「もしもし、先輩ですか?私です」 「んぅ…?どうしたんですか? なんだか呼吸が荒いですよ?都合が悪いなら掛け直しましょうか?」 「はぁ…そうなんですね あぁ、いえ、大したことではないんですが… 今日はありがとうございました デート、楽しかったです」 「でも、次はもう少しリードしてもらえると…  あ…いえ、なんでもありません」 「先輩、本当に大丈夫ですか? その、体調が悪いなら病院に行った方が… はぁ、まぁ、先輩が大丈夫というのなら… はい、それじゃあ、また」 「こんばんは 遅くにすみません 実は相談があって… その、やっぱり私、先輩と深い関係になれません 先輩は優しくていい人で、 私もそういうところは良いって思うんですけど、 でも、なんというか男性としてはちょっと頼りない感じがします それに… 私と付き合っていても、どこか心ここにあらずというか… なんだか自分の事を見て貰えてないような気がして… うぅ、ごめんなさい 説明が難しくて えっと、なので…その、別れませんか? 告白してくれたのは嬉しかったんですけど… ごめんなさい。私、もう、先輩と、恋人でいるのは難しいです でも、今ならまだ二人とも …出会う前の関係に戻れると思うんです  ど、どうでしょうか?」 「ほっ、良かったです… そうですか、やっぱり先輩も同じ考えだったんですね いえ、本心が聞けてよかったです やっぱり先輩には年上の女性のほうが合うと思いますよ」 「あれ…?なにか変な音がしませんでしたか? あ、いえ、気のせいですよね それじゃあ、また明日 …明日からは元通りただの先輩と後輩の関係ですね 短い期間でしたが、今までありがとうございました …それでは。はい、おやすみなさい」