あ、いらっしゃ~い。 すみません、狭苦しい部屋で。 あ、先生、彼が、婚約者の彼氏です。 はい、この前も話した、優しい彼氏くん♥ クスクス♥ あ、それで、こちらが、 私がいつもお世話になってる、外科医の一条先生。 ほら、ちゃんとご挨拶して? 「カナがいつもお世話になっております」、 「いつもありがとうございます」。 ふふ…♥ ん~、でも~、もうちょっと頭を下げた方がいいんじゃない? あ、実は彼、今マナーの講義を受けてるんですけど……。 お辞儀の角度、もう少し深い方がいいんじゃない? ほら、もう一回、先生に頭を下げて、ご挨拶♥ クスッ♥ どうですか、先生? 彼氏のお辞儀、採点してあげて下さい。 ふふ、合格? よかったね、先生に合格もらえたよ? もう頭上げていいよ。 クスッ♥ どうしたの?顔真っ赤だよ? ほら、先生を案内して。 先生をおもてなしするために、 手料理頑張ってたんだもんね。 そうなんですよ。 彼、私がいつもお世話になってる先生に、 お礼がしたいって…。 いつも私が、「いっぱいよくしてもらってる」、お礼…♥ ね?そうだよね? ふふ♥ <場面転換> そうなんですよ~。 彼ったら、いつも先生を羨ましがってるんです…♥ 先生に比べたら、頭も、収入も、全然勝てないって…♥ それに先生って、イケメンで背も高いから、 女性からもモテそうだから、 彼、男性として、コンプレックスを感じてるみたいで…♥ ね~? 「先生にオスとして完全に負けちゃってる」って、 いつも嘆いてるもんね? あ、ほら、先生のお酒、なくなりかけてるよ? ちゃんとお酌しないとダメでしょ?♥ それじゃあ改めて、 かんぱ~い♥ あ、でも、一つだけ君の方が得意なことがあるよね?♥ お・そ・う・じ♥ 彼氏、「お掃除」だけは得意なんです♥ それに、彼、綺麗好きだから、 毎日のように「お掃除」してくれるんです♥ ね? 今日も先生が帰ったあと、 いっぱい、「お掃除」、してくれるんだよね? ふふ…♥ あ、どうしたの? え?買い物? ダメだよ~、お客さんが来てるのに、失礼だよ? あ~、洗剤? 買い足すの忘れちゃったの? あの洗剤って、一つ向こうのスーパーじゃないと売ってないから、 一時間くらいかかっちゃうんじゃない? も~…。 すみません、彼、ちょっと天然なんです♥ じゃあ、先生に私とお留守番をお願いして、 急いで買ってきていいよ♥ ほら、先生にちゃんと謝って? 「すみません」って…♥ あ、それに、私も少し酔っちゃってるから 「カナのことをよろしくお願いします」って…♥ マナー講習で習ったみたいに、 頭を下げてお辞儀して、お願いしないと♥ …ふふ♥ どうですか?先生?♥ …え? ねえ、先生がね、もう少し頭を下げた方がいいんじゃないかって♥ ほら、先生にもっと頭を下げて、 「お願いします」って♥ ふふ…♥ あん…♥ ちょっと先生、まだダメですよ♥ もう少しだけ我慢して…♥ あ…、ま、まだ頭上げちゃダメだよ? ちゅっ…♥ んっ…♥ ちゅぷ…♥ちゅっ…♥ はぁ…♥はぁ…♥ ふふ、もういいよ…♥ じゃあ、お買い物、急いで行ってきてね♥ あ、ついでに買ってきて欲しい物があったら連絡するから♥ あっ♥ せんせっ…♥だめ…♥ちょっと…♥ ん…♥ あ…、どうしたの? 早く行ってきて?♥ クスクス♥ も~、先生ったら…♥ 彼にバレたらどうするの?♥ ふふふ…♥