い寝息)(浅い寝息)(浅い寝息)」 【メリー】「(深い寝息)(深い寝息)(深い寝息)(深い寝息)」 【メリー】「(深い寝息)(深い寝息)(深い寝息)(深い寝息)」 ;//////// ;Track7 メリーの寝息(おまけパート・ループトラック) ;//////// ;一セット一分程度でお願いできると幸いです ;ニュアンスは最低限に。ひたすら熟睡してる寝息をお願いいたします ;7/左 【メリー】「(熟睡寝息)」 【メリー】「(熟睡寝息)」 【メリー】「(熟睡寝息)」 ;///了